2024年10月 6日 (日)

高田郁の「みをつくし料理帖」と上田秀人の「奥右筆秘帖」を読む

喜寿を迎え、相変わらず読書三昧の日々だが、最近高田郁の「みをつくし料理帖」全12巻と上田秀人の「奥右筆秘帖」全12巻を読んでみた。
きっかけは相変わらずのミーハーからだが・・・

最近、ChatGPTで遊んでいる。これが結構楽しい。
「ミーハーとは?」と送ってみた。回答は、
「「ミーハー」とは、日本語の俗語で、流行や有名人、話題になっているものにすぐ飛びついて、あまり深い考えを持たずに熱中する人を指す言葉です。軽い気持ちで人気のあるものを追いかけることが特徴で、「流行に敏感な人」「追っかけ」などの意味合いも含まれます。もともとは軽蔑的な意味合いが強かったのですが、現在ではそのニュアンスが弱まり、親しみを込めて使われることも多くなっています。」
だって・・・

241006takarajima たまには、読んだことが無い作家の時代小説を読んでみようかと、宝島社の「この時代小説がすごい!2022年版」という本を読んでみた。
するとそこに「2001-2021年の20年を振り返る 21世紀版文庫書き下ろしランキングBEST15」という記事があった。
まさにミーハーな自分にとって、格好の本選びの記事。見ると上田秀人や高田郁という人の本がたくさん売れているらしい。そこでこれらを読んでみることにした。

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良く読んでいた佐伯泰英の続きで、まずはチャンバラ小説。
241006oku まず上田秀人の「奥右筆秘帖」12冊を読んだ。自分はExcelで本毎に5点満点の評価を付けているが、3が3冊。自分の評価としては非常に低い。どうも自分にはこの作家は完全マッチングはしないようだ。
一緒に「百万石の留守居役」シリーズ全17巻も買っているが、いつ読むか?

241006miwotukusi そして断トツの評価を受けているのが、高田郁の「みをつくし料理帖」。
NHKのドラマや映画で知ってはいたが、料理がテーマの本なので、サーテどうするか・・・
でもま、評判が高いようなので、読んでみるか・・・
読み始めると、第1巻が自分の評価で5点満点の6点。なるほど評価が高いはずだ。面白い。
料理の作り方には興味が無いが、まあストーリーとしては満足。
この女流作家は、佐伯泰英の「月刊佐伯」と違って年に2巻の発行で、10巻の発行に5年かかっている。最終巻の5年後に特別巻を出しており、内容的にはここまで読まないと物語は終わらない。
発行数が少ないだけに、シリーズものは「あきない世傳 金と銀シリーズ」全15巻の2つしか無い。まあこれも買っておいたが、さていつ読もう。

売れている作家ということで、読んではみたが、今まで読んだ藤沢周平や山本周五郎、清張、そして司馬遼太郎などの本に比べ、読後感が何か軽い印象。薄い印象。
まあ買ってしまったシリーズは一応は読むが、やはり大作家の本に戻ろうと思うこの頃である。

●メモ:カウント~1440万

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2024年9月15日 (日)

NHK特集「シルクロード」を本で“復習”

昔放送されたNHK特集「シルクロード」を、本で『復習』してしまった。

1980年代に放送された「シルクロード」については、ここにもたくさんの記事を書いた。それだけ、自分にとって印象の強い番組だった。
240915silkroad2 1年ほど前、「そう言えばNHK出版から本が出ていたな・・・」と思い出し、読んでみる気になった。しかし、本を手に入れてから放っておいたのだが、ここ2週間でそれを片付けた。
改めて番組を見る。そしてその番組の該当の部分を読む・・・の繰り返し。
番組は2019年8月12日~18日にBSプレミアムで放送された「シルクロード 絲綢之路」の録画と、2020年10月8日~2021年2月11日にBS4Kで放送された「シルクロード第2部 ローマへの道」の録画。
240915silkroad3 もちろん当時のアナログのNTSCに比べると段違いの画質。特に4K番組は、オリジナルのフイルムからデジタル化して画質調整をした素晴らしいもの。
前にも書いたが、この手法は音楽のハイレゾ音源化を思い浮かべる。音楽のアナログ音源には、広域の音が記録されており、それを甦らせたハイレゾ音源。
この4K化も同じで、元の16ミリフイルムにある高精細な画質を見事に甦らせている。

もちろん半世紀も前の映像なので、写っている景色は現在の中国とは別物。番組での西安の鐘楼の周辺は、昔の家々のたたずまい。2009年4月に自分たちが行ったときには、既に周囲は大繁華街に変貌していた。30年後なので、まあ当然。(ここ
その昔の中国の姿でも、改めて見ると、番組としては見応えがある。第2部のパミールからローマへの国々は、今でもあまり変わっていないかも知れない。

240915silkroad1 自分の全く知らない中央アジアの国々。強く思うのは、宗教の強さ。特にイスラム教の人々の日常生活。宗教色のあまりない日本から見ると、毎日5回の礼拝や、ラマダンという断食の習慣など、宗教が日常生活に与えている影響?は計り知れない。

第2部の17回「アジアの果て 絹の町」では、トルコの人口500人ほどの村の結婚式の様子があった。そこでショックだったのは、新郎が新婦を新居に向かい入れるとき、いけにえの羊が流した血の上をまたぐのである。これは初めて夫婦そろって一つのことを成し遂げるという意味があり、これで二人は夫婦として認められた事になるのだという。
羊の死体。真っ赤に地に沁みる血。それが結婚式のハイライトとは・・・
バースデーケーキの入刀の日本とは違う世界である。
つくづく日本で良かった!?

いつも感心するのが、日本人スタッフが、訪問する家々で歓待を受けるとき、出された「得体の知れない食べ物」をちゃんと食べるということ。本にも「出された物は何でも食べる」という決意だった、とあった。
しかし、ラクダの乳首を吸って見ろ、と言われたとき、見ると座った時に付いたのだろう、糞にまみれた乳首を吸うことだけはできなかった。とあった。
こんな苦労の末に出来た5年に亘る西安からローマまでの紀行。

もうこんな番組は出来ないだろう。世界があまりに開けすぎた。
何度も見てきた番組だが、今回は本で確認しながら見てみた。
この番組は、自分に喜多郎の世界を教えてくれた番組でもあったが、言うまでも無く、NHKの歴史に残る名番組であると思う。

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2024年8月25日 (日)

五輪真弓の「ジグソーパズル」~編曲の妙

先日こんな歌を聞いた。五輪真弓の「ジグソーパズル」という歌。
1982年3月21日の発売というから、だいぶ前の曲だ。
この編曲に興味が湧いた。何とも伴奏がゴージャスなのだ。

<五輪真弓の「ジグソーパズル」>

「ジグソーパズル」

  作詞・作曲:五輪真弓
  編曲:船山基紀

心にもないことを
あなたに言ったのよ
「さよなら」だなんて
言える筈もないのに
  好きになる程
  別れがつらくなるから
  わざと子供みたいに
  こわしてしまう
さよならなんて言えない
私はあなたを
愛しすぎてることに
とまどうだけなの

人生はゲームだと
あなたは言うけれど
うたがいがあれば
愛は傷つき終わるの
  いつかあなたに
  しあわせと言える時まで
  私 何度泣いても
  はなれはしない
愛はジグソーパズル
笑いと涙が
背中合わせのままで
私をまどわせる

さよならなんて言わない
だからもういちど
愛しているよときかせて
私をみつめて

240825itsuwa 歌そのものは、いつもの五輪真弓節(ぶし)。でも、特に1番と2番の間の間奏のオケが何ともゴージャス。

この編曲に、五輪真弓本人の意志がどれだけ入っているかは知らないが、基本的に編曲は編曲者の自由だという。
作曲者は旋律だけ。それを編曲者は製品に作り上げる。それはまさにプロの仕事。しかも報酬はどんなにヒットしても1曲幾らという定額制らしい。
シンガーソングライターでも井上陽水、小椋桂や、桑田佳祐などは楽譜が読めない。という話は有名だが(ここ)、まさにプロの集団に支えられているわけだ。

自分的には、この伴奏、編曲の妙は大変に重要で、歌の最初の数秒の出だしだけを聞いて、自分にフィットするかどうかが分かる。つまりその楽曲を棄てるか録っておくかの判断・・・

だいぶ前に書いたが、自分は森岡賢一郎の編曲が大好きだった(ここ)。
1960年代から70年代にかけて、クール・ファイブや小柳ルミ子、布施明、ブルーコメッツなど、どれだけ聞いたことか・・・

一方、フォークの世界では、ギターだけでの編曲や演奏も多い。
自分の好きな森田童子。ほとんどの歌がギターだけでの編曲や演奏だが、どれも名アレンジだと思う。
石川鷹彦など有名なギタリストが編曲と伴奏を受け持っているが、これもなかにし礼の姪ということが強く影響したのだと思う。
山崎ハコの安田裕美とのコンビも有名。

ヒットした歌は、よくセルフカバーの録音が後から出るが、ほとんどが幻滅。あまりに編曲が奇抜な編曲が多く、とても楽しめない。あまりに奇をてらっているものが多いのは、編曲者が過剰に肩を怒らせた結果か?
自分がセルフカバーの録音で唯一?楽しんだのは小椋佳の「山河」のロンドン・パリ録音盤(ここ)。

ともあれ、色々と楽しませてくれる編曲の妙ではある。

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2024年8月12日 (月)

松本清張の文庫本78冊をやっつけた話

やれやれ、やっと買い込んだ中古の松本清張の78冊を読み終えた。
まったく自分のヘンなこだわりには困ったもの。
ある作家が気になると、それにこだわってしまう。全部読んでみようと力んでしまう。
今までも藤沢周平、山本周五郎、佐伯泰英、司馬遼太郎をはじめ、漱石、龍之介などの「全部」にこだわってきた。
そして今回は松本清張である。

自分のエクセルの読書メモを見ると、「砂の器」から読み始めたのが2024年2月だった。以来集めた中古文庫本78冊。その読破に半年強かかった。そして今は読み終えて「やった~!」という自己満足感??

確かに松本清張の作品は面白い。しかし、あまり有名で無い作品は、まあそれなり・・・
清張といえども全作品が面白いわけでは無い。「天保図絵」はとうとう挫折してしまった。
ミステリーが主なので、最後に謎解きがあるが、難しくて良く分からない作品も多かった。
それに比べて登場人物が少ない作品は、分かり易い。いつもipadで、wikiに載っている作品の紹介にある登場人物を見ながら読んだ。「これは誰だっけ?」と思っても、ipadを開くとその「解」が載っているので便利。
最後に読んだのが「西海道談綺」。分厚い600頁もある文庫本が4冊である。
これが以外に面白かった。ツツーと読んでしまった。
しかし内容は無い。単純な物語なので確かに分かり易いのだが、深みは無い。だからあまり読まれていない。

今回文庫本を買い集めてみて、清張は結構短編を書いていることを知った。
「或る「小倉日記」伝」や「西郷札」のように、初期の作品に名作は多い。
長編も同じで、初期の作品が良かった。

240812seichou 初期といえば1960年代の光文社の「カッパ・ノベルス」は、我が家にも色々とあった。初期の作品は、そのタイトルからか、知っている題名が多く、今回改めて全部読んでみた。

そして清張作品は、映画やドラマに取り上げられることが多いのでも有名。出たがりやの清張が、あの厚い唇の顔で、映画に登場するのはさすがに見ていて辟易したもの。
清張の映画もほとんど見ていたが、本を読み始めてからは、一切ドラマや映画は見ないことにした。
映画の名作「砂の器」に代表される通り、原作の小説と映画とはまったく別物。今回初めて「砂の器」の小説を読んでみて、その違いにビックリ。自分的には映画の方が良かったが・・・(ここ)。

ともあれ、「集める」のが趣味のため、清張も集めた本は全部読んでみた。
途中、飽きが来たが、頑張った!?

そして「次は?」上田秀人などが気になっている。佐伯作品や司馬作品、そして吉川英治の本も買い込んでいるのに、またまた別の作家の時代小説を買い込んでいる。

先日、眼科で最新の機械で眼を調べたが、白内障などもまだOKとか。これは有り難い。
片耳難聴を機に始まった小説三昧。当分続きそうである。

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2024年8月 8日 (木)

健康寿命を伸ばす食事は、朝は重く夕食は軽く

NHKの「ヒューマニエンス 40億年のたくらみ~「健康寿命」見えてきた謎のトライアングル」(2024年8月3日BS4K放送)(ここ)を見た。いかにして健康寿命を最大寿命に近付けるかがテーマ。
その中で、「サーチュイン遺伝子」(長寿遺伝子)の話が面白かった。

取りあえず、気になるワードをメモすると・・・
「私たちの体が生存するために必要な機能を高めることが老化を抑え、寿命を伸ばす」

「私たちの体の中には、長寿にするための何かがあるわけではない。長寿遺伝子という呼び方はされなくなった」

「サーチュインという因子は、酵素で重要な働きをしていることがよりよく分かってきた。サーチュインは個体が生存するサバイブするのに重要な働きを高める」

「睡眠が寿命の成果に結びついていることを証明したのは、佐藤先生が初めて。睡眠をいじることで、老化や寿命に影響が出る。睡眠の質を悪くすると老化で起こってくる問題や寿命につながっていることがわかってきた」

「中年太りは、神経細胞の働きを上げるために脂肪を増やしているのかもしれない」

「いつ食べるかと言うことがサーカディアンリズムを整える上で非常に重要」

「時間制限食がサーカディアンリズムを整えて体の様々な代謝の障害とか、臓器、組織の機能障害を改善する能力がある」

特に時間制限食について、朝食はしっかり食べて、夕食は軽くすることの重要性。

<「健康寿命 見えてきた謎のトライアングル」から>

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この話を聞いて、ウチのカミさんに脱帽。
朝食はしっかり食べて、夕食は軽く、というのはウチのカミさんの最近の持論。
自分は「早過ぎる!」といつも言うのだが、我が家の夕食は6時。
思い出すと、現役時代は夜中11時過ぎに帰ってきてしっかりと夕食。そして2時頃に寝て7時過ぎに起きていた。
その生活からすると、様変わり。
子育ての時代などからすると、昔と今を比較しても意味が無いが、それでも結果として今の生活は「健康寿命」という点では優等生なのかも・・・

それにしても、上の健康寿命と平均寿命のグラフは気にくわない。
買い込んだ未読の中古文庫本がまだ数百冊あるのに、平均寿命までの4年位では読み終わらない。
中古の時代小説をメルカリやヤフオクで買うのが最近の自分の趣味。(ここ1ヶ月でも45冊も買い加えてしまった・・・)
読書のために長生きしたい?ワケの分からんボケ?老人ではある。

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2024年7月23日 (火)

手術か温存(放置)か?

このところ命に直接影響のない病状の手術について考えている。
命に直接影響のある病気や、日常生活に影響のある病気についての手術は、もちろん受けるしかない。手術一択である。

12年ほど前、息子が「発作性上室性頻拍」を発症。先天的だという。診察を受けた大学病院の教授は「若いので、カテーテルアブレーションの手術を強く勧めます。手術をすれば、この病気の事を忘れる事が出来ます。」という助言。
結局1ヶ月順番を待って、2泊3日で手術を受けた。正味2時間のアブレーションの手術。結果は「再発の可能性は2~3%」とのことで、本人は今はもう完全に忘れている。
今考えると、この時はやはり手術一択だったと思う。

自分のことを考えると、30歳の頃肛門潰瘍で手術を受けた。親父の紹介で、都内の保険の効かない医院。人生初めての手術だったのでビビったが、この時は痛くてどうしようもなかったのでやはり手術一択。
50歳前の時、いぼ痔でやはり手術を受けた。この時は、慣れていたので?近くの行き付けの医院で。
2度目はあまり怖くない。
この時の判断は「一時(いっとき)我慢すれば!」であった。

2度受けた心房細動のカテーテルアブレーション手術も同じ。薬でだましだましする手段もあるが、手術をすればかなりの確率で忘れることが出来る。
この時は、何度も医師の勧めがあったが手術をためらっていた。薬でごまかしていた。しかし自分の場合、心房細動を発症すると血圧が下がって苦しくなり、緊急外来に駆け込んで止めて貰うしかなく、結局手術を選んだ。この選択の判断は後悔していない。いつ発症するか分からない。という恐怖から逃れられた。

さて本題だが、先日「眼瞼下垂」の手術を受けた。
1年ほど前からまぶたのたるみが気になり、まぶたテープをしていた。つまり、まぶたの皮膚が余って、まぶたをつまむとビローンと前に傘が出来る。
一重まぶたのせいで?余った皮膚がだらりと上から瞳を覆う。それで無意識に額の筋肉でまぶたを引っ張り上げるため、額の筋肉が凝る。その対策として、毎朝まぶたをサージカルテープで眉毛の上に吊り上げる「まぶたテープ」をする事にした。これをすると、目の周りが非常に楽になった。
しかし欠点は、外出時にみっともない?
最初は外出時に外していたが、だんだんとそれも面倒になり、サングラスと帽子で隠すようになった。
手術をして、余ったまぶたの皮膚を取れば良いことは分かる。しかしテープで止めればそれで済む。大それた手術を受けるか?

転機になったのが、6月にあった同期4人のコーヒー会。そこでT君が「弟が手術を受けたが、そう大変ではなかった」と言う。
家に帰って、カミさんと話している内、急に手術を受ける気になった。それでさっそく眼科に予約。院長の診察を受けると「1時間半~2時間の手術なので、大変ではない。というのはどうか?でも、専門の大学病院の慣れた医師が丁寧にしてくれるので心配無い」とのことで、1ヶ月先の手術を予約。
そして先週末に手術を受けた。奇しくも息子が上室性頻拍の手術を受けた大学病院の、眼科の女医さん。Netを見ると、眼科で眼瞼(まぶた)の手術専門の医師というのは珍しいらしい。目の玉の手術でないので、形成外科や美容外科の範疇かと思うが、大学病院の専門医とのことで信頼。
この先生は、自分の病院での診察以外の日は、今回自分の行ったクリニックなど他の病院で手術をしているという。

正味の手術時間は両目でたっぷり1時間半。まぶたを1.5センチ幅で切ったという。一重まぶたを二重に。その方が、今後まぶたの皮膚がたるんで来た時に吸収出来るのだという。
やはり手術は甘くなかった。結構大変だった。やはりホンモノの外科手術。
今日は術後4日目だが、目の周りの内出血や腫れが、ピークを過ぎて終息の方向。
3日間は腫れると言われたが、その通り。しかしパンダの如く目の周りが真っ赤に内出血した事は予想外だった。まるでボクシングでノックアウトされた状態?(術後、目を冷やさなかったのが悪かった?)

さて、本題の本題だが、選べる病気の場合、手間はかかるが温存療法(放っておく)を選ぶべきか、それとも一気に手術をしてその問題を頭から無くすべきか?
「手術するべきか、避けるべきか、それが問題だ」!?
昔、医師の友人が言っていた。「体にメスを入れるのは出来るだけ避けた方が良い」・・・

今回の自分の場合、医師に言わせるとまだ軽症。しかし自分が手術を選択した理由はこうだ。
今はまだ良い。自分で毎朝テープを貼れるから。しかし、原因が加齢なので、たぶんこれからも症状は進む。最悪自分がホイホイになって、まぶたが目を覆ったとき、テープが出来ずに見えづらい。それが毎日。これに耐えられるか?
そして判断の決定打は、非常に珍しいまぶた手術専門の医師がやってくれること。何でも屋の形成外科医ではないので安心・・・

右耳難聴で音楽の趣味を卒業した現在、残された時間の楽しみは読書だけ。よって目は大事。
幸いなことに今は白内障などの目の病気は無い。手術も1週間の我慢。

今後も色々と発症するであろう経年劣化による体の部品の故障。今回はまぶただったが、次は??
思うに、今後も自分的には「手術で治るなら、さっさとやって忘れることにしよう」で行きそうな気がする。

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2024年7月 9日 (火)

梅棹忠夫の「民族学から見た国際理解」

毎回PCで録音して聞いているNHK第2「カルチャーラジオ 保阪正康が語る昭和人物史」。
先日の「梅棹(うめさお)忠夫」がなかなか聞き応えがあった。

<保阪正康が語る昭和人物史~梅棹忠夫(1)>

NHKのサイトの解説にはこうある。
梅棹忠夫(1)初回放送日:2024年6月17日
「文化講演会 民族学から見た国際理解」昭和56年2月1日
民族学者の梅棹忠夫は京都市西陣の生まれで、第三高等学校を経て京都帝国大学の理学部に進み、動物学を専攻します。同時に学術研究家を目指し中国などの調査隊に参加しフィールドワークにも励みました。昭和56年2月にラジオ第2で放送された「文化講演会 民族学から見た国際理解」では、世界に3000種類以上ある民族についての基本的な考え方や民族と人種の違い、また益々複雑化を極める民族間の対立について話しています。」ここより)


<保阪正康が語る昭和人物史~梅棹忠夫(2)>

梅棹忠夫(2)初回放送日:2024年6月24日
「文化講演会 民族学から見た国際理解」昭和56年2月1日、「文化勲章受章者の声」平成6年10月
民族学者の梅棹忠夫は、昭和30年に戦後初の本格的な学術調査となる京都大学の探検隊に参加し、中央アジアでの実地調査を行いました。これらの業績が認められ平成6年に文化勲章を受章します。昭和56年2月に放送された「文化講演会 民族学から見た国際理解」では、民族学の重要性について。平成6年10月の「文化勲章受章者の声」では、受賞の喜びや、21世紀に入っても激化する民族紛争について語っています。」ここより)

まず梅棹忠夫という名前が珍しい。「うめさわ」でなく「うめさお」だという。
「みんぞくがく」と聞くと、直ぐに柳田國男の名を思い出すが、こちらは「民俗学」だという。「民族学」と「民俗学」。
「民族学とは自民族以外の民族(ethnos)を研究する学問で、民俗学は自民族の言語や社会生活を調査・研究する学問です。民俗学は、日本においては河童の伝説を取り上げたことで有名な『遠野物語』の著者・柳田國男によって始められた学問として知られています。」ここ)とのこと。

この「民族学」の梅棹忠夫という名は初めて聞いた。しかしその業績は大変なもの。
世界60カ国を訪問し、著作は240冊に及ぶという。

上の放送の気になった言葉を少しメモしてみると・・・
「世界には3000の民族がある。
国境線を重視する政治的地図とは別に、民族の分布を中心とする文化的地図で見ると、世界の事件の解釈やこれからの動きの予測が一般とはかなり変わってくる。
民族とは同じ文化(言語、風俗、習慣、宗教)を共用する集団のことで、国民というのは政治的概念。
人種というのは皮膚の色などの肉体的特徴の話で、遺伝子の分布の問題で生物的概念。文化的概念の民族とは全く関係が無い。」

「民族的対立は益々ひどくなる。昔は民族を超える原理が幾つか存在した。宗教である。これが近代になってすべてご破算になった。イデオロギーは民族的対立を超えることはできない。」

そして、65歳の時に突然視力を失う。ある朝、目が覚めたら目が見えなかった。ウィルス性の視神経の炎症による失明。しかし、もの凄いのは90歳で亡くなるまでの25年間で「失明後はそれ以前よりも多数の著作を残した」という。

毎日のように、テレビからウクライナやイスラエルの戦争の映像が流れている。血に染まった子どもの姿を見ると目を背けたくなる。
これらの現状も、「民族」という視点で見ると、また理解が変わるのかも知れない。
幸いにして日本は島国のお陰か単一民族。(アイヌ差別の問題はあるが・・・)

この放送を聞いて「民族」という言葉を再認識した。
そして、遅まきながら梅棹忠夫の著作を1冊でも読んでみようかと思った。

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2024年7月 5日 (金)

51回目の同期会

先日、同期会があった。51回目である。
半年前の同期会の時に、「前に“70年入社なので、70回続けたい”という挨拶をしたことがある」という話があり、数えてみたら1981年に始めて以来、50回を数えていたことが分かった。70回までには、年2回としてあと10年!

同期会は、同じ年齢の者が集まるため、病気や体調の経験談を聞く格好の機会。
それで、今回もメモしておく。

O君 視力が落ちた。目の黄班の上に膜が出来たのが原因。黄斑上膜という病気。手術をして取るしか無いが、やっていない。視力が0.6位で、眼鏡などでは矯正できないので、来年の運転免許の更新が心配。

歯間ブラシを使っているとき、金属製の先が折れた。しかし折れた部分が口の中で見付からない。よって飲んでしまったのかと心配して#7119に電話して相談したら、やはり胃や腸を傷付けると大変なので、調べた方が良い、という事になり、大病院の救急に行ってCTなどで調べたが、結局見付からなかった。
便と共に出てしまったのかも知れないが、怖かった。

A君 片耳難聴。原因は?と聞くと、音楽が好きで、ヘッドホンで聴いていたときに寐てしまい、目が覚めたときには難聴に。病院に行ったが、蝸牛の中にある有毛細胞がダメージを受けたため、治らない。とのこと。
⇒「ヘッドホン難聴」の話題は良く聞くが、一晩でも難聴になってしまう!

Y君 帯状疱疹。最初は頭痛から始まったため、帯状疱疹と分からず、脳神経外科のMRI、整形外科、皮膚科とたらい回しの結果、やっと帯状疱疹と診断。後遺症が残り、治るまでに3ヶ月かかった。

大腸検診。CTが楽だと聞いて検査した結果、ポリープがあり、入院かも?と言われたが、別の病院で大腸内視鏡の結果、何も無し。大腸CTは(その場でポリープを取ることが出来ないため2度手間になり)意味が無い事が分かった。

W君 熱中症。2階で趣味に没頭していたら、奥さんの「ご飯ですよ」を聞いて降りようと思ったら、体が動かない。胸は汗でびっしょり。階段も降りられないため、救急車。
結局、熱中症ということで、点滴2つ3時間。生まれて初めて救急車に乗り、点滴を経験した。熱中症には御注意を!

S君 奥さんが短期記憶障害。直近のことを直ぐに忘れてしまう。介護保険の適用を頼もうとしたら、調査にケアマネさんが来た時、絶対に受けないと本人が拒否。介護保険もおじゃんに。それに自律神経失調もあり、6歳年上の奥さんなので家事が大変とのこと。

M君 便秘。検便に引っかかり、検査をしたいが、大腸に溜まっているものがあり出来ない。それを出すため、薬を貰ったが効かない。相手が女医さんなので仕方が無いか?
奥さんは、色々な病気の薬を飲んでいるが、自分で管理できている。2歳年上だが、「(年下の夫で)当たった」と言っているとか・・・

まあ色々な情報があり、同じ年齢なので参考になる。
自分も2週間後に、眼瞼下垂と眼瞼皮膚弛緩症の手術をするが、目の玉の手術でないので、友人曰く「赤子の手をひねるような手術」なので、他の人の病状に比べるとまだマシ??

K幹事から「同期会の今後、どうする?」の発案あり。今まで通り、年2回の案内を出して、その時に出られる人だけ出て貰うことになった。
このような会は、幹事が大切。言い出しっぺが居ないと、直ぐに廃れてしまう。その点、K幹事は永久幹事を買って出てくれているので、続くのではないか?

しかし出席者は徐々に減っている。今回は、33名に案内メールを出して、出席11名、欠席9名、連絡無し12名、メールがつながらない人が1名。
20名⇒15名⇒13名と少なくなり、今回とうとう11名。
しかし、入社後54年。まだ続いている事の方が奇跡?

病気などでメールの返信が出来ない人も居るのだろう。そして亡くなると、メールがつながらなくなる・・・
唯一残った「飲み会」ではある。

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