蛍光灯の色・・~オヤジの権威もここまで?
住宅の蛍光灯のランプの色は、大きく昼光色(白色)と電球色(赤色)の二つがある。
大昔は、蛍光灯の色というと白色(昼光色)(色温度5000~8000K)に決まっていた。それが技術の進歩で電球色(色温度3000K)が出てきて一般にも良く使われている。(*色温度とは?⇒例えば3000Kの光とは、3000Kの温度の黒体(≒ブラックホール)が発する光と同等の光)
まさに“好み”の話であるが、自分は電球の赤い色に比べて、蛍光灯の白い光の方が好きだ。特に白色よりも昼光色が・・。よって、最初に家を建てた時も、二度目に建てた時も、家中の照明は全部蛍光灯に統一した。(ただしトイレだけは瞬間点灯が必要なので電球にした)
しかも、(世の中が暗いので)“せめて部屋の照明くらいは明るく・・・”と、かなり明るめにした。
しかしカミさんは電球色派。しかし自分はその意見を一刀両断で切り棄て、電球色は家の中には入れなかった・・・。
しかし、である・・・・・。
数年前に、寝室の蛍光灯が電球色に変わった。そして先日、NHK「ためしてガッテン」(2009/9/9放送)の、「使える! 照明で健康になる法(ここ)」というテーマの番組で、NHKがこんな事を指摘していた。(ここ)
<昼光色の方が・・>
・味に敏感になる(白っぽい光の方が「甘み」と「苦み」に敏感)
<電球色の方が・・>
・白内障で見えにくい新聞の文字が見やすくなる
・胃の働きがよくなる
・眠りが深くなる(寝る前に赤っぽい光を浴びてから寝た人の方が、深い眠りを示すノンレム睡眠の時間が長かった)
(これは人間の歴史と関係があり、昼間に狩猟採集していた人間は、食べる物が毒か栄養かを見分ける必要があったため、昼間の太陽に近い白っぽい光だと味に敏感。逆に、夕方の太陽に近い赤っぽい光だと、食べた物を消化する時間なので、胃の働きがよくなると考えられている・・・)
この番組を見て、カミさんの態度が“してやったり!”と激変した。実はカミさんにとって不眠症は永遠の課題。それが、NHKから“電球色は入眠に良い”と言われてしまったのだから元気付く・・・。
「これは相談ではない。命令である。居間の電灯を電球色に変える!!」と宣言されてしまった。当然自分は「ィヤッ!」・・・・。でも“この剣幕”に「勝負あり」だった・・・
この週末に、居間の蛍光灯を電球色に変えた。ものすごい違和感・・・・。赤い光は、気分的に(裸電球の)昭和30年台(?)に戻ってしまう・・・・!?
確かに最近は、店の照明も電球色にしている例が多くなってきた。ニトリやジョイフル本田のスーパーなどなど・・。でも、まさか自宅の居間まで・・・・!
これも別の視点で見ると、“オヤジ”の権威が失墜した結果だろうか・・?何とも情けない。
どの家でもトシと共にカミさんの権威が増す事は“常識”である。問題は、“それがいつか?”なのである。
その公式からすると、我が家の場合も“その時”がとうとうやってきたのかも・・・? 自分は当然(権力の移譲?は)サラリ-マンの“リタイア後”と想定していただけに、その挫折感は想像を絶するものなのであ~る!!
カミさんに電球色に変えた感想を聞いてみた。「夜は実に良い!“違和感”がなくなった。しかし昼間は、外の白い光に対して部屋の赤い光は違和感・・。でも直ぐに慣れるさ・・・。本当は、昼間は白い光で、夜は赤い光の蛍光灯があれば良いのに・・・」と、のたまう・・・。(←自分だって違和感があったんじゃないか!)
何とも、オヤジの権威が失墜した居間の赤い光ではある・・・・。
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コメント
1年ぐらい前、朝、台所の蛍光灯が点かなくなってしまい、夫に近所の電気屋に買いに行って貰いました。そうしたら赤い蛍光灯を買ってきたのです。何かおかしいのです。落ち着かなくてイライラして来ます。怒りがこみ上げてきました。「キャバレーじゃあるまいし」と往年の恨みをこの時とばかりぶつけてやりました。すぐ、白い蛍光灯に変えましたが、大きな2連の蛍光灯なので、結構なお値段でした。私は白い蛍光灯の方が落ち着きます。赤はコリゴリです。夫のお酒は赤い光の方が美味しかったかもしれませんが、こればかりは精神衛生上許す事が出来ません。権威の失墜以前の問題です。脳と光は密接な関係があるのですね。
投稿: 白萩 | 2009年9月15日 (火) 23:41
今、ふっと台所の電気を見上げて気がついたのですが、白色にも色違いがあるのですね。流し台の上とご飯を食べるテーブルの上は白っぽいのですが、横についている3畳の畳の上の白色はちょっと赤みがかっています。夫が最初に買ってきた蛍光灯は本当に真っ赤でした。エムズさんの家の蛍光灯はきっと白色系の赤なのでしょう。本当の赤い蛍光灯はとても我慢が出来ない色でしたから、普通の家庭では付けないと思います。勘違いをしていたようです。今度、テーブルの上の蛍光灯も白色の赤い物をつけようと思います。何十年も全く無頓着に暮らしていたものだと反省しています。
投稿: 白萩 | 2009年9月16日 (水) 18:54
白萩さん
我が家もやっと電球色に慣れてきました。先日、帰ってきた息子に居間の蛍光灯の色の感想を聞いたら「こっちのが良い」・・・
皆、カミさんにゴマ擦っています。
蛍光灯は昼光色と白色、電球色にも2種類あるようです。しかし赤の蛍光灯とは、何かの間違いでしょうか?
確かに、光の色は精神的に影響が大きいようです。でも本当に電球色が良いのかどうか・・。効果は簡単には見えませんよね。
投稿: エムズの片割れ | 2009年9月22日 (火) 20:11
エムズ様
お返事有難うございました。
今、押入れに入っていた赤い蛍光灯を見直してみました。箱に電球色と書いてありました。この色は私には我慢できません。エムズさんはよく我慢されました。昭和28年に初めて蛍光灯を台所に取り付けた時はもっと青かったですね。外から我が家を見ると竜宮城のようだと言われました。海の青の様に見えていました。その時は違和感がありませんでしたが、この蛍光灯の電球色はこりごりです。ご主人様の権威が復活されますように願っております。
投稿: 白萩 | 2009年9月23日 (水) 12:18
白萩さん
世の中には電球色を好まない女性も居るのだと安心?しました。
“権威復活”のために頑張りま~す。(でも当分はダメな気がするけど・・・)
投稿: エムズの片割れ | 2009年9月23日 (水) 21:51
2009年9月14日 (月)の、とうに還暦を過ぎちゃったオジサンのエッセイ、蛍光灯の色・・~オヤジの権威もここまで?を楽しく読ませていただきました。ありがとうございます。
私は、還暦までには、あと10年ほどある年齢の男性です。
前々から、蛍光灯の色については、考えることがよくあったのですが・・・。
私は、個人的には、住居の蛍光灯は、電球色が好きです。というか、白色系の蛍光灯はキライ。特に昼光色のような、青みがかった色は、家に帰ってもオフィスに居るような気分で、まったくリラックスできません。明る過ぎます。
世の中的には、電球色の、なんとなく、モワッとした色あいが、好きではない方もいらっしゃるようですが。
何かの調査報告で読みましたが、高度成長期をバリバリの現役世代で過ごした方たちの年代は、明るければ明るいほど、豊かさの証明というか、幸福感を感じたという統計の結果があるようです。
私も、高度成長期に少年時代を過ごしたので、裸電球と蛍光灯のないまぜになった時代は、もちろん存じております。私が育った家にも、もちろん両方ありました。
しかし、どちらかといえば、これまでの人生のほとんどを、青白い蛍光灯の光の下で過ごしてきたと思います。
その後、何度かの転居をして、数年前、現在のマンションに移った時に、ほぼすべての部屋を電球色に変えましたが、正解でした。
すごく落ち着きます。なんだか、ポカポカと温かく、ゆったりとした眠りを誘うような落ち着いた部屋の雰囲気。
確かに、白色系の蛍光灯よりも、暗く感じるとは思いますが、家でそんなに明るい光は、必要ないと、私は思います。
以前、ヨーロッパに行ったとき感じたのですが、あちらでは日本のような、明るすぎる照明は、あまり見かけませんでした。
お部屋の照明も、蛍光灯のシーリング電灯は無くて、電球の間接照明を多用していました。日本から、あちらに着いた当初は、街や部屋が暗く感じますが、すぐに、このくらいの明るさが、人間にはちょうどいいんだなあと感じるようになりなした、
いま住んでいるマンションは、管理組合の役員の方が、年金世代の方が多いということもあるかと思いますが、とにかく、明るい照明に代えていきたいようです。
分譲当時、電球色の多かった共用部分の蛍光灯が、だんだん白色系に代わってきているのが心配です。
そのうち、全館、真っ白に輝く、まるでコンビニのようなマンションになってしまうのではないかと。
今の時代、すこしでも上品な雰囲気を出そうとしているマンションは、共用部分は、ほぼ電球色に統一していますから。
とうに還暦を過ぎちゃったオジサンさんは、「居間の蛍光灯を電球色に変えた。ものすごい違和感・・・・。赤い光は、気分的に(裸電球の)昭和30年台(?)に戻ってしまう・・・・!?」とのことですが電球色は時代の流れかと思いますよ。新しい流れです。
「“オヤジ”の権威が失墜した結果だろうか・・?何とも情けない。」ってこともまったくないかと思います。(オヤジの権威という言葉も、すでに死語かと思いますが。)
いろいろ書かせていただきましたが、決してお気持ちを否定しているわけではございませんので。
投稿: ノボさん | 2009年12月27日 (日) 04:15
ノボさん
実に貴重な体験談等、大変に参考になります。同時にウチのカミさんは拍手喝采!
居間の電球色に侵されたためか、自分も電球色にすっかり慣れてしまいました。
確かに、オフィスの延長と言われるとその通りですね。ヨーロッパでは確かに暖炉の光で・・・という雰囲気。
レストランでも何でも、確かに白い明る過ぎる照明はありませんよね。自宅も安息を求める場所とすると、おのずと照明もそれに合わせて・・・
結局本件は、“変化を嫌う”自分の性格の問題なのかも知れません。
投稿: エムズの片割れ | 2009年12月27日 (日) 17:44