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2010年4月11日 (日)

三浦洸一の「青年の樹」

先日、「光市母子殺害事件」を扱った門田隆将著「なぜ君は絶望と闘えたのか」(ここ)を読んでいたら、しきりに“青年”という言葉が出てきた。被害者も加害者も“青年”だった・・・。
その“青年”という言葉を、自分は何となく“新鮮に”感じてしまった。自分は忘れていた・・・。「青年」という言葉を・・・・。

広辞苑を引くと、「【青年】=青春期の男女。多く、14、5歳から24、5歳の男子をいう。わかもの。」とある。
そんな話と全然関係ないのだが、ふと三浦洸一の「青年の樹」を思い出したので、今日はそれを聞いてみよう・・・。

<三浦洸一の「青年の樹」>


「青年の樹」
  作詞:石原慎太郎
  作曲:山本直純

雲が流れる 丘の上
花の乱れる 草むらに
ともに植える ひと本の
ひと本の
若き希望と 夢の苗
空に伸びろ 青年の樹よ

嵐すさぶ 日もあらむ
憂いに暗い 夜もなお
腕くみ合わせ 立ちゆかん
立ちゆかん
熱き心と 意気地持て
森に育て 青年の樹よ

多感の友よ 思わずや
祖国の姿 いまいかに
明日の夜明けを 告げるのも
告げるのも
我らをおきて 誰かある
国を興せ 青年の樹よ

Netからの情報によると、この歌は1961年(昭和36年)6月19日~1962年(昭和37年)12月100411seinennoki 24日までTBS系の「ナショナル劇場」で放送された石原慎太郎原作によるテレビドラマの主題歌だという。
もちろん自分はこのドラマは知らない。時期的には自分が中学の頃・・・。この頃、家にテレビがあったかどうか定かではないが、あったとしても夜8時台のチャンネル権があるはずもなく・・・・

この詩を読んでみると、「祖国の姿」とか「国を興せ」とか・・・、さすがに現代には少しマッチしなさそう・・・・
でも、「光市母子殺害事件」の本村洋氏は、まさに青年期の23歳で妻子を失い、そして国と戦った。未曾有の失意の中で、一青年が国家を相手に戦った。そして大きく成長した。
そう、青年は多いなる可能性を秘めている。それを活かすかどうかは本人次第だが・・・・。

でも今元気(?)なのは、平均年齢70歳の新党「たちあがれ日本」だけか?しかもその命名者が、77歳の石原慎太郎氏だという。石原慎太郎氏もこの「青年の樹」を書いたのは半世紀前なので、当時はまだ20代の“青年”だったわけだ。最近の石原氏の記事を読みながら、この歌詞を聞くと、何か不思議・・・

そう言えば、寅さんの映画で、渥美清が「オイッ!青年!」なんて言う場面があったっけ・・・。そんな寅さんも亡くなってしまった。昔の青年は、今は皆老人・・・(当たり前だけど・・・)
でも今日の夜のNHKニュースで、先月倒れた鎌倉・鶴岡八幡宮の大イチョウの根本から新たな芽が育ち始めた、と言っていた。まあ樹齢800年でもこれだけ頑張るので、70歳などまだまだ青年か??
・・とすると、当然我々“還暦チョイ過ぎ組”など、まだ“少年”かもね・・・。まだまだ引退には早い。

最後に、ステレオ再録盤も聞いてみよう・・・・

<三浦洸一の「青年の樹」(ステレオ再録盤)>

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コメント

この詞には4番があるようです。

古稀の友よ 思わずや
祖国の姿 いまいかに
明日の夜明けを 告げるのも
告げるのも
我らをおきて 誰かある
民主を潰せ 老人の樹よ

投稿: 新太郎 | 2010年4月12日 (月) 22:06

新太郎さん

ハハハ・・・。良く出来ました~!!
意外と詩のセンスがあるかもよ??

投稿: エムズの片割れ | 2010年4月13日 (火) 22:48

 懐かしい、本当に懐かしい曲を掲載してくださってありがとうございます。
 私は、年の離れた姉・兄と共に毎週「青年の樹」のドラマを見ていました。
 勝呂誉ともう一人(名前が出てこない)と小林哲子のさわやかな若者のドラマ、途中からヒロインが香山美子に代わりました。香山美子の美しさ・さわやかさ・キラッと光るものに目を見張った思い出が蘇ります。
 この歌は、私の意識の中では、若い男声合唱で力強く、しかし、さわやかな歌声で、「♪空に伸びろ 青年の樹よー♪」と上昇志向で歌っていたイメージだったのですが・・・、違ったのですね。(それは、兄の友達たちの合唱だったのでしょうか?)
 この頃、このドラマに、子供の私は、日本の未来の明るさを強く感じました。(だから、早くあのような年〔若者〕になりたいと憧れました。)
 そして、事実、この後の躍動的な日本、高度成長期を牽引してきたのはこの世代の人々です。
 3番の歌詞も時代錯誤といわず、今の若者にもその位の気概を持ってもらいたいものです。(今の日本の若者の現状を憂いています。これからどんな日本になるだろうと危惧しています。)

 10年ほど前、子供の留学先のアメリカの大学に行ったとき、その時ですら、韓国、シンガポールなどの若者のエネルギーや国の力の入れ方に驚き(第一ビックリしたのが、リアルタイムで彼らの国のテレビがパソコンで見られたこと。それに引き換え、日本のはどこかで規制していて見られなかった。日本は遅れているねと言われていた。)、日本がこのままではあっという間に追い越されるだろうと懸念しました。正にそのとおりになってきています。
 今こそ、若者に3番の歌詞にあるような気概を持ってもらわないと、若者には前向きになって上昇志向になってもらいたいものです。
 政治的にも、国内問題で右往左往するだけでなく、もっともっと国際レベルで考えてもらわないと、折角の今の「青年の樹」も伸びることが出来ませんよね。

投稿: ジャン | 2010年4月15日 (木) 00:53

「もう一人(名前が出てこない)」の人とは、寺島達夫では。
下記URLにアクセスされてみてはいかがでしょうか。
http://www.youtube.com/watch?v=FJW31ZgWj0s&feature=related

投稿: 新太郎 | 2010年4月15日 (木) 18:04

ジャンさん

そうですか。見ていましたか・・・
話は変わりますが、数年前、あるプロジェクトの人材集めのため、派遣会社の新入社員数十人と面接(ではなかったPJ説明会)をしました。
その時に会った中国・韓国・バングラデシュの人たちの目の輝きと、日本人の目の曇り・・・
これではダメだと思いましたが、その通りになってしまいました。日本の青年はいつから覇気が無くなってしまったのでしょう。

投稿: エムズの片割れ | 2010年4月15日 (木) 22:24

感激です!
小学生のころか? 中学生のころか?
テレビで見ていた「青年の樹」ずーと気にかかっていました。
テレビの内容も定かでありませんが、懐かしく思っていました。でも、今日発見いたしました。三浦光一さんの主題歌聞きました。
涙が出ました。感激いっぱいです。
今日は、記念すべき日です。ありがとうございます。

61歳のおやじです

【エムズの片割れより】
こんな歌を聞くのは、やはり自分と同じような世代ですね。
しかし今の時代の若い人に「青年の樹」と言っても、何かそぐわないのは何故でしょう?

投稿: 夢おやじ | 2011年11月 5日 (土) 22:42

私64歳ですが、中学時代にテレビ番組で青年の樹を興味深く見ていました、ヒロインの女性(役名は忘れましたが)から恋愛の初めを教えた頂いた様に記憶しています、同級生の女の子に、恋心を感じたのもこの頃です、主題歌が、最近聞かれまして、より一層思い出にふけっています。

【エムズの片割れより】
そうですか・・・。自分はこの番組を見ていないので分かりませんが、青春時代は今振り返っても甘酸っぱいですね。

投稿: アルプスの爺 | 2013年4月18日 (木) 11:28

観てました。
高校1〜2年生でした。
今でもしっかり歌えます。

3人の友情と、正義感溢れる台詞に感動していました。
それにも増して、爽やかで理知的な小林哲子さんに憧れました。
通学の汽車の中で会う、小林哲子さんの妹のような女子高生にときめいたものでした。
このドラマに影響されてか生徒会長になり、教師とやり合った頃が懐かしく思い出されます。

それもつかの間「キューポラのある街」の吉永小百合に心移りし、サユリストの1人として現在に至っています。

【エムズの片割れより】
そうですか・・・

投稿: みのる | 2014年9月 4日 (木) 17:50

三浦洸一を調べていて、又またこのページに行きつきました。
ついでと言ったら失礼ですが、歌詞で気になることがありますのでご高見を頂きたくキーをたたきました。

2番の「日もあらむ」の「む」は、文語助動詞で意志、推量等を表す「む」だと思います。
続く「たちゆかん」の「ん」も同じ「む」の口語表現だと思います。
三浦洸一は律儀に詞のとおり「む」と「ん」を歌い分けています。
文語調の詞とは言いながら「ん」で統一すればよかったと思いますが、いかがでしょう。
それにしても、楽譜の拍数を正確に声に出して歌う三浦洸一はさすがだと思います。

【エムズの片割れより】
こんな古い歌を、よくぞ分析されました・・・
しかし、もうこんな正統派の歌手は出ないでしょうね。

投稿: 周防 | 2017年8月24日 (木) 14:53

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