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2018年2月の11件の記事

2018年2月16日 (金)

2018年の「サラリーマン川柳」入選作

今年も「サラリーマン川柳」(ここ)の話題がNHKのニュースで流れた。恒例の行事。
今年も、勝手に10句選んでみた。もはや現役ではないので、“現場”の川柳は選ぶのを止めた。すると、テーマは“カミさん”と“体重”。実に今の自分の悩みに合っている!?

6)正直で 忖度なしの 体重計 (綾波翔太郎)
昨年は「忖度」という言葉が流行った。いや流行ると言うより、政治の貧困を突きつけられた・・・。それよりも、こっちが重大!? 今日現在、人生で体重の最高値を更新中なのだ!トホホ

7)スポーツジム 車で行って チャリをこぐ (あたまで健康追求男)
よって、有酸素運動としての早歩き散歩を実行する!と誓っているのだが・・・。まあ実態は、“車とチャリンコ”の例と同じだな・・・

25)俺ん家も 長期政権 嫁一強 (やす)
これはどの家も同じでしょう。自分など、結婚1週間目で開眼させられ、それ以来40数年・・!

43)変わったね 太ったねとは 言い切れず (過去は過去)
15年ほど前、久しぶりに会った下請の社長さんから、「**さん、太ったね!」と言われてショック!今現在、その時の体重を突破している!

44)何事も 妻ファーストで うまくいく (よみ人知らず)
その通り。「勝たない」「勝てない」「勝ちたくない」(ここ)なのだ!

56)ウォーキング 秋に始めて 冬終わる (しゅうじのオヤジ)
先日は、3日ぼうずだったが、まあ無理をせず、徐々に・・・。どこまでも自分に甘いエムズ君ではある。

58)ほらあれよ 連想ゲームに 花が咲く (さっちゃん)
これが普通ではない“古希”は、異人である。少なくても人間ではない。

79)「ちがうだろ!」 妻が言うなら そうだろう (そら)
そっ!何があっても、カミさんの言う通り。カミさんは絶対君主!それに従わないアナタは、無知なだけ・・・

84)売り言葉 買って二倍に 返す妻 (剛球)
同じような句に、どうも反応してしまう。繰り返すが、「勝たない」「勝てない」「勝ちたくない」なのだ!

94)空き缶日 他の缶見て 格差知る (第三発泡亭主)
その通り!たまに「缶の日」にビールの空き缶を出している家があると、「まだ現役の家庭だな」と思う。

ついでに、他の句も鑑賞しておこう。(番号は第一生命の通し番号)

<2017年 第31回サラリーマン川柳 優秀100句>
1)効率化 進めて気づく 俺が無駄 (さごじょう)
2)父からは ライン見たかと 電話来る (アカエタカ)
3)ブログ見て 部下の本音を 家で知る (億の舗装道)
4)AIよ 俺の上司の 指示わかる? (妻のメッシー君)
5)新人に メールで指示して 返事は「りょ」 (定年間近)
6)正直で 忖度なしの 体重計 (綾波翔太郎)
7)スポーツジム 車で行って チャリをこぐ (あたまで健康追求男)
8)飲み会で 上司の隣 ゆずりあう (逃げ松)
9)定年後 妻のトリセツ 子に習い (クサツマンポ)
10)「マジですか」 上司に使う 丁寧語( ビート留守)
11)妻いない この日は朝から プレミアム (ゆずいろ)
12)孫に聞く 将来の夢 ユーチューバー (リンゴの森より)
13)IoT なんの表情? このマーク (顔文字太郎)
14)試着室 格闘中に 声かかる (スリ夢)
15)静かだね 部長がいないと プレミアム (小さな幸せ)
16)保存先 いつもどこかへ かくれんぼ (怪傑もぐり33世)
17)1日の 嫁との会話は 9秒台 (レッドライオン)
18)AIに 翻訳させたい 嫁の機嫌 (小心者)
19)減塩の メニュー頼んで 塩かける (良太)
20)「言っただろ!」 聞いてないけど 「すみません」 (中っ端)
21)減る記憶 それでも増える パスワード (脳活)
22)減量の 決意はいつも 満腹時 (ホット景気)
23)格安は スマホと父の お小遣い(味噌シール)
24)間違えた! 上司へライン 「愛してる」 (みゆな)
25)俺ん家も 長期政権 嫁一強 (やす)
26)テレワーク 在宅勤務は 妻がNO (延長戦を続ける男)
27)相談は 上司先輩 よりネット (プロキシマV)
28)遅れても はっきり寝坊と 言う新人 (バカまじめ)
29)天職と 言って転職 繰り返す (過労ワーク)
30)言ったけど だれに言ったか わからない (よみ人知らず)
31)週始め やる気を消し去る メール数 (未読有り)
32)体重計 上る勇気と 見る勇気 (まさあき)
33)電子化に ついて行けずに 紙対応 (トリッキー)
34)封筒の 厚みでわかる 再検査 (よみ人知らず)
35)ふるさとへ 納税だけが 帰省する (井戸乃蛙)
36)インスタに 映えます冷めます 嫁の飯 (タクロウ)
37)ヨガマット いつしか昼寝の 敷き布団 (健康胞子)
38)家族ライン 父のコメント 既読無し (父を家族の一員に)
39)ランニング ゴールは近所の 居酒屋へ (銀)
40)AIが 俺の引退 早めそう (だいちゃんZ!)
41)禁煙し それでも家で 煙たがれ (片根武)
42)課長さん たまには部下にも 忖度を (とりとり)
43)変わったね 太ったねとは 言い切れず (過去は過去)
44)何事も 妻ファーストで うまくいく (よみ人知らず)
45)辞めますも SNSで 済ます部下 (旧新人類)
46)若作り 検診結果は 年相応 (しーちゃん)
47)都合よく 「若手」「中堅」 使われて (アラサー女子)
48)断った 上司と酒場で 鉢合わせ (地底人)
49)玩具おもちゃ屋で 孫に隠れて 値札見る (だんかい2号)
50)朝一で 嫌いな上司の 予定見る (ケルビン)
51)ままごとも パパが買い物 行かされる (光源氏)
52)父さんの 下着どうして 排除する (洗濯機)
53)老後にと 米寿の父が 貯金する (てる源爺)
54)料理出て 写真撮るまで 待てをする (みはるんるん)
55)忖度し 娘と別に 洗濯し (シムラー)
56)ウォーキング 秋に始めて 冬終わる (しゅうじのオヤジ)
57)制度より 働き方は 風土から (金時亭豆奴)
58)ほらあれよ 連想ゲームに 花が咲く (さっちゃん)
59)ヨーイドン 気持ち走るも 足は出ず (ペダル族)
60)汗だくは イケメンだけが 許される (はんはんか)
61)記憶にない 夫のどこに ほれたのか (まるこ)
62)ノーメイク 会社入れぬ 顔認証 (北鎌倉人)
63)近頃の 写真は真実 写さない (大ちゃん)
64)見栄を張り 現実を知る 試着室 (逆ペリカン)
65)今どきは シャープと言わず (ハッシュタグ ♯)
66)社内エコ 無駄を無くせと 配る紙 (飛べないコンドル)
67)小腹すき ダンナに言えば 小腹どこ? (大阪ビューティペア)
68)人減らし 「定時であがれ 結果出せ」 (まろちゃん)
69)昼休み 「いいね!」求めて 洒落た店 (インスタ君)
70)セルフレジ きかい相手に あたま下げ (天真爛ママ)
71)AIが オレのレポート 見て笑う (負けず嫌い)
72)後輩が 心開くの LINEだけ (くま吉)
73)履歴書に インスタ映えの 顔写真(今風いまふう)
74)薄さでは スマホに負けぬ わがサイフ(宣茶)
75)旦那への 家事に一言 ちがうだろー (妻恐怖症)
76)ラインから 絵文字が消えた 夫婦仲 (ケンタイキー)
77)嫁からの 返事はいつも 既読だけ (孤高の親父)
78)出したパス 誰も取らない 会議室 (しゃま)
79)「ちがうだろ!」 妻が言うなら そうだろう (そら)
80)サプリやめ アプリで変身 妻の画像 (さっちん)
81)年ごとに スーツと妻が キツクなる (島根のぽん太)
82)インスタで イイネ!とるため 食べ歩き (料理上手)
83)人生が 100年となり 大慌て (老行燈)
84)売り言葉 買って二倍に 返す妻 (剛球)
85)父さんの 苦労知ってる 靴の底 (可可子)
86)飲み会に 部下を誘って 10連敗 (あの頃は若かった)
87)業績は いいと聞くのに 感じない (みや)
88)上司より フォロワー数の 多い部下 (あずきち)
89)パパ来てよ 必要だったの 指紋だけ (iPhone使い)
90)胃袋へ 証拠隠滅 パパの分 (ずみ嫁ともぞー)
91)一万歩 足りないからと 次の店 (メタボ世代)
92)我が秘密 変換予測が 喋ってた (残業スパイ)
93)改善を 提案すると 業務増え (読み人知らず)
94)空き缶日 他の缶見て 格差知る (第三発泡亭主)
95)効率化 提案するたび 人が減る (元気パパ)
96)上司にも 部下にも言えない 「ちがうだろ」 (プロテイン依存)
97)プレミアム おかげで木曜 残業だ (サラリー麺)
98)お腹出た? 「内部留保」だ 気にするな (一粒子)
99)本業は 会社に隠れて ユーチューバー (リフトマン)
100)テレワーク 家ではかどる 妻しぶる (サンサン太陽)

自分がこの第一生命の「サラ川」のファンになって久しいが、昔は「ピカッ!」と光った句がいくつもあった。
それに比べ、最近の句は、あまり響かない。この原因は何か?
でも自分では生み出せないこの世界・・・。贅沢を言ってはいけない!

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2018年2月14日 (水)

学校のミサイル避難訓練

今朝(2018/02/14)の朝日新聞の記事。
学校のミサイル避難訓練、全国調査へ 文科省
 文部科学省は13日、北朝鮮による弾道ミサイル発射に備えた避難訓練などを実施しているか、今夏にも全国の学校を対象に調べる方針を発表した。訓練の実施や「危機管理マニュアル」の見直しを促す狙いがあるが、不安を過剰にあおらないための工夫などが課題となりそうだ。
 相次ぐミサイル発射を受けて文科省は昨年、避難訓練などの取り組みを学校に求めた。各教育委員会を対象に昨秋行った調査では、訓練を実施したり、予定したりする学校を1校でも把握していたのは、都道府県のうち23.4%、市区町村で31.7%だった。今回は、私立を含め全ての幼稚園や小中高校や特別支援学校などを調べ、取り組みを広めたいという。
 文科省は、学校が危機管理マニュアルを見直すための資料も作成し、近く教委に伝える。「窓からなるべく離れ、床に伏せて頭部を守る」「校外活動時の避難方法を事前に確認する」といった内容を盛り込んだ。ただ、これまでに訓練を実施した教委からは「通学路に頑丈な建物が少ない」「避難時に子どもが殺到して危険な場所がある」といった指摘も出ている。
 訓練の意味の説明や、不安への配慮も必要になる。文科省の三谷卓也健康教育・食育課長は「適切な行動で被害を少なくするため、訓練は必要だ」と述べた。(根岸拓朗)」(
2018/02/14付「朝日新聞」p37より)

こんな話を聞くと、安倍政権の意を受けて、文科省を通じて、じわじわと純粋な子どもたちへの洗脳が始まっているように見える。北朝鮮からミサイルが飛んできて、日本が戦争に巻き込まれるかも知れないよ。だから・・・と、戦争へのアレルギーを薄める意図!?
この動きは世界的な徴候。フランスの徴兵制復活にもビックリ。
先日、こんな記事があった。

「(日曜に想う)分断フランス、「徴兵制」に何望む 編集委員・大野博人
 フランスは「徴兵制」に何を期待しているのだろう。
 マクロン大統領は先月、実施に向けて作業グループを立ち上げたと発表した。4月に結論をまとめさせるという。同国では兵役義務は2001年に廃止されており、その復活に見える。
 昨年の大統領選挙ですでに公約として掲げていた方針である。男でも女でも18歳から21歳までの間に一度必ず防衛、治安を担う場所で任務に就かせるという構想だった。パリなどでテロが続き、治安に不安を感じる人は少なくない。こうした発想が出てくる背景はたしかにある。
 ただ当時、不思議に感じたことがいくつかあった。
 ひとつは提案している兵役期間だ。たった1カ月。初心者が入れ代わり立ち代わり頻繁に任務を交代してどれほど治安の強化につながるのか。
 選挙期間中、主要な争点になっていなかったことも意外だった。ほかの候補も似た考えを打ち出していたのだ。右翼のルペン氏だけでない。グローバル化や欧州統合に批判的で若者の支持も高い左派のメランション氏は、1カ月どころか9カ月の防衛や環境保全などの任務を課すと訴えていた。
 廃止のときは、大革命期以来の歴史的な転換といわれた。それをまたひっくり返そうというのに異論が目立たない。
     *
 とはいえ大統領選で接戦を演じた4候補の中に1人だけ反対した人がいた。それもまたちょっと不思議なことだった。なぜなら、その人が元首相のフィヨン氏だったからだ。保守の主流、共和党の候補でタカ派といわれていた。
 振り返ってみれば廃止を決めたのもやはり保守の大統領だったシラク氏だ。軍をプロフェッショナル化する必要がある、という理由だった。その流れからすると驚くに当たらないのかもしれない。高度に専門化が進んだ現代の軍に素人の出る幕はないというわけだ。
 そのフィヨン氏が昨年、仏メディアの取材で徴兵制復活を批判したときの言葉遣いがおもしろかった。
 「軍は野外の託児施設ではない」
 実はマクロン氏の考えには国防や治安の枠に収まらない狙いも込められていた。生まれ育った環境が異なる若者に同じ仕事をさせ、国民という共通した帰属意識を育む機会に、という狙いだ。
 仏社会は分断に苦しんでいる。テロが強めるイスラム系市民への偏見。経済的不平等への不満。人々をエリートと非エリートに分断する教育への失望感……。
 フィヨン氏の物言いには、そんな問題の解決は軍ではなく国民教育省などの仕事だろうといういらだちがにじむ。
 加えて軍関係者や専門家からは、経費がバカにならないとの懸念も出ていた。
 それを意識したようだ。大統領は最近「(廃止した)徴兵制をあらためて持ち出すわけではない」と強調している。むしろ「すべての国民の義務」という抽象的な呼び方を使い、「社会や環境、文化の領域での守るべき原則と取り組むべき闘いをフランスの若者に与える」のが目的で、それこそが「揺るぎない国民的連帯の土台となる」という。
 軍だけではなくほかの省庁も動員する構えで、「目的外使用」される徴兵制といったイメージ払拭(ふっしょく)に懸命だ。
     *
 ばらばらになりそうな社会を再び統合する手段としての徴兵制。
 それはあながち「目的外使用」とも言い切れない。近代的な国民国家は、広い領土に暮らし、貧富や宗教、言語がちがう人々に同じ国民という意識を持たせなければならなかった。その役割を公教育などとともに徴兵制による軍隊も担ってきた。またその力を借りたいのだろう。
 大統領選後の世論調査で6割の人がマクロン氏の提案を支持した。治安への懸念だけでなく連帯感を失う社会への不安の表れでもあったのではないか。
 けれど、国民軍が専門家集団へと変貌(へんぼう)したのは時代の要請だった。そこへ再び往時の姿を重ねる期待のまなざし。
 「すべての国民の義務」がどんな形で実現するにしろ、託される課題は重い。」(
2018/02/11付「朝日新聞」p3より)

フランスの「目的外使用」される徴兵制の目的は、生まれ育った環境が異なる若者に同じ仕事をさせ、国民という共通した帰属意識を育む機会に、という狙い」「ばらばらになりそうな社会を再び統合する手段としての徴兵制」らしい。

フランスの「大統領選後の世論調査で6割の人がマクロン氏の提案を支持した。」もそうだが、政教分離でイスラム社会での優等生だったトルコも、昨年4月の国民投票で、僅差で独裁を選んだ。
世界中が、第二次世界大戦の悲惨な記憶を忘れようとしている。時間とともに過去の経験を忘れる。これは人間の原理的な性(さが)か?

せめて日本は、平和憲法を持ち続けることで、「過ちは繰返しませぬから」を実践したいものだ。どんな理由にせよ、戦争は「過ち」なのだから・・・。

●メモ:カウント~1110万

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2018年2月12日 (月)

基幹送電線の利用率は2割

よくニュースで、太陽光発電に参入しようとしたら、送電線増設の莫大な費用を要求され、断念した、という話を聞く。その現実がこれだ。

基幹送電線、利用率2割 京都大特任教授、大手10社分析
 風力や太陽光発電などの導入のカギを握る基幹送電線の利用率が、大手電力10社の平均で19.4%にとどまると、京都大学再生可能エネルギー経済学講座の安田陽・特任教授が分析した。「空き容量ゼロ」として新たな再生エネ設備の接続を大手電力が認めない送電線が続出しているが、運用によっては導入の余地が大きいことが浮かび上がった。
 基幹送電線の利用状況の全国調査は初めて。29日に東京都内であるシンポジウムで発表される。
180212soudenn  50万ボルトや27万5千ボルトなど各社の高電圧の基幹送電線計399路線について、電力広域的運営推進機関(広域機関)が公表しているデータ(2016年9月~17年8月)を集計した。1年間に送電線に流せる電気の最大量に対し、実際に流れた量を「利用率」とした。
 分析の結果、基幹送電線の平均利用率は東京電力が27.0%で最も高く、最低は東北電力の12.0%。一時的に利用率が100%を超える「送電混雑」が1回でもあったのは60路線で東電が22路線を占めた。
 一方、「空き容量ゼロ」とされた基幹送電線は全国に139路線あったが、実際の平均利用率は23.0%で、全体平均と同程度。大手電力がいう「空き容量ゼロ」は、運転停止中の原発や老朽火力も含め、既存の発電設備のフル稼働を前提としており、実際に発電して流れた量ははるかに少なく、大きな隔たりが出たとみられる。
 電気事業連合会の勝野哲会長は昨年11月の会見で、送電線に余裕があるのに再生エネが接続できない状況を指摘され、「原子力はベースロード電源として優先して活用する」と述べた。
 ある大手電力は「空き容量は、送電線に流れる電気の現在の実測値だけで評価できるものではない」と説明する。だが、欧米では、実際の電気量を基にしたルールで送電線を運用して、再生エネの大量導入が進んでおり、経済産業省も検討を始めた。
 「空き容量ゼロ」路線の割合は、東北電、中部電力、北海道電力、東電で高く、西日本の電力会社は少ない。東北電、北海道電などでは、空き容量ゼロの利用率が、管内全体の基幹送電線より低かった。
 安田さんは「本来は利用率が高く余裕がないはずの『空き容量ゼロ』送電線が相対的に空いているのは不可解だ。『なぜ空き容量をゼロというのか』『なぜそれを理由に再生エネの接続が制限されるのか』について、合理的で透明性の高い説明が電力会社には求められる」と指摘する。(編集委員・石井徹、小坪遊)

送電線、巨額の「請求書」 大手電力、接続希望業者に
 再生可能エネルギーの導入に重要な基幹送電線が有効に利用されていない実態が明らかになった。一方で、接続を希望する事業者に、新たな送電線建設に向けた巨額の「請求書」が送りつけられている。再生エネの受け入れは大手電力で取り組みに差が出ている。
 再生エネ事業者の「レノバ」(東京都)は秋田県沖で洋上風力発電を計画している。最大出力は原発1基並みの100万キロワット。2021年度に着工、26年度に運転開始を目指す。
 ところが、東北電力は、基幹送電線が「空き容量ゼロ」だとして、総額1千億円以上とみられる送電線増強費用の負担を前提に、新規接続希望を募集した。280万キロワット(当初)の枠に1500万キロワット以上が殺到、9割以上が再生エネで8割が風力だった。
 入札は来月の予定。既存の発電所も新しい送電線を利用するが、費用のほとんどを新規事業者が出す。レノバの木南陽介社長は「送電線への接続可能量などについて情報公開を徹底してほしい」と言う。
 京都大の安田陽・特任教授の分析では、東北電は基幹送電線の約3分の2を「空き容量ゼロ」とし全国で最も割合が高いが、管内の平均利用率は最も低い。「空き容量ゼロ」路線で利用率が一時的に100%を超えた「送電混雑」は1路線だけだった。
 一方、既存送電線の有効利用を探る動きもある。
 九州電力は14年度から6万ボルトの送電線に流せる電気を従来の2倍に増やした。故障の際の出力抑制が条件だが、再生エネの接続は増え続け、昨年4月には、一時的に電力需要の76%を太陽光が占めた。送電線の運用を工夫し、離島以外では再生エネの出力抑制も出ていない。
 安田さんは「九州では原発も再稼働し、太陽光が大量導入されつつあるのに、空き容量ゼロの送電線が少なく、興味深い。電力会社で運用方針に違いが出ている可能性があり、適切に運用すればさらなる再生エネの導入拡大が可能であると日本でも実証されつつある」と話している。(編集委員・石井徹、小坪遊)」(
2018/01/28付「朝日新聞」p3,4より)

この記事を読んでいると、まさに電力会社のエゴが丸見え。そして東北電力と九州電力の違いのように、電力会社のスタンスも色々あるようだ。
それにしても、この電力会社の“官僚が知恵を絞ったような”考え方の背景は何だろう? 採算性の良い原発を再稼働させるための言い訳? 送電線を高く売り付ける儲け主義?・・・
そもそもこれらの送電線も、我々の電力料金で作られたもの。電力会社の努力で作られた物ではない。つまりは国民の財産。福島の事故の費用を電力料金に上乗せして国民が負担しているが、負担だけ国民に回して、いったん完成すれば、その設備は電力会社の私有物のような身勝手な扱いに違和感を覚える。

キーは「発送電分離」だと思うが、日本の発送電分離はどうなっているのか?電気事業連合会のHPによると、
「発送電分離
2015(平成27)年6月に、電力システム改革の第3弾として、電気事業法が改正され、2020(平成32)年4月より、送配電部門の中立性を一層確保する観点から、法的分離による発送電分離が行われます
」(ここより)
だという。
そして資源エネルギー庁のHP(ここ)には、詳しい解説がある。
発電、小売改革の次は送配電部門の改革
1995年以降、数回にわたる制度改革を行い、発電部門は原則参入自由となり、競争原理が導入されました。小売部門についても段階的な自由化を実施し、2016年4月、全面自由化が実現しました。
しかし、発電部門と小売部門が自由化されても、電気を各会社や家庭に届ける送配電部門が、これまでの電気事業者と新しく参入した事業者を平等に扱わないと、健全な競争が行われず、改革は進みません。発電した電気を各会社や家庭に販売するためには、自分で発電した電気を消費するのでない限りは、電柱や電線などの送配電網を利用する必要があるためです。送配電部門の改革は、発電や小売の改革を進めるための鍵だといえます。」(
ここより)
これを読むと、2020年からは、上の例のような接続希望業者へのイジワルは減るかも・・・

とにかく、日本の制度は大組織の思うがまま。既存の利権の温存だけが優先。
国会で、野党がこんな誰もが疑問に思うような事柄を問題にすれば良いのに、と思う。
官僚もそうだが、大組織は頭の良い人がたくさん居る。その人たちが、明晰な頭脳で自己保身の屁理屈を考える。
それらを打ち破るのは、この分析のような証拠を突きつけるしかない。
この分析が、現場にどの位のインパクトを与えるのか?または無視されていくのか?
見守っていこう。

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2018年2月10日 (土)

夏目雅子の「時代屋の女房」~ちあきなおみの「アゲイン」

このところ、スカパーで夏目雅子の特集を放送している。「小説・吉田学校」は、夏目雅子というより、作品そのものが良かったが、今日見た「時代屋の女房」は、夏目雅子が美しかった。
ここ)によるとストーリーはこうだ。
時代屋の女房
東京の大井で、35歳でまだ独り者の安さんと呼ばれている男が「時代屋」という骨董屋を営んでいる。夏のある日、野良猫をかかえ、銀色の日傘をさした、真弓という、なかなかいい女がやって来ると、そのまま店に居ついてしまう。この店は、品物じゃなくて時代を売る180210jidaiya から時代屋というので、安物ばかりだが、思い出と歴史の滲み込んだ、古くさいミシンや扇風機が並べられている。一緒に暮すようになっても、安さんは、真弓がどういう過去を持っているか訊こうともしない。そんな真弓がひょいと家を出ていくと、暫く戻ってこない。喫茶店サンライズの独りもんのマスターやクリニーング屋の今井さん夫婦、飲み屋とん吉の夫婦などが親身になって心配していると、真弓は何事もなかったかのように帰って来る。闇屋育ちのマスターは、カレーライス屋、洋品店、レコード屋などをやったあげく、今の店を開き、別れた女房と年頃の娘に毎月仕送りをしながらも、店の女の子に次次と手をつけ、今はユキちゃんとデキているが、その彼女は、同じ店のバーテン、渡辺と愛し合っている。今井さんの奥さんが売りにきた古いトランクから昭和11年2月26日の日付の上野-東京間の古切符が出てきた。47七年前、ニキビ面だった今井さんが近所の人妻と駆け落ちしようとして連れ戻され、使わなかった切符で、青春の思い出を蘇らせる今井さん。真弓がいない間に、安さんは、どこか真弓に似ている美郷という女と知り合い、関係を結ぶ。東京の孤独で華やいだ暮しを畳んで、彼女は東北の郷里に戻って結婚しようとしており、その寂しさの中で、安さんと出会ったのだ。マスターは遊びが過ぎて店を閉める羽目となり、ユキちゃんと渡辺クンに店を引き取ってもらい、小樽の旧い友人を訪ねて旅に出ることにする。安さんも、岩手でのぞきからくりの売り物があると聞き、一緒に車で旅に出る。道中、しみじみと人と人との絆や傷について考える安さん。そんなことを考えていた安さんが店に戻った翌日、真弓が初めて現れたときと同じように、冬にもかかわらず日傘をさして帰ってきた。ペコリと頭を下げる真弓だが、もちろん安さんは何も言わず訊かない。」

あまり複雑ではないストーリーが、何ともファンタスティック。夏目雅子の真弓が、まるで異界から来たように得体が知れない・・・
それが不思議な暖かさを生む。イジワルや悪人が出てくる映画よりも、よほど後味が良い。
それにしても、この作品の2年後に亡くなった夏目雅子の不運。あまりにも惜しい。

そして、この映画の主題歌が、何とも気になった。最後のテロップを見ると、ちあきなおみの「アゲイン」という歌だという。初めて聞いたが、何とも心に入る。
試しに、自分の音源を検索したら、何とあった!以前にFMで放送したものを録音していた。

<ちあきなおみの「Again(アゲイン)」>

「Again(アゲイン)」
  作詞:大津あきら
  作曲:木森敏之

迷いながら 愛をくちずさめてた
痛い日々でも足を運びたくて… もいちど

馬車道ににじむ夕陽が
愁いのドレス 掃ってくれるわ
貴方という名のぬくもりに
今なら 甘えられるでしょう 無邪気に

古い駅に そっと降り立つように
熱い涙を 胸で止めて歩き出したい

傷つきあう度あの頃
まどろんでいた さびれたカフェが
懐しい灯りともしてる
逃げだすように去った 街なのに

馬車道ににじむ夕陽が 私の涙を急がせる
今なら 甘えられるでしょう 無邪気に

震えながら 愛にもたれていたわ
痛い日々でも 生きて歩きたくて… もいちど

埋もれていた(!?)自分が持っていた音源が、表舞台に登場した!?
今まで、ふと聞き流してしまっていた歌が、ひょんな事で何度か聞くことになり、自分なりに見直した良い例である。

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2018年2月 9日 (金)

森山良子の「人間はだれも」

森山良子の「カレッジ・フォーク・アルバム」というLPが発売されたのは1969年6月5日だという。今日はその中から「人間はだれも」という歌を紹介しよう。

<森山良子の「人間はだれも」>

「人間はだれも」
  作詞:松岡正剛
  作曲:小室 等

私があなたを みつめていても
あなたは ほんとは
夜を見ていたいのね

私があなたと 旅に出たくても
あなたは ほんとは
どこもいくところがないのね

人間はだれも
生まれてくるときひとり
死ぬときもひとり

私が私をのぞいてみても
私は本当は
そっぽを向きたいのね

私が私に話しかけたくても
私は本当は
何も話すことがないのね

人間はだれも
生まれてくるときひとり
死ぬときもひとり

私はひとりなのは
それはずっと昔からなのね

180209moriyama このアルバムの歌を聞くと、心は直ぐに学生時代の下宿に飛ぶ。当時大学4年生。このLPは仲間で評判になり、自分も借りてオープンデッキに録音した。LPそのものはお金が無くて買えなかった。でも当時は、録音の音で充分だった。
中古のこのLPを手に入れたのは2011年1月だった。ふと気になってCDを探したが、なかなか無い。それでLPを買った。
それが先日、ハイレゾで発売になったのを知った。初期の全12枚である(ここ)。
このうち、デビューからの6枚は、2014年4月に「クリプトン HQM STORE」から発売されており(ここ)、自分も当時「ふたつの手の想い出」の音源を買った。アルバムは@3780円したので買わなかった。このサイトも2017年7月で終了したので、今回の発売は、その代替かも知れない。
今回は、上のアルバムのWAV音源を買ってみた。「HQM STORE」のときは、FLACだけだったが、今回はWAVも扱っている。クリプトンと同じ音源か、再ハイレゾ化したのかは分からない。
CD音源と比べると、ギターと歌声だけの音源は、その差が小さい。バックにストリングスが入ると、さすがハイレゾ!と思うのだが・・・

さて、この「人間はだれも」は、Netで検索してもほとんど情報は得られない。この歌も既に過去の歌になっているのかも知れない。
歌詞は何とも哲学的?? 例によって、歌詞についてのコメントは差し控える。

50年近く経っても、聞くと学生時代の下宿部屋が心に浮かぶ歌ではある。

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2018年2月 8日 (木)

貴乃花親方のテレビでの反論

先日「貴乃花落選~大相撲の理事選「記名投票」に逆戻り」(ここ)という記事を書いた。
そこで「これで、一連の話題は急速にしぼむだろう。」と書いたが、おっとどっこいしぼまなかった。(この記事、どうしようかと迷った。でもまあ、メモしておくか・・・)

180208taka0 昨夜(2018/02/07)のTV朝日の「独占緊急特報!!貴乃花親方すべてを語る」をざっと見て、自分の今までの疑問がかなり解けた。
そして、今朝のTV朝日の「モーニングショー」でもこの話を取り上げていた。
モーニングショーでは、協会と食い違うポイントを4つ挙げていた。(ここ)から引くと・・・

<激白ポイント1 被害届の取り下げ要請>
180208taka1 評議員会の池坊議長はモーニングショーに出演した去年11月27日、「様々な憶測が飛び交っていますが、被害届を取り下げるように協会側が言ったのか?」という質問に対して「私は八角理事長にしっかり確認いたしました。そのようなことは一切なかったということです」と答えた。
九州場所の最中、貴乃花親方は何度も役員室に呼び出されていた。去年11月22日も貴乃花親方は八角理事長をはじめ、協会執行部に呼び出された。貴乃花親方は今回のインタビューで、その時の様子は「内々でというような」話をされたと語った。
番組内で「被害届を取り下げる要請があった?」と質問されると
貴乃花親方
「そういうことですね はい」
「調査委員に協力する云々ではなくて」
「捜査をしていただくと。被害届をおろすとかおろさないとか。会話はしたくなかったですね」

<激白ポイント2 協会への報告義務>
180208taka2 相撲協会は貴乃花親方の処分に関する報告書の中で、「理事・巡業部長として協会への報告義務を怠った」。貴乃花親方が被害者側の立場にあっても、その責任は重いと理事解任の理由の一つとした。
しかし貴乃花親方は警察に「協会への連絡はどうしますか?」と聞かれ
貴乃花親方
「『ここへ来たからにはお任せいたします』と。『協会のほうに警察の方から連絡を入れていただけますか』とお願いして帰ってきた」

<激白ポイント3 沈黙の裏で協会に再三の訴え?
180208taka3 危機管理委員会の報告書では、事件発覚後から協会側は貴乃花親方に対して9回にわたり書面・口頭で聴取を要請(11月17日~12月13日)。しかし、貴乃花親方に「捜査がすべて終了後に協力する」として拒否(FAXなど)されたとしている。
協会側は「理事・巡業部長として調査に協力する義務がありながら、正当な理由がないのに再三の聴取要請を拒否し続けた」として理事解任の理由の一つとした。
しかし貴乃花親方は
「協力できないなりの回答、怪我の具合、その症状」
「精神的な状態を伝えております」
「それは決して拒否ではなくて」
「私は報告書なり回答書なりで毎回お返ししています」
12月20日の調査結果が出た後も、貴乃花親方が独自に報告書を提出したほか、この日以降も意見書や陳述書を提出。12月28日に貴乃花親方の処分に関する報告書が出た後も抗議文や意見書を提出。その数、約20通。

<激白ポイント4 貴ノ岩は重傷だった>
180208taka4 九州場所休場の理由として提出された診断書には、頭蓋低骨折、髄液漏れ疑いと記載。
相撲協会が診断した医師から聞き取りを行ったところ、「頭蓋低骨折と髄液漏れはどちらも疑いである。相撲をとることに支障はない。重傷であるように報道されて驚いている」という見解。
しかし新たに公開された転院先の福岡県内の病院でとった診断書には、右側頭骨骨折、中耳血腫。テレ朝が貴ノ岩頭部CT画像を専門医に分析してもらったところ、「(グレーの部分は)何らかの刺激で生じた血液の痕跡か粘膜の腫れ、骨折に伴って生じた痕跡の可能性も」

Netで検索すると、この番組の発言内容が色々と書かれている。ヘエーと思った部分を転載してみると・・・。
「相撲協会の最終報告によると「日馬富士が貴ノ岩をカラオケのリモコンで数回殴ったタイミングで白鵬が止めた」。
危機管理委員会・高野利雄委員長は中間報告で「(白鵬は)『物を持ってはいけません』と言いながら日馬富士を制していったん個室から外に出た」と発表。
貴ノ岩の陳述書によると「(白鵬は)日馬富士がリモコンなどで殴っているのをしばらく見て、その後アイスピックを手にしたのを見たので外に連れ出した」と主張。
しかし、相撲協会は「アイスピックを取り出した事実はない」と発表。
さらに貴ノ岩は陳述書で「日馬富士が『何様なんだ、殺してやろうか』、『アランシュ』(モンゴル語の「殺してやろうか」の意味)など日本語とモンゴル語を交えて言ってきた」と主張。
貴乃花親方は「貴ノ岩と私は回答書や報告書で事実を報告している。
それとは違う他のことが報道されており、違和感では済まないような気持ちになる」と述べた。」(
ここより)

貴乃花親方の話だけを聞くと、3時間に及ぶ貴ノ岩の事情聴取のあと、警察から「親方、これは事が事のようです。直ぐに被害届を」と言われたように、これは殺人未遂事件だったかも・・・!?

「11月中旬に事件が明るみに出てから、連日メディアが押しかけたが、親方は沈黙を貫いた。当時の心中について、
「私が語れば語るほどややこしくなる。協会に礼儀がないと言われてもしかりだと思います。警察にお願いした以上、最後の最後が終わるまで語ってはならないと思いますし、国家・警察への冒涜になる。私と貴ノ岩は沈黙する。相撲業界にいることの礼節を守ると、九州場所中も2人で話していました」
と貴ノ岩と同意の上だったこととあわせて話した。」(
ここより)

これは相撲協会と貴乃花親方のケンカ。メディアも、そのケンカのどちらかの立場に立ってしまい、なかなか中立というワケにはいかない。つまりは、双方の言い分を公平に報じるしかない。しかしこの勝負、100対1くらい、貴乃花が不利。
そもそも事件の現場にいた「関係者」から聞ければ、公平な事実が分かりそうなものだが、「翌日、元日馬富士に謝罪したのも、知人に「謝っておいた方がいい」と言われたからで、殴られた理由が分からないままだったという。」(ここから)の知人というのが、同席していた高校関係者らしいので、第三者から公平な証言が得られるはずもなく・・・

TV朝日に続き、今日はフジテレビもインタビュー番組を放送していた。
TV朝日は、食い違いに対して、相撲協会に問合せをしているが、返答は無いという。ぜひ協会や危機管理委員会が、なぜ貴乃花からの書面による回答を“無い事”にしたのか、聞きたいものだが、「今回の収録は相撲協会の了承を得ておらず、事実上の“無断出演”だったことが分かり、角界内では大きな波紋を広げている。テレビ局が番組を放送する際には、相撲協会へ事前に内容を申請して許可を得る必要があるからだ。
 別の親方からは「(無断出演は)普通の会社ならクビになってもおかしくない。これでは協会の“示し”がつかない。処分するべき」との強硬論まで出ている。」(
東スポここより)との反応だそうだ。協会激怒の理由は、肖像権侵害。

まさに堂々巡り。事前に許可申請をして、許可されるものなら申請をする。不許可が明らかなので、しないまで。これは警察への被害届けと同じ。協会に言えば、もみ消されるのが分かっているから、無断で警察に届けただけ!?

この貴乃花親方の反論について、マスコミはどう報じているのか、なかなか面白い。一般紙では毎日新聞(ここ)だけが報じている。それ以外の朝日、読売、産経などは報じていない。NHKなども同様。
もちろん、反貴乃花の急先鋒の「日刊ゲンダイ」も無視で、今日の記事は「求心力ガタ落ち 貴乃花一門が阿武松親方に乗っ取られる日」・・・。

バタバタしているがこの騒動は収まりそうにない。弱者が強力な大組織にどう挑むのか?という視点で面白い。
政治の記事ではないが、マスコミそれぞれの「立ち位置」を念頭に、眺めていくか・・・。

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2018年2月 7日 (水)

憲法第9条改正の「坂田私案」

憲法改定の議論が現実的になってきた。世論を置き去りに、安倍政権が“暴走する”可能性も充分にある。よって我々も“勉強”しておく必要がある?

先日の朝日新聞に、元内閣法制局長官の坂田雅裕氏の私案と考え方が載っていた。
「■9条改正、阪田私案(3項以降)
 1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
 2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
 3 前項の規定は、自衛のための必要最小限度の実力組織の保持を妨げるものではない。
 4 前項の実力組織は、国が武力による攻撃をうけたときに、これを排除するために必要な最小限度のものに限り、武力行使をすることができる。
 5 前項の規定にかかわらず、第三項の実力組織は、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされる明白な危険がある場合には、その事態の速やかな終結を図るために必要な最小限度の武力行使をすることができる。」

「(憲法を考える)自衛隊を明記するとは 元内閣法制局長官・阪田雅裕さん
名称書くだけでは白紙委任の怖れ 私案で問いかける
 憲法に自衛隊を書いても、今の自衛隊に変更はないと安倍晋三首相は言う。そんなはずはないと野党は言う。自衛隊は変わるのか、変わらないのか。私案を作って、この問いを考える材料を示してくれた人がいる。憲法解釈のプロ、内閣法制局長官を務めた阪田雅裕さんだ。その思いを聞いた。

 ――安倍首相は憲法に自衛隊と書くだけで何も変わらないと言います。条文を変えても変わらないことがあるのでしょうか。
 「かつて小泉純一郎総理が国会で、『はっきりとわかりやすいような条文に改めた方がよいのではないか』と言いました。専守防衛の自衛隊を書くだけならば簡単なことですし、むしろ小泉政権の時にやっておくべきだったのかもしれません。しかし、安全保障法制が成立し、現在の自衛隊をそのまま憲法に書くことはとても難しくなりました。憲法9条の解釈が分かりにくい、という点では、私も安倍総理の考えがわからないでもありません。特に、なぜ憲法のもとで自衛隊が許されるのか、なぜ自衛隊は戦力にあたらないかについては、合理的な説明はありますが、誰もがすぐに理解できるものではありません。国会では抽象的な議論ばかりで、条文にしたらどうなるのか、という具体的な議論が足りないように思います」
 ――シンプルに「自衛隊を保持する」とか「自衛隊は戦力にはあたらない」と書けば、現状の追認になるのでしょうか。
 「そう簡単ではありません。それだと、なぜ自衛隊が戦力ではないのかがわかりません。『自衛隊』という名前である限り、何をやっても、どんな装備を持っていても、憲法で認められる存在ということになってしまいます。自衛隊の装備や活動をすべて予算と法律、つまりは政府と国会に白紙委任することになります」
 ――「自衛のための必要最小限度の実力組織」ならば線引きがはっきりしそうです。
 「自衛の概念が一義的ではありません。国連憲章でも自衛権の行使は認められていますが、それとどう違うのでしょうか。集団的自衛権も『自衛』です。日中戦争、太平洋戦争、みな大義は自衛でした。緊張関係が高まると、自衛だといって海外に攻撃に出て行ける余地は必ず残ります」
 ――本当の狙いはそこにあるかもしれませんが。
 「それなら堂々と、正面から国民の判断を仰ぐことが必要です。とりあえずあいまいにしておこうという玉虫色の条文は、将来のために一番よくないことです」
 ――今の自衛隊を表すならばこうだと阪田さんは私案を発表されています。狙いは何でしょう。
 「私の案は、限定的な集団的自衛権を容認した安保法制の内容を、憲法に盛り込むものです。今の自衛隊をそのまま書くのは大変なことですよ、ということをわかっていただきたいという思いがありました。内閣法制局的な発想だと言われるでしょうが、戦力の不保持を定めた2項を残したまま、自衛隊を明記するならばこうなる、と考えた結果です。私の案のような改正案を国民投票にかけることで、安保法制が合憲か、違憲かという問題も決着します」
 ――この案の考え方を与党は採用するでしょうか。
 「難しいでしょうね。安保法制に対する当時の反対運動を考えたら、怖くて出せないでしょう。だから『国を守るための』とか『自衛のための』といった言葉でごまかすことにならないか。私が最も危惧しているのはその点です」
    *
180207sakata  ――憲法をこう変えたい、と首相が具体的に語ることに何か問題がありますか。
 「以前は総理が憲法改正に言及すること自体が憲法尊重擁護の義務に反するとの議論もありましたが、今はそんなことは誰もいいません。総理としてしか得られない様々な外交・軍事の情報を踏まえて、9条がどうあるべきか、自衛隊がどうあるべきかを、国民に問うてもよいと思います」
 ――首相は、隊員の士気だとか、隊員が子どもから「お父さん、違憲なの?」と聞かれたといった情緒的な説明をします。
 「今の自衛隊を書く、と言いながら、今の自衛隊について具体的に説明していません。災害救助や、他国から攻められた時に実力で追い返すという範囲ならば、多くの国民は賛成するでしょう。しかし、安保法制によって海外での武力行使もできるようになりました。それを憲法に書くということがどういうことなのか、総理は本当に理解されているのかどうか」
    *
 ――安倍首相の憲法改正に反対する勢力も受けて立つべし、ということでしょうか。
 「立憲民主党の枝野幸男さんは『安保法制を追認するような憲法改正は認めない』と反対していますが、追認しない改正案もありえます。また、安保法制の内容を盛り込んだ私の案のような改正案が国民投票で否決されれば、安保法制は白紙に戻らざるを得ないのです。日本の平和主義のあり方を国民に問う貴重な機会になると思います」
 ――なるほど、安保法制を実質的に国民投票にかけるということですね。
 「政府が60年間、一貫してきた憲法解釈の根幹を変えることは許されないという気持ちは、今も同じです。しかし、安保法制が成立してしまった以上、いくら『違憲だ』『無効だ』と言っていても生産的ではないと思います。違憲訴訟が起きようと、裁判所がまともに取り上げるとは思えません。法律というのは、ひとたび公布、施行されると、『公定力』というものがあって、裁判所などが否定するまでは有効だという前提で効力が生まれるのです。やり方の問題は別にして、憲法改正だと与党が言うのなら、この部分を国民投票にかけたらどうかと私は言いたいのです。そして私の案のもう一つのメリットは、9条に歯止めがかかるということです」
 ――どういう意味ですか。
 「今の9条では、いずれ解釈が広がりかねないという意味で、大きなリスクをはらんでいます。今の9条は、侵略戦争を禁じているに過ぎないという人たちがいます。安倍首相の諮問会議が出した結論はこの立場を取っていました。それを考えると、限定的な集団的自衛権であっても9条にたがをはめることができます」
    *
 ――憲法が一度も変わらなかったことをどう評価していますか。
 「多少、マイナスだと思っています。9条の無理な解釈変更を招いてしまったということを考えれば。変えた方がいいことでも、変えないことが癖になってしまいました。ただ、9条以外は、改正の必要がなかったことも事実です。憲法が規定することがとても少ないからです。小選挙区制にしようが、選挙年齢を18歳に引き下げようが法律でできるというのは、他国では考えられません」
 ――9条の無理な解釈変更を招いたのは、法制局の敗北ですか。
 「そうは思いません。公明党の力もありますが、この線で止めたという意味が大きい。内閣法制局のクライアントは内閣しかありません。『そんなことできません』とそっぽを向くわけにいきません。内閣がやりたいことに対して、どうすれば憲法の枠内でできるのかを考えるのが仕事です。法制局にいた時、中曽根康弘総理の靖国神社の公式参拝がありました。正式なお参りは政教分離に反するから無理だが、社頭一礼ならばいいだろうと。そういう葛藤を四六時中しています。究極の姿が安保法制でした。あそこに至った強い圧力を考えると、けんもほろろに批判はできません」
 ――4年前の国会で、立憲主義について強調されていましたが、今も同じ思いですか。
 「参院の予算委員会の公述人として、『多数による少数者への不合理な人権侵害を許さないというのが立憲主義の政治である。法律をもっても許さない、ここまではダメよというのが憲法規範だ。その一部に9条がある』と話しました。宮沢喜一さん、野中広務さんら戦争を経験された政治家は、戦時中、どれほど人権が侵されたかの反省を持っておられ、平和に対する感覚が鋭い方が多かった。今の自民党の改憲草案を見ると、国家よりも先に人がある、という意識が乏しいように感じます」
 ――9条を改正して「普通の国」になるべきだという人が増えている気がします。
 「他に例のない、この日本国憲法のもとで、どんな人的貢献ができるかと、ぎりぎりの知恵を出してきたのがこれまでの歴史です。その『変な』状態をやめたいというのなら、9条2項を削除し、平和主義をやめるしかありません」
 ――阪田さんは、9条を改正した方がいいと考えますか。
 「変えた方がいい、変えない方がいいと言うつもりはありません。今の自衛隊への拒否反応は少ないと思いますが、その自衛隊をそのまま書くことはそれほど簡単ではありません。政治家はごまかしてはいけないし、国民もごまかされてはいけない。その上で改憲がいいかどうか、よく考えていただきたいと思います」
 (聞き手・三輪さち子)
    ◇
 さかたまさひろ 1943年生まれ。大蔵省(現財務省)に入り、2004年から06年まで小泉内閣で内閣法制局長官を務めた。弁護士
。」(2018/02/07付「朝日新聞」p15より)

氏の提案は、「安保法制が成立してしまった以上、いくら『違憲だ』『無効だ』と言っていても生産的ではないと思います。違憲訴訟が起きようと、裁判所がまともに取り上げるとは思えません。」
だから「憲法改正だと与党が言うのなら、この部分を国民投票にかけたらどうかと私は言いたいのです。そして私の案のもう一つのメリットは、9条に歯止めがかかるということです」
それにより、「安保法制の内容を盛り込んだ私の案のような改正案が国民投票で否決されれば、安保法制は白紙に戻らざるを得ないのです。日本の平和主義のあり方を国民に問う貴重な機会になると思います」

国民投票で可決されても、「限定的な集団的自衛権であっても9条にたがをはめる」。もちろん否決されれば「安保法制は白紙に戻らざるを得ない

「法律というのは、ひとたび公布、施行されると、『公定力』というものがあって、裁判所などが否定するまでは有効だという前提で効力が生まれるのです。」という現実があるとすると、安保法制は既にブレーキが効かない。つまりは、坂田案のようにして、タガをはめるか、「9条2項を削除し、平和主義をやめる」かを、国民が決めるしかない。
もちろん、将来幾らでも拡大解釈出来るように、政府は玉虫色の案で押してくるだろうが、その動きを見極める眼を、国民は養っておく必要がある。
憲法のプロの坂田氏の言葉は、勉強になった。

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2018年2月 5日 (月)

犯罪被害と賠償金の行方~泣き寝入りの実態

先日(2018/01/21)放送された「NNNドキュメント'18 泣き寝入り…~犯罪被害と賠償金の行方~」(ここ)を見た。犯罪に巻き込まれた人が、判決による賠償金を採る事が出来ず、泣き寝入りしている現実を追っていた。
番組の解説にはこうある。
NNNドキュメント'18 泣き寝入り…~犯罪被害と賠償金の行方~
事件の犯人が逮捕され、裁判で判決が言い渡される。しかしその後の現実はあまり知られていない。関西地方に住む55歳の男性は傷害事件で脳の半分が欠損するという重傷を負った。民事裁判で1億6千万円の損害賠償命令が言い渡されたが、加害者からは1円も支払われないまま、あと2年で判決文は紙切れになるという。犯罪被害者が直面する苦悩を救うため国や弁護士も動き始めた。賠償金不払い問題の実態を追った。」(
ここより)

日本では、民事裁判は、あくまで当事者同士の争いだという前提のため、賠償金の回収も被害者本人に委ねられている。よって差し押さえの手続きなどはすべて被害者自らが行わなければならない。
180205baisyou1 そして「消滅時効」という壁。加害者から1円も支払われず10年が経つと、判決はただの紙切れとなってしまう。それを延長させるためには、50万円規模という印紙代を払って再提訴するしかない。しかし加害者が逃げたままだと、それも意味が無くなる。
180205baisyou2 日弁連の2015年の「賠償金に関する調査」では、殺人・殺人未遂・傷害致死事件の賠償金や示談金を全額受け取った例は0%。被害者側への支払が一切無しという例が60%だったという。「無い物は無い」という開き直りがまかり通る日本。

それに対して、北欧は被害者に代わって国が取り立てを行い逃げ得を許さない仕組みだという。それは、「国民一人ひとりが番号を持っているので、全ての給料や収入を把握できる。それによって回収庁や強制執行庁が出来て行った。北欧では犯罪被害者は自分たちと同じで、他人事と考えないで作られた役所」だという。

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今日も何事も無くヒマだった。という日常が、どんなに幸せなことか、改めて思い知った。

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2018年2月 4日 (日)

これからの弔い

先日の朝日新聞にこんな記事があった。
「(ニッポンの宿題)これからの弔い
■《解く》人生の苦に「かかりつけ寺」を 松本紹圭さん(僧侶)
 仏教は歴史があまりに長く、寺や僧侶の本来的な存在意義が見失われがちです。社会や家族のあり方が加速度的に変わり、葬儀や墓といった死者供養でも今までの型は維持できません。今こそ、より深く原点に返るべきです。しがみついているものを手放し、より大きな視点で見る必要があります。
 寺や住職のあり方を見つめ直す「未来の住職塾」を開いています。卒業生は約500人。自分の寺を守れるのか、次世代にどうバトンを渡すのか。このままだと寺は若者にとって負の遺産になります。住職塾では寺が何のためにあるのか考え、檀家(だんか)や住民と率直に話す機会を持ちます。だんだんと地域の抱える苦が見えてきます。
 葬儀や法事だけすればいいという今までの寺のあり方が単純すぎました。価値観、経済力、家族構成など多様性が増すなかで、寺との関係がしっくりきていない人たちに、ちょうどいい距離感で関係を持つことができる柔軟な仕組みを示すべきです。ポスト檀家制度時代における寺の新しい会員制度のデザインが求められています。
 この世は諸行無常です。一切は変化すると、仏教自身が言っています。当然、葬儀も墓も世相を反映して変わっていきます。
 葬儀や墓はいらないと言う年配者が増えていますが、かつてのお年寄り世代は「死では終わらない命の物語」を持っていました。浄土、天国、あの世、来世、極楽……。最近の若い世代では再び死後の物語を信じる人が増えているのが面白い傾向です。
     *
 いま個人的に重視しているのは「トランジション(遷移、変わり目)」というキーワードです。誕生、受験、就職、結婚、病気、そして死。長寿時代の人生はさまざまな変化に満ちています。
 人生をこうしたいと願っても思い通りにならないことを、仏教では苦と言います。トランジションのタイミングは、自らの苦を見つめ、苦に学び、苦を抱きつつ、それにとらわれない生き方へと転換するきっかけを与えてくれます。最たるものが近しい人の死です。
 遺族は何を失うのでしょうか。人生相談に来た女性の話です。仲の良かった母が急死した。彼女は、母という存在だけでなく、母といたときに起こってきた私自身の感情や考え、行動も失います。母の死によって「私の一部」も失うのです。その意味で、亡き人の葬儀は私自身の葬儀でもあるのです。法事も墓もそう。亡き人を追慕し、亡き人を失った新しい私を少しずつ受容するプロセスです。葬儀なし、墓なしは、そのような大切な機会を奪っています。葬儀は、残された人にこそ重要です。
     *
 インターネットで僧侶派遣を頼む人が増えています。お経をあげてくれれば誰でもいいなら僧侶の将来はAIロボットに取って代わられるでしょう。戒律は破らず、お経も完璧。合理性なら人間に勝ち目はありません。しかし、その時代には「人間とは何か」という根本が問われます。合理性で解決できない領域を扱うのが宗教であり、僧侶が根本の問いを持ち続ける限り、役割はあると思います。
 経済的合理性という観点からも僧侶派遣は、やや疑問です。お布施を定額にして明朗会計をうたっていますが、中間業者が入れば余分なコストが生まれます。また、短い間に利益をめざす企業の論理は、死を受け入れるという長期のプロセスを扱うのに適しません。
 顔の見えない派遣に頼る前に、まずは近くの寺に相談してはどうでしょうか。ホームページを工夫してコミュニケーションの入り口を開いているので、葬儀や法事を直接頼める寺が増えています。あなたにぴったりの「かかりつけのお坊さん」を見つけて下さい。(聞き手・いずれも岡田匠)
     ◇
 まつもとしょうけい 1979年生まれ。東京大学卒業後、インドでMBAを取得。12年、寺の経営を指南する「未来の住職塾」を始める。」
(2018/01/20付「朝日新聞」p15より)

この一文で、下記の部分が気になった。
「遺族は何を失うのでしょうか。人生相談に来た女性の話です。仲の良かった母が急死した。彼女は、母という存在だけでなく、母といたときに起こってきた私自身の感情や考え、行動も失います。母の死によって「私の一部」も失うのです。その意味で、亡き人の葬儀は私自身の葬儀でもあるのです。」

この「母」を「妻」などに置き換えて考えてみると、確かにそうだな、と思う。TVドラマを見たり、ニュースを見たり、散歩したり、買い物に行ったり・・・。それらの一緒に行動し、話していた事も死を迎える。その存在故に起こり得る事象の全てを失う。それが死というもの・・・

そして今朝(2018/02/04)の朝日新聞にもこんな記事が・・・
弔いのあり方
不透明なお布施、不信感
 埼玉県深谷市の会社員、松本江美子さん(53)からメールが届きました。寺との付き合いを断ち、家族だけのこぢんまりした葬儀を営んだと言います。詳しく聞いてみました。
 きっかけは5年前、84歳で亡くなった父の葬儀でした。母は認知症で施設に入っていて、寺との付き合いは父任せでした。相談相手もいないなかで、葬儀社から祭壇や棺のランクなどを次々に尋ねられました。
180204tomurai  戒名料を含めたお布施はいくらか僧侶に聞くと「15万円から」と言われました。「から」が気になりましたが、15万円を払いました。1カ月後、友人の父が亡くなり、同じ僧侶でした。友人へはお布施として「35万円から」と求めたそうです。「お布施が不透明で、不信感が残りました」。四十九日法要は僧侶を呼ばず、家族だけで納骨しました。
 昨年12月、90歳の母が亡くなりました。インターネットで調べ、定額の葬儀を提供する業者に頼みました。僧侶へのお布施も含めて20万円。紹介された僧侶とは火葬場で初めて会い、お経をあげてもらい、3万円を渡しました。母に戒名はなく、四十九日法要もしません。
 墓は父が生前に民間霊園にたてましたが、「子どもたちに墓守をさせたくない」とその墓を閉じ、永代供養墓に父母の遺骨を納めます。自分が亡くなれば、海に散骨してもらいたい。子どもたちにも伝えました。
 家に仏壇はありません。部屋に両親の写真を飾って線香を供え、話しかけています。松本さんは「遠くにあって、なかなか行けないお墓より、身近にある写真や大切なもののほうが追慕できると思います」と話しています。(岡田匠)」(
2018/02/04付「朝日新聞」p9より)

お布施の不明瞭さは、良く言われるが、この例では「墓は父が生前に民間霊園にたてましたが、「子どもたちに墓守をさせたくない」とその墓を閉じ、永代供養墓に父母の遺骨を納めます。自分が亡くなれば、海に散骨してもらいたい。」との割り切り・・・・

お墓とはいったい何だろう。お骨の保管場所? 故人を偲ぶ場所?
上の例の、「家に仏壇はありません。部屋に両親の写真を飾って線香を供え、話しかけています。松本さんは「遠くにあって、なかなか行けないお墓より、身近にある写真や大切なもののほうが追慕できると思います」と話しています。」というのも、納得できる。特に若い人は同じように考えるのでは??

若い人が、納骨の場所を自由に考え、仏壇ではなく写真を追慕の対象と捉えると、確かに付き合いが大変な菩提寺は、負の遺産。すると、それは先祖が若い人に押し付けるものでは無い、という考え方も・・・

どうもトシのせいか、こんな記事をついマジメに読んでしまう。そして、その都度自分の言うことがコロコロ変わる。つまりは、思想がないということ。
ま、自分が逝った後の“始末”は、カミさんが自由にやれば良い。死んだ後のことは、どうせ「死人に口無し」。何も言わん。

それにしても、今の檀家制度は、どう見ても長続きするとは思えない。これからの弔いの方法は、古い檀家のしきたりや、不明朗な風習に囚われず、個人それぞれの価値観によって行われて良いと思う。
それぞれが持っている菩提寺などとの“しがらみ”を今後どうするのか、自分たちのお骨が子ども達への負の遺産にならないように、そろそろ考えておく必要があるのかも知れない。

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2018年2月 3日 (土)

貴乃花落選~大相撲の理事選「記名投票」に逆戻り

昨日(2018/02/02)は、大相撲の理事選で、貴乃花が何票取るかで大騒ぎ。結果は、2票で惨敗。しかし、投票の方法が、今までの無記名投票から、実質の記名投票に変わったため、本音で投票できず、一門の計算通りになったとの報道がある。
自分は、日馬富士の暴力事件から続くこの騒動を、大組織対反骨個人の戦いとして見てきた。どんな組織でも起こり得る構図だから。

一昨日(2018/02/01)のTV朝日の「モーニングショー」でこんな話があった。理事選の、かつての記名投票から、今の無記名投票に変わった経緯である。
番組によると、2010年以前は理事選の前に一門の話し合いで理事10人を決定し無投票。そして過去行われた投票では、立会人の前で候補者を書く方法だった。それが2010年に文科省が公正な選挙の実施を指導した結果、候補者の名前に丸を付ける方法に変わった。「以前は筆跡などから誰が誰に入れたか分かっていたが、今は本音での投票は可能になった。」

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それで起こったのが、“貴の乱”。
180203sumou13 2010年2月1日に行われた理事選で、立浪一門から造反が出て、貴乃花親方に投票した結果、貴乃花親方が当選し、立浪一門の大島親方が落選。直ぐに造反者捜しのため、立浪一門で緊急会合。安治川親方が造反を告白し、選挙翌日に退職声明。「協会に変化があればとい思い貴乃花親方に入れた。この人ならなんとかしてくれる」。会見場所は貴乃花グループの大嶽部屋。その翌日退職表明を撤回し、6ヶ月後に貴乃花部屋に移籍したという。

当時の「スポーツニッポン」の記事が今でも読める。
貴当選と引き換えに造反の安治川親方廃
 貴乃花親方(元横綱)が当選した日本相撲協会理事選挙の結果が、親方の退職という前代未聞の事態に発展した。2日深夜、安治川親方(36=元前頭光法)が東京・江東区の大嶽部屋で会見し、突然の退職を表明した。立浪一門の宮城野部屋の部屋付き親方だったが、前日1日の理事選では一門外の貴乃花親方に投票した。その結果、同一門が擁立した前理事の大島親方(元大関旭国)が落選。同親方は同一門の「反省会」で造反を告白し、責任を感じて角界を去る決意をした。造反者追及の動きは厳しく、今後も退職者や一門離脱表明者が出てくる可能性もある。
 何か吹っ切れたような表情だった。日付が変わりかけた深夜、安治川親方が突然の退職を表明した。「選挙で、貴乃花親方を支持して1票入れました。大変迷惑をかけて、相撲協会を退こうと思いました」。立浪一門の宮城野部屋付き親方が、貴乃花グループの大嶽部屋で行った会見。横綱白鵬の兄弟子でもある同親方は「自分のけじめで退こうと思った」と言った。89年春場所初土俵。22年目の角界生活に、別れを告げた。
 立浪一門は1日の理事選に、現職だった大島親方(元大関旭国)友綱親方(元関脇魁輝)を擁立。一門の総票数は20で、当選ラインの10票を2人に振り分けていた。だが、同親方は同世代の貴乃花親方に共鳴。「勇気、心意気という言葉を聞いて、この人ならなんとかしてくれると思った。迷う部分もあったが、最後は頭より心が動いた」。一門の縛りと、相撲界改革への熱意に迷いながら、貴乃花親方に1票を投じた。
 その結果、大島理事が落選した。予想外の出来事に、同一門は選挙直後と、この日午前に緊急会合を開いた。目的は貴乃花に流れた「2票」を投じた“造反者”を捜すこと。約1時間半の会議で、同親方は自ら名乗り出た。「自分から名乗り出た。かなりの波紋を呼んだ。自分の気持ちに正直に、協会に変化があればと思って、入れた。個人の気持ちとしてはいいかもしれないが、一門という家族を乱すのはどうかと思った」。
 同親方は07年九州場所で引退後、年寄安治川を襲名した。「安治川」は同じ立浪一門になる伊勢ケ浜部屋の幕内安美錦所有の株。それだけに「借株という立場。借りている人に迷惑をかけた」という。借株の場合、選挙で誰に投票するかは、所有者に委ねるのが原則。安美錦の師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は、大島親方の弟子だ。自身の意思による投票が、一門の理事を2から「1」へと減少させた。造反告白に、大島親方は「気にしなくていいよ」と言ったという。
 一門の存在意義が問われた今回の選挙には、貴乃花グループの「破門」もあった。貴乃花親方の波乱に満ちた「改革」への道は、1人の親方の人生まで変えてしまった。安治川親方によると、電話で退職の報告を受けた貴乃花親方は「びっくりしてました」という。造反者の追求は続いているだけに、今後も同じように退職や一門離脱を表明する親方が出てくるかもしれない。
 血を流さないと、旧態依然の体質を変えることができないのか。相撲界の将来を思って投じた1票。安治川親方は「いろんなことに変化を与えてくれると思う。徐々にという形で。支持して良かった、最後まで」と、すがすがしい表情で言い切った。1人の男が人生を懸けてまで託した思い。絶対に無駄にすることは許されない。【近間康隆】」
(2010/02/03付「スポーツニッポン」ここより)

今回も、貴乃花は無記名投票ゆえの積み増しを期待したのだろう。しかし、現実は違った。上の例のように、一門の意志に逆らっては相撲界では生きては行けないという現実。そして、相撲協会が従来の無記名投票から、実質記名投票に変更したのだから、この時点で貴乃花の惨敗は決まった。

昨夜(2018/02/02)のTV朝日の「報道ステーション」ではこう報道していた。
「先日、投票用紙に記載された候補者の名前に丸を付けるとお伝えしましたが、そうではなく投票用紙に名前を書き込む形でした。」
結果、「筆跡で誰が書いたかバレちゃうよね。日本出身でない親方もいるし・・・」

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投票方法を変更してまで貴乃花親方排除に向かった相撲協会。まさになりふり構わずの突進。それだけ貴乃花が怖かった、とも見える。
そして、これも彼の首相ではないが、「時間が経てば沈静化するさ・・・」という読み。

それにしても、マスコミがこの投票方法の変更のことを報道しないのは、なぜか・・・。TV朝日の他には、NHKが報道したらしいが、他の局は分からない。
もし、従来通りの無記名投票だったら、貴乃花にもう数票入って、もう少しインパクトがあったかも知れない。貴乃花の他の1票は、親戚の親方が入れたのだろう。つまりは、白日のもとにさらされる記名投票に変更された結果、キケンを犯す人は居なかった。これは当然の結果だ。
結局、政界と同じく、数が勝ち。少数意見は、踏み潰される、ということ。

「沈黙は金」という言葉がある。今回の貴乃花の沈黙は、果たして金だったのかどうか・・・
心情的には、多人数の隠蔽体質の協会に一矢報わさせてあげたい気もあったが、記者の取材を一切無視するあの姿勢は、あまり感じの良いものではない。投票前日になってHPにコメントを挙げたが、あまりに遅い。
これで、一連の話題は急速にしぼむだろう。後に残ったのは、後味の悪い嫌悪感だけ。
栃ノ心のようなフレッシュな力士が、今後も活躍する場所を期待しよう。安倍首相ではないが、白鵬ももう飽きた。

(関連記事)
貴乃花親方のテレビでの反論 

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2018年2月 2日 (金)

ダークダックスの「愛していても」

前に、1969年発売の「ダークダックス ゴールデン・デラックス 結成15周年記念アルバム」というLPについて触れた(ここ)。
その時に、今ではあまり聞かれていない歌について書いた。今日はその続きで、ダークダックスの「愛していても」という歌の紹介である。

<ダークダックスの「愛していても」>

「愛していても」
  作詞:なかにし礼
  作曲:三木たかし

愛していても 口には出せない
さよならだけは いいたくないから
傷つけあうのが とてもこわい
あまりに僕を 信じないで
あなたが僕を 愛するその日に
恋が終わるのを 知っているから

愛していても 抱きしめられない
花の散りぎわ 見るのがつらくて
信じられると 心が重い
あまりに僕を 愛さないで
愛しあっても 愛して別れて
いつかは他人と 知っているから

180202aisite この歌については、Netでの検索では引っ掛からない。唯一引っ掛かったのが、左の写真。
作詞:なかにし礼、作曲:三木たかしというゴールデンコンビの作品だが、なぜ消えてしまったのか・・・。Youtubeにも無い。
しかし、歴史に埋もれらせてしまうには、あまりにもったいない・・・

話は変わるが、昔のLPレコードが最近復活しているのだそうだ。ソニーもアナログレコードの自社生産を2018年3月から29年ぶりに再開するという。
上の音源もLPレコードだが、ハイレゾで録音すると、オッと思うほど音が良い。なかなか棄てた物ではない。
それでさっき、納戸から昔買ったダークダックスのLPなど数枚を引っ張り出してきた。CD音源の方がLPレコードよりも音が良い、というのが自分の一般的な評価なのだが、この歌のように、昔の自分の愛聴曲がCD化されていない音源もままある。
ヒマに任せて、昔のLP音源の復活を図るとするか・・・

180202yasai <付録>「ボケて(bokete)」より

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