手仕事屋きち兵衛の「風の桜衣(はなごろも)」
一目惚れとは良く言うが、今日は久しぶりで「一聴き惚れ」の曲を見つけた。手仕事屋きち兵衛の「風の桜衣(はなごろも)」という歌である。
前にも書いた事があったが(ここ)、このところ「手仕事屋 きち兵衛」さんの歌に凝っている。・・というのは、ひょんな事からきち兵衛さんのCDをファンの方から借りて聴いているので・・・
今まで発売されたほとんど全部のCDを借りたので、全部携帯プレヤーに入れて通勤途上で順番に聞いてきたが、今日の帰りの電車の中で聞いた『原風景(げんふうけい)&サントリーホールライブ』というアルバムで、ギターの弾き語りの「風の桜衣(はなごろも)」を聞いてハッとした。
急いで、ホンモノは?と探すと『色即是空』というアルバムに入っていた。それがこれである。(写真はクリックで拡大)フルオーケストラをバックに朗々と歌う・・・。
<手仕事屋きち兵衛の「風の桜衣(はなごろも)」>
「風の桜衣(はなごろも)」
作詞/作曲:手仕事屋きち兵衛
山里を染めて咲く 小彼岸桜(こひがんざくら)
風を呼び 風に乗り 空に流れ行く
かなしい程に 澄んだ青空の中
はじけ散る 桜吹雪(はなふぶき) 春景色
いつ誰が名付けたか 高遠桜嵐(たかとうはなあらし)
山里の人は言う あれはあの女(ひと)の
切なさと哀しみが 染め上げたのだと
道理(みち)を忘れた 恋におぼれた罪と
裁かれて落とされて 流された
あの女(ひと)のはかなさを 飾る桜衣(はなごろも)
山里に流された その女(ひと)は絵島
美しい女(ひと)ゆえの 恋の濡れ衣
女盛りの花を 散らした絵島
泣き濡れて あきらめて手を合わす
山里の赤い桜(はな) 絵島の物語り
山里の赤い桜(はな) 絵島の物語り
詞の内容は江戸時代の「江島生島事件」であるが、何ともその旋律が哀しい・・・・
きち兵衛さんのプロフィール(ここ)にあるように、ファーストアルバムを出してから、音楽活動をしばらく休止していたが、1999年頃から再開し、何枚ものCDを出している。しかしamazon等で手に入るCDは限られているようだ。
しかし色々と聴いてみると、埋もれている名曲が多いことに気付く。調べて見ると、松本あさま温泉「ホテル玉の湯」(ここ)でこれらのCDが手に入ることが分かった(ここ)。
ともあれ、現在「手仕事屋きち兵衛の世界」を探索中である。名曲が幾つか見つかったので、また紹介したい。
<付録>: 『原風景(げんふうけい)&サントリーホールライブ』というアルバムのギターの弾き語りでも聞いてみよう。
<手仕事屋きち兵衛の「風の桜衣(はなごろも)」>
~ギターバージョン
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コメント
ご紹介くださってありがとうございます。
本当にいい歌ですよね。
私も「風の桜衣」大好きです。
絵島さんの悲しみが桜吹雪と共に、朗々とした歌声から伝わってきます。
きち兵衛さんの歌は、どの歌も情景が浮かぶようです。
小彼岸桜で有名な高遠の街の歌として、もっと多くの人々に知られる歌になって欲しいです。
投稿: ジャン | 2009年3月18日 (水) 07:26
きち兵衛さんの歌の新しい記事をみつけたので、うれしくて飛んできました。
私も「風の桜衣」好きです。
私はなかなか紹介記事が書けないので(思いはあるのですが)ここでエムズの片割れさんが書いてくださると、とても嬉しいです。
どんどん書いてくださいね。
ジャンさん、私もいつかきち兵衛さんをお招きしたいと、思いを温めています。
またお話を聞かせてくださいね。
投稿: 園内麻亜 | 2009年3月18日 (水) 20:53
ジャンさん
絵島は高遠に幽閉されたのですね。この歌を聞いて、高遠という地名も含め、騒動の一連の流れを初めて勉強しました。
しかしこの歌は、非常にスケールの大きな歌ですね。
=========
園内さん
CDを聞くと名曲が幾らでもあります。本人が話をされているように、12年間のブランクが無かったら、メジャーな大歌手になっていたかもね?
もっとも、60歳でデビューした例もあるので、今からでも決して遅くは無いが・・・
投稿: エムズの片割れ | 2009年3月18日 (水) 23:30
“きち兵衛さん”でなくては書けない歌、”きち兵衛さん”だからこそ唱える歌ですね。
高遠の小彼岸桜はその美しさで有名です。
でも行ったことはありませんでした。
この歌を知ってから、この歌に惹かれるように(数年前)高遠の桜を見に行きました。
高遠城祉公園の小彼岸桜は、聞きしに勝る美しさでした。桜のあまーい香りが城内を包んでいました。遠くから見れば城祉公園が桜色に見えます。
http://www.kuma3kuma3.com/tokuhain/suwa/takato-sakura/takatou.html
城内には絵島の幽閉されていた建物も残っています。
城内を散策中、私の頭にはずーっとこの「風の桜衣」が流れていました。とってもいい雰囲気に浸っていたのです。
でも、そのとき実際の私の耳に流れてきたのは高遠と何の関係もない“ド演歌”だったのです。愕然としました。
こんな素晴らしい歌があるのですから、高遠の町の人々にはもっと認識していただいて、この歌が広く世の中に知られることを願っています。
投稿: ジャン | 2009年3月19日 (木) 14:34