「モバイルWiMAXの実力」
「日経コミュニケーション」(2009/3/5号)に、「モバイルWiMAXの実力~電波は不安定だがHSDPA以上は達成」という記事が載っていた。
世はユビキタス(いつでも、どこでも、だれでも)時代。騒々しかったWiMAXも、2009年2月26日からUQコミュニケーションズが「UQ WiMAX」の試験サービスを始めたという。
この記事は、日経コミュが早速「UQ WiMAX」の端末「UD01NA」を手に入れて、イーモバイルの「D02HW」とウィルコムの「AX530S」と比較実験をしたのものである。
実験は、次の3通り。
①都内3ヶ所での速度テスト(FTPでDTIのFTPサイトに1MのファイルをUP/DOUNした時の時間)
②同一ビル内で場所を移動しての速度テスト
③ラウンド・トリップ時間(RTT:あるコンピュータから発信したパケットが別のコンピュータに届き、さらにその返答が返ってくるまでの時間)
結果は以下の通り・・。(写真はクリックで拡大)
①ではどれも電波の状態が弱かったが、電波が5段階の所を探して実験しても2.86Mと、それほど改善しなかったという。ちなみに「speed.rbbtoday.com」では下りで15Mだった。それに通信の不安定さが大きい。わずかな場所の違いで電波の強度が大きく変わるうえ、同じ場所でも短時間で電波の状況が変化した。
②では、UQのWiMAXは、使用周波数が高いせいか(UQ WiMAX は2.5G、イーモバイルは1.7G、ウィルコムは1.9G)室内では、特に上りで一気に速度が落ちたようだ。
しかし技術の進歩には目を見張る。今回の実験では、まだWiMAXの基地局の数が圧倒的に少ないので、エリアでの比較はこれからの基地局増設での改善に期待したいが、スピードの差はさすが・・・
時代は益々「いつでも、どこでも、だれでも」の時代に移って行く。WiMAXでは200kmで移動していても通信できると言う。そして端末のパソコンも、今の5万円パソコンから薄型テレビのように、これからもっともっと薄いパソコンが出てくるのだろ。
多くの情報が簡単に手に入ることは確かにありがたい。しかし、情報過多が「心の平安」を乱すこともある。ふと、GNPよりも「国民総幸福量(Gross National Happiness)」という考え方を打ち出しているブータン(ここ)を思い出した。
はたして、“いつでも、どこでも、だれでも”というユビキタス時代は、人間に幸福を与え得るものなのだろうか・・・
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コメント
ブータン、私の好きな国でした。
すでにブータンは大きく変化しました。
そのブータンで数年前に
携帯電話を導入するかどうかで国を挙げて論争したことがありました。
結論は「イエス」でしたが、いまだにテレビ放送は
一局のみ、で数時間の放送です。
テレビ放送のない時代から
レンタルビデオは大流行でした。
投稿: ampouie | 2009年3月14日 (土) 21:39