「喜びも悲しみも幾歳月」の歌詞が泣ける
鮫島有美子の歌う「喜びも悲しみも幾歳月」を聞き、何か感慨にふけってしまった・・・。
言うまでもなくこの歌は、木下恵介監督の映画の主題歌だが、(通勤の時に良くMP3で音楽を聞いているが)今朝は鮫島有美子の「喜びも悲しみも幾歳月」を聞いて、何度も繰り返して聞いてしまった・・・。
歌は、“人間の声も楽器の一つ”と捉え、歌詞の意味は殆ど聞いていない自分だが、珍しく歌詞を聞いてしまった。
鮫島有美子の歌は、4番がぐっとテンポが遅くなってしみじみと歌う。何かグッと来るな・・・。少し聞いてみよう。
<鮫島有美子「喜びも悲しみも幾歳月」>
「喜びも悲しみも幾歳月」
作詞・作曲:木下忠司1)俺ら岬の灯台守は
妻と二人で 沖行く船の
無事を祈って 灯をかざす
灯をかざす2)冬が来たぞと 海鳥啼けば
北は雪国 吹雪の夜の
沖に霧笛が 呼びかける
呼びかける3)離れ小島に 南の風が
吹けば春来る 花の香便り
遠い故里 思い出す
思い出す4)星を数えて 波の音きいて
共に過ごした 幾歳月の
よろこび 悲しみ 目に浮かぶ
目に浮かぶ
(そう言えばこの歌は、3年位前に若くして?亡くなった叔父が、昔、従兄弟の結婚式で、突然の指名にも拘わらず、無伴奏で堂々とこの歌を歌ったっけ・・・)
今朝、いつもの新橋駅でモーニングコーヒーを飲みながら、何度も聞き返してしまった。
「灯(ひ)をかざす・・」か~。良いな~・・・。
「灯をともす・・」では無いのだ。かざすのだ。(「自由の女神」を思い出すな~・・・←これではグッと来ないけど・・)
特に4番の歌詞が良いな・・・。
「星を数えて・・」なのであって、「星を仰いで・・」でも「星を眺めて・・」でも無いのだ。
そして「・・・共に過ごした 幾歳月の 喜び悲しみ 目に浮かぶ・・・」ナンテ泣けるな~。
そして思った。「自分が重い病気の宣告を受けたら、この歌でも歌ってカミさんに感謝するか・・?」←まあ“一瞬だけ”思っただけで、直ぐに忘れると思うけど・・・
そしてつい昔の映画を見たくなって、レンタルDVDのサイトに注文してしまった。
同じ木下恵介のリメイク版は最近見たが、やはり1957年版のオリジナルが良いだろうと思って・・・(たぶん前に見ているが・・・)
最後に、“ご本家”の歌も聞かないと失礼だろう。
<若山 彰「喜びも悲しみも幾歳月」>
追)(08/3/2)
2008/2/23付け朝日新聞の「be」(e1頁)に「二人でかざす一筋の光」という記事があった。
「福島県いわき市の塩屋崎灯台・・・。田中きよさんが1056年(昭和31年)に手記「海を守る夫とともに二十年」を雑誌「婦人倶楽部」に寄稿したとき、夫の績(いさお)さんはここの灯台長だった。・・・この手記を読んで感動した木下恵介が制作したのが、映画「喜びも悲しみも幾年月」だ。」
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コメント
この歌を鮫島有美子が歌っているとは想定外で、またまた珍しいものを聞かせていただきました。この歌は、私たちの新婚時代と重なります。
投稿: 志村建世 | 2007年6月19日 (火) 17:00
歌詞が素晴らしいは無論のこと映画そのものが旧き邦画の「良心」を感じさせます。松竹の良心と言い替えても良いでしょう。因みに木下兄弟による映画です(監督・音楽)。
投稿: なんだかんだ | 2008年5月 1日 (木) 13:51
多分にあなたと同年代と思いますが、昨日、「僕らは椎のみ小さなしいのみ」と打ち込んで検索したらあなたのブログに当たり、歌詞や歌声を聴くことが出来感激しています。今日はあなたの選んだ曲の中から、北上夜曲・惜春鳥・小さな日記・月の砂漠・津軽のふるさと・鶴・天国に結ぶ恋・百万本のバラ・毬藻の歌・山のけむり・喜びも悲しみも幾歳月を聞かせていただき感激ひとしおです。ダークに若山彰・伊藤久男・八島秀章氏と私の大好きな名前を見つけ、感動を共有できる人がいるのだなと喜んでいます。私はブログを最近始めたばかりで、ワードの文書をダラダラと書き綴っているだけですが、お時間があれば「ゆくの菜園日記」をアクセスしていただけたら幸いです。
投稿: ゆく | 2008年7月28日 (月) 15:59
ゆく さん
コメントありがとうございます。
少しだけ「ゆくの菜園日記」を覗かせていただきました。
プロフィールを読んでビックリ。まさに仙人のような生活ですね・・・・
何だか好きな音楽のジャンルも同じようで、これまたビックリ。
今後も、たまに訪問出来るように、当サイトのリンクに登録させて頂いてOK?
投稿: エムズの片割れ | 2008年7月29日 (火) 22:20
おいらみさきのとうだいもりよ~この歌、幼心に好きな歌でした。淺川マキ!そうでしたね淺川マキでした。ありがとうございま~す
投稿: 乙丸朝子 | 2008年12月 7日 (日) 11:42
今日、こちらの中から「喜びも悲しみ……」を久しぶりに聞いたところ、ずっと以前に投稿したコメントに、ご返事をいただいたことを知りました。全く気づかないで失礼しました。ありがとうございます。私も伊藤久男が大好きですが、張りのある声の若山彰も大好きで、お二人とも亡くなり残念でなりません。ひばりの「津軽のふるさと」は日本の歌謡曲の中で最高のレベルの歌で、「荒城の月」に継ぐ歌曲だと思っています。
投稿: 岡山の野良男 | 2009年3月14日 (土) 15:33
岡山の野良男さん
最近は、本当に歌唱力のある歌手が少なくなりましたね。
しかし名曲「津軽のふるさと」が映画の挿入歌だというのもビックリ。でも自分の好きな「白鳥の歌」も映画挿入歌ですので、あまり“生まれ”は関係無いみたいですね。
投稿: エムズの片割れ | 2009年3月14日 (土) 20:59
エムズの片割れさんのブログでは、私の好きな歌がたくさん聴かせていただけそうですね。(手仕事屋きち兵衛さんだけでなく)ジャンルも幅広くて・・・
この歌も好きな歌のひとつですが、鮫島有美子さんのは初めてでした。
若山彰さんでしか知らなかったので・・・
そういえば、以前にNHK新ラジオ歌謡「木更津にて」を若山彰さんで流してましたね。
きち兵衛さんの歌なのですが、ふるさとの木更津に戻った老人が一人、渚をさまよう歌なので、若山彰さんの歌も味わいがありました。
投稿: 園内麻亜 | 2009年3月19日 (木) 23:12
園内さん
「木更津にて」も良い曲ですよね。
そうですか、若山彰が歌っていましたか・・。一度聞いてみたいものです。
投稿: エムズの片割れ | 2009年3月21日 (土) 00:16
昭和22年生まれの団塊世代ど真ん中の私の一番好きな歌謡曲はこの「喜びも悲しみも幾年月」です。
子供の頃両親に連れられて田舎の映画館ではじめて見ました。
父が国鉄職員であちこちの駅に転勤での官舎住まい、この映画の転勤風景にはいつも涙が出ます。
「もうなんも言えねえ」こんなサイトがあるなんて、もう夢のようです。
このサイトを発見した昨日から、もうPCの前に座り続けています。
私の玉手箱です。
ありがとうございます。
投稿: C56123 | 2009年5月 3日 (日) 21:59
C56123さん
コメントありがとうございます。過分なお言葉を頂戴して恐縮です。
還暦組の我々は、このような年輪を重ねた夫婦の歌を聴くと、自分の事のように感じてしまいますよね。それだけ“トシをとった”という事なのでしょうね。
投稿: エムズの片割れ | 2009年5月 4日 (月) 14:47
丹波の田舎の映画館でみました。
小便くさいちいさな箱物。
父の弟 叔父が引越しをしまして
約10KM夜道をこの歌を歌って歩きました。
リヤカーに荷物を載せて、、、、。
その後、叔父とは疎遠になり他界しましたが
当時は舗装もされていない国道を
とぼとぼと歩いた記憶がこの歌とともに
よみがえります。
あの時代、、、無限の可能性を信じていましたなぁ。
投稿: でんでん | 2010年4月 7日 (水) 13:14
C56123さん
あれっ、私が書いたかな?って
一瞬思いましたが、
違っていました。
田舎の映画館、父が国鉄、そして
>昭和22年生まれの団塊世代ど真ん中の私の一番好きな歌謡曲はこの「喜びも悲しみも幾年月」です。
なんとよく似た経歴でしょう。
私は23年生まれですが1月ですから
22年と同級生。
この歌のなんともいえない哀愁と
せつなさに涙が出そうになりました。
エムズさんの片割れさんのブログ
ありがとうございます。
投稿: でんでん | 2010年4月 8日 (木) 19:05
東京から地方に来て、いつか帰ろうと思いつつ26年経ってしました。時々孤独を感じます、そんな時、この歌を若山さんの歌で聴いていました。自分のささやかな仕事もどこかへ灯台のように光をなげかけているのだろうと思っています。妻も良く耐えていてくれたと思います。
このエムズの片割れさんのページも灯台にのように私の心に光を投げかけてくださいます。ありがとうございます。
【エムズの片割れより】
特に4番の詩がいいですよね。「星を数えて 波の音きいて 共に過ごした 幾歳月の・・・」。グッと来ますよね。自分も涙がちょちょり出る、数少ない歌です。
投稿: ラファエロ | 2010年6月 9日 (水) 01:43
初めまして。
知人の家で2か月に1度くらい、素人が楽器を演奏したり、合唱をする集いがあり、参加しています。
僕は我流のピアノで唱歌や歌謡曲の伴奏を担当しています。
今回の曲目に、この「喜びも悲しみも幾年月」が含まれていて、歌詞の確認のために検索したところ、この頁に至りました。
中学生だった頃にこの映画の封切りを見てから、すっかり好きになり、主題曲もイントロから間奏そしてエンディングまで、覚えているので喜んで貰えました。
映画そのものも大好きで、東西の映画500本ほどをDVDに録画している中に当然あります。
邦画では、黒澤・小津と共に木下兄弟はすごい才能だったと思います。
お好きだとおっしゃる皆さんの文章に感激しています。
【エムズの片割れより】
コメントありがとうございます。名画というのは確かにありますよね。何度も見たい映画・・・。
木下兄弟は、実に良いコンビで名画を作ってくれました。そのうち、じっくりと見直してみたいものです。
投稿: くまPU | 2010年11月27日 (土) 19:22
私は昭和31年生まれです。
なつかしのメロデイーなどで昔の歌を聞いていました。
国境の町・異国の丘が大好きです。一番は喜びも悲しみも幾年月です。特に4番の歌詞は良いです。でもどれも良いです。
昔の歌は歌詞が素敵です。曲もいいです。しみじみします。情景が胸にあふれます。
祖父母・両親の生きた時代が思われます。
歌っておられた方も亡くなられていかれさびしい限りです。
唱歌も最高です。今は、卒業式で蛍の光も歌わないそうでびっくしました。なぜなのでしょう。時代遅れなのでしょうか。
【エムズの片割れより】
昭和31年ですか・・。まだお若い・・・!?
最近の若い人の歌は、どうも我々シルバーにはフィットしません。しかし、昔のいわゆる歌謡曲は、若い人からシルバー世代まで、あらゆる年代の人に歌われていたと思うのですが、これはなぜでしょうね。
投稿: 私は古い。 | 2011年4月29日 (金) 22:53
初めまして
一昨年、金子ゆかりの「再会」が聴きたくて検索していたら、「エムズの片割れ」に出会いました。竹内まりあの「駅」も聴けて、感動しました。
今日見たら、「喜びも悲しみも幾歳月」の記事を発見して、聴かせていただきました
私の父は、まさしく「灯台守」だったのです。宮崎県日南市に赴任していた頃、この映画が上映され、家族で観に行きました。
小学校低学年だった私も、感動して泣けて泣けて・・・・・
この歌は、父や母の思い出と重なり、いつ聴いても 心がうるうるしてきます。
当時中学生だった兄の親友から聞いた話ですが、中学生が自分で映画館に行ってはいけない決まりになっていたのだけど、先生が「○○くんは、この映画を観に行ってもよろしい!」と、おっしゃったのだそうです。
当時の穏やかな世相、日南のやさしい風土が思われて、この話にも涙が出てしまう私です。
ありがとうございました
【エムズの片割れより】
貴重な体験談をありがとうございます。灯台守は意外と最近まであったのですね。
しかし、もうこんな映画は出来ないのか・・・
この歌の歌詞も、聴いていると誰にでも当てはまるようで、色々なことが思い出されますよね。
投稿: チャミーメイ | 2011年5月 6日 (金) 12:26
初めまして。いつも利用させて頂いて、有難く思っております。
常々お世話になっておるのですが、投稿するのは初めてです。
さて
「喜びも悲しみも幾年月」の歌は、全6部構成です。
序章:おいら岬の~
冬:冬が来たぞと…
春:離れ小島に…
夏:朝に夕べに…
秋:
終章:星を数えて…
秋の歌は、映画の中で、嵐の中、主人公が防波堤の先端の信号塔の明かりを修理しに赴くところで歌われます。
ところが何度聞いても途中の一部しか聞き取れません。
いつかこのサイトにアップされると期待していたのですが、未だアップされておりません。
あちこちの歌声仲間にも声をかけてはいますが、発見の連絡は入ってきません。
願わくはこのサイトで、近い将来アップされん事を。
投稿: Amir NAO. | 2013年9月16日 (月) 18:21
6番は、二木紘三さんのサイトでも尋ねておられ、
聞き取りの歌詞が書いてあります。
Amir NAO.さんも尋ねておられるので、
此方に書くのもどうかと思ったのですが、
此方のサイトも紹介してあるので知りたい方は見に行ってください。
【エムズの片割れより】
ありがとうございました。結構、世界は狭いですね。
投稿: なち | 2013年9月17日 (火) 05:07
エムズの片割れ様
鮫嶋有美子さんとは対極にあるような
意外な取り合わせに?驚きました。
人生にも灯台があたならなどと思っています。
投稿: りんご | 2017年9月 6日 (水) 22:06