「日本人の幸福感6.5点、欧州の平均下回る」
先日の新聞各紙に、初の幸福感調査の結果が載っていた。曰く・・・
「日本人の幸福感6.5点、欧州の平均下回る
日本人が日々の生活でどれぐらい幸せを感じているかを点数で表してもらったところ、10点満点中、平均は6.5点だったと内閣府が27日発表した。 2009年度の国民生活選好度調査で示されたもので、欧州を中心とする28か国で実施された同様の調査では最高だったデンマークの8.4点には遠く及ばず、英国7.4点、ドイツ7.2点、フランス7.1点と主要国に劣る結果となった。平均も6.9点と日本を上回り、内閣府は「欧州に比べ、日本の幸福感が低い」と分析している。
政府は国内総生産(GDP)などの経済指標だけでは測れない「幸福度」を示す指標づくりを進めており、この調査のため3月中旬、4000人を対象に行われた。
「とても幸せ」を10点、「とても不幸」を0点とし、「どの程度幸せか」を11段階で聞いたところ、平均は、男性が6.2点、女性は6.7点と女性の方が幸福感がやや高かった。
幸福感に影響する要素(複数回答)としては、「健康状況」を挙げた人が69.7%と最多で、「家族関係」の66.4%、「家計の状況」の65.4%と続いた。
国民の幸福感を高めるため政府が目指すべき主な目標(複数回答)は、「公平で安心できる年金制度の構築」が最も高い69.2%、「安心して子どもを産み育てることのできる社会の実現」が64.9%、「雇用や居住の安定を確保」が48.1%と続いた。「年金制度の構築」に関する満足度については、5点満点で聞いた満足度が2.01点と、全21項目の中で最低となり、国民が将来の年金受給に不安を抱いていることが改めて示された。・・・・」(2010年4月28日付「読売新聞」より)
内閣府の分析概要は、(詳細はここ)
1)国民の幸福感の現状
・10 段階評価で、平均値は「6.5」。日本では、「5」を選択する者が多いほか、デンマークや英国と比較して、低い点数をつける者が多かった。(図表1)
・男女別には、女性のほうが幸福感が高い。特に10 点中7 点以上の幸福感があると答えた者が男性48%に対して、女性は59% (図表2)
・年齢別には、30 歳代の幸福感が最も高く、特に10 点中7 点以上の幸福感があると答えた者の割合は30 歳代をピーク(61%)に、年齢階層があがるにつれ低下(70 歳代は44%) (図表3)(写真はクリックで拡大)
2)幸福感とその判断
・幸福感に影響する要素は、①健康、②家族関係、③家計状況 が3大要素(図表4)
しかしこの手の定性的な調査は難しい。何を基準に考えるかが分からない。だから「普通」だと感じる人は、つい中間の「5」を付けてしまう。その反動で「4」「6」が少ない。それに対して「幸福」だと感じる人は、「7」か「8」を付ける。でも「9」や「10」を付ける勇気はない。・・・といった所か・・・
それにしてもデンマークなど北欧はすごい。堂々と「8」以上を付けている。自分たちは、世界的に見て「幸福だ」と実感しているのだろう。それは「6」以下が極端に少ない事でも分かる。これは驚異。普通に考えると「北欧に生まれたい・・」と思う??
男女差も面白い。「7」点以上は、男性5割に対して女性は6割。日常を見ていると、これも分かる。ウチではカミさんが、毎日の「予定」を埋めるのに携帯メールで忙しい。それに引き替え、男は(稼ぐために)自動的に(自分の意志とは無関係に)予定が決まってしまい、自由度はほとんどない。もちろん休日も・・だ。
ふと、先日現役時代の古いファイルを整理していて見付けた、昔のメールのことを思い出した。13年前、自分が現役だった時、ある部下からもらったメールである。面白かったのでコピーを持っていた。長くなって恐縮だが、下記に転載してみる。
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送信日時 97-03-22 13:18
宛先・・・・
表題 土曜、日曜は本当は会社はお休み
3月も残すところ1週間強になりました。3月60日、90日になる可能性大ですが、やっぱり3月過ぎれば少しほっとすることと思います。もう少しですので、がんばりましょう。
さて、久々にコーヒーブレイクのメールを送ります。
最近ウチの4歳の息子が、よくこう言います。
「お父さん、明日はお休み?」
「土曜日は会社お休みだけど忙しいから休めないよ。」
「じゃ、その次の日は?」
「日曜日も会社は休みだけど、出張だよ。」
「どうしてお休みなのに会社行くの?」
「忙しいから仕方ないんだよ。」
近所のご主人は休みの日は必ず家にいる人が多いためか、子供にはどうしても理解できないらしく、
「会社の先生に言ったほうがいいよ。」
と言う。(幼稚園と同じように会社に先生がいると思っている。)
私が、
「そうだねー。先生に言ってみようか?」
と言うと
「会社の先生の名前ははなんて言うの?」
と聞かれたので、思わず、
「うーん、(エムズ)先生かな。」
と言ってしまった。
幼稚園の先生が松本先生なので、名前がよく似てると思ったのか
「大きい声で先生に言ったほうがいいよ。」
と言うので、
「じゃ、言っとくよ。」
ということになった。まさか本当に大きい声では言えないので、メールで言わさせて頂きます。
『土曜、日曜は本当は会社は休みだー。』
大変失礼致しました。
この前家を出る時、子供に「また、遊びにきてね。」と言われてしまい、ちょっとショックなゆとりのないサラリーマンからでした。
以 上
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これを見ても「男性は幸福ではない」・・・?
年齢別では、30代をピークにトシと共に幸福感が落ちて行くのはなぜだろう?自分の人生の限界が見えてしまうため??
要素別では、①健康 ②家族関係 ③家計 は良く分かる。特にトシと共に健康状態は幸福感の源だろう。
何??・・自分の「幸福感」??・・・当然「10」点さ・・・・(トホホ・・)
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コメント
先月定年退職した「耳鳴りと一生お付き合い」している杉ちゃんです。
休日に休めないサラリーマン悲話よ~く分かります。(笑)
小生の若い頃「もうれつ社員」と言う言葉が流行りました。頭に日の丸鉢巻こそ締めておりませんが、会社の為なら死んでも構わないくらい
猛烈に働く・・・それが、美徳として、また高度成長期を支えてきました。その当時のサラリーマンはバリバリ働き給料を稼ぐのが、幸福だったのでしょう、休日出勤も当たり前のような感じでした。(カレンダー通り休むのは、公務員だけ?)
・・・でも、人生の価値観が変り、会社人間になり、幹部職員になるより、家庭サービスの方が一生の思い出としては価値があると気付いたのでしょうね、たまに休みで、家に居ると子供から「あの人、だぁ~れぇ?」と言われればショックですよねぇ。
かく言う私も嘱託の身でありながら祝日出勤!
幸福度「●点」です。とホホ・・・
投稿: 杉ちゃん | 2010年5月 2日 (日) 13:24
杉ちゃん さん
当方と同世代のようで・・・
現役時代、毎晩11時に帰ってきてそれから夕飯。2時頃寝るのが普通でした。その頃は確かに良く働きました。周囲も当たり前のように働きました。
時代なのでしょうか?今はそれらは罪悪?
まあ、それほど体を壊さなくてここまで来られたのはラッキーです。
投稿: エムズの片割れ | 2010年5月 2日 (日) 22:58