「宇宙飛行士の亭主」~向井万起男氏の話
NHKラジオ深夜便「人生“私”流「女房宇宙飛行士との面白二人三脚」慶応義塾大学准教授…向井万起男」(1008/11/1放送)を聞いた。向井千秋という女性宇宙飛行士は知っていたが、その亭主がこんなにユニークだったとは知らなかった。
それに向井氏は自分と同じ年、そして奥さんの千秋さんがウチのカミさんと同じ年、ということもあって、興味深く聞いた。
向井万起男氏は、千秋さんも勤務していた慶応義塾大学病院の病理診断部部長で、医学部準教授だという。その向井氏が、千秋さんとの生活や、自分の医師としての信条等を語っていた。
おかっぱ頭が特徴だと言うのでNetで見てみると・・・、なるほど・・・(ここ)。 本人に言わせると、床屋で体を触られるとくすぐったくて笑ってしまうので、30数年前から髪を自分でカットするようになった。その髪型で一番楽なのがおかっぱだ、と言っていた。
病理診断部とは診断や治療効果を見るために、検体の組織検査、遺体の解剖等を担当する。よって臨床医と違って、直接患者と接することは少ない。その向井氏が、心臓外科医だった千秋さんと結婚したのは、39歳の時、千秋さんは34歳だったという。
千秋さんが宇宙飛行士に向いている点を挙げると、①どんな事態になってもパニックに陥らない。これは見事。何があっても沈着冷静に対処する。②どこでも何時でも簡単に眠ることが出来る。どんなにうるさい所でもアッと言う間に寝てしまう。これは特技。宇宙飛行士はスケジュール通りに眠る必要があるため、みな睡眠薬を持って行くが、千秋さんは飲んだ事が無いと言う。③一人になる事に強い。実家が忙しかった事もあり、親戚の家を転々としたり、医学部に入るために中学2年の時から東京でひとり暮らしだった事もあり、一人に強い。
千秋さんの一番の興味は食べ物。それに宇宙食は驚く位美味い。たぶん宇宙飛行士は、食べ物で不満は無いという。
しかし、結婚して22年。実際に一緒に生活したのは、「正味」で3年はない。現在も筑波と東京で別居中だという。これは、自分たちは「異常事態」「非常事態」だと思っている。しかし双方の家族も巻き込んで、お互いが本当に好きな事をやってきた。これからは、出来たら一緒にリタイアしたい。年齢的には遅くても4年後にリタイアだろう。そうしたら二人で好きなアメリカに行って、のんびりとドライブ旅行しながら大リーグを堪能するのだと言う。
しかしこのユニークさ。宇宙飛行士も普通の人ではなれないが、その亭主も普通の人ではなれないな・・・。本もたくさん出されている。
また医学部での講義も徹底して厳しいため、たぶん学生からは怖がられているだろうと言っていたが、そこには妥協の無い信条があるのだろう。
番組の最初に、アナウンサーが恐る恐る「“宇宙飛行士 向井千秋さんの亭主”という紹介で良いか?」と聞いていたが、向井氏はそれを楽しんでおり、むしろ誇りにされていた。しかし、向井氏のユニークさとその文才から、そろそろ「宇宙飛行士の亭主」を卒業して「オレの家内は元宇宙飛行士」に変わるような気がするが、どうだろう?
●メモ:カウント~23万
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コメント
向井宇宙飛行士は 知っておりますが 旦那さんが お医者さんとは 知りませんでした 筑波で 2-3回 お会いしたが 小柄な キビキビした 方で 街で 会っても あまり わからない じみな かたでした と 記憶して おります。
【エムズの片割れより】
そうですか・・・
投稿: 岡田健一 | 2014年6月22日 (日) 11:07