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2018年12月29日 (土)

「平成落首考 2018年後半」

今朝の朝日新聞の記事。
平成落首考 2018年後半 西木空
 「おことばの『深い反省』聞き納め」
 「おことばを聞いてる振りの安倍首相」
 8月、戦後73年の戦没者追悼式をめぐって、「朝日川柳」の一句目と二句目に天皇と首相の対照的な句が並びました。
 12月、最後の天皇誕生日会見のあとも、天皇と首相を対比した二句が並びました。
 「『寄り添う』のウソと誠を思いけり」
 「お言葉に耳塞いでるかも安倍氏」
 選者が意図したわけではありません。たまたまです。
 天皇の言動に心を動かされ、川柳が生まれる。触発されて今度は首相の振る舞いを連想し、作句する。結果的に、ワンセットのような句がいくつも届くのです。
 そうか、だから、たまたまではなく必然的に対句みたいになったのですね。首相には気の毒なことをしました。
     × × ×
 「『寄り添う』がかくも響かぬときは無し」「沖縄に寄り添わないで寄り倒し」「寄り添ったのはぶん殴るためでした」
 首相が好んで多用する「寄り添う」は、その意図に反して、かくも評判が悪い。「寄り添う」という日本語が気の毒です。「『寄り添う』が辞典の中で泣いている」
 自民党総裁に3選後組閣したときは「全員野球」を標榜(ひょうぼう)してみせた。けれども本欄では「ふざけるな野球じゃないだろ政治だろ」「タイガースも『全員野球』と言っていた」とさんざん。タイガースには気の毒なことをしました。
     × × ×
 首相を、こともあろうにポチと呼ぶ句がときおり寄せられます。失礼です。選者としてはなるべく採用しないようにしていますが、思わず選んだことがありました。
 11月30日、G20会場のブエノスアイレスで日米首脳会談が開かれた。冒頭、トランプ大統領が打ち合わせなしに謝辞を述べ、首相はいささか狼狽(ろうばい)したように見えました(選者、テレビでの所見)。すかさず投句あり。
 「『戦闘機購入感謝』にドギマギし」。これは形態描写。
 「トランプのポチかと思ったカモだった」は真相暴露。笑えるけれど、大統領にも首相にもカモにされているのは、アメリカ製戦闘機の代金を税金で支払っている私たちである。笑ってる場合じゃありません。「川柳が笑えて悲し世の乱れ」
     × × ×
 半年に1回掲載の「平成落首考」は、平成5(1993)年、前任選者の故大伴閑人が、それまでの選者と交代したのを機に始めました。コラムになぜ「平成」を冠したのか、閑人に聞いたことはありませんが、来年6月末の「落首考」では、新しい元号を冠することになります。
 福沢諭吉は明治8(1875)年刊行の「文明論之概略」に、「一身にして二生(にしょう)を経(ふ)る」と記しました。江戸の末期と明治という時代と、身は一つでありながら、まことに変化に富んだ二つの人生を生きている。きわめて大ざっぱにいえば、そんな意味合いでしょうか。
 去年10月現在で、明治・大正生まれは171万人(1.3%)、昭和生まれ9255万人(73.0%)、平成生まれ3245万人(25.6%)。国民の7割超の昭和生まれは昭和、平成、新元号という三つの、変化の激しい時代を生きることになります。諭吉に倣えば「一身にして三生を経る」のです。
 「ふと思う英語廃止を唱えし世」は93歳吟。「飲み明かし夢を語った時もあり」「ポケベルと公衆電話そんな恋」
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 誕生日会見で天皇は「平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安堵(あんど)しています」と語りました。ほんとうにそうですね。8月の掲載句にも「戦無き元号の末の蝉(せみ)しぐれ」。
 「また戦したいのがいる敗戦日」「『ものづくり』『国づくり』とも黄信号」「いったいに嘘(うそ)で成り立つ浮世かな」。ではあるけれど「蟷螂(とうろう)の斧(おの)であろうとぶれはなし」の心を大切にしたい。
 「人生はカネじゃないさと茶をすする」。みなさま、よいお年を。(「朝日川柳」選者)」(
2018/12/29付「朝日新聞」P12より)

相変わらずのセンス。素晴らしい!
しかし「トランプのポチかと思ったカモだった」が秀逸。まさに「真相暴露」。溜飲が下がる。それを載せる朝日もたいした物!

ウソを堂々と付く安倍首相を、ベールを被せて懸念を表明してきたのが天皇。それはお言葉の随所に見られたもの。秋篠宮の会見でも、「大嘗祭は宗教色が強いので公費を支出するべきではない」「山本信一郎長官は「聞く耳を持たなかった」」と指摘。
天皇家が、国民目線で精一杯の抵抗。そして政権は無視を決め込む・・・

今夜7時のNHKニュースで、今年行われた14の知事選挙の投票率で、30%を切った香川県知事選を始め、8つの県で過去最低の投票率だったと言っていた。
これに対して「自分たちで自分たちのことを決める民主主義の大原則が危機的状況。3割の人しか行かないと3割の人の意向で大事な戦時や行政が決まってしまう」という指摘。

何をしてもダメ、というあきらめが国民に浸透。それを踏み台にして政治が動いている。
本当にこれで良いのか?次に答えを出すのは我々国民なのは言うまでも無い。


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