NHK「日本画家 石踊達哉の365日」を見て
昨日(07/12/5)放送された、NHKハイビジョン特集「描いて、また描く~日本画家 石踊達哉の365日~」を見た。 ハイビジョン特集は2時間弱と長いため、自動録画しておくものの、全体をゆっくり見ることは少ないが、この番組についてはつい最後まで見てしまった。番組の解説に曰く・・・
「優雅、華麗な日本画で知られる石踊達哉(62歳)。金閣寺の杉戸絵制作という大仕事を引き受けた石踊の創作活動の内側にカメラが入り、1年間に渡って追いかける。【出演】石踊達哉」
番組は、樹齢800年という杉の一枚板の戸に、延べ8枚の絵を描く1年間を追ったもの。弟子も置かず、ただ一人ですべてをこなす。相手が紙ではなく板ゆえに、いちど筆を執ると失敗が許されない作業。構図を悩み、迷い、そして一気に描く・・・。
たった一人の助言者は奥さん。高名な画家だけに、すべてを自分流に描くのかと思うと、「一般の皆さんが見るので、不安なところもある。だから画家以外の視点での評価も欲しい。その点、画家ではない女房の意見は、複眼視できるので貴長だ」と言う。まさに素直な、素朴な人柄が良く出ていた。
また、“生活するために絵を描く”姿が番組の随所に出て来たが、高名な画家でもやはり“生活はあるのだ・・・”と思うと、ホットする。
実は、絵の世界に疎い自分は、「石踊達哉」という名は知らなかった。しかし、あの顔は知っていた(失礼)。
ネットで見ると、石踊氏の実に立派なHPがある。また作品がたくさん載ったHPもある。
昔NHKから放送された、(喜多郎のジャケットを描いていた)長岡秀星のNHK特集の番組が記憶に残っているが(このblogでも書いた)、この番組はそれに匹敵する印象深い番組であった。
ふと個展があるというので調べてみたら、「金閣寺客殿杉戸絵完成記念 石踊達哉日本画展」は仙台で10/8に既に終わっていた。
しかし今、「高島屋美術部創立百年記念 石踊達哉展」というのをやっており、 07/12/26から横浜高島屋で、08/2/20から新宿高島屋で開かれるというので、行ってみようかと思っている。
この番組は秀作であった。
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