東京ソフィア女声合唱団と二葉あき子の「水色のワルツ」
先日、オークションで抒情歌のCDを買ったら、東京ソフィア女声合唱団の「水色のワルツ」が入っていた。この音源は前から持っていたが、久しぶりに聞き入ってしまった。
言うまでもなく「水色のワルツ」は昭和25年(1950年)発売のれっきとした歌謡曲。それが、この東京ソフィア女声合唱団の歌声で、より清楚な歌に生まれ変わったような気がする。
<東京ソフィア女声合唱団の「水色のワルツ」>
「水色のワルツ」
作詞:藤浦 洸
作曲:高木東六君に逢ううれしさの 胸にふかく
水色のハンカチを ひそめる習慣(ならわし)が
いつの間にか 身に沁みたのよ
涙のあとをそっと 隠したいのよ月影の細路を 歩きながら
水色のハンカチに 包んだ囁きが
いつの間にか 夜露にぬれて
心の窓をとじて 忍び泣くのよ
作曲者の高木東六は大の流行歌嫌いとして知られていたそうで、確かにこの歌以外の歌謡曲は知らない。でもこの一曲で、我々は高木東六を歌謡曲界の大御所と認識してしまう・・・・。
高木東六は2006年に102歳で他界したが、90歳を越えても現役で活躍していたという。YouTube(ここ)には、1998年8月の、95歳の高木東六と84歳の二葉あき子の「水色のワルツ」がアップされている。
話は飛ぶが、昔、大ピアニストのホロヴィッツが来日した時、まさに「ひび割れた骨董」で、コンサートの内容と高価なチケットが話題になったことがあった。それに比べて、何と95歳で堂々とテレビに出てピアノを伴奏するとは・・・・。
でもテレビの辛口のユーモアのあるコメントで、その顔は良く知っている。
ところで、ここで歌っている東京ソフィア女声合唱団について調べてみたが、良く分からなかった。CDはたくさん出ているが・・・・
ともあれ、高齢者の模範である高木東六の曲でも聴きながら、静かな世界に浸ろうか・・・
オリジナルに敬意を表して、最後に二葉あき子盤を聴いてみよう。これもしみじみとしてなかなか良い。これが大ヒットしたという昭和25年とはこんな(ここ)年だったが・・・
<二葉あき子の「水色のワルツ」>
●メモ:カウント~50万
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コメント
ご無沙汰です。
高尚な内容の時は、ただただ、
うなずくだけです。
私の好きな歌手の中に一人は松島詩子、
そして二葉あき子さんです。
特にこの歌が大好きです。
ここに書かれているように歌謡曲嫌いの
高木東六さんの作のこの曲は
確かに歌曲ですよ。
でも、以前クラッシックの一節に似ていると
論評されたことがあったと思います。
聞き比べたけれど私は
わかりませんでしたが。
投稿: 兼太郎 | 2009年7月21日 (火) 09:32
合唱と独唱、それぞれに良いところがあるのでしょうけれど、女性の恋心を歌うとなるとやっぱり独唱に軍配を上げたくなります。
それにしても、藤浦 洸のこの詩はどうでしょう。失恋の歌、それとも恋の喜びの歌。
エムズの片割れさんのおっしゃるように、あまり詮索しないのがいいのかもしれません。
投稿: 周坊 | 2009年7月21日 (火) 21:51
「水色のワルツ」大好きな曲の一つです。
この曲を聴くと、大学一年の時の競技ダンスの大会で流れたときの印象が鮮烈に思い出されます。
この日本的な哀愁を帯びた美しいワルツの旋律、この曲でおどる各大学の先輩方の華麗な舞が眩く、私にとっては、次元の違う世界にカルチュアーショックを受けた思い出深い曲です。
他のワルツの曲も流れたのに、この曲の印象は特別なものでした。
投稿: ジャン | 2009年7月23日 (木) 00:51
兼太郎さん、周坊さん、ジャンさん
この詩は自分には良く分かりません。でも旋律にフィットしていることは確か・・・
しかもこの曲でダンスとは・・・。最近の忙しい曲と違って、実に“エレガント”ですよね。
投稿: エムズの片割れ | 2009年7月24日 (金) 21:54
いいね!
その昔、近くの女子大(あとみ)の文化祭で
ふと見かけた可憐な学生さん
以来、この曲を聴くと、思い出されて
なりません
来る年、来る年、祭宴の度に行くのですが
再び見かける事は有りませんでした
今年も、また、その時がやって来ました
空しいと知りながら、足が向いてしまいます
この曲との出会いは、原孝太郎と東京六重奏団の”水色のワルツ”でした もう、うん十年も前の事 いい曲でしたね!
コーラスも、とてもきれいで、あの時の思いが
切なく蘇ります
これを聴きながら、ゆっくりとやすみます
立花伸介
投稿: たちばなしんすけ | 2009年10月25日 (日) 23:48
たちばなしんすけ さん
コメントありがとうございます。でもこんな歌で色々昔の事を思い出すとは、我々と同じ年代かな?
でも未だに跡見に通っているとしたら、相当なロマンチストなのでしょうか・・。自分には到底そのような執念はありませんね・・
投稿: エムズの片割れ | 2009年10月26日 (月) 21:30
エムズの片割れ様
水色のワルツ すばらしい曲ですね。ソフィア女性合唱団のハーモニーと清楚なイメージが自分の心を癒して離れません。マロニエの木陰 松島詩子さんの曲も好きです。又いつか機会があれば拝聴したいものです。
Y、Yより
【エムズの片割れより】
単なる歌謡曲・・、と言ってしまえばそれまでですが、このような本当に清楚な女声合唱で聞くと、昔の曲も生き返りますね。
投稿: yuji yokozeki | 2010年5月29日 (土) 11:10
50年ぶりで聞き昔、今無くなってしまったコマダンススタジアムでダンスの選手権でミラーボウルの光の中で踊ったことを思い出しています。
いい曲ですね。
できれば、バイオリンがメインの曲が聞きたいですね。ドレスの擦れる音が聞こえる中バイオリンの響きにしびれました。
ありがとう!!
【エムズの片割れより】
ダンスですか・・。自分には“縁がなかった”世界です。
投稿: ハチ公 | 2011年12月 6日 (火) 15:50
本当に綺麗な曲ですね。この歌がヒットした年私は小学校2年生でした。秋の学芸会で6年生の女子が8人ぐらいで、白いドレスに水色のハンカチを持ち、この曲に合わせてワルツを踊りました。6年生は大人びて見えました。このダンスの光景が今でもはっきり目に浮かびます。
こんな素晴らしい曲を高木東六自身が愛せなかったのは残念です。私の兄もクラシック以外は好みません。国民歌謡やニューミュージックは言うまでもなく日本の歌謡曲にはメロディの美しい上品な曲が沢山あるのに。
【エムズの片割れより】
小学校で“流行歌”ですか・・。当時としては、なかなか勇気が要ったのでは?
高木東六は、TVでよくこの曲をピアノ伴奏していましたが・・・・
投稿: 山下仁平 | 2012年8月 5日 (日) 23:11
60年も前のことですが信州で小学校の音楽の先生をしていた私の恋人が高木先生の弟子であり、私の住む神戸に来る時は何時も水色のハンケチを携えていたことを思い出します。恋は悲しい別れを迎えましたが今も忘れられぬ切ない想い出です。その彼女も数十年前にあの世へ旅立ちました。この歌を聴くと60年前の状況が瞼に浮かびます。有難うございました。
【エムズの片割れより】
“水色のハンケチを携えて・・・”なんてロマンチックですね・・・
しかし、“高木先生の弟子”のような高名な方の縁者(知り合い)って、意外と居られるのですね。
当方は、有名な方は、周囲に誰~れも居りません。
投稿: 岡本良英 | 2017年8月11日 (金) 10:02