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2009年4月 3日 (金)

「人生の本番」~落合恵子さんの話

NHKラジオ深夜便「人生私流“人生の崖っぷちから見えるもの”作家 落合恵子」を聞いた。(2009/3/28放送)
落合恵子という名は良く聞いていたが、その“人となり”は殆ど知らなかった。母親は今で言うシングルマザーで、22歳の時に落合さんを生んだという。昭和20年という時代、いわゆる私生児は世間の風当たりも強かったが、母親の強い保護(=シェルター)のもと、大事に育てられたという。聞き手の柴田アナの「まだ22歳なのに一人で子供を生むという決断をされた母親は、生まれてくる子供をどう捉えていたのか?・・・」という問いに対して、落合さんは「早く生まれて、自分と一緒に人生を生きましょう」と、待ち望まれて生まれた存在だったと答えていた。確かに、そうでなければ、生まれてくる子供はすくすく育つわけはないが・・・。

しかしさすがに元アナウンサー。聞いていて実に歯切れが良く、テンポが良いインタビューであった。その中で、次の会話が印象に残った。
柴田アナ「“崖っぷちに立つあなたへ”の前書きだったか、“ちょっと待って。人生の本番はこれからなのよ”という言葉があった。“人生の本番”って良い言葉だなと思った。でも自分の人生の本番って、走っている時は見えないのでは?・・・」
落合「(人生の本番って)“いつが?”が分からないし、見方を変えれば“いつでも”かも知れないし、“苦しみ”も本番かも知れないし、その向こう側に喜びの種があるかも知れないし、“毎日が本番です”という気もする」
アナ「・・・落合さんにとっては“書くこと”が本番?・・」
落合「書くことによって、“靴擦れ”が無くなってきた。本番が始まった、という感じ・・・」

この「人生の本番」という言葉と、人生における「靴擦れ」という二つの言葉・・・。

人間、還暦にでも達すると、どうしても過去を、そして自分の生きてきた人生を振り返る。もちろんそこで、「やはり自分の人生は靴擦れを起こしていた」と振り返る人は不幸だ。一般論として、「自分はこんなハズではない・・」と自己否定している間は、たぶん「靴擦れ」を起こしているのだろう。逆に、幾ら毎日が忙しくても、日々充実して達成感がある時は、「これがオレの人生」と思えて、「人生の本番」なのだろう。しかし、「人生の本番」という言葉ほど、人によって、また捉え方によって受け止め方がバラバラなものは無いように思う。 

何?自分?・・・・今までも「人生の本番」で、これからも「“新たな”人生の本番」さ・・・・!

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