映画「そうかもしれない」を見て身につまされた
先日(08/1/16)NHK BS2で放送され録画しておいた、映画「そうかもしれない」をやっと見た。なんとも切ない映画で、直ぐに忘れてしまいたいような内容。(我が家のモットーである「臭いものには蓋・・・!」方針により・・・?)
謳い文句は「実話に基づく夫婦愛と感動の私小説、堂々の映画化」とある。夫婦二人きりの家庭が、老年になって終焉を迎える物語。
主演がどうも素人っぽいと思って調べたら、主演の桂春團治は“映画初主演となる上方落語界の重鎮”とある。雪村いづみも本来のプロではない。それだけに、なんともリアリティがあった。
物語は、前に6冊の本を出したという、そう売れない小説家とその愛妻が、子供も無くひっそりと暮らしている。しかし、段々と年を取り、妻がアルツハイマー病で徐々に壊れて行く。夫の介護が限界に来たとき、妻はホームに入る。夫は、それまで介護のために我慢してきた口の中の痛みに耐え切れず、やっと病院に行くとガン・・・・。そして入院。
病院に見舞いに来た妻は、病気が進んで夫が分からない。「ご主人ですよ。会えて良かったね」という付き添いの人の言葉につぶやく・・・。「そうかもしれない・・・・・」
そして、ホームに「ご主人が亡くなられました」と電話が入る。でも妻は分からない・・・・・
まさに、何処にでもあるような、我が家がそうなっても全く不思議ではないような日常的な話題。それだけに身につまされる・・・・・。
還暦を迎えた自分はあと何年生きるのだろう・・・?と、客観的に「厚生労働省の平均余命表(H18年)」を見たら、60歳の男は「22.41年」とある。(ウチのカミさんはあと32.48年だって?? ・・ったくオレより10年も長い!~もっとも単なるデータだけど・・・)
統計的にはあと20年か・・・。待てよ?20年前って何があったっけ?そうだ、昭和天皇が亡くなって、色々あったっけ。フト、武蔵野陵に埋葬された日(=大喪の礼:1989年2月24日)の事を思い出した。前日に雪が降り、少し雪が積っていた・・・。大きな出来事だったので、二人の息子を連れて、歩いて近くの八王子インターの近くまで行ったっけ・・・。(どうせ息子共は覚えていないだろうが・・・) あれからが“20年”か・・・。
おっと、話がそれた・・・・。
どの家でも「終わり」は必ずある。特に子供がいないと、この映画にも出てきたが、住人が家を出た時のそのままの状態で、“家は凍り付く”。(この映画では、ホコリにまみれた書斎の本棚で象徴されていた)
核家族が普通の現在では、例え子供がいてもそれは同じだろう。“その時”をどう迎えるかだ・・・・。
本来は、少しずつでも考えておかなければいけないのだろうが、考えても仕方が無い事でもあり、どうも後回しだ。(やはり、我が家訓の「臭いものにはフタ(蓋)!」が生きている・・・?)
でも、蓋も永久ではない。まあ、蓋が腐って勝手に外れる前に、カミさんと相談しておくことにしよう・・・・(何を??・・・・・)
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