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2018年9月23日 (日)

カイシャの飲み会

今朝(2018/09/23)の朝日新聞に「カイシャの飲み会」という記事があった。
自分は現役をリタイアして数年経つが、相変わらず現役時代の夢を見る。イヤなことを無理にやっていたツケが、今ごろ出ているのかも知れない。
飲み会についても、楽しかった思い出は全く思い出すことが無い。逆に、イヤだった思い出は、今でも澱(おり)のように思い出し、夢にまで出てくる。

安倍政権や自民党の派閥が、親分・子分の関係で構成されていることは自明の理。総裁選も、親分が決めた事に、子分は自分の考えを棄てて絶対服従するのが当たり前。それは官僚であっても企業やスポーツの世界であっても、およそ組織と名の付く所ではすべて同じだ。

180923nomikai 自分と合わないあるボスがいた。自分のその時の上司が、そのボスの子分だった。あるときその上司から電話が掛かってきた。「今日の午後、○○(ボス)さんが来るので、夜飲み会を設定しろ」。○○さんとなんか、自分は席を同じくしたくない。それを自分が主催する立場とは・・・。しかし断れない。サラリーマンの悲哀だ。
自分は、仕事を放って、会場を予約し、一緒に出てくれそうな人に電話する。「○○さんが来るそうなので、今夜なんだけど、申し訳ないが出られないか?」。そうして数人の出席者を確保する。
そして、先に会場に行ってアレンジ。○○さんと上司を待つ・・・・
今は、時代的に断るのもアリなのかも知れない。しかし当時は、断ることは、その上司のメンツを潰し、敵に回すことを意味した。

もっと若い平社員のとき、カラオケなどが無かった時代、課の飲み会で上司が「△△君、何か歌え!」と酔いながら指名した。自分は決して歌は嫌いでは無いが、いつも「指名されませんように」と祈ったもの。
ある場面を思い出す。トイレに立って「窓から空を見上げながら、もし指名されたら何を歌おうか・・・。黒田節でも歌おうか」と思った。しかし席に戻ってみると、別の人が黒田節を歌っていた。同じ歌は歌えない。弱ったな・・・・

こんな苦い酒の話もある。仕事で親しくしていた、別の部の□□さん。あるときに、飲みに誘われた。その会は、□□さんの上司と3人だった。その日は、その上司の推薦で、□□さんの昇格の内示があった日。つまりその会は、内々の昇進祝いの会だった。
ちょうど自分も昇格期待の時期だったので、「そうか、今日は内示の日か。自分には話が無かったので昇格無しだな」と分かった途端、酒が苦く、幾ら飲んでもまったく酔わなかった。

カイシャの飲み会は、多分に義理で行く会。本音で語り合えると言うが、それは同僚との間の話。
昔のサラリーマン川柳に「無礼講 会社にもどれば 無礼者」というのがあったが、本音の話をそれなりに受け止めてくれる上司は少ない。上司にキツイ言葉を投げかければ、長く記憶に止まることを覚悟するのが常識。
楽しい飲み会は、同期会など、上下関係が無い会に限る。

先日の自民党総裁選。 “恫喝の麻生大臣”が「冷や飯を食わせるなとか言っている人たちがいるが、覚悟が足りない。冷や飯を食うぐらいの覚悟を持って戦って当たり前だ」と言っていたらしいが、まさに本性が言っている。
自分に従わない奴は干す。これは政治の世界だけでなく、カイシャを含めた組織では当たり前の事。よって弱者は、人事権のあるエライ人のうち、誰かを選んで、その人にひたすら服従する。媚びへつらう。国会議員の場合は、自分を選んでくれた有権者の意志など無視して、ひたすら自分のボスにひれ伏す。
カイシャでもそれがサラリーマンの出世の道。もちろん、独立独歩も良い。しかし出世はあきらめるしかない。何せ、人事権のある人は、自分に従う人間を子分として昇進させ、自分のワールドを作ろうとする。まさに安倍政権のやっていること。

弱者は、イヤなことも、とにかく我慢して勤め上げる。それをした結果は、自分のように、決して心の澱は消えなくなる。

一方で、大きな組織ほど浄化作用は働く。上の例も、そのボスが権力を持っていたときは、ボスの子分は皆早く昇進したが、ある時から組織の自浄作用が働いて、そのボスは権力を失った。しかし昇進させた子分は生き残った。

話は飛ぶが、飲み会にまつわる話で、Yさんを思い出した。Yさんは設計課長から製造部長に昇進した。しかし、製造部は生え抜きの“仕事の主(各部所のドン)”が多かった。それらの現場のドンたちを束ねるのは、落下傘で降り立った上司にとっては大変だった。それで、Yさんが取った戦略は、毎晩のように部下を飲み会に連れ出すこと。もちろん費用は自腹。それがYさんを支えた。自分にはマネの出来ないことだったが、飲み会のそんな利用方法もあった。

自分がそんな立場になった時、年末になると忘年会が10数回もあった。色々な切り口での忘年会。呼ばれる数が多いほど、顔が広くて良いことと思われていた。

それで、逆に自分が上司の立場になったとき、同じ事をしなかったか?
それが、無かったと大きな声で言えないのがツライ。
ふん、同じ穴の狢(むじな)ではないか!

飲み会は、エライ人が子分を選ぶ場。そして人事は好き嫌い。
何年経っても、その思い込みから抜けられない、サラリーマンの卒業生ではある。
(とても“アベ君”を非難できないのがツライ!?)

●メモ:カウント~1160万


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