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2019年6月 3日 (月)

社会と家庭における女性の地位

先日の朝日新聞に、こんな記事があった。

「政治と社会、地続き」 様々な分野で動き
 「政治と社会のパリテ(男女均等)は地続き」
 フランスの性別クオータ制「パリテ」に詳しい日本学術振興会特別研究員の村上彩佳さん(28)は言う。
 同国では2000年にできた通称「パリテ法」で、議員選挙の候補者を男女同数にするよう政党に義務づけている。後に企業や役所などの意思決定層にも、法が適用された。その相乗効果で、国民議会の女性議員は、1割から4割に増えたという。
 日本社会はどうか。
190603jyosei  小学校教員の6割は女性だが、校長は8割が男性。企業(1千人以上5千人未満)の正社員のうち女性は25%だが、課長は8%、部長は3%。役職が上がるほど女性が減るのは、多くの分野で共通している。
 こうした現状を変えようとする動きも出始めた。
 「男性こそが、アクションをおこさなくては」。4月半ば、東京・新宿であった女性議員の増加を呼びかけるイベントで、ジャーナリストの津田大介さんが語った。8月から愛知県で開かれる国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の芸術監督を務める。今回、国内の芸術祭としては初めて、参加作家の男女比をほぼ半々にした。
 津田さんは医学部入試での女性差別問題に衝撃を受け、美術界の様々な男女比について、調べてみたという。昨年主要な美大や芸大に入学した女性の人数は男性の約2~3倍いたが、女性の教員は1割程度。過去3回のあいちトリエンナーレでも、男性作家は女性の2倍以上いた。津田さんは「選ぶ側を多様にすることで偏りがない適正な選考ができる」とみる。
 大学も役職が上がるほど女性の割合が下がる典型だ。今春、東京外国語大学の学長に林佳世子さん(60)が就いた。86ある国立大で女性学長は4人(4月1日時点)。林学長は「めざすゴールが男女半々だとすると、あまりに遠い道のり」と嘆く。
 村上さんは「日本でもフランスのように、企業や役所などにも男女均等の推進を義務づけるなど、政治と社会のパリテを両輪で進めていく必要がある」と指摘する。(伊藤恵里奈、山下知子、三島あずさ)」(2019/05/22付「朝日新聞」p2より)

この、いくつかの指標における女性の地位を、改めて認識した。
「86ある国立大で女性学長は4人」とあったので、Netでググってみたら、それは、上記の外語大を除くと、お茶の水女子大学(室伏きみ子)、愛知教育大学(後藤ひとみ)、総合研究大学院大学(長谷川眞理子)の各氏だった。
しかし有権者の女性の割合が52%だというのに、市区町村長の割合が1%とはいかにも少ない。そして大企業の部長職では3%。自分も、現役時代、組織長としての女性の部長はいなかったので、その現状はよく分かる。

一方、今日の朝日新聞にこんな記事もあった。
「(もっと知りたい)家事のお値段:1 家事や育児は「労働」じゃないの?
 「無職の専業主婦」――。5月の連休中、雑誌「週刊ポスト」のウェブサイト「マネーポスト」に掲載された年金についての記事でのこんな表現が、インターネット上で波紋を呼んだ。
 ツイッターでは、「『専業主婦』も家事労働をこなす『働く女性』だ」「政治があまりにも無職の専業主婦が担ってきたことに無関心だった」といった声が広がった。
 家庭内の家事や育児は、労働ではないのだろうか――。「無職の専業主婦」という表現に、そんな違和感を抱いた人が多かったということだろう。
190603kaji  実際、無償労働の価値を数量的に評価するという取り組みが、国内でもある。
 国内総生産(GDP)など従来の経済統計は、主に市場を介して生産されるモノやサービスの量を測定している。一方、家庭内で無償で行われている家事や育児は含まれない。
 「経済統計が家庭内の無償労働を含まず、市場を介するものに偏っているという問題意識は、すでに1920年代から、欧米の経済学者たちの間にあった」と、内閣府経済社会総合研究所の主任研究官私市(きさいち)光生さんは指摘する。「子どもが保育園に入園できて母親が働けばGDPに含まれ、子どもが待機児童になって母親が家庭に入ると、GDPに反映されないのです」
 また、農家が作った米や野菜を自家消費するのはGDPに含まれるが、稲刈りの手伝いなど隣近所との助け合いは含まれない。そのため、GDPは、農村人口が多い国の豊かさを正しく把握できていない可能性があるという。
 一方、生産物を生み出しているわけではないが、GDPに入っているものもある。「持ち家」だ。家賃単価には公的な統計があり、「部屋を賃貸すればいくらになるか」を貨幣評価することができる。持ち家の貨幣評価は、GDPの国際基準でも認められている。
 つまり、GDPには、市場を介さなくても評価しやすいものは含まれ、評価しにくいものは含まれていないのだ。こうした統計の偏りは、「経済への女性の貢献が過小評価されている」との批判を集めてきた。
 95年、北京で開かれた国連の世界女性会議では、女性の無償労働(アンペイドワーク)が議論され、政府や国際機関で、無償労働の価値を数量的に評価することが、行動綱領に盛り込まれた。
 日本では97年、当時の経済企画庁が初めて、男女別の無償労働の貨幣評価を推計し公表した。その後も2018年まで計5回にわたって推計、公表し、最新の16年データを使った推計によると、無償労働の総額は最大で約143兆円。日本のGDPの2割程度にあたることが分かった。
 これまで、英国やオーストラリア、カナダなど多くの国で推計され、国連欧州経済委員会(UNECE)は17年、「無償の家計サービス生産の貨幣評価についての指針」を作ったが、正式な国際基準は完成していない。(杉原里美)」(2019/06/03付「朝日新聞」夕刊p5より)

専業主婦の働きは年収300万円に相当するという。なるほど・・・
この表を見ると、共働きの夫は妻の1/5。年金生活者だろうか、夫婦共に無職の夫は、妻の約1/4だという。つまり、妻がよく言う「平等」の立場になっても、夫は家事をしないという事らしい。

さて、これらの数字をどう評価する?
女性は、社会では冷遇され、家事では期待されている!?
これは、日本の昔からの歴史が背景にあるのだろうか?
でも、これだけは言える。どうりで、家庭で女性が強いわけだ!


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