布施明の「愛の香り」
昨日(07/12/10)、NHK BS2で放送した、蔵出しエンターテインメント ビッグショー「布施 明 これからなんだ 恋の歌は!」の録画を今日見た。1977年10月9日放送の番組だという。布施明30歳の時の番組。NETで調べてみると布施明の誕生日は1947年12月18日。つまりあと一週間で、めでたく(自分と同じ)還暦だ!!(他人とは思えないな~~)
実は自分は若い頃、布施明の大ファンだった。大学2年のとき、「恋」(67/3)という曲がヒットしてTVで布施明を知った。それから「愛のこころ」(67/9)「愛の園」(68/4)「愛の香り」(68/9)とシリーズが続く。作曲はすべて平尾昌晃。
下宿の小母さんの目を気にしながら、TVのイヤホンジャックからSONYのオープンデッキに録音したっけ・・・。(この頃、ブルーコメッツにも凝ったが・・・)
自分が布施明を知ったのは「霧の摩周湖」(66/12)の後だったが、「霧の摩周湖」には参った。自分は、未だにこの曲が歌謡曲の最高の作品だと思っている。この歌については『編曲者「森岡賢一郎」』という記事で書いた。
この67年(昭和42年)の夏に、初めて北海道を旅行した。そして摩周湖もばっちり見えた。息をのむ美しさに圧倒された。そして旅行のテーマソングは「霧の摩周湖」だった。帰ってから、地元のラジオ放送に「霧の摩周湖」をリクエストして放送されたこともあったっけ・・・・。
この布施明の「霧の摩周湖」を“別格”とすると、「愛の香り」が好きだ。
<布施明/「愛の香り」>
「愛の香り」
作詞:安井かずみ
作曲:平尾昌晃
編曲:森岡賢一郎1)はるかな願いの
花が開く時
あなたの心に 愛は動く
ゆれて 動いて
炎がもえて
そんな時
たまらなく 言いたくなるのさ
とても とても愛しているから2)ほのかな香りが
胸に迫る時
あなたの心に 愛は動く
甘く ふるえて
涙が光る
そんな時
たまらなく 抱きしめたいのさ
いつも いつでも愛しているから3)待って祈って
名前を呼んで
そんな時
たまらなく 逢いたくなるのさ
こんなに こんなに愛しているから
NETで調べてみると、全集以外の単品CDでは、もうこの歌は売っていないことが分かった。そう言えば、布施明が色々なレーベルから色々なアレンジで昔の持ち歌を歌っているが、「愛の香り」だけは歌っていない。よってこの曲はKINGのこの盤しか存在しない。残念だが、マイナーな扱いになっているらしい。
この後の時代に、「シクラメンのかほり」に始まる小椋佳による作品群が出るが、やはり一曲を選ぶすると「愛の香り」だな・・・。
もうひとつ、これは本当にマイナーな曲を紹介する。布施明作詞・作曲による「どうしてこんなに悲しいの」である。ロック調のこの歌も好きだった。
<布施明/「どうしてこんなに悲しいの」>(70/4頃?)
話は戻るが、このビッグショーを見て、30年前の布施明の姿が、今と殆ど変わっていないのにはビックリ。つまり、最近TVに出る布施明と同じなのである。(何か表現が逆だが・・・)
この「若さ」を保っている原動力は何だろう?オリヴィア・ハッセーの影響でもあるまいし・・・。いくら芸能人とはいえ、もう60才だぞ~。それなのに若い・・・・。(自分など、この30年で頭を使い過ぎて髪の毛は擦り切れたし、ドーランを塗らなかったせいか肌もボロボロ・・・)
布施明は最近も良くTVで見掛けるが、若い頃によく聞いた歌手が、今でも元気に昔と同じ姿・同じ声で歌っているのを聞くと、自分も若い気分になるね・・・・。
まあ還暦の(お気の毒さん!)布施明から元気をもらって、明日の通勤に備えようか・・・
(関係記事)
編曲者「森岡賢一郎」
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コメント
布施明!大好きですが、
さすがにこのマイナーな2曲は知りませんでした。歌が上手いですよね、声量があってスケールの大きな歌声が素晴らしいです。
1961年生まれの私ですが、「霧の摩周湖」と「これが青春だ」でファンになりました。5、6才の頃でした。
「愛の園」「甘い十字架」「積木の部屋」「落葉が雪に」は今でも好きです。
「君は薔薇より美しい」は、最近CMでまた流れてますよね。
「朱蒙」の日本語版テーマ「宙(そら)よ」も良かったですね。
沢山コメントを入れてしまって申し訳ありません。
エムズさん(とお呼びしていいですね?)は、還暦になられた、と書かれているので
私よりも一回り年上でいらっしゃるのですが、ブログを読ませていただくと音楽や映画等に共通点が多く見つかって、驚いています。
投稿: 桐壺 | 2008年6月 1日 (日) 01:50
↑「音楽や映画等に共通点が多く見つかって」
と書いてしまったのですが、
「共有出来る話題が」ということです。
よく文章を吟味せずに送信してしまってすみません。
投稿: 桐壺 | 2008年6月 1日 (日) 02:09
桐壺さん
名曲?「愛の香り」が世間ではマイナーな曲のようで、残念です。
当blogで何度も書いていますが、誰でも、歌の一曲ごとに思い出があります。よってこの歌も、世間の評価とは別に、自分では「名曲」なのかも知れません。
そんな訳で、このblogでは、自分の思い出の曲ばかりを挙げています。これを縁に、たまには当blogも覗いて見て下さい。
投稿: エムズの片割れ | 2008年6月 1日 (日) 13:29
愛の香り…何年振りでしょうか、この曲を聴くのは。私にとってはまさに幻の曲です。というのも布施明大ファンの私が高校生の頃、彼の新曲が出る毎になけなしのお小遣いをはたいてドーナツ盤を買っていたのですが、この曲のレコードを買って少し経った頃、友達に貸して欲しいと言われて貸したまま返って来なくなってしまったのです。以来40年近く聴きたくて聴きたくて捜し求めていたのです。ラジオの歌謡番組にリクエストしてみたり、FMの布施明特集をチェックしてみたり、いろいろ手を尽くしましたが聴くことはできませんでした。それが今日遂に聴くことができたのです。こんな感激はありません。エムズの片割れさん本当に有難う。心より感謝します。このレコードが出た頃、「愛」というLP盤が出たのですがこれは私も持っていて宝物になっています。巡り合うために生まれ、愛するために生き、別れのために死んでいく僕になりたい、という台詞で始まるレコードです。この中の時計という曲がまたいいんですよね。布施明は確か昨年定年退職した我が主人と同年齢のはずですがとてもそうは見えません。逆に齢を重ねる毎に魅力が増しますね。本当に今日は有難うございました。
投稿: ミルテの花 | 2009年2月 3日 (火) 09:12
ミルテの花 さん
コメントありがとうございます。この曲を知っている方が居られたようで、嬉しい限りです。しかしこの歌は、もう40年も前の歌なのですね。
自分はこの頃の歌を聞くと、当時の光景が目に重なります。密度の濃かった時代です。それに比べると、今は何と密度の薄い生活が流れていることか・・・
投稿: エムズの片割れ | 2009年2月 3日 (火) 22:52