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2008年11月27日 (木)

伊藤久男の「サロマ湖の歌」

古関裕而が作曲した伊藤久男の「サロマ湖の歌」を、自分が知ったのはかなり早かったと思う。高校の頃だったか? 昔から知っている好きな曲の一つだ。少し聞いてみよう。

<伊藤久男の「サロマ湖の歌」>


「サロマ湖の歌」
  作詞:中山正男
  作曲:古関裕而
  歌 :伊藤久男

1)アー
 サロマ湖の 水はからいよ
 青く澄むとも
 君知るや 君知るや
 思い焦れて 泣く女の
 熱い涙が しみてるからよ

2)アー
 恋の鳥 月に嘆くよ
 哀れ今宵も
 さい果ての さい果ての
 暗いコタンの 森こえて
 遠く悲しく 君よぶ声よ

3)アー
 サロマ湖の 風は寒いよ
 空に凍りて
 音もなく 音もなく
 白く静かに 降る雪は
 君を慕いて 嘆くこころよ

この曲は、北海道の(砂嘴の切れ目で海に繋がっている)サロマ湖を題材にした曲だが、古関裕而はこの湖を見たことがないままに作曲したという。曰く・・・

「サロマ湖の歌~昭和29年~ この作品について、古関先生は自伝の中で、「私の好きな曲の一つだ」と述べていますが、同時に失敗作でもあると述べています。作詞は中山正男氏で、中山氏から「自分が詩をかくから、郷里の美しいサロマ湖を題材にした曲を作ってくれないか」と頼まれ、「いいよ」と二つ返事で引き受けて作曲したもので、中山氏の話を聞き、古関先生は「幽遠で神秘的な北辺のロマンをひめた湖を想定しながらサッと書き上げた」ものだそうです。しかし数年後、サロマ湖を訪れてびっくり。実際のサロマ湖が、歌詞のイメージとあまりにかけ離れていたためです。先生はサロマ湖の歌について、こう結んでいます。「きっと今頃は当時と違って、中山氏の詩に劣らぬ北辺のロマンを漂わせた美しいサロマ湖が、私の再来を待っていてくれるかもしれない」 (『鐘よ鳴り響け』古関裕而自伝より)」(出典はここ

しかし、この「福島市古関裕而記念館」のサイト(ここ)は充実している。開館してからもう20年にもなるというが、このサイトには古関裕而の全作品のデータベースが載っている。

Saromako1 自分がサロマ湖に行ったことがあるかどうか、定かでない。10年ほど前、網走には行った。学生の頃の北海道旅行でもその近くには行った・・・。しかしサロマ湖にも寄ったかどうか・・・。どうも電車から見えたような?? まあ、その位の印象なのである。しかし古関裕而は、この曲を想像豊かに作曲したという。でもその方が良かった・・・。もし作曲の前に見ていたら、こんな素晴らしい曲は出来なかったかも知れないので・・・。

ベートーヴェンに匹敵するくらい(!?)自分が好きな作曲家のひとりである古関裕而。そのうち、この「福島市古関裕而記念館」にも行ってみたいものである。

(2020/09/11追)
ステレオ再録盤も挙げておこうか・・・。自分は上のモノラル盤の方が好きだが・・・

<伊藤久男の「サロマ湖の歌」ステレオ盤>

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コメント

何一つをするにしても
難しい規則があるのですね。
何はともあれ、片割れさんの
取り上げられる楽曲は私にとっても
懐かしいものばかり。
自分にはその能力が無い分
期待もし、楽しみに待っています。

投稿: 兼太郎 | 2008年11月28日 (金) 09:42

『★日本音楽著作権協会(JASRAC)から、当サイトでの「音楽著作物利用許諾通知(許諾番号 J081115986)」が届きましたので、音楽関係の記事を再開します』
おめでとうございます。
貴サイトのファンも大喜びでしょう。(私も隠れファン)( ^ω^ )

投稿: 弘中健一 | 2008年11月28日 (金) 09:46

弘中健一さん

その節はありがとうございました。
「隠れ」と言っても、皆そうですよね。当blogもハンドルネーム・・・

============
兼太郎 さん

まあ色々あるのです。でも、いつまで続くのでしょう・・・ね。

投稿: エムズの片割れ | 2008年11月29日 (土) 01:23

伊藤久男の声に魅了されたのは、昭和28年の『君の名は』の主題歌からだと、記憶しています。イヨマンテを初め、声が好きですね。そして、この曲は圧巻ですね。古関裕司の作品の中で、ずば抜けて好きですね。

【エムズの片割れより】
伊藤久男は中学の頃(昭和30年後半)から聞いていました。当時も「懐かしのメロディー」でした。今考えると、当時はよっぽど“現役”でした・・・

投稿: 中野 勝 | 2011年7月29日 (金) 18:59

大好きな歌の一つです。数年前妻とこの湖を訪れました。汽水湖で、宿泊したホテルの露天風呂からのサンセットは最高の眺めで、この光景は今でもまぶたに焼き付いています。
今話題の作曲古関裕而・歌は伊藤久男というのも最高と思います。
私たちの世代ではNHKの、のど自慢で良く歌われましたが、ホテルの仲居に歌を知っているかと尋ねたら知らないとの答でした。
現地の人がこんな状態で、なんか寂しいなという思いでした。
当時の有名曲でも今はカラオケでもあまり歌われないようです。
素晴らしい歌をアップいただきありがとうございました。

【エムズの片割れより】
自分も久しぶりに聞いてみました。
しみじみして良い歌ですよね。
ついでにステレオ再録盤も挙げてみました。

投稿: 牧山雄男 | 2020年9月11日 (金) 21:20

十数年前の夏、妻とオホーツクロードを北上する際、サロマ湖畔のホテルに宿泊しました。
そのホテルで沈む夕日を眺めながらいただいた生ビールは格別の美味しさでした。
翌日レンタサイクルで湖を散策、可憐に咲いたハマナスが印象的でした。
年配の地元の人にサロマ湖の歌をしっているかと尋ねたら、知らないとの答え。
えーという感じでした。この歌は名曲ですが、カラオケの曲目になかなか入ってないのが残念です。

投稿: 牧山雄男 | 2022年12月27日 (火) 22:33

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