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2008年1月21日 (月)

チベットで生きる日本人~マリア・リンチェンさん

先日(08/1/18)放送したNHKラジオ深夜便「こころの時代」~「チベット仏教に学ぶ チベット語通訳 マリア・リンチェン」という番組を聞いた。
日本人でもこのような生き方があるのかと、感心した。

<「チベット仏教に学ぶ」チベット語通訳 マリア・リンチェン>

マリア・リンチェンさんは、本名「鴨居真理さん」というれっきとした日本人。早稲田大学理工学部建築学科を出た1級建築士。1985年からダライ・ラマ14世がおられるインド北部のダラムサラに住んで建築家として活躍中。ダライ・ラマが来日した時の通訳も務めている。また24、23、20才の子供を育てた母親でもある。ダライ・ラマ14世はいわずと知れた元チベット元首。インドに亡命してから48年。1989年にはノーベル平和賞を受賞。

マリアさんがなぜチベットかというと、父が幼稚園に入る前に亡くなり、母親一人で育てられたので母親の面倒を見るつもりで居たら、大学2年の時に急に癌で亡くなってしまった。それで、母を養うために手に職をつけたのに、目的が無くなってしまった。そして、自分が何をしたら良いか分からなくなり、自分にとって未知の世界を見に行こうかと片道切符でインドに渡った。
そこで見たものは今までの世界と違った。カシミールで宗教(イスラム教)とも出会った。
ボランティアでチベット亡命政府の建物を手掛けた事が縁で、ダラムサラに住み始める。そこでチベット仏教を知る。
そして仏教で「今を幸せに生きるという事が、明日の幸せにつながって行く」という事を初めて学び、チベット仏教に帰依。

生活はダラムサラで、原始的な生活をエンジョイしている。家は2部屋の単なるハコの家で、電気はあったが水もトイレ台所も何も無い。暖炉が全て。トイレは家が山の中なので、水を汲んで山の上に上がればそれでOK。でも1992年にダラムサラに大雪が降って、2週間くらい雪が解けなくて家を出られなかった。それで困って家にトイレを作った。そして、同じ家に住み続けながら改良を重ねている。

子供の父親とは事情があって分かれたが、子供は英・米に出した。
インドは物価が日本とは大違い。月に2~3万円あれば一人で充分に生活できる。
教えの実践としては、最初にチベット仏教で習ったこと。つまり朝起きたときに自分の心の設定をする。例えば「今日は一日怒るまい」とかを設定する。そして寝る前に一日のことを振り返る。そして良い事をしたら白い玉が一つ。悪い事をしたら黒い玉を一つ。そして一日の玉の数が昨日よりも白い玉が増えるように、黒い玉が減るようにして行けば、自分の心をより良い方向に向けていけますよ。という教え・・・・。

・・・とまあ、現在の日本とは大違いの生活。まさに肝っ玉母さんだ。また女性なのに物事に動じず、精神が太い・・・。そこには「自分」がある。いやはや参った・・・
それでいて、定職に就いた事がないという。幾ら生活費が安いと言っても、3人の子供を海外に留学させて・・・・。
「国立の医学部が全部落ちたので、仕方が無く建築科に行った・・」という所までは普通の日本人だったのに、この変身ぶり・・・。本来の自分を見つけたという訳か・・・・?

しかし、「こころの時代」という番組は、電車の中でウトウト聞いていても、歩きながらでも、何か違う世界を教えてくれるので有難い。
当分、はまる事になりそう・・・・

*ウチでも、“白い玉と黒い玉をやろうか・・・・”ナンテ、カミさんが言っているが、まあ長続きしないな・・・・

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コメント

ダライラマの本を読んでたら、マリーさんの名前…もしやと思ってインターネットでこのブログを見つけました。マリーさんに連絡を取りたくて、チベットハウスに連絡したら、連絡先の件、あっさり断られました。マリーさんの半生を知っいたので(ダラムサラではお世話になり、わりと親しかったので)このブログがマリーさんであると確信できました。御本人のキャラは全く変わっていないでしょうが、周りが『そうさせない…』まぁ、個人情報のうるさい国で仕方ないですが、切ないですね~。情報、ありがとうございました。

【エムズの片割れより】
まあ簡単には教えてくれないでしょうね。でもNetの時代。色々と方法はあるかも・・

投稿: 深町昌弘 | 2014年9月 7日 (日) 07:21

初めまして。
今回のダライラマ14世の「観音勧請」について
高野山の知人から案内を受けて二日間視聴の際、
そのチベット語通訳者に関心を覚え検索の結果、
貴ブログに逢着しました。

つきましては、拙ブログに本ブログのURLを引用
させて戴きたくご了解願えれば幸いです。

引用先アドレス:
https://algos.exblog.jp/240357052

【エムズの片割れより】
ご丁寧にありがとうございます。
右の「お知らせ」の欄に書いていますように、当サイトはリンクフリーです。
リンクはご自由にどうぞ!

投稿: Jiira | 2020年5月31日 (日) 21:38

初めまして・・・
http://media.dalailama.com/Japanese/texts/Heart-Sutra-2019-JPN.pdf
大本『般若心経』和訳 2019年改訂版

素晴らしい和訳を、拝見させて頂き有難う御座いました!
少し気掛かりな事が有り、忌憚なく書かせて頂きました・・・

>タヤター・ガテー・ガテー・パーラガテー・パーラサムガテー・ボーディスヴァーハー
>行け、行け、彼岸に行け、彼岸に正しく行け、さとりを成就せよ
>〈掲帝 掲帝 般羅掲帝 般羅僧掲帝 菩提僧莎訶 般若波羅蜜多心経〉

此方では、掲帝 般羅掲帝 般羅僧掲帝 菩提僧莎訶とは異なり・・・
  羯諦 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶 般若心経 と記しておりますが・・・
 ギャアティ・ギャアティ・ハラギャアティ・ハラソウギャアティ・ボジソワカ

真言に付いて、youtubeで ダライ・ラマ法王の法話を、通訳されていたのを聴きました・・・
般若心経の真言には、悟りに至るまでの修行の道を、五つの段階に分けて説かれている様でした。
>羯諦 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶
>往け(資糧道)! 往け(加行道)! 見道に往け! 修道に往け! 悟りを成就せよ(究竟道)!

私(82歳)の勘違いかも知れませんが? ご確認頂きお気付きの事を、教えて頂きたく宜しくお願い申し上げます。 合掌

投稿: 大橋成好 | 2021年2月27日 (土) 17:41

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