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2009年11月13日 (金)

山崎ハコの「白い花」と「こころの花」

昨日は、天皇の即位20周年の記念行事が行われ、何とEXILEというグループが歌ったという。J-POPと天皇・・、何かピンと来ないが、前に奈良・東大寺大仏殿昭和大修理落慶記念行事で、さだまさしが歌った。この時もアレッと思ったが、その時代の楽曲が奉納されるということで、何の不思議も無いとか・・。まあ昨日も同じ視点かな?
091113yamazakihako でも最近の歌は、このように賑やかなものが多い。昔はシンプルだが心に響く歌が多かった・・・。ナンテいうわけで、今日はギター伴奏のシンプルな歌、山崎ハコの「白い花」を・・・
この「白い花」は山崎ハコの1976年5月発売のセカンドアルバム「綱渡り」に収録された歌。新録音盤を聞いてみよう。(写真はクリックで拡大~ここから借用)

<山崎ハコの「白い花」>


「白い花」
  作詞:山崎ハコ
  作曲:山崎ハコ

私の目の前の白い花
人目にもつかず咲いているけれど
幸せそうに ほほえんで
香りを漂わせる
できることなら この指で
お前を摘んでしまいたい
あの人の心に 誇らしく
咲いてるお前を

白い花びら はにかんで
とてもきれいに見えるわ
お前のように 咲きたかった
あの人の心の中に

ひそかに きれいに 咲くがいい
美しい白い花よ
あの人と いっしょに 生きて行け
あの人をなぐさめながら

お前をみつめて 生きて行く
私の気持ち知らないで
私にやさしいほほえみを
かえす 白い花
ひそかに きれいに 咲くがいい
ほほえむ 白い花よ
あの人と いつまでも 生きて行け
あの人をなぐさめながら

上の写真にも写っている夫君の安田裕美のギターが、何と柔らかくしっとりとしていることか・・・・。そして歌詞の何と恐ろしい・・・(研ナオコの「愚図」を連想させる歌詞だね・・)

091113tabino この「白い花」と旋律が同じで、同じ山崎ハコが歌う「こころの花」という別の歌がある。調べてみると、前進座公演「旅の終りに」という芝居の挿入歌として五木寛之が詞をつけたものだという。この芝居は、前進座創立七十周年記念特別公演として、中村梅雀の主演で2001年から2004年にかけて全国を巡回したもので、山崎ハコはギター伴奏の安田裕美と共にこの芝居に出演し、舞台でこの「こころの花」を歌ったという。この歌の録音が素晴らしい。

<山崎ハコの「こころの花」>


「こころの花」
  作詞:五木寛之
  作曲:山崎ハコ

私のこころに咲いている
桔梗の白い花よ
かすかに汚れているけれど
それでもきれいよ
この世に生きて行く切なさを
身に滲みて知りながら
やさしく微笑んで咲いている
小さな白い花

真っ赤に咲く花もあるけれど
桔梗の白い花よ
ひっそりゆれている横顔が
とてもきれいよ
私も小さな白い花
ずいぶん汚れちまったけれど
お前のように清らかに
この世に生きたい

雨に打たれながら咲いている
桔梗の白い花よ
あの人の心に届けたい
私の想いを
誰にも知られずに咲いている
小さな花だけれど
いつかはきっと振り返る
気付いてくれるでしょう

その日を信じて咲くがいい
桔梗の白い花よ
みんなの心に咲くがいい
りりしく美しく

091113kikyou 091113kokoronohana 091113kokorono

どちらが好きか? 自分は山崎ハコのオリジナルの方が、迫力があって好きだな・・・。
ふと桔梗の花というのはどんな花かと探してみたら、こんな花だという。白い桔梗の花もあるらしい。
ともあれ、時代のせいか、最近はこのような曲調の歌が聞けなくなった。よって古い歌を思い出して聞くしかないよね。

*なお、上の話と関係ないけど、今日は米オバマ大統領来日で大騒ぎ。それと今日は我が家の結婚“33回忌”だそうだ。よくもまあ33年も・・・・!?

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コメント

心に染み入る曲です。
山崎ハコさんの「白い花」「こころの花」載せてくださってありがとうございます。ここで「白い花」が元歌だと言うことがわかりました。
久しぶりに聞けてうれしく思います。

私は、「旅の終りに」という芝居を見たとき、初めて山崎ハコという歌手を知りました。こんな凄い歌手がいたのをそれまで知りませんでした。

確か、幕が上がったと同時に山崎ハコさんがこの歌を歌うシーンだったと思います。
ハコさんの声・声量は凄かったです。ちょっとハスキーで、心悲しいような、とても訴えるものがありました。
あの小さな身体からよくあれだけの迫力のある声が・歌が生まれるものだと感心しました。
(会場に響き渡った声は、ここの録音版よりずっと迫力がありました。)

彼女の役は、九州の炭鉱育ちの幸薄い境遇の女性の役、歌手を夢見る在日女性の役だったと思います。好演でした。劇中何回か「こころの花」を歌いました。
(中村梅雀さんが、歌手を発掘し育てる名プロデューサー「艶歌の竜」といわれた人の役だったと思いました。)

そのほか、この芝居の中で歌手志望の若い男性役の人が歌った「旅の終りに」(五木寛之作詞)もいい歌でした。(この歌は、それ以前に聞いたことのある歌でした。歌手は、上記をクリックして出てくる人が歌っていたのだと思います。)
他には、歌手の林あさ美という人も出て艶のある声で歌っていましたが、それよりも「こころの花」は歌が上手かったこと「旅の終りに」はいい歌だったことで耳に残っています。

私は、映画より芝居が好きで、長年多くの演劇を見てきていますが、この「旅の終りに」という芝居はとても印象深い芝居の一つにあげられます。

たまたまというか、偶然というか、来年の2月に私の住んでいる地で、「イルカさんと山崎ハコさん」のコンサートがあると言うお知らせの葉書が来ていましたので、ハコさんの歌をもう一度聴きたいと、チケット発売開始日には申し込もうと思っていた矢先でした。

投稿: ジャン | 2009年11月16日 (月) 05:40

ジャンさん

そうでしたか・・・。この芝居のホンモノを見ましたか・・・。偶然ですね。
自分はこの記事を書くためにNetで見て初めて「こころの花」の背景を知りました。
自分もそのうち、山崎ハコさんのホンモノと聞きたいと思っています。

投稿: エムズの片割れ | 2009年11月16日 (月) 21:49

私は、「こころの花」という歌を最初に知ってよかったと思います。

あらためてオリジナルの「白い花」を聞くと、エムズの片割れさんが「・・・そして歌詞の何と恐ろしい・・・」と書かれているように、心穏やかでない・余り気持ちのよい歌詞ではありません。

同じ「白い花」という言葉が歌われていても、意味がまったく違うのですね。
オリジナルの「白い花」というタイトルの歌での「白い花」は、自分(歌の主人公)とは違う別の女性をイメージしてしまいます。
「こころの花」の中の「白い花」は自分自身が投影されています。

五木寛之さんが山崎ハコさんの「白い花」という歌に目をつけ、歌詞を変えて歌わせたのは流石だと言わざるをえません。心に染み入ります。

「旅の終りに」という芝居を見た後の印象としては、(主役ではない)山崎ハコさんが光っていて、ハコさんのために書かれた芝居ではないかとさえ思えました。

投稿: ジャン | 2009年11月17日 (火) 00:10

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