東京国立博物館の「仏像」展に行った
東京国立博物館で始まった「仏像~一木(いちぼく)にこめられた祈り」展にカミさんと二人で行った。
初めての休日なので混むかと思い、午前中に行ったが程良い混み方で良かった。
<自分の感想>
さすがホンモノは違う。写真や幾らハイビジョンTVでも、実物の息遣いにはかなわない。500円の音声ガイドも分かり易く良かった。
今回の展示は一木(いちぼく)造りの像を集めたものらしく、十一面観世音菩薩立像が多かった。同じ十一面観世音菩薩立像でも色々とあること・・・・
しかし前半の展示は良かったものの、後半は何か自分にフィットしなかった。
まず、第3章 鉈彫(なたぼり)の技法。
・・・平安時代の10世紀後半から12世紀頃を中心に、表面にノミ目をのこす不思議な一木彫像が流行しました。これらの像をいま鉈彫(なたぼり)と呼んでいます。実際には鉈による裁断面を残すのではなく、表現がいかにも荒いのでこう呼ばれます。・・・
とあるが、表面にノミのあとを残す現代的な表現に、幾ら平安時代の作とは言え、自分には仏さまのイメージと何かかけ離れた、違和感を感じた。
第4章 円空と木喰
正直言って二人とも知らなかった。円空は64年間の生涯に全国を行脚して12万体の仏像を彫ったという。1年に1800体・・・。それ故、みな荒削りの仏像。まさに現代の彫刻と同じ様で、自分には何かフィットしなかった。
木喰(もくじき)も同様で、日本全国におびただしい数の遺品が残るというが、顔がみな阿羅漢のように温和で、仏像とは何か違う感じがした。
しかし、これらの大きなそして重い仏像を全国からキズを付けずに運んでくるのは大変だったろう、と妙なところに感心したり・・・・
<カミさんの感想>
「もういい。やはり仏さまは実際のお寺に行って、階段を登り、(お寺の周囲の木々の間を流れてくる)風の匂いを感じ、やっと仏さまに出合う。それが本当。この様に東京に幾ら集めてもそれは本当ではない。もういい」
何かミーハーの自分が、カミさんにその本質を教えられてしまった感じがした日曜日ではあった。
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コメント
私も行きました。(^^)v
投稿: カトリーヌ・ドルフ。 | 2006年10月 8日 (日) 23:11