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2008年3月13日 (木)

英エコノミスト誌の「日本特集=JAPA“i”N」

先日の日経(08/3/12)に載っていた「英エコノミスト」誌の日本特集抄訳(P6)はなかなか面白かった。曰く・・・・
080313economist 「政治の混乱や経済の停滞が目立つ日本に対して、海外のメディアが厳しい視線を注いでいる。英エコノミスト誌は「JAPAiN」と題した特集記事を掲載した。日本の英語表記に「i」を加えて苦痛(Pain)の意味を掛け合わせ、経済の低迷に苦しむ現状を表現。失敗の責任は政治家にあると指摘した。米国やアジアのメディアも日本の現状に懸念を示している。」

この記事の見出しを羅列するだけで何を言わんとしているかが分かる。曰く・・
「世界第2位の経済がいまだに立ちすくんでいる・・・」
「ニッポンの停滞 海外の厳しい目」
「JAPAiN(苦痛に満ちた日本) ~問題は政治なのだ」
「なぜ日本は失敗し続けるのか~経済閣僚に失望」
「何も決められぬ政治家 ~一貫せぬ小沢氏」
「やる気なくす官僚 ~改革か低成長か」
「有権者にも責任の一旦」

この記事の中で、特に印象に残ったところを引用してみると・・・
「政治は昨夏から混迷状態に陥っている。2006年9月に小泉純一郎氏の後任として首相になった、安倍晋三氏は、07年9月に退任。後継の福田康夫首相は求心力に乏しい。混迷が本格化したのは、小沢一郎代表率いる民主党が07年7月の参院選で大勝し、野党が過半数を握ってからだ。民主党はいまや成長をめざす経済改革どころか、あらゆる政策協議を滞らせる力を持つに至った。
こうした状況では、内閣提出法案の成立と円滑な国会運営を任務とする自民党の大島理森国会対策委員長も嘆くしかない。『世界中の投資家や政治指導者は、今の日本を一目見ただけで、あの国の政治家は何も決められないのだと、歩くときにどちらの足を出すのかさえも決められないのだと、考えるに違いない。』」

「第一の責任者は安部前首相だ。改革の旗手を自認して首相になったのだが、過去の言動を見る限り、経済改革に感心があったとは思えない。・・・第二の責任者は、自民党内で隠然たる勢力を誇る旧世代の大物たちだ。・・・福田政権になると、決定権は再び派閥と長老たち――中でも中曽根康弘氏、森喜朗氏の首相経験者――の手に戻った。・・・第三の責任者は、民主党の小沢代表である。・・・・小沢氏は党のこめかみに拳銃をつきつけているような立場にある。代表の座をめぐって意見対立が起きるようなことがあれば、民主党は空中分解しかねないとわかっている。小沢氏が離党を決意したら(なにしろその前歴がある)、何人かの議員は行動を共にするだろう。そうなったら民主党は参院での優位を失う。」

「・・・さらに言えば、・・・一族郎党の利益を実現する手段として政治をもてあそぶ風土こそが問題である。・・・そして最後に、有権者も責任の一端を負うべきである。十年前、本誌が『失望させることにかけては超一流』だと日本をやゆしたとき、論客として知られるある議員が反論した。タイトルは『失望しないことにかけては超一流の日本の有権者』とすべきだったという。・・・」

本blogではあまり政治向きのことは書かないようにしている。よって今回も、単に引用だけしておく。
しかし海外のメディアは、まさに核心を言い当てている。日本の政治家も、この様な客観的な指摘に素直に耳を傾ける姿勢があれば、もう少し日本は良くなると思うのだが・・・。

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