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2007年2月26日 (月)

耳の痛い「稲盛和夫氏の苦言」

日経ビジネス(07/2/26号)P52に「稲盛和夫 京セラ名誉会長に聞く ~ 上質な日本をもう一度」というインタビュー記事が載っていた。
耳の痛い言葉があった。曰く・・・

「景気が良くなっても、なぜ不祥事や凶悪な犯罪が後を絶たないのか。『上質』さを忘れ、慢心や欲望が蔓延する日本人の心にその原因がある。・・・」

「『上質な人間』は良識を備え、道徳心がある。そういう人が経営すれば、会社にも自然と品格が備わります。不二家や日興などの問題にしても、最終的に問われるのは経営の質、品格です。上質な人間は周囲にもいい影響を与えるものです。上品で、立ち居振る舞いや他人とのつき合い方をわきまえています。そうした人がトップにいれば、不祥事を起こすような風土にはならないはずです。」

「・・・団塊世代の皆さんを突き動かしてきたのは、ある種の欲望でした。生活レベルを高くしたいとか、もっと出世したい、とか。・・・・定年を迎える今となっては、それらの欲望はある程度満たされているはずです。だから次は、人間として上等になろうという新しい生きがいを身につけ、努力して欲しい。年を取れば取るほど、上質になろうとする意欲が必要になると言うべきかもしれません。・・・」

「・・・人間は誰でも、放っておけば自分の中の欲望に支配されてしまうものです。何か失敗すれば、パッと目覚めて反省することができます。しかし何もしないと、欲望や怒り、不平不満などの煩悩が行動を決定してしまうのです。煩悩は人間が生きるために与えられたもので、どんなに知性や教養があっても簡単に出てきてしまう。・・・ほとんどの人は煩悩だけで日常を生きています。しかし誰でも良心や理性を持っている。それらがわざわざ「本当にそれでいいのか」と自分に教えてくれるのです。・・・・・その心の中の声に、耳を貸せるかどうか。常に良心と理性に訴えながら、煩悩を抑える習慣をつけるのです。・・・・・利他の心が人間の欲望を正しい方向に導く。・・・・・」

「・・・人間というのは、挫折によって育てられるものです。・・・みじめな思いをしたりして、挫折を1回や2回は必ず経験します。そうして痛みを知り、這い上がってきた人でなければ、人間として完成しません。」

最近、自分はなぜ『品位』とか『上質』とかいう言葉に惹かれるのだろう・・・・・。
もちろん、自分には縁のない“憧れの言葉”であるせいなのだが・・・

しかし稲盛和夫氏の本は読んだことが無いが、Amazonで検索すると84件も出てくる。
言っていることが、経営者と言うより、まさに哲学者・・・。
しかしこの様に確固とした哲学を持った経営者が、どの位居るのだろう?
大きな声では言えないが、少なくとも自分の近くには居ないような気がする。
自分も少しは近づきたい?? いやいや無理だろう・・・・

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