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2009年8月 1日 (土)

昭和29年の出来事(7歳)~伊藤久男の「ブラジルの太鼓」

自分が生まれてから順に、その年の出来事を辿るシリーズの8回目。
自分が6歳から7歳になる昭和29年(1954年)の出来事を調べてみると、色々と大きな事件があったらしい。
090801s29 3月1日、太平洋のビキニ環礁でアメリカが水爆実験を行い、付近で操業中のマグロ漁船第五福竜丸が被曝。
7月1日には防衛2法が施行され、保安隊が陸上自衛隊に、警備隊が海上自衛隊に、そして航空自衛隊が新設され、防衛庁が設置された。
9月26日には、青函連絡船「洞爺丸」が乗客・乗組員1227人を乗せて函館を出航したが、高波を受けて座礁、沈没。生存者はわずか177人、死者・行方不明は1155人にも達した。(写真はクリックで拡大)

この年の映画は「二十四の瞳」や「七人の侍」が封切られ、かの「ローマの休日」も公開された。
歌では、岡本敦郎の「高原列車は行く」や春日八郎の「お富さん」などがヒット。この年の伊藤久男は、たくさんのヒット曲がある。映画「君の名は」の挿入歌の「数寄屋橋エレジー」「忘れ得ぬ人(これ)」をはじめ、「「サロマ湖の歌(これ)」もこの年だ。
今日は、この年の2月に発売になった「ブラジルの太鼓」を聞いてみよう。

<伊藤久男の「ブラジルの太鼓」>


「ブラジルの太鼓」
  作詞:石本美由起
  作曲:上原げんと
 
1)棕梠の葉陰に 洩れる太鼓は
 低い調子で
 ボンボボンボン ボコボコボン
 高い調子で
 トロントロントン トロロロロン
 若いこころの ときめきよ
 ああカーニバル ブラジルの夜
 叩く太鼓の 妖しい音に
 惹かれて踊る 村娘
 リクラー リクラー

2)空にこだまし 弾む太鼓は
 低い調子で
 ボンボボンボン ボコボコボン
 高い調子で
 トロントロントン トロロロロン
 燃えて火となる 恋の血よ
 ああ情熱の ブラジルの夜
 生命ふたつを 一つに抱いて
 踊れば濡れる くちびるよ
 リクラー リクラー
 
3)狂うリズムを きざむ太鼓は
 低い調子で
 ボンボボンボン ボコボコボン
 高い調子で
 トロントロントン トロロロロン
 恋のオウムも 森で啼く
 ああミモザ咲く ブラジルの夜
 囃すバイヨン 果てない宴
 炎の酒に 燃える夢
 リクラー リクラー

ステレオ再録盤でも聞いてみよう。
<伊藤久男の「ブラジルの太鼓」ステレオ盤>

昭和29年のこの年に自分は小学校に入った。この頃から少しずつ思い出す事が多くなる。

小学校といえば、ご多分に漏れずランドセルの思い出・・。古今東西、なぜランドセルが子供心を捉えるか分からないが、小学校入学はやはり人生の大きなイベント。
自分のランドセルは、もらい物だという茶色のうすべったい形をしていた。黒い大きなランドセルが欲しかったが、“勝負あり”でこのランドセルで小学校に行った。(不満だったが・・・)
そのせいかどうかは分からないが、ウチの長男・次男が小学校にあがるとき、お袋からそれぞれ高級なランドセルを贈ってもらった。特に長男の時は馬の皮製の最高級のランドセル。次男の時は“普通の高級品”。(まあいつでも「次男」はこんなものさ・・←自分も次男だけど・・)

小学校の入学式もかすかに覚えている。初めて教室で座った時の不安・・・。昇降口の風景・・・。そして、先生はベテランの女の先生だった。
まさに今は夏休みの最中だが、1年生の時だったかどうかは忘れたが、夏休みになると朝のラジオ体操があり、毎朝早起きをして出席のスタンプを貰いに会場に行った。家に帰ると、庭の朝顔を見ているお袋の姿がなぜか目に浮かぶ・・・。そこに親父の姿はない・・。
そして昼になると、図書館に本を借りに行った。夏休みに何冊借りるかが競争だった。でもこれは1年生のときではなかった、と思う。3年生か、4年生か・・・?

ふと当時の通信簿を見てみた。体重20K、身長113cmとある。そして「慢性結膜炎」と「回虫」と書いてある。この時代はそんな時代だった。結膜炎では友人と一緒に近くの日赤大宮病院に通ったことを覚えている。結膜炎の手術の時、麻酔の目薬をするのだが、右と左が分からず、手術をするのと違う方の目を麻酔した事があったが、一年生の時だったらしい。
そして、初めて貰った1年生1学期の通信簿には、担任の先生のこんな所見が書いてある。
「無邪気で明るい態度で学習して居ります。交友も円満です。ノートの使い方はもう少し気をつけてよくしていきたいと思います」。
内向的だとばかり思っていた自分の子供時代。小学校に入った当時は、まだ“大丈夫”だったのだ! しかし、字がキタナイことで有名だった自分は、何と小学校1年生の最初からそうだったのだと、改めて認識・・。結局、人生の初めからオワリまで、字がキタナイことで終りそうだな・・・・・。

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コメント

昭和29年、銭以下の小額通貨廃止になる。と今、本で読んだばかりです。
終戦直後50銭だったアイスキャンディがあっという間に5円にまで値上げされました。すごいインフレだったのですね。
29年は幾らになっていたのか記憶がないのですが、合成甘味料(ズルチン、サッカリンなど)から砂糖に変わっていたかもしれません。

投稿: 白萩 | 2009年8月 1日 (土) 21:53

白萩 さん

いやいや自分もサッカリンを覚えていますから、昭和29年までは、まだあったのでは??

投稿: エムズの片割れ | 2009年8月 2日 (日) 22:37

伊藤久男さんの「ブラジルの太鼓」を聴かせて頂き、大変に感激しております。
昭和25年生まれの私が伊藤氏の歌を知ったのは懐メロ番組で、その時に一度だけ聴いたこの曲の「低い調子でトントトントトトトトトン(と記憶)高い調子で・・・」だけが残っており、10年ほど前に音符付きで曲名をいろんな方に尋ねたものの解りませんでした。
記憶がまぜこぜになって、最後の方が「北海の満月」に変わってしまっていたのもあります。

初めて全曲通して聴かせて頂き感謝感謝です。

投稿: moderato | 2009年10月18日 (日) 23:54

moderatoさん

コメントありがとうございます。
自分も昔に断片的に聞いた歌が何の歌かと、何十年も探した曲がいくつもあります。
「これだ」と出会うと、嬉しいものですよね。今後ともよろしくお願いします。

投稿: エムズの片割れ | 2009年10月19日 (月) 21:48

ブラジルの太鼓の歌の
最後に出てくる リクラー
とは何の意味ですか?
知っておられたら教えてください。

【エムズの片割れより】
さあ~~~~~

投稿: 忠政 | 2011年10月10日 (月) 16:38

ブラジルの太鼓の歌の中で出てくる”リクラー”という意味はなんですか?

【エムズの片割れより】
残念ながら分かりません・・・。

投稿: 鮫島ひとみ | 2014年7月22日 (火) 06:56

私的な解釈ですがリクラーは、リズムに合わせて踊っている形態を表しているのではないのでしょうか。褐色の肌が汗で光り、激しいリズムに身体を揺らせて官能的に踊っている姿をリクラーと表現しているように思われます。作詞家の優れた感性から生まれた言葉の様に思われます。外国語が分かりませんので間違っていたらごめんなさい。

投稿: 白萩 | 2014年7月22日 (火) 12:06

コメント失礼します。
『高い調子でトロントロン トロロロロン』になってますが、ほかのサイトで見ると『トロントトントン トコトコトン』になっていて、僕も『トロントトントン トコトコトン』に聞こえて、主様の歌詞とどっちがあっているのかが気になってコメントさせていただきました。

【エムズの片割れより】
歌詞は、ステレオ盤CDのライナーノーツから取っています。改めて聞いてみると、モノ盤とステレオ盤とでもちがいますね。どちらがホンモノなのでしょうね?

投稿: ふぇれしあ@ラブライバー | 2017年1月14日 (土) 16:31

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