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2010年3月10日 (水)

『お母さん、ぼくが生まれてごめんなさい』

雑誌「大法輪」の今月号(2010年4月号)に、こんな詩が載っていた。

   「やっちゃんとお母さんの詩」

    ごめんなさいねおかあさん
   ごめんなさいねおかあさん
   ぼくが生まれてごめんなさい
   ぼくを背負うかあさんの
   細いうなじにぼくはいう
   ぼくさえ生まれなかったら
   かあさんのしらがもなかったろうね
   大きくなったこのぼくを背負って歩く悲しさも
   「肩わな子だね」とふりかえる
   つめたい視線に泣くことも
   ぼくさえ生まれなかったら

    私の息子よゆるしてね
   私の息子よゆるしてね
   このかあさんをゆるしておくれ
   お前が脳性マヒと知ったとき
   ああごめんなさいと泣きました
   いっぱい
   いっぱいなきました
   いつまでたっても歩けない
   お前を背負って歩くとき
   肩にくいこむ重さより
   「歩きたかろうね」と母心
   「重くはない」
   と聞いている
   あなたの心がせつなくて
   私の息子よありがとう
   ありがとう息子よ
   あなたのすがたを見守ってお母さんは生きていく
   悲しいまでのがんばりと人をいたわるほほえみの
   その笑顔で生きている
   脳性マヒのわが息子
   そこにあなたがいるかぎり

    ありがとうおかあさん
   ありがとうおかあさん
   おかあさんがいるかぎり
   ぼくは生きていくのです
   脳性マヒを生きていく
   やさしさこそが大切で
   悲しさこそが美しい
   そんな人の生き方を教えてくれたおかあさん
   おかあさん
   あなたがそこにいるかぎり

   (『お母さん、ぼくが生まれてごめんなさい』向野幾世、産経新聞ニュースサービスより)
   (「大法輪」2010年4月号p25より)

コメントは・・・・・・・・、ない。

(でも気を取り直して・・・・)
100310umaretegomen Netで調べてみると、この詩は、向野幾世著「お母さん、ぼくが生まれてごめんなさい」という本に載っているものらしい。2002年復刻された書評(ここ)に「24年前にサンケイ出版で発刊されていた同書の復刊」とあるので、1978年に出版されたものらしい。
この詩の背景について、同書評は下記のように書いている。
「これは養護学校で言葉も十分に話せず手足も不自由な子供たちに言語教育をしていた向野先生が、脳性マヒの「やっちゃん」と一緒に作った詩でした。向野先生があげる言葉に対し、表現したいことと一致すれば、目をぎゅっとつぶってイエスのサイン、間違っていれば舌を出してノーのサインを送るという方法で、詩作はすすめられたといいます。」
「生まれたときから重度の障害を持ったやっちゃんが、一生懸命、明るく生きた15年間。そして、その死後、この詩が世間に与えた感動の輪などを余すことなく 描いた愛と感動のノンフィクション。時を経ての復刊です。」
「お母さんへのすべての感謝を一篇の詩に凝縮させて二カ月後、生まれながらにして重度の脳性マヒだった奈良県の少年やっちゃんは天国に旅立った。やっちゃんを見守ったすべての人の愛と涙に溢れた珠玉の一冊。」(
ここより引用)

現在も文庫本として出版されているという。(これ
自分は・・・・? 読まない・・・・。

●メモ:カウント~85万

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コメント

「お母さん、ぼくが生まれてごめんなさい」
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/tv/20070702et05.htm
2007年に森昌子さん主演のテレビドラマをしたのですよ。
ドラマを観ていて、このタイトルと内容は何処かで聞いた・・と思っていて、
昔読んだ本を思い出し、本箱を見たらありました。
昭和53年に「小川宏ショー」で、
森昌子さんが「ごめんなさいね おかあさん」を唄われてます。
それにしても、森昌子さんの復帰を待っていたように、
テレビドラマとして放映されたので驚きでした。

投稿: なち | 2010年3月10日 (水) 22:35

なちさん

Netで見てみると、当時、かなり話題になった詩のようですね。それに復帰した森昌子さんの初主演のドラマだったとか・・・

投稿: エムズの片割れ | 2010年3月12日 (金) 23:33

森昌子さんが「小川宏ショー」(昭和53年9月10日)
で唄われた映像がありました。
http://www.youtube.com/watch?v=T1VuLNNpCgs

【エムズの片割れより】
見ました。Youtubeはスゴイですね。過去の放映が今でも見られる・・・・
しかしこの頃の森昌子の声は良かった・・・。
現役・森昌子も、早くこの声に戻って欲しいもの・・・。もう少し!

投稿: なち | 2011年6月16日 (木) 15:19

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