「早春賦」~“歌い継いでいきたい童謡・唱歌”
先日の朝日新聞に「歌い継いでいきたい童謡・唱歌」というベスト10が載っていた。それによると・・・
<「歌い継いでいきたい童謡・唱歌」ベスト10>
①赤とんぼ 2033点
②ちいさい秋みつけた 1629点(ここ)
③仰げば尊し 1142点(ここ)
④荒城の月 1104点(ここ)
⑤夕焼小焼 1091点
⑥早春賦 1035点
⑦大きな古時計 1003点
⑧里の秋 885点(ここ)
⑨かあさんの歌 873点(ここ)
⑩故郷 867点(ここ)
(「朝日新聞」2010/3/20付b2より)
数えてみると、当blogではこのベスト10のうち6つを既に挙げている。当サイトの価値観 (?)は、朝日新聞の4116人の読者とそう変わらないようだ。(写真はクリックで拡大)
ひとつだけ、「大きな古時計」は他の歌に比べて新しく、少し違和感を感じたが、Netでみると、1962年にNHKの「みんなの歌」で発表されたというので、そう新しくもない。しかし自分が耳にしたのは2002年の平井堅だった。
当サイトで取り上げる曲は、「自分が好きな歌」「好きな録音」というコンセプトなので、まだ挙げていない歌は、自分にとっては“今ひとつ”・・・
でも“ベスト10”に敬意を表して、今日は「早春賦」を聞いてみよう。
<NHK東京放送児童合唱団の「早春賦」>
「早春賦」
作詞:吉丸一昌
作曲:中田 章春は名のみの 風の寒さや
谷の鶯 歌は思えど
時にあらずと 声も立てず
時にあらずと 声も立てず氷融け去り 葦は角ぐむ
さては時ぞと 思うあやにく
今日もきのうも 雪の空
今日もきのうも 雪の空春と聞かねば 知らでありしを
聞けば急かるる 胸の思いを
いかにせよとの この頃か
いかにせよとの この頃か
この歌は、1913年(大正2年)2月「新作唱歌(三)」で発表されたというから古い。長野県安 曇野あたりの早春の情景をうたった歌なのだという。そして作曲者の中田章(1886~1931年)は東京音楽学校教授で、パイプオルガン奏者、中田喜直の父だという。
今日は、この数日の真冬の天気から解放されて、やっと青空、春が戻ってきた。桜が咲くと期待していたが、残念・・。当八王子はまだだ。
昨年は、週末の散歩で咲いていなく、次の週の週末には既に散っていた。今年も同じパターンかな・・・・?
| 0
コメント
2度目のコメントです。私も歌うことが好きで、30年近く前には水戸の歌声喫茶(今は残念ながらありませんが)の常連でしたが、カラオケはほとんど行ったことがありません。今回の朝日新聞のリストの中では「小さい秋みつけた」や「故郷」が特に好きですが、「仰げば尊し」も好きです。歌詞は確かに文語でわかりづらいのですが、小学校の卒業式で歌ったときに、最後の「今こそ別れめ いざさらば」の「れーめー」の部分が斉唱のはずなのにまるで和音のように聞こえ、とても美しいと感じました。その後も中学、高校と歌うたびにその美しさを感じました。歌詞が昔風のためもあってか、「片割れ」さんの「唱歌「仰げば尊し」」(2009年3月1日)では「旅立ちの日に」などの曲が現在では卒業式で人気があるとのことですね。それでも「仰げば尊し」が卒業式で歌われる歌のベスト4になっているということや、今回の「「早春賦」~ "歌い継いでいきたい童謡・唱歌"」のベスト3になっているということは、歌詞だけでなくメロディーの部分で好まれているのではないかと個人的には思います。現代では昔ほど先生の有り難味を感じないようになっているのかも知れませんが、この歌を歌ったり聞いたりすると、それでも「ああ、そういえばあのときあの先生にこういうことでお世話になったなあ」と思い出すことは依然としてあるように思えます。普段は意識してないことが、卒業式というイベントでは自然と回想されるのかもしれません。
投稿: 水戸のミッキー | 2010年3月29日 (月) 15:43
水戸のミッキーさん
「仰げば尊し」は、自分の“その昔”を思い出して、好きです。現代にはマッチしていないかも知れませんが、この歌が歌われた時代の方が好き・・・。
まあこれも自分の懐古趣味ですがね。
投稿: エムズの片割れ | 2010年3月29日 (月) 21:58
この歌は中学1年の音楽の教科書で知り、私の愛唱歌の一つです。
毎年4月29日は、安曇野市(旧穂高町)の穂高川の堤防の上で、雪の情念だけに向かって「早春賦」を合唱します。
この歌を全国から集まった早春賦が大好きな人たちと一緒に歌うためだけに、茨城県の土浦市より、自動車またはバイクで飛ばしていきます。
投稿: コーデリア | 2010年4月 5日 (月) 23:15
コーデリアさん
そんな会があるのですか・・・。まるで「唱歌の追っ掛け!?」のようですね。(失礼!)
投稿: エムズの片割れ | 2010年4月 7日 (水) 22:08
エムズの片割れ様
・・・そうなんです。我こそが「早春賦だ」というような顔をした人たちが、全国から自発的に集まるのです。
この♪早春賦♪1曲を歌うためだけに・・・
私の妻は「早春賦おたく」と馬鹿にしています。
元来、天○と気×は紙一重と言われていますが、その紙を突き破ってしまったのが、私です。
投稿: コーデリア | 2010年4月 8日 (木) 23:27
ここにあげられた10曲の中では断然「早春賦」が好きですね。この曲を学校で習った記憶がないので、たぶんラジオあるいはTVで歌われていてこの曲を知ったのでしょう。ウィキペディアを調べてみると、昔からこの曲とモーツアルトのピアノ協奏曲27番第3楽章の類似性が指摘されているようです。私はモーツアルトの数ある曲のなかでもこのピアノ協奏曲27番(と20番)が特に好きでよく聴いているのですが、指摘されるまでは気づきませんでした。しかし、よく聴いてみると「早春賦」(とくに伴奏の部分)
http://www.youtube.com/watch?v=YCIOt-CkD0k&feature=related
と
http://www.youtube.com/watch?v=BD2ZdVSe2vQ&list=PLCC111CAC5903E58C&index=4&feature=plpp_video
とはそっくりに聴こえますが、エムズノ片割れさんはどう感じられるでしょうか?
【エムズの片割れより】
確かに似ていますね。27番もよく聞きますが、一緒に考えたことがないので・・・
でも、音楽は似ていても許されますよね。似た旋律だからダメ、ということも無いので・・・
投稿: KeiichiKoda | 2013年1月11日 (金) 07:11