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2007年9月20日 (木)

三浦洸一の「恋しても愛さない」

三浦洸一の「恋しても愛さない」という歌をご存知だろうか?いや知らないだろう。だいたい三浦洸一という歌手の名前さえ・・・。(ウチのカミさんに聞いたら、やっぱり知らないと言う。「踊り子」の・・・・。と歌ってやっても知らないと言う。ショック!これでは日本の文化が廃れてしまう・・・)

昔から、三浦洸一のその清潔な歌声が大好きだった。(ふと10年前に亡くなった親父が「踊り子」という歌が好きだったのを思い出すな~・・・)
そして、もし自分が三浦洸一で1曲だけあげるとすると、「踊り子」でも「流転」でもなく、この「恋しても愛さない」だな~。
この歌は、三浦洸一と東京混声合唱団との合唱で、昭和36年(1961年)7月の発売だという。もう50年近くも前の歌だ。もちろんモノラル。しかし、いわゆる歌謡曲で、これほど正規の合唱団が朗々と歌う歌を、他に知らない。
先ずは聞いてみよう。

<三浦洸一の「恋しても愛さない」>

「恋しても愛さない」
 作詞:川内康範
 作曲:吉田 正
 編曲:吉田 正

1)それはそれは
 三年前のことでした
 愛して別れてそれっきり
 忘れた筈の人でした
 それから幾度も恋をして
 汚れてはじめて気がついた
 心のすみにあの人が
 きれいなままで住んでいた

2)あれはあれは
 雪のそぼ降る夜でした
 ふとしたころから それっきり
 別れた筈の人でした
 あれから幾度も恋をして
 傷つきはじめて 気がついた
 心のおくにあの人が
 昔のままで住んでいた

Wikipediaをみると、三浦洸一は東洋音楽学校(現東京音楽大学)卒とあるので、ちゃんとした声楽を学んだらしい。そういえば、菅原洋一も国立音大の出だし、歌謡曲の歌手にもホンモノは居るな・・・・(失礼)。

こんな歌声は、今の世の中では流行らないのかも知れない。背筋をピシッと伸ばした歌。(親父の好きだった)東海林太郎も燕尾服で有名だったが・・・(書きながら、段々時代錯誤になってきてイヤになってきた・・・)
でも良い歌はやはり良いのだ・・・。でも、例えばこの歌は、ネットで検索してもCDも発売されていないし簡単には聞けない歌だ。

本の場合は、国立国会図書館に日本で発売された本全部があるという。これは日本文化の継承だ。しかし、「混声合唱組曲「三つの山の詩」のテープを見つけた」の記事でも書いたように、日本の音楽の場合、後世に残す為の活動がどこまであるのか? もちろん音楽会社には元のテープは残してあるのだろうが、そこが倒産したら・・・? と考えると心もとないな・・・・

まあ、もうすぐ還暦だ(関係ないけど・・・)。昔の音楽をしみじみ聞くのも良いではないか・・・・

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(07/10/2 追記)

この記事が、こんなにコメントを頂けるとは思いませんでした。
「三浦洸一のファン歴50余年」という“odoriko さん”のご好意により、コメントを頂いた曲を以下にアップします。自分は知らない曲ですが、皆さん色々な思い出がお有りになるのでしょう・・・。

<三浦洸一の「純愛」>~昭和33年5月発売

 

<三浦洸一の「桜の園」>~昭和34年5月発売

 

<三浦洸一の「野菊のふるさと」>~昭和36年2月発売

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コメント

はじめまして。私は、三浦洸一のファンを
小学校の時からしています。♪「恋しても
愛さない」この歌はS36年7月川内康範 吉田正の名曲です。もちろんLPレコードもCDも手元にあります。この歌は、私は、今まで
3回ステージで、生歌声を拝聴しました。が
いずれも大感激で、そして最近では、草加
文化会館で、「吉田正記念オーケストラ」の
ゲストの時にこの歌を50人を超える演奏の
中で歌われました。1200名の満場の
大拍手。それはとても素晴らしいかったです。私は、いつの間にか還暦も4~5年過ぎましたが、三浦さんの美声と共に励まされて
やはり、ファンしてきて良かったと思います

投稿: odoriko | 2007年9月21日 (金) 10:34

松葉菊」のことで書き込みとメールをさせて戴いた「なち」です。

「恋しても愛さない」この歌は知っていますよ。
子供の頃に覚えた歌、何十年か振りに一緒に唄えました。
CDアルバム「三浦洸一のすべて」は廃盤ですね。
母も「踊子」が好きです。

田園ソングの「野菊の故郷」ご存知ですか?
♪露に泣いてる 可愛いや野菊・・
JASRACは勿論、ネット検索してもありません。
童謡歌手全盛期の中で育った私たち、
良い歌を沢山知っていて幸せですね。

投稿: なち | 2007年9月21日 (金) 20:08

odoriko さん

そうですか。三浦洸一も、もう80才・・・
それでも現役で歌っているとは・・・
しかし、この様なマジメ?な歌手は、もう居なくなりましたね。

===========
なち さん

混乱させてスミマセン。
コメントは「チェック後に掲載」というモードにしてあるので、直ぐには掲載されないのです。
「野菊の故郷」は知りません。
「歌」をMP3で録りだしてから3700曲強になりました。昔から聞いていた曲は(主にデジタルで)だいたい貯め終わったかな・・と思っています。
その中から小出しにしていますので、また聞いて下さい。

投稿: エムズの片割れ | 2007年9月21日 (金) 21:37

70歳の老人ですが僕が中学生の頃に三浦洸一さんが短い期間でしたがラジオで流れていたうたいだしが〝「桜の花のほろり散る丘の墓標」で始まる【純愛】という歌を長年探しているのですが当時は学生でレコ-ドを購入する余裕もなく歌詞をノ-トに書いて覚えていたのですが其れも紛失して、最近になつてから当時のことが無性に懐かしくなって探しているのですがもし有るようでしたら連絡いただけたら嬉しいのですが宜しくお願いします。


投稿: 仲川昌寛 | 2007年9月27日 (木) 02:36

♪「恋しても愛さない」は、昭和36年秋頃に
大阪のフェスティバルホールで、「吉田 正」が歌手8人にそれぞれに 恋のパターン
を作曲して、それの「発表会」がありまして
観にいきました。もちろんマイクから少し
離してこの歌を朗々と唄われたことが、よみがってきました。
橋幸夫・・・♪「江梨子」
山中みゆき・・・♪高原の恋

「8人の恋のバラード」

投稿: odoriko | 2007年9月28日 (金) 19:46

「恋しても愛さない」有難うございました。懐かしく、聞かせていただきました。私は団塊の世代。初めて覚えたのが「落葉しぐれ」。以来、50有余年、三浦さんを応援しています。いつも変わらぬ姿勢、謙虚さ、実直さに頭が下がります。これからも歌い続けて戴きたいです。
「純愛」も良い曲です。
♪桜の花のほろりちる。丘の墓標。
ここに私の愛した人が、静かに、静かに眠ってる。
高原の療養所にいたつきの身を寄せて、寂しい明け暮れを黙って耐えていた人よ。
野に咲き乱れる花の一つ一つに
私の心をこめてしつらえた、花束からあなたは私の愛を読みとると~♪
ここまでしか思い出せません。昔、ラジオの音を頼りに覚えたので、間違っているかもしれません。
歌詞を全部知りたいです。
それから、「桜の園」も。。。
いい曲が多いです。大ヒットではなくても人の心に残る素晴らしい歌声です。何らかの形
で後世に残したいですね。

投稿: ochibashigure | 2007年10月 2日 (火) 20:03

仲川さん、ochibashigureさん
「純愛」と「桜の園」をアップします。

なち さん
「野菊のふるさと」をアップします。

何れも「三浦洸一の研究50年」という“odoriko さん”のご好意によるものです。

投稿: エムズの片割れ | 2007年10月 2日 (火) 22:36

「野菊のふるさと」送って戴いた楽譜を見ると、
昭和35年の田園ソングでした。

「純愛」はレコードがありますが、
「野菊のふるさと」「桜の園」はラジオから録音で雑音入り。
エムズの片割れさん odorikoさん ありがとうごさいました。

毎日の記事は見ていたのですが、
「恋しても愛さない」その後、次々とコメントがあるのを知らずに、
「純愛」ご存知ですか?なんて他のことでメールして・・
「純愛」のことを書かなかったら、知らずにいたとこです。
同じことを何回も送信したように、
プログの中で迷子ばかり、また教えてくださいね。

投稿: なち | 2007年10月 8日 (月) 05:09

「野菊のふるさと」で書き込みしたのに気付き、
検索すると登録してありました。
歌手名で検索しなかったのかな?
番組から戴いた楽譜は「野菊の故郷」です。
もちろん田園ソングとレコードの歌詞が違うのもありますが、
JASRACも昔のデーターが無いのか、色々書き換えているようですね。

懐かしい歌を聴いて、自分の年にドキッすることがあります。
口紅だけでも塗って、好きな歌を聴いて若返りますね。^^

投稿: なち | 2007年10月 8日 (月) 08:36

秋田の田舎に住んでいた少年時代、農閑期に近くの農家の納屋が臨時の映画館になって映画の上映が行われていました。夕方からスピーカーで当時の歌を流していましたが、今でも記憶に残っているのが、「・・・そこに私の愛した人が、静かに静かに眠ってる・・」という歌詞です。まだ恋愛経験もなかった私が、何とも切ない気持になって、風呂につかって聞いたこの歌に涙したものでした。題名も知りませんでしたが、このページで半世紀ぶりに聞くことができました。ありがとうございました。できれば、完全な形で聞いてみたいです。

投稿: 大川 | 2008年3月 1日 (土) 18:48

大川さん

このblogでも良く書くのですが、人それぞれ、歌にまつわる大事な思い出というものがありますよね・・。
自分も還暦を迎えて色々と振り返っています。
でもこの歌は正直知りませんでした。
この歌は、三浦洸一ファンの“odoriko さん”の提供です。

投稿: エムズの片割れ | 2008年3月 1日 (土) 20:34

「恋しても愛さない」
良い歌ですね。。CDにはなっていないのでしょうか…私は「踊子」のCDはもっていますが。何故か、「恋しても愛さない」は私の恋と同じ感じに思えます。

投稿: 風間裕幸 | 2008年3月22日 (土) 16:04

三浦洸一さんの「桜の園」が聞けて感激しております。レコードプレイヤーもなく、勿論テープレコーダーなどあろう筈もない時代、並四と呼ばれたラジオが唯一の楽しみ。「桜の園」が放送されるのを待つしかなかったのです。それが40年以上もたった今聞けるなんて夢みたいです。有難うございました。ついでに厚かましい希望ですが、岡本敦郎さんの「あの日のはなかげ」が聞きたいです。

投稿: 林 一成 | 2008年5月12日 (月) 17:57

林 一成 さん

コメントありがとうございます。
「桜の園」という歌は、かなり有名だったようですね。実は自分は知りませんでした。
岡本敦郎の「あの日のはなかげ」をいう歌は知りません。Netで調べても出てきません。
どのような歌なのでしょう・・・?

投稿: エムズの片割れ | 2008年5月13日 (火) 22:55

私は、「純愛」を多分中学生の頃に聞いたと思います。それから何故か忘れられずに歌詞もメロディーもほぼ完全に覚えていました(ただ一箇所「~花の一つ一つに~」の部分のメロディーが私の記憶と違っていました)が、どうしてもCD等の音源が見つからずにいたところ、今日偶然にこのサイトで約50年ぶりにこの曲を聞くことができて大変感激しました。確かこの曲の発表の前後に、直接の関係はないようですが、東映の「純愛物語」という映画があったと記憶していますが・・・・

投稿: 三田村嘉夫 | 2009年2月21日 (土) 19:11

三田村さん

コメントありがとうございます。
この歌を探していた人は多いようですが、またそれを探せる「net時代」はスゴイと思います。

投稿: エムズの片割れ | 2009年2月22日 (日) 00:07

本当に「NET時代」はスゴイですね。
私は先月で63歳になり、多分「エムズの片割れ」さんとほぼ同年齢ではないでしょうか?
「桜の園」については、大学時代を過ごした京都の歌声喫茶『炎』でよく歌っていたのを懐かしく思い出しました。

投稿: 三田村嘉夫 | 2009年2月22日 (日) 10:54

三浦洸一さんの真面目すぎる歌がとても好きです。
「恋しても愛さない」は、とても懐かしい歌です。この曲を初めて聞いたのは高校2年の時でした。
昭和36年です。
三浦さんは、その年の暮れの紅白歌合戦でもこの歌を歌われました。いまでも鮮明に覚えています。詩がとてもいいですね。
「こころのすみであの人が
昔のままで住んでいた」
高校2年生にとっては、甘酸っぱい思い出に残る詩でした。

投稿: 木更川 | 2009年9月 4日 (金) 15:52

木更川さん

「心のすみにあの人が きれいなままで住んでいた」・・・
確かに誰でも心当たりがある??
でもその姿は、そのまま取っておくべきで、決してトシを取ってから本当には逢うべきではないと思いますが・・・

投稿: エムズの片割れ | 2009年9月 5日 (土) 22:11

エムズ様 年をとってから会うべきではないというご意見、私も以前は幻滅を感じるだけだから会わない方が良いと思っていました。
ところが、そうとばかり言えない事もあります。高校生の時、たいした人ではないと無視した男性に、40年後に偶然に出会いました。年月は人を変えます。彼は垢抜けして素敵なロマンスグレイになっていました。恋した訳ではなかったので、お互いにチラッと見ただけですが、それから2,3回出会いました。あれから10年経ちますが、私もがっかりされない様にきれいな老女になりたいと思います。年をとっても素敵な人は結構います。品性と知性が必要かと思います。頑張りたいと思います。

投稿: 白萩 | 2009年9月 5日 (土) 23:26

白萩さん

まさに上品なコメントをありがとうございます。
青春期は、色々とあるもの。そして、それらは決して手に入らないもの・・!?
当blogでも書きましたが、映画「いつか読書する日」はそんな事をテーマにした物語だったっけ。
どちらかというと、自分は、昔の姿をそのまま取って置きたい方です。その方が夢があって楽しいような気がします。会いたいな、と思っても叶えられない夢の方がワクワクして・・・!?

投稿: エムズの片割れ | 2009年9月 6日 (日) 22:21

中学校の頃の思い出の曲で、久しぶりに聴けて感動しました!カラオケにも入ってなかったので、家で熱唱してしまいました。三浦洸一さんの歌の上手さを再認識しました。ありがとう!

投稿: | 2010年2月19日 (金) 21:16

池上線で探索しましたら、「エムズの片割れ」さまのブログにめぐり合い、歌がとても綺麗に聴けて、感激しております。三浦洸一の歌では
「♪いつもあなたがつけていた、口紅色の赤い灯が、挽歌の街にともるころ・・・」とかの歌を思い出します。「桜の園」はチェーホフの作品を歌ったものでしょうか、昔がなつかしくなりました。ありがとうございました。

投稿: 植松樹美 | 2010年4月28日 (水) 21:09

植松さん

コメントありがとうございます。
「釧路の駅でさようなら」ですか・・。これも良い歌でしたね。
もうこのような正統派の歌手は出て来ないでしょうね。

投稿: エムズの片割れ | 2010年4月28日 (水) 22:11

こんにちは。
以前あおい輝彦の「冬の雲」で投稿した'50生まれの札幌女です^^
夕べNHKで「懐かしのメロディー」がありましたね。
私は久保浩と、ふきのとうの細坪さん目当てで見たのですが、
三浦洸一さんが出てて懐かしく、検索したらココへ^^
奥様、知らないですって?どれだけ若いかたとご結婚を。。
私は「東京の人」が好きですが、
この「恋しても愛さない」は知りませんでした。
なんか・・意味深な言葉ですね(*^艸^)

【エムズの片割れより】
自分はこの番組の前半を見逃したのですが、三浦洸一が「落葉しぐれ」を歌ったようですね。
これからシルバー世代が昔の歌を良く聴くようになりますので、かえってベテラン歌手の出番が多くなるのでは??それを期待したいが・・・

投稿: 寅年女 | 2010年8月22日 (日) 14:21

久しぶりに「恋しても愛さない」を聞きました。
いつ聴いてもいい歌です。この歌がラジオから流れていた時代のことがむしょうに恋しくなる、懐かしく思い出される昨今です。あのころのあの人の面影はいつまでも心の隅に残り続けています。
できればもう一度この歌が流れていたころに帰りたいです。
エムズさん、ありがとうございます。このサイトは心の故郷です。

【エムズの片割れより】
ありがとうございます。この歌を懐かしんでくれる方は、もちろんシルバーですよね。
時代が変わって、こんな美しい歌は、もう作られなくなりましたね。

投稿: 木更川 準 | 2015年5月 3日 (日) 11:59

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