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2018年7月16日 (月)

「素晴らしかったのは何歳?」~今、幸福?

だいぶん前の記事だが、こんな話が気になった。
「(経済気象台)素晴らしかったのは何歳?
 「最も素晴らしかったのは何歳?」。年初の米国紙生活欄の見出しだ。63歳のある研究者とその95歳の父親の場合はともに「50歳」。子供は成人し健康状態も良かった。男性47歳、女性は53歳という調査もあるという。身体能力では20~30代がピークで、加齢を止める薬があれば何歳で飲みたいか学生に問うと30歳と答えたという。ただ、その年齢に戻りたいと思う人は多くないようだ。
 人生様々、最良の年齢も人それぞれだろう。しかし、多くの先進国では幸福感・満足と年齢の関係はU字形だ。15~24歳で高く年齢とともに低下、55~64歳でさらに65~75歳で再び高くなるという。高齢者は人生選択の悩みやストレスから解放され、人生を楽しく充実させようとするからだという。英語圏での調査だが、不安は35~44歳で高く、ストレスや怒りも25~34歳をピークに総じて中年層で高い。
 日本ではどうか。10年前の国民生活白書だが、幸福感は年齢を重ねるごとに低下し、67歳を底に79歳までほとんど高まらず、先進国では特異なL字形だという。ちなみに、ロシア・東欧・ラテンアメリカもL字形。アフリカのサブサハラでは、年齢に伴う変化はほとんど無いそうだ。
 本紙も4月の特集「高齢者はどう生きるか」で、「現代のご隠居つらいねぇ」と、生きにくさを取り上げていた。国民性はあるにしろ、幸福感薄い高齢化が進むのは避けたいものだ。
 幸福感・満足は個々人だけでなく、政府や自治体にとっても究極の目標ではないか。人生100年時代、二毛作三毛作をというのであれば、L字形を脱し晩年も輝くU字形へ、さらに中年期にも幸福感高まるW字形を目指したいものだ。(R)」(
2018/07/04付「朝日新聞」p10より)

自分の人生を振り返ると、やはり全盛期は中学3年の時か・・・。成績も良く、周囲からの評価も高かった。しかし高校に行ってからは、下る一方。
でも、サラリーマンの最初の5年ほどは楽しかった。何でも自分の思い通りに仕事が出来て楽しかった。出張も多く、やり甲斐もあった。しかしその後、業務内容が変わってからは、色々と大変だった。

日本の場合、「幸福感は年齢を重ねるごとに低下し、67歳を底に79歳までほとんど高まらず、先進国では特異なL字形だという。」
自分はそうは思わない。退職後は、総じてハッピー。
カミさんの「ご飯だよ~」と部屋のインターホンが鳴ると、「何もしていないのに、“食っちゃ寝る”でいいのかな?」と罪悪感さえ覚える。
一日、自由な時間。これは何事にも替えられない。音楽を聞いても、本を読んでも、一日中テレビを見ても、自分の勝手。ただしカミさんからの苦情は計算に入れていない。
現役時代は「定年後の膨大な時間をどうしよう?」と悩んだものがだ、今となっては考えられない。つまり、毎日する事(他人からどう評価されようが)があるので・・・・。
従って、一度自由を手にすると、もう仕事に就きたいとは思わない。まあ勝手なものだ・・・
そして時間の流れるのが速いこと・・・・。
毎週金曜日のプラスチックゴミをまとめるときに、「また一週間経ってしまった!」といつも感じる。

今朝の「朝日新聞」にこんな記事があった。
「(世界発2018)ブータン、根付かぬ民主主義 立憲君主制に移行10年
 国王親政から立憲君主制に移行して10年を迎えたブータン。国王の決断で始まった民主主義だが、昔を懐かしむ声が今も聞かれる。停滞気味の政治とは対照的に、社会は変化の時を迎えている。(ティンプー=奈良部健)

 ■王政が良かった・家族や村も分断された
 「一票はとても大切。投票をお願いします」
 4月。首都ティンプー郊外の山あいを、上院選の候補者レキ・シェリングさん(40)が訪ね回っていた。九州とほぼ同じ面積に約80万人が暮らす国。127人の候補者から各地区の代表20人を選ぶ。
 選挙運動は静かだ。拡声機が使えず、戸別訪問が基本。期間中は仏教の法要や結婚式も禁じられる。「いまだに選挙の仕組みや目的がわかっていない人が多い」とシェリングさんは話した。
 地元紙のニードルプ記者は「票を集めるには謙虚さと礼儀正しさが大事。政策議論はほとんどない」。
 長い国王親政を経て2005年、近代化を目指す前国王が立憲君主制への移行を表明。08年に初の国民議会(下院)選を実施。多くの国民が泣いて王政存続を訴えたという。
 10年後も国民の意識は変わっていないようだ。主婦スリン・デマさん(77)は「国王が決められたことだから仕方ないけど、王政の方が当然良かった」。
 表向きの静かさとは異なり、SNSでは現地のゾンカ語で「ノロプ(謀反人)」という言葉が飛び交う中傷合戦。警察官のスムゲさん(47)は「政党は一部の代表だが、国王は全国民の代表。国王のもとでまとまっていた国なのに、家族や村さえも分断された」と話す。
 政府は選挙を根付かせる政策を繰り出した。前回13年の上院選投票率は45%。今回、帰郷できない人のため郵便投票を導入した。「家族で誰も投票しないと後から理由を尋ねられる」(ティンプー市民)とも。
 政党もできたが、以前は政党といえば反王室の亡命勢力を指し、結成は反逆行為だった。このため、いまだにいいイメージを持たない人が多い。憲法上、集会や結社の自由は「国家の統合に支障をきたさない」という条件があり、難民や人権といった敏感な問題を扱う組織の結成は難しい。

 ■若者の失業・薬物事犯、増加 国民総幸福、国是でも
 ブータンは「国民総幸福」(GNH)を国是に掲げ、物質的豊かさだけではないバランスのとれた成長を目指してきた。
 しかし鎖国状態から徐々に国を開き、1999年にテレビとインターネットを解禁。いま問題となっているのが若者の失業だ。特に男性の失業率は15年の8%から16年は16%に。高学歴化で肉体労働を避けるようになり、建設現場はインドの出稼ぎ者ばかりだ。
 ロイヤル・ティンプー大学を訪ねると、就職活動を控えるケルゼン・タシさん(22)が「まず政府の仕事を狙う」。尋ねた十数人の学生はみな公務員を志望。外貨を稼げる産業は水力発電と観光業ぐらい。一方、自国製でない自動車や携帯電話の消費ブームが盛り上がる。
 首都郊外のパロに、薬物や飲酒の依存症のためのリハビリセンターがある。国王の資金援助を受けるNGO「CPA」が運営する。
 木工作業などの職業訓練を受けるペマ・デンドゥプさん(27)は17歳から友人の誘いで合成麻薬を使っていた。不眠に悩み、けんかが絶えず、摂取量が増えた。「薬を飲むと自分は何でもできると思い、不安がなくなった」。気を失うなど体の不調に耐えきれず、昨年末、施設に入った。
 薬物事犯の逮捕者は16年の523人から1年で倍増した。自身もかつて中毒者だったツェワン・テンジン代表は「職につけない若者が薬物に手を出しやすい現実は間違いなくある」。大麻が自生し、インドから大量の薬物が流入する。今回の上院選は候補者数が前回の倍近くまで増え、中でも30代が約6割を占めた。「若いのに仕事がなくかわいそう」という理由で投票する人も多いという。
 国の将来の担い手にかかわる問題に政治はどう対応するのか。トブゲイ首相は「若くて急成長する国にはよくある問題だ。ブータンはシャングリラ(理想郷)ではないのだから」とだけ語った。」(
2018/07/16付「朝日新聞」p6より)

当サイトでも何度か取り上げたブータンの「国民総幸福」。しかしこの記事を読むと、ある狭い世界に閉じこもっていると、それ以外の世界を知らないだけに「幸福」を感じるようだ。たぶん、北朝鮮も同じなのだろう。
しかし、野に放り出されると、荒波に飲まれて溺れてしまう・・・・

幸福とは、かくももろい。しかし、「幸福」とは“思った者勝ち”だと思う。
周囲がどんな評価をしようと、自分が「幸福」だと思えば幸福。オーディオの世界と似ている。自分が「これが良い音」と思えば、誰がどう評価しようが関係無い。

だから自由時間がたくさんある今の時期は、自分にとっては幸福な時期。それだけに、上の記事の「幸福感は年齢を重ねるごとに低下し、67歳を底に79歳までほとんど高まらず、先進国では特異なL字形だという。」が良く分からない。
確かに自分の場合、年金生活でも、贅沢をしなければあまりお金の心配が要らない状況は、ラッキーなのかも知れない。
でもやはり「幸福は思った者勝ち」。
年金生活者は、自由な時間がたくさんあることだけでも、やはり「幸福」ではないか?

自分にとって「素晴らしかったのは何歳?」⇒今であ~る。


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