把瑠都が新大関に~思いやりの相撲?
今日、先場所14勝1敗だった関脇把瑠都が新大関になった。最近までほとんど知らなかった。しかし、先場所はニュースのたびにその取り口が紹介され、白鵬とともに、前評判通りの成績を残した。 ニュースで見るたびに、カミさんと話題にするのが、その勝ち方。勝負が決まると同時に力を抜く、またはそこで動きを止める。相手をだめ押しで土俵の外に投げ捨てない。これは大変なこと。前に、千代の富士だったか、勝った後もだめ押しで相手を土俵の外に投げ飛ばす事があった。朝青龍も同じようなスタンスのように思えた。しかし、把瑠都は決して相手を投げ飛ばさない。それは相手の怪我を思いやってのことだと感じて、カミさんと「偉いね~」と話していた。(写真はクリックで拡大)
今朝の日経新聞に「大関への道 はるばると~3度のけが 大相撲に変化」という記事があった。その記事を読んで、やはり自分自身が怪我で泣いていたのか・・と思った。曰く・・・
「大関への道 はるばると~3度のけが 大相撲に変化
長身肉厚の立派な体を誇る把瑠都にも泣き所が1つある。大きなサポーターが巻かれた左ひざだ。新入幕から2場所連続で勝ち越し、前頭筆頭まで番付を上げた2006年秋場所。10日目雅山戦で前十字靱帯を損傷し、途中休場に追い込まれた。三役目前での急停車だった。・・・・・・結局、左ひざのケガは都合3度繰り返し、最初の休場から6場所で4度休場。十両陥落の憂き目も2度味わった。・・・取り組んだのが理詰めの相撲への改造。・・・初土俵から36場所での大関昇進は、同じヨーロッパ出身の琴欧洲(19場所)に大きく劣るものの、地力は追い抜いた感さえある。・・・万能、正統のモンゴル人横綱に対して、洗練されてきたとはいえ、この新大関にはどこか規格外の魅力が漂う。・・・」(2010/03/31「日経新聞」p41より)
我が家は、特に相撲が好きというわけではないが、本人が自覚しているかどうかは分からないが、自分のケガの経験から相手にもケガをさせないように、という“大人の相撲”は、見ていて気持ちがよい。それは、相手を土俵外に放り出して「どんなものだ」と、あたかも自慢するような取り口とは一線を画している。
先場所の番付表を数えたら、東は21人中で外人が10人、西は20人中5人が外人だった。4割近い外人で何とかもっている“国技”。でもひ弱な日本人よりも、また日本人と顔が似ているモンゴル系と違ってまさに西洋人の顔をした把瑠都はなかなか面白い。しばらく把瑠都の活躍を見守っていこう。
| 0
コメント