「チゴイネルワイゼン」の想い出
先日(7/7)の日経夕刊のコラム「こころの玉手箱」に、ヴァイオリニスト前橋汀子がヤッシャ・ハイフェッツの思い出について書いていた。
ふと思い出した。ハイフェッツが弾いたサラサーテのチゴイネルワイゼン。これが小生クラシックの原点。
探したら中3(62年)の時に買ったレコードが出てきた。 45回転EP盤。スタインベルク指揮/RCAビクター交響楽団。51年録音。懐かしくてとても捨てられなかったもの。
鳥の子供は、卵から出てきた時に見たものを親と認識する、という事を聞いた事があったが、音楽も同じようで、チゴイネルワイゼンもいったんハイフェッツからスタートすると、誰の演奏を聞いても違和感を覚える。
最近の例では、ブラームスの交響曲第1番も同じであった。持っているCDを皆MP3にして通勤で聞いてみたが、全部しっくりしない。昔散々聞いたカラヤン/ウィーン・フィルの59年録音を1000円で買ってきた。これだ!
つまり全ての曲が、一番最初に買ったレコードの演奏に耳が慣れており、それが一番フィットする事が分かった。それ以来、昔買ったレコードと同じ演奏をCDで揃えるのが新たな趣味になってきたようだ。
ワルター/コロンビア響のマーラーNo.1、レフ・オボーリンのクロイツェル、ヨッフムのカルミナ・ブラーナ、イッセルシュテットの第九、ハイフェッツのメンチャ(メンデルスゾーン、チャイコフスキーのVC)、クライバーンのチャイコフスキーPC No.1、等々。
考えてみると、会社生活が一段落して来たせいか、頭の中が回顧録的に動き出している。まずいな・・・。
俺の人生も、“まとめ”に入ってきたのだろうか?
“生涯現役”の自分の目標も、何か怪しくなってきた今日この頃である。
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コメント
私は音楽は無知に等しいのですが、チゴイネルワイゼンを聴くと思い出す事があります。ハイフェッツの弾くレコードは持っていたのですが、昭和30年代の始め、ハイフェッツがずっとチゴイネルワイゼンを弾いていた映画を観ました。題名もうろ覚えですが「ラプソディ」ではなかったかと思います。映画の筋書きも全くわかりません。どなたかご存知の方がありましたらお教え下さい。
投稿: 白萩 | 2008年10月 4日 (土) 19:46
白萩 さん
コメントありがとうございます。
そうですか。チゴイネルワイゼンが使われた映画があったとは、知りませんでした。
そのうち“研究”してみます。
投稿: エムズの片割れ | 2008年10月 5日 (日) 22:54
たまに楽しく拝見させて頂いております。
拝見してもう一年くらいになります。
最初、今、USEN(有線)の懐かしのテレビ番組の曲で何度も流されている曲を検索していくと、何度かこのホームページに辿り着きました。一番最初は確か、「少年探偵団」でした。僕の世代は知らないラジオ番組の主題歌ですが、何度かテレビで聞いたことはありました。
USEN(有線)の懐かしのテレビ番組の曲で初めて聞く曲でたまに気に入ったのを検索しては、ダウンロードしてます。
七色仮面の歌、笛吹童子、月光仮面は誰でしょう、ヤダモン、キングコング、一丁目一番地、etc
僕の知らなかった昔の曲でも結構良いのがありました。
さて、チゴイネルワイゼンですが、僕は「ドラキュラ」映画のイメージが強いです。一昔前の映画でドラキュラ伯爵が出るとき、必ず流れていたのがこの曲の一部です。
音楽の授業でクラッシックばかり聞かされていた昔を思い出します。
そういえば、授業で聞いたクラッシックの曲結構、印象に残っていました。
投稿: ポピット | 2009年12月25日 (金) 15:39
ポピットさん
なかなか面白い話をありがとうございます。
しかしチゴイネルワイゼンと「ドラキュラ」の組み合わせとは・・・
音楽を聴くと、人それぞれ色々な場面を思い出しますが、それが何であれ、楽しいですよね。
投稿: エムズの片割れ | 2009年12月25日 (金) 22:53