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2017年10月24日 (火)

ETV特集「がんとともに歩む力を」の内容が重たい

2017/10/21に放送された、NHK ETV特集「がんとともに歩む力を」を見た。(再放送:2017/10/26(10/25深夜)am0:00~)

この番組について、NHKの解説にこうある。
ETV特集「がんとともに歩む力を」2017/10/21放送
東京・豊洲にある、がんの相談施設「マギーズ東京」が舞台。看護師とゆっくりお茶を飲みながら、自らのストーリーを語ることで、生きる力を取り戻していく。
171024maggies 去年10月、東京・豊洲にオープンしたがんの相談支援施設「マギーズ東京」。がん医療に精通した看護師や心理療法士などのスタッフが、がんと診断された人だけでなく、その家族、友人、医療者など、がんと関わりのあるすべての人たちの声に耳を傾けている。そこで語られる医療への迷い、副作用のつらさ、仕事や人間関係の悩み。やがて訪れた人たちは、本来の自分を取り戻していく。番組では、そのプロセスを見つめた。」(
NHKのここより)

「マギーズ東京」に集うがん患者にインタビューし、自宅まで取材に行き、色々な言葉を採っている。
例によって、心に残った言葉をメモしてみる。
(子宮頸がんの女性)「私は異色なんですが、2歳の子供がいて、自分は子供が生まれた時に子宮頸がんが分かって、手術と抗がん剤で今は経過観察中なんですが、子供がもっと大変な神経内分泌がんのステージ4。この年齢では、日本に一人しか居ないのではないかと。たまたま肺炎で入院したときに撮ったレントゲンで、何か写っていると言われて分かった。まだ自覚症状が出る前の発見なので、無治療で1年経った。」

(腺様のう胞がんの男性)「治療法が無いので経過観察だけの希少がんで、頭頸の顎下腺のがん。「腺様のう胞がん」というすごいまれながんなので、抗がん剤が効かない。切っても奥の方まで浸潤しているので深く切ると脳梗塞になる。医師はそう言ってバリアを張って、患者が是非やってくれと言えば、やりますよ、というスタンス。体が耐えられないので、基本的にはQOLというか、よりよい状態で日常の生活を過ごしている。治療して入院しっぱなしがゴールではないので。ただ、何もしなければ死に近付いてしまうという恐怖がある。がんになると漢方薬や免疫療法など、いかがわしいものからちゃんとしたものまであるが、ちゃんとしたものでもすごく高い。何十万、100万、200万と色々なメニューがあるが、高価なので、逆にこれはほんとうかな?となって・・・」
(看護士)「本当にそれが科学的に推奨されるものであれば、もっと医療の中に入ってきているはず。保険の医療の中にね。まだそこがグレーな部分もあって。ただ全面的に否定するものではないが、どこまでそれを自分の中に取り入れるかという話。それは自分の価値観で、何を信じて大事にしていくかという話。」
結局、この男性は、食事療法と山梨の増富温泉の温泉療法を選ぶ。
「温泉に来て、別にがんが治るなんて事は全然考えてなくて、希望としては、がん細胞が大きくならなければずっと共存して生きていけるので、それがベターな考え方かなと思います。何かやってみる方がいいですよね。自分が信じる何か。人によって違うが、強制されてやっても効果がなかったら何だと思うが、自分が納得してやって効果があれば・・・」

(小腸がんの男性)「(薬剤会社の研究員)僕、小腸がんという希少がんなんですが、もうステージ4で、腹膜播種しているので、基本的には延命ですが、別に特に困っていないんですよね。年末に言われたのはMST11(生存期間中央値(平均的な余命))と言っていたので、予定だとあと3ヶ月くらいですね。よくみんな、がんの患者さんが、あんまりがんの事を考えすぎないでとか、仕事とかやった方が気分転換になるって言うけど、僕、会社で抗がん剤のこと考えていますからね。一日の大半はがんの事を考えていますから・・・ハハハ。いや~薬ないなって。せっかく製薬会社なのに全く知識が役に立たないことだけが分かった。医者から絶望的な言葉しか言われなかった時に、僕みたいに「治りません」「そうですか」っていう人あんまりいないですからね。」
(取材者)「すごく受け入れられている感じがしたが、それはなぜ?」
「何故かと言われると、正直よく分からない。一番正しいのは、多分早い段階で諦めたんですよね。治んないと思ったので。まあ、じゃあしょうがないかなって。何で受け入れたか・・・。全ての事に理由はないと思っていた人だからかもしれないですね。」
((友人の上の)子宮頸がんの女性)「何でだろうって考えるのをやめた瞬間に、すごく楽になる部分ってあると思う。だってどこまで考えても原因なんて無い。あるかも知れないが、私が納得できる理由は無かったですね。だから原因とかはなくって、広い世界で見たら一つの一事象で、そういう事もあるのかな、そういう人もいるのかなって。自分の人生の意味や価値とか、私の存在意義とかに執着しなくなって、とらわれなくなって・・・。でも実際は一日の中でも落ち込む時はありますよ。でも前を向いて歩くしか・・・」

(マギーズ東京の秋山代表)「がん以外の事が考えられるようにするということが、ここの目的でもある。その人が、がんを持っている方ではあるが、普通に生活している人ですから、その生活をしている、そういう自分を取り戻すというのか、がんはあなたの体の一部だし、とても心配な事でもあるし、大変なことでもあるし、それは重々分かるが、それはやっぱり一部であり、一緒にがんとともに生きて行く、生きていける、そういうあなたですよね。という話ですよね。」

「マギーズ東京」のサイトを少し覗いてみた(ここ)。
読むと、ここは寄付金で運営されているようだ。がんになったときの駆け込み寺かも・・・

先日「NHK「ありのままの最期」~緩和ケア医師/僧侶・田中雅博さんの最期」(ここ)という記事を書いた。死が近くなった時、自分の話を聞いてくれる人が居るという重要性。この施設はそれを体現してくれているようだ。

しかし、この番組に出てくる患者さんの若いのにはビックリする。まだ子供が幼い親が、がんに冒されて余命の宣告をされている。しかし、それにめげない人が居る。

安息が得られるこんな場所が、全国にあれば、どれほど助かるか・・・・
「マギーズ東京」という存在とともに、がん患者の人生哲学を学んだ番組ではあった。
それと共に、自分などこのように悟った人の足下に到底及ばない事を自覚した。

171024dinner <付録>「ボケて(bokete)」より


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