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2009年11月19日 (木)

日本の貧困率は最悪~ひとり親世帯で(OECD)

今日は寒かった。東京は記録的な低温で、最高気温が9.4℃。11月で最高気温が10℃を割ったのは17年ぶりとか・・・。それで(?)今日は、“お寒い”話・・・

先日の新聞に、OECDの30カ国における貧困率で“日本は最悪”との記事があり、ヘエーと思った。曰く・・・

「厚生労働省は13日、国民の経済格差を表す指標の一つの「貧困率」のうち、ひとり親世帯の貧困率が2006年に54.3%だったと発表した。経済協力開発機構(OECD)が算出した00年代半ば時点ではOECD加盟国中最悪。・・・・」(2009/11/14日経より)

*「相対的貧困率」=国民の低所得者の割合を表す指標。全世帯の可処分所得を1人当たりに換算して並べ、中央値の半分に満たない人の割合を「相対的貧困率」と呼ぶ。2000年のデータで計算すると、等価可処分所得の中央値(例:100人中50番目の人)は約274万円であり、この半分の額である約137万円に満たない人の割合が貧困率となる。(詳細データはここ

<相対的貧困率>
1)デンマーク   5.3%
1)スウェーデン  5.3%
3)チェコ      5.8%
4)オーストリア  6.6%
5)ノルウェー   6.8%
6)フランス     7.1%
13)イギリス    8.3%
17)ドイツ     11.0%
18)イタリア    11.4%
19)カナダ     12.0%
24)韓国      14.6%
27)日本      14.9%
28)アメリカ    17.1%
29)トルコ      17.5%
30)メキシコ    18.4%
 OECD平均   10.6%

<ひとり親世帯>
1)デンマーク    6.8%
2)スウェーデン   7.9%
3)ノルウェー    13.3%
4)フィンランド   13.7%
7)フランス     19.3%
9)イギリス     23.7%
14)韓国      26.7%
25)ドイツ      41.5%
27)カナダ     44.7%
28)アイルランド  47.0%
29)アメリカ     47.5%
30)日本       58.7%
  OECD平均    30.8%

これによると、国民の低所得者の割合でみる相対的貧困率で、日本はOECD30か国中、ワースト4の14.9%だという。特にひとり親の世帯は最下位で、その割合は58.7%だという。母子・父子家庭の、何と6割が低所得者層に位置付けられている。
北欧の上位は頷けるが、我が日本が格差社会のアメリカに次ぐワースト4位とは、何とも寂しい。“累進課税の日本は社会主義国家のような総中流世帯・・”という自分の思い込みは“勘違い”だったのだ・・・!
調べてみると、90年代半ばは13.7%であり今回は14.9%、徐々に貧困率が上昇しているという。しかしこの数字は、年度で大きく変わる事はなく、この傾向は昔から続く・・・

先日テレビで、ベルリンの壁崩壊20周年にあたり、東西ドイツの現状についての番組があった。東西の壁が崩壊した直後、多くの東ベルリン市民が西ベルリンに入り、コーラを飲み、自由を実感した。しかしそれから20年、多くの東ドイツの人は資本主義自由経済に付いて行けず、職に就けないままに貧困生活を強いられているという。“それまで失業という言葉は無かったのに・・・”とつぶやく言葉が弱々しかった。同じ事は旧ソ連でも聞かれる。

「努力した人はそれだけ報われる」という大原則はその通りだ。しかし現実の日本は、資本主義の権化・アメリカに勝るとも劣らない格差社会を生んでいたとは・・・。
年金生活間近の我々には、もうどうすることも出来ないが、せめて若い世代にチャレンジの“チャンス”だけは与えられる社会になって欲しいものである。
賞味期限切れ間近の我々還暦世代は、せめて現役世代の一助となるべく、持っている金を大いに遣おうではないか。(←自分は持っていないので貢献できないけど・・・)

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