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2008年1月 5日 (土)

BS朝日の韓国ドラマ「海神」の魅力

BS Asahiで放送した(08/1/8 22:00から再放送スタート・毎火曜日夜)韓国時代劇ドラマ「海神(ヘシン)」にはまっている。このドラマは昨年(07年)11月までBS朝日で放送したらしい。もちろん自分は全く知らなかった。実はそれにはまった兄貴がDVD-BOXを買い、自分に見ろと強制(脅迫)してきたもの。渋々見始まったが・・・、なるほど、はまった。(HPにはBS朝日と、公式HPの二つがあり、解説が詳しい)

現時点で、DVD-BOXの2巻(35話/全51話)を見終わったところだが、この正月休みは、ヒマさえあればこのドラマを見ていた。全51巻というのは長い・・・・・。しかし飽きさせないドラマだ。
何が魅力なのだろう・・・(自分なりに分析してみると・・・)
1)史実に基づいた(?)歴史ドラマ(役の半分くらいは実在の人物らしい)
2)TVドラマとは思えな大スペクタクル(映画「ベン・ハー」を思い出す)
3)役者がうまい。誰も個性的で魅力溢れる俳優陣
4)ハイビジョンだけあって、画面がきれい
5)着ている服がまた美しい・・・
6)ストーリー展開が早く、見ていて飽きない・・・
等々。

DVD-BOXの第3巻に付録で付いていた「“海神”ドキュメンタリー」が面白い。各役について少しコメント。

「張保皐(チャン・ボゴ)(=チェ・スジョン)」~そもそも「海神」という名は中韓の歴史書ではなく、日本の歴史上で呼ばれた名だという。中国の歴史書「新唐書」では英雄として褒めたたえ、日本の円仁(第3代天台座主)は張保皐を“海の神”とあがめたという。しかし“三国史記”では、謀反をたくらみ刺客に暗殺された“海島人”、身分の低い人物だと記録されているという。その彼が日中で新たな記録が発見されて再評価されたのは、ほんの10年前だという。

「ヨンムン(閻丈=ヨムジャン)(=ソン・イルグク)」~実在人物。三国史記によるとヨンムンは勇敢で怪力で有名だった。彼は王を訪ね、この手でチャン・ボゴの首を取ると豪語したという。(ドラマとは全く逆・・・?) ソンはこの役を、無口で感情を表さない冷酷な暗殺者(アナーキスト)として演じている。自分としては、このドラマではチャン・ボゴ以上に魅力的な存在・・・、と写った。

「チョンファ(=スエ)」~二人の主役から愛される可憐な女性。架空の人物だが、このドラマを単なる歴史スペクタクルではなく、愛のドラマに仕立てている。

「ジャミ夫人(=チェ・シラ)」~悪役の代表。架空の女帝。その演技、衣装は素晴らしい。

「イ・ドヒョン(=キム・ガプス)」~恐ろしい奴隷商人。海賊の頭領。これも素晴らしい存在感・カリスマ性。役柄で一切笑みを見せなかったキムが、インタビューで笑い顔を見せたときにはホットした??

「鄭年(チョン・ヨン)(=キム・フンス)」~チャン・ボコと行動を共にする弟分。中国史に記録された代表的な実在人物。
・・・・・・

撮影はかなりの部分を中国で、中国の役者(エキストラ)を起用して撮影。しかし言葉が通じなくてチャンバラ場面ではタイミングが合わず大変だったとか。剣闘場の撮影で、観客席に動員された中国人エキストラは5千人。また、タクラマカン砂漠での撮影も暑さと渇きで大変。チャン・ボコが砂漠に埋められて首だけ出している場面の撮影など役者がドクターストップ・・・。戦闘で馬が倒れる場面、そしてCGの駆使・・・等々見せ場も色々。

そして寒さとの戦い。普通のどの場面でも、俳優が吐く息が白い。何とマイナス18度でも普通に撮影したという。だから女性陣は肌着を3枚も重ねたり、カイロを抱いたり、ライトで手を温めたり・・・。韓国は日本以上に寒いのだろう。

ともあれ、このドラマは見ごたえがある。ちょうど08年1月8日22時から再放送が始まるという。DVDのレンタルも始まっているが、ベン・ハーのミニ版をご覧になりたい方はちょうど良いかも・・・。
最近なぜ韓国ドラマが話題になるのか・・・。なぜ日本のドラマよりも韓国ドラマが見ごたえがあるのか・・・・。
その解は、「本格的」の違いかもしれないな・・・と思った。
これに味をしめて「朱蒙(チュモン)」や「 太王四神記」も録画した。いつ見られるか分からないが、しばらくは韓国ドラマに浸ることにしようか・・・・

(08/1/10追記)
全51話を見終わった。上記を書いてから16話を一週間で見た事になる。今週は通勤があったのでツラかった。毎日睡眠不足で・・・・(カミさんにバカにされながら・・・)
結論。はっきり言って面白かった。途中で平和に終わるのかな・・・と思ったら、どっこい、最後の最後までハラハラドキドキ・・・・。
ストーリーは書かないが、その辺のハッピーエンドの軟弱なドラマよりもよっぽど面白い・・!? しかし、どうもこのドラマの主人公は刺客のヨンムンのような気がしてならない。でもヨンムンは「自分の意思」が無い人間に見えてもどかしかったので、最後に一発!天下のために“暗殺”してくれるとスッキリしたのだが・・・・、残念。
(でもやはり振り返ると、全50話の予定を51話にした事に、「続」につなげる意図を感じる・・・。だから49話の最後からストーリーに「無理」がある。よって見終っても何となく“不消化”・・・・。勧善懲悪がやはりスッキリして良いのかも? たぶんそのうち、「続・海神」が始まるだろうから、それを楽しみに??)
ともあれ、結局夢中になって見てしまった・・・。
再放送をハイビジョンでやりだしたので、ゆっくり復習でもしようか・・・・。(お疲れさま!さ~て、やっとゆっくりと睡眠が取れるゾ!)

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