« 森友文書改ざん~各国の報道 | トップページ | 森山良子の「私の“がむしゃら”時代」 »

2018年3月19日 (月)

三友伸子・五行歌集「小鳥の道案内」を読む

三友伸子五行歌集「小鳥の道案内」を読んだ。あっと言う間に・・・
心に残ったのは「暖かさ・・・」

180319gogyouka1 先日、本棚を整理していたら、三友伸子五行歌集「小鳥の道案内」という本が出て来た。今まで、まったく開けていなかった本。
そもそもこの本は、昔、学生時代の友人から「謹呈」として送られて来たもの。自分が苦手な「歌」の本だと思って、開かなかった。しかし読んでみると、「五行歌」とは非常に分かり易い口語詩だった。

Netで「五行歌とは」と検索すると、
<五行歌五則>
1)五行歌は、和歌と古代歌謡に基いて新たに創られた新形式の短詩である。
2)作品は五行からなる。例外として、四行、六行のものも稀に認める。
3)一行は一句を意味する。改行は言葉の区切り、または息の区切りで行う。
4)字数に制約は設けないが、作品に詩歌らしい感じをもたせること。
5)内容などには制約をもうけない。
ここより)
だそうだ。

一頁の文字数が非常に少ないので、一気に読める。読んでいくと、個人情報満載。確かに、河野裕子さんなどの歌も、個人情報満載ではあるが・・・・

180319gogyouka2 この本が、いつ頃送られて来たのかと、発行年を見ると、2006年7月とある。何と、12年前である。それ以来、本棚で寝ていたというワケ・・・

読み進むと、学生時代の思い出が頭をよぎる。
彼女と知り合ったのは、大学1年の時。同じサークルで出会った。その後、卒業までは知っている。しかし卒業後は、1度位会っただろうか・・・
彼女は、1学年に2人しか居ない貴重な女子学生の一人。だから今流に言うと皆のアイドル?マドンナ?・・・ だから誰かが“彼女”にして独占?するなど、誰も考えなかった。
それを良いことに、乱暴な我々男どもは、夜でも何人かで彼女の下宿に押しかけ、雑談に花を咲かせる。それが普通だった。大学4年のとき、下の学年で唯一の女性が入り、その子を学生課から面倒を見て、ということで、彼女と同じ部屋に入った。名前は忘れたが、内臓が左右入れ替わっているという珍しい人だった。しかしその子も一緒に夜中まで、という記憶は無い。夜中、ブラブラ歩いて自分たちの下宿に戻るとき、数人で歩く男を不審に思ったのか、警官から呼び止められて職務質問を受けたことも何度か・・・

昭和44年7月、大学4年の夏、1年の時のサークルの仲間で、山登りが趣味のKNという男の主導で、キャンプに行ったことがある。自分も初めてのキャンプ。そのとき、宇都宮の彼女の実家に大挙して押しかけ、泊めてもらったことがあった。そのキャンプは、男は2人、女性が5人だった。今考えても両手に花の良き時代。宇都宮で撮った写真が残っている。全員で12人写っているので、家族は6人だったようだ。そのKN君が撮った写真が露出不足で、必死に増感現像をしていたのを思い出した。
キャンプの場所も良く覚えていないが、写真の1枚に「光徳温泉」とあったので、日光に行ったらしい。

この世に
数学が
無かったら
今の私は
無い

息子の
机の上に
二次関数の問題見るや
解くてだてを
考えている

という歌を見て、学生時代、彼女は学力が非常に優秀だったことを思い出した。我々落ちこぼれの男どもが、どれだけ助けられたことか・・・・

この歌に込められているのは、「鳥」「夫」「家族」「書」そして「息子の死」。
夫君は同じ科の1学年上のはず。結婚の話を聞いた時、どこに二人の接点があったのか不思議だった。学生時代、“ツバが付いた”という話を聞かなかったので・・・。それで、就職後の会社での再会かな・・・と思っていた。
しかしこの歌集に、

夫は
卒業の時
母を見かけて
結婚を決めた
という

という歌があった。おかしいな、彼女が卒業するときは、夫君は1年前に卒業していて、大学には居なかったはず・・・・。
ふと気が付いた。まさか大学院? 昔の大学の同窓会名簿を見たら院を次の年に卒業していた。なるほど、我々が卒業したときに、横で虎視眈々と狙っていたのだ。だから我々同期生は何も知らない・・・・。ナゾが解けた!?

180319gogyouka3_2 読んでいると、この家庭に入り込んで行くような気がした。そして歌が息子さんが、21歳でガンで逝ったことに及ぶと、読んでいて言葉が無くなる。こんな不幸もあったのか・・・・

ママ、パパ毎日ありがとう
で始まり
どっかで見守ってる。じゃあな。
で終わってる
息子の遺言

五行歌というものを初めて知った。この本の出版から12年。Netで検索すると、その後も五行歌集「宇宙人に背中おされて」という本を出したらしい。そして、彼女の娘さんやお孫さんも五行歌の本を出されているようだ。
家族の記録が、このような形で残されていく。まさに命の連綿である。

ひょんなことで学生時代を思い出してしまった。卒業からもうすぐ半世紀。時が流れるのは早い。そして、命が次々と受け継がれていく。


« 森友文書改ざん~各国の報道 | トップページ | 森山良子の「私の“がむしゃら”時代」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 森友文書改ざん~各国の報道 | トップページ | 森山良子の「私の“がむしゃら”時代」 »