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2008年8月10日 (日)

仲宗根美樹の「川は流れる」

幾多ある昔の歌の中で「懐かしい・・」と感じる歌のひとつに、仲宗根美樹の「川は流れる」という歌がある。この、何ともエキゾチックでハスキーな声の歌が流れたのは1961年(昭和36年)で、その年の日本レコード大賞新人奨励賞を受賞したという。

080810kawahanagareru 昭和36年というと、自分が中学2年のときだ。この歌を聞きながら、自分の記憶の引き出しを開けると、何が出てくる??
ところがビックリしたことに何も出てこないのである。この歌にまつわる“事件”は、どうも何も無いようである・・・。
まあ聞いてみようか。オリジナルはもちろんモノラル。ステレオでの再録盤もあるが、やはりこの録音が記憶にある音だ。

<仲宗根美樹「川は流れる」>


「川は流れる」
  作詩:横井 弘
  作曲:桜田誠一
  歌 :仲宗根美樹

1)病葉(わくらば)を 今日も浮かべて
 街の谷 川は流れる
 ささやかな 望み破れて
 哀しみに 染まる瞳に
 黄昏の 水のまぶしさ

2)思い出の 橋のたもとに
 錆びついた 夢のかずかず
 ある人は 心つめたく
 ある人は 好きで別れて
 吹き抜ける 風に泣いてる

3)ともし灯も 薄い谷間を
 ひとすじに 川は流れる
 人の世の 塵にまみれて
 なお生きる 水をみつめて
 嘆くまい 明日は明かるく

ところで、この歌のシンボルの「病葉(わくらば)」という言葉。辞書で引くと「病気や虫のために枯れた(変色した)葉。特に、夏、赤や黄に色づいて垂れたり縮まったりした葉」のことらしい。
この言葉は、この歌以外は知らない。自分で使ったことも無い。でも「わくらば」と聞くと直ぐにこの歌を思い浮かべる・・・。

同じように、イメージと人との関係は面白い。特に芸能人(俳優)は、自分のカラー(個性)を出すのに懸命だ。カラーが無ければ、いわゆる「その他大勢」になってしまって、“売る”のは無理だ。しかし、我々“一般ピープル”にとって、カラー(イメージ)は自分自身では、意外と分からないものだ。
若い人は別だが、自分のように還暦を過ぎる頃になると、個性はもう変わらない。既に染み付いていて、もう取れない。そこで自分のイメージ(カラー)を振り返るとどうなる??
カミさんに聞いてみた。「オレのイメージは?」「奇人」「じゃあ貴女は?」「変人」「じゃあメイ子(ウチの愛犬)は?」「・・・・・・」
念のため、もう一度聞いてみた。「オレのイメージは?」「変人」「じゃあ貴女は?」「奇人」「じゃあメイ子は?」「・・・・・・」
さっきと逆じゃないか・・・。つまりウチは奇人・変人の集まりというわけか・・・・

まあリタイア後、「あのお爺さんは・・・・」と、陰口だけは叩かれないようにしたいものだが・・・・、サテ、どうだろう?

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コメント

病葉(わくらば)が使われている大好きな曲があります。
「つまさき坂」 永井龍雲さんの作品です。
お聞きになってみてください。

投稿: 秋野 道 | 2008年8月11日 (月) 11:44

わたしも、病葉が使われている曲と言えば、
「つまさき坂」が最初に思いうかびました。

あと、徳久広司の「旅の重さ」にも使われていますね。

どちらもYouTubeにアップされています。

永井龍雲「つまさき坂」
http://jp.youtube.com/watch?v=tsva7xhyPJw

徳久広司「旅の重さ」
http://jp.youtube.com/watch?v=Bem6Mz-P9r0

投稿: とく | 2008年8月12日 (火) 16:03

秋野道 さん
とく さん

コメントありがとうございます。
永井龍雲さんの「つまさき坂」と、徳久広司さんの「旅の重さ」を初めて聞きました。
なるほど・・・。しかし歌の世界も広いですね。

投稿: エムズの片割れ | 2008年8月12日 (火) 17:41

エムズの片割れさんのブログには次々と私の好きな歌が出てきて、次は何かと楽しみです。ところで、わくらばが出てくる歌に、三橋美智也の古城があります。この歌はたぶんご存知でしょうが。

投稿: かえるのうた | 2008年8月18日 (月) 15:52

かえるのうた さん

確かに、三橋美智也の古城の2番に、
「くずれしままの 石垣に
 哀れをさそう 病葉や・・・」
とありますね。
いやはや、失礼しました。

投稿: エムズの片割れ | 2008年8月18日 (月) 20:49

懐かしいです。高校3年生の時だったと思いますが。お昼ごはんをさっさと食べ終わって、7人ぐらいで、教室の後で、その当時流行っていた歌を次々に歌ったことを思い出します。「川は流れる」は必ず歌ってました。又松島アキラの「湖愁」も欠かせませんでした。それにしても、他の人たちはまだお弁当を食べているのに、さぞかしうるさくてゆっくり食べてられなかったかもしれません。(-_-;)でも歌う人が一人、二人と増えていったんですよ。今から47年位前の女子高に通ってたころのお話です。

投稿: よっぴー | 2008年10月29日 (水) 22:50

よっぴー さん

ヘエー~・・・。何とも平和なことで・・・
もうあれから半世紀。何ともすごい時間です。でも歌を聞くと、気分がその頃に戻るので不思議です。
懐かしい「湖愁」もそのうち取り上げますね。

投稿: エムズの片割れ | 2008年10月29日 (水) 23:21

最近こちらのホームページを知り、時々閲覧させていただいています。散りばめられている音楽が懐かしく、何曲も聴き入ってしまうこともしばしばです。
「川は流れる」は、2軒隣の初恋の子がレコードを掛けて、いい歌だよと言っていたのを思い出しました。ほんとに懐かしい。
もう60歳を過ぎ、今はどうしているのかわかりません。

【エムズの片割れより】
本当にこの頃の歌を聞くと、その当時の光景が目に浮かびますよね。感受性の問題でしょうか?

投稿: 団塊のおじさん | 2012年1月23日 (月) 17:22

初めまして、ひょんなことからこのブログに行き当たりました。昭和の曲から集めて楽しんでる1946年生まれの爺さんです。この曲がモノラルだったとは知りませんでした。とっても懐かしく聴かせていただきました。それにしても非常に良い音でビックリ!。どんな状態で保存されて居られたのですか?興味があります。。小生は古いオリジナルの歌謡曲レコードを集め、片っぱしからディジタル化して、聞いています。うまくやると小生にとってはCDと変わらない程度の出来になるので十分です。マニアではありませんので、安上がりです。今後もご活躍されること、祈念します。ありがとうございました。m(__)m、、、(因みに小生は完全水没再生方式でゴミ、静電ノイズを排除してます)

【エムズの片割れより】
音源はもっぱらCDからですが、昔のLPからハイレゾでデジタル化もしています。
先日、NHKのドキュメント72時間で、新宿の昭和歌謡のレコ-ド店を取材していました。
昔の昭和の歌謡曲のレコードも、また見直されているようですね。

投稿: ミチバタマサトシ | 2016年4月 9日 (土) 17:56

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