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2019年8月 4日 (日)

「ローマ字、何のため?」~日本語学ぶ外国人が考案

先日の朝日新聞の記事である。

「(文化の扉)ローマ字、何のため? 日本語学ぶ外国人が考案、国字への動きも
 日本人の名前をローマ字で書くとき、姓と名のどっちが先か。先日、そんな話題で注目されたローマ字。かつては日本を知る手がかりとして、やがて日本人自身も、漢字より平易な文字として使い始めます。その歴史をひもとくと――。

 ロンドンの大英図書館に、黄土色の表紙で手のひらサイズの本がある。1592年に刊行されたもので、来日したキリスト教宣教師向けの「平家物語」だ。開くと、日本のローマ字の始まりを見ることができる。
 「NIFON NO COTOBA TO Historia uo narai xiran to FOSSVRV……」
 漢字かな交じりで書くなら、「日本の言葉とヒストリアを習い知らんと欲する……」。
 1549年のフランシスコ・ザビエル以降、やってくるようになった宣教師たちが学ぶため、当時の日本語の口語がポルトガル語式のつづりで記されている。ローマ字による日本語の表記はこうして、外国人が外国人のためにつくり、始まった。
 キリシタン弾圧で宣教師がいなくなっても、江戸期には一部の蘭学者がオランダ語式のローマ字を使い、その後も独語式や仏語式などを経て現代に至る英語式の「ヘボン式」が広まった。
     *
190804romaji  日本人がローマ字を自分たちのために使い出すきっかけは、明治維新だ。難しい漢字を覚えるより新たな知識や技術の習得を、との流れが起きた。漢字をなくし、かな文字だけにしようとか、ローマ字を国字に、という運動が盛んになった。
 漢学者の南部義籌(よしかず)が「修国語論」でローマ字の採用を唱えたり、啓蒙(けいもう)思想家の西周(にしあまね)が「洋字ヲ以テ国語ヲ書スルノ論」を発表したり。後の東大総長で文部大臣も務めた外山正一(とやままさかず)らが1885年に結成した「羅馬(ローマ)字会」は最盛期、6800人余の会員がいたという。清水康行・日本女子大教授(日本語学)は「ローマ字運動家たちにとって、漢字こそ日本由来の文字ではなかった。前近代的な知的風土から抜け出そうとしたのでは」とみる。
 第2次世界大戦後には、米国教育使節団が連合国軍総司令部(GHQ)に採用を勧告した。漢字かな交じりは生活に浸透しており、勧告通りにならなかったが、ローマ字教育は小中学校の授業に採り入れられた。
 運動は草の根で続く。民族学者の梅棹忠夫は漢字より伝達能率が高いとして「日本語のローマ字化」が持論だった。明治期以来普及活動を続ける公益財団法人・日本のローマ字社の茅島篤理事長は「国語の表記では漢字かな交じりが正則だが、音を表すローマ字で難解な漢語や漢字を書くことで耳で聴いて分かる『ことば直し』がすすみ、分かりやすい日本語になる。ローマ字は日本語の国際化に寄与する」。
     *
 「し」はshiかsiか、「ふ」はfuかhuか。違いの由来をご存じだろうか。
 shi、fu……が「ヘボン式」。米国人宣教医J・C・ヘボンによる1886年の「和英語林集成」第3版がもととなった。日本語の音を英語風につづるのが特徴だが、本来の音とかけ離れるものもある。例えば「福島」。ヘボン式ではFukushimaだが、そのまま英語風の発音で読むと唇をかむfの発音になってしまう。
 そこで日本人のためのローマ字運動をする人たちが、規則的に五十音を示す方式を考えた。政府が1937年に内閣訓令で示し、「訓令式」と呼ばれる。いまの小学校の国語の教科書に載る表記につながっている。
 日本語の音の体系を学ぶには訓令式が適し、ヘボン式は英語圏への発信に向く。文化庁の鈴木仁也・国語調査官は「目的により使い分ければいいのでは」と話す。(上田真由美)

 ■文字選べるぜいたく 放送プロデューサー、デーブ・スペクターさん
 ローマ字読みは難しいですね。英語でSaleと書いてもローマ字読みしたら「去れ」、Niceは「偽」になっちゃう。まあ、これはジョークですけど。
 僕が日本語と出会ったのはシカゴにいた小学5年生のとき。日本人の友だちがきっかけで、「おそ松くん」とか「巨人の星」とか漫画が読みたくて夢中になりました。新しい日本語を知ると、ノートにまずローマ字で書き、その隣にひらがなと漢字を書いて、それから英語で意味を書くというのを続けたんです。今は自分用のネタ帳みたいなものは漢字やひらがなで書いているけど、目立たせたいキーワードの部分だけローマ字で書いたりしてます。そこだけビビッドに見えるから。
 日本の文字がローマ字だけにならなくてよかったですよ。だって、味気ないでしょう。日本では漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字と四つもあって、選べる。ある意味ぜいたく。その分、どれを使うか迷うこともあるけど、わからないからおもしろいんです。

 <草創期の資料ひもとく> ポルトガル語式ローマ字の天草版「平家物語」(大英図書館蔵)は、国立国語研究所がホームページで公開している。
 「鹿児島県史料 斉彬公史料第4巻」では、江戸期の薩摩藩主・島津斉彬のローマ字日記を読むことができる。」(2019/07/29付「朝日新聞」p23より)

この記事を読みながら、ふと思う。「そもそもローマ字という呼称とは?」
wikiによると「単に「ローマ字」(英: the Roman alphabet)と言った場合、本来はラテン文字(アルファベット)のことを指す。「ローマ」とは、古代ローマ帝国において用いられていた文字に由来することからの呼び名である。
ただし現在の日本では、ラテン文字を用いての日本語の表記法(日本語のラテン翻字)と表記そのもののことをローマ字と呼ぶことが多い」だって・・・
やはりローマ帝国で用いられた文字だったそうな・・・

しかし、ローマ字は、表音文字であることには変わりが無い。もし日本語が、表音文字だけだったら、つまり「ひらがな」だけだったら、どれほど不自由か・・・

ところで、日本語と同じ中国の影響を受けている韓国のハングルは?とwikiを見ると、「ハングルは、朝鮮語を表記するための表音文字である。」とある。
良くは知らないが、韓国では、漢字を廃して表音文字だけを使っているらしい。

何とも不便だろうと思う。
しかし、外国人にとってみると、日本語は難しいという。先日NHKラジオ深夜便で「ロザンナ(歌手・イタリア家庭料理研究家)・「『愛の奇跡』から半世紀」」(2019/4/14放送、2019/07/18再放送)を聞いたが、ここでも、ロザンナさんは漢字がからきしダメ、と言っていた。
「帰化の為の書類は70種類位あり大変でした。
一番大変だったのは帰化をするにあたって1,2年生のひらがなカタカナ、漢字の読み書きができることと言う審査があることです。
漢字が駄目でした。(音読み、訓読みとか 線が増えてくると駄目)
行ってみたらその審査は無くなりましたと言われました。」ここより)

日本で50年暮らし、あれだけ流ちょうな日本語を話すロザンナさんでも、漢字はダメだという。やはり文化の違いか?
ともあれ、改めて日本語がローマ字化しなくて良かったと思った。


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