丸山勇の「ブッダの旅」を読んだ
丸山勇氏の「ブッダの旅」という本を読んだ。
写真家の丸山氏については前のblogでも書いたが、インドでブッダの足跡を丁寧にカメラに収めた事で有名な方。
その丸山氏が、この本でブッダの生きてきた、また辿った足跡を写真と共に巡っている。
まさにこの本は、ブッダの生まれた所から悟りをひらいた所、そして入滅の場所まで、仏教遺跡の今の姿を、写真で体験できる貴重な本だ。
そして、経典で言い伝えられている様々な故事が、レリーフで見る事が出来る。ブッダがマーヤー夫人の右脇腹から誕生した瞬間、アシタ仙人の予言、そして苦行抛棄の乳粥供養の場面など、まさに2~3世紀のレリーフが興味深くその場面を再現する。文章については、後半は何となく中に入れなかったが、前半は良く分かった。ここが、あの本に書いてあった何々なのか・・・と。
そして巻末にある前田專學氏の解説「ゴータマ・ブッダ-その人の思想」が良い。仏教についての要(エッセンス)が、非常に短い文章に凝縮されている。つまり、自分が今まで色々な本で読んできた仏教の根本教義が、ここに分かり易くまとめられている。
“こだわるな”というブッダの教えが、日常生活でいかに難しいかを実感する毎日だが、「百聞は一見にしかず」と言うが如く、これらの写真を見てブッダの生き様を実感した事を機に、少しでもブッダの心に近づきたいものではある。(ムリだけど・・・)
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