ローマ、マドリードの個人旅行ノウハウ集~「アホな海外旅行紀行記」
“アホ”と言っても、自分が言っているのではない。書いた本人が言っているのだ。
先日突然、高校時代の同級生から「マドリッド紀行の件」というメールが飛び込んだ。何かと思うと、先日、高校の卒業年次の東京地区での同窓会があり、そのメンバー向けにKさんが毎年紀行文を送っているとの事。たまたま今年、自分のアドレスも登録されたため、一緒に送って頂いたことが分かった。
添付ファイルのWordを開くと、何と写真付き26ページの大作。まあヒマなときにでも読むか・・・と少し読みだけ始めたら、これが意外と面白い。まさにドキュメンタリー!
何が面白いかって??“人の不幸は蜜の味”なのさ・・・・
送ってもらった「マドリッド、グラナダ&ローマ紀行」によると、(2009年)10月8日(木)から、14日(水)まで、(たぶん還暦過ぎの)囲碁仲間の3人で、5年間勉強したスペイン語の試し打ちも兼ね、費用17万円の予算で、ローマ経由スペインのマドリード、グラナダに旅行されたとのこと。(筆者はマドリッドだが、自分の記憶はマドリード!)しかし、奥さんや出産で帰っていた娘さんは、生まれてくる赤ちゃんの為、新型インフルエンザ怖さに反対されたとか・・・。でも、「“信じられない!”“もう、ズ~と帰って来なくていいです!”と猛反発を食らったが」それらを振り切って出発!!まあ家族にしてみると、オヤジなどはどうでも良く、赤ん坊の方が心配なのは良く分かる・・・
だから“それ見たことか!?”と始まったKさんの「不幸」!!それを順を追って羅列してみると・・・・
1)10月8日、成田に向けて出発するも台風の影響で中央線が動いていない。(あの日は関東地方のJRは全面ストップだった・・)先に着いていた1人が13:20発の飛行機を13:30まで引っ張ってくれたが、空港に着いたのが13:35~40頃で飛行機は飛び去ったあと・・・。仕方なく、上野まで戻って囲碁で時間をつぶし、養老の瀧で出発前の祝い酒。
<教訓1.台風等気象異常時等の場合は、空港、特に国際線は、通常の2倍以上の時間的余裕を持って行くべし。>
2)成田からローマ経由スペインのマドリ-ドに夜の12時過ぎに到着。地下鉄でホテルまで行こうとしたが「不用意に、地下鉄に乗り込んだ瞬間、KHさんが、“やられた!”との叫び! どうしたと聞くと、目の前のポシェットのチャックが開けられており、“パスポートとeチケットをいれたビニール袋を取られたとのこと!」「中東系の男女の3、4人のグループとかで、我々と一緒に乗り込み、瞬間的にスって降りて行ったらしい。」
<教訓2.危険と言われている国の夜の地下鉄は、絶対に乗らないこと。(マドリッドの昼は、お巡りさんが大勢いるので地下鉄も安心そう。)>
<教訓3.貧乏人の格好をしていれば、ドロボーも近づかないという私のジンクスも、これで、破れ、世界には、貧乏人からも奪う奴がいることを銘記すべし。>
3)やっとホテルにたどり着いたら「我々の部屋は、既にキャンセルされていて、部屋は無いとのこと!」「昨日は、来なくてキャンセルだし、今日も、“朝に電話が無いのでキャンセルした”との・・・話は、もっともなので、反論のしようが無い。」
<教訓4.夜遅くなる場合は、予約のホテルには、電話を入れるべし。(これ、当然過ぎる?)>
4)朝一番で、パスポートの再発行のため、日本大使館に電話。「緊急連絡センターのおばちゃんの仮パスポートの発行手順は、以下のとおり。
①Denunci(デヌーンシ、警察所への盗難届)を貰ってくること。
②本人が行くこと。
③写真二枚用意して行くこと。(縦4.5センチ、横3.5センチ)
(コインを入れての写真は、NGで、ちゃんとした写真館での写真とのことで、大使館の近くにあるとのこと。)
④航空券(e-チケット)を持って来ること。(一緒に、スラレたが、たまたま、私が、コピーを持っていたので助かった。)
④直接、マドリッドから、その日のうちに、成田に帰ること。
⑤手数料17ユーロの現金を持参すること。
<教訓5.パスポート紛失時は、世界中共通のようで、上記6点、銘記すべし。>
4)帰りにローマで観光した際、「コロッセアムの前あたりで、中近東系のお兄ちゃんが、日本語で、“稲本、中田”などと話し掛けて来る。」「“私とあなたは、友だち、友だち!”など日本語で調子を取りながら、すばやい動作で、腕輪を編んできた。」「お金を払えと揉め出したとのこと。25ユーロ払えとのこと。」「それでは、Twentyで、日本語で“手打ちだ!”と日本人のカモには、慣れている。後で、YOさんに聞くと、当初、“千円払え!”とのことだったが、・・・」
<教訓6.観光地で話し掛けて来る人(特に、日本語で)、相手にしないこと!(特に、日本人は、特別のカモのようで、日本語で、話しかけてきたら、“ニー・ハオ!”“アンニョ・ハセヨー!”等日本語以外で答えるのも一考か。)>
5)「何と、午前中のインディオのおばちゃんスリ、またしても、テルミニ駅近くの地下鉄内に、今度は、女の子連れで現れた。子供は、私が、ポシェットを手で押さえているので、私のリックのチャックを開けだした。“No!No!”と怒鳴ると、手を引っ込めた。今度は、おばちゃんが、私のところに、近付いて来たので、“No!No!”と追っ払った。すると、隣の女性を襲ったらしく、その女性の叫びで、あたふたと降りていった。相当トロイ、子連れスリではある。」
<教訓7.スリは、ポシェット狙うので、逆に、取られてもよいもの入れておく。>
6)帰りのローマの空港への電車。「今回は、二度目の自信のせいか、ホームの近くの切符売り場で切符を買うと、正に、発車しようとしている列車に飛び乗った。今考えると、その時、車掌も、近くにいたので“エアポート?”でも、何でも、怒鳴ればよかったのに、何も聞かずに、飛び乗って、私は、少々、酔っ払い気味で、うとうとしていると・・・・“どうも、間違った列車に飛び乗ったようだ。」「・・どうしたらよいか、聞いてみた。大丈夫ですよ! 我々と駅で降りて、タクシーで空港に行けば、50分で着くとのことで、まだ、二時間近くは時間が有り、一安心!」「三人で、タクシー乗り場で待つも、タクシーは、待てど、暮らせど、一台も来ない! 」「刻々と時間は、過ぎて行き・・・・・・、ついに、アウト!」
<教訓8.外国での移動の際は、禁酒?>
<教訓9.移動の際の乗り物の行き先は、自信があっても確認する。>
7)仕方なくローマに戻ってホテルに・・・。次の日に空港でチケットを見せるとペナルティ400ユーロで帰れるとのこと。だがカードが認識しない・・・。「両替所で、カードで、換金して、払ったが、後で、支払い通知で分かったが、利子が、相当取られて、カードでの両替所での換金は、相当に、損である。」
<(教訓10.カードでの両替所での換金は、相当、損である。)>
とまあ、こんな次第・・・。(青字は原文通り)
長くなったが、実に教訓に満ちているレポートではないか・・・。順調に行っている部分は全て省略したが、筆者は現地でのドジにかなり精通しているらしく、ドジッた時の対応のテキパキさは実に慣れていて勉強になる。またこれら対応は、ローマ、スペインに限らず、どの国でも通用するだろう。
前にハワイのヒルトンホテルに泊まったとき、ホテルの人が、実際には旅行会社に払う料金の半分以下で泊まれる。旅行会社は大変なマージンを取っている、と言っていた。
だから英会話を筆頭に、外国語が出来る人はどんどん個人旅行をするわけだ。これは自分にとっては、永遠の憧れ・・・
でもこんな話を聞くと、気持ちがスーっとするね。“それ見たことか!”ってさ・・・。(もう一度書くけど、“人の不幸は蜜の味”なのさ・・・・)
だから自分は今後も海外旅行は旅行会社のツアーで行くのさ・・・。決して“英語がしゃべれないから”、ではないのであ~る。
(しかしこの不幸、自宅であきれて見送った奥さんや娘さんの“呪い”でないことだけは祈ってあげよう・・)
マ、お疲れさまでした・・・!
(2016/09/29追)
★本文のオリジナル「マドリッド、グラナダ&ローマ紀行(26頁)」(2009年10月8日~14日)のPDFは(ここ)。
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