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2017年4月の17件の記事

2017年4月28日 (金)

「報道の自由度」ランキング2017~日本は180カ国中72位

「報道の自由度」ランキングについては、2015年(ここ)から取り上げている。
今年は、昨年と同じ72位だという。

「国境なき記者団」先進国も報道の自由度が後退
国際的なジャーナリストの団体、「国境なき記者団」は、世界各国にどれだけ報道の自由があるかを分析した報告書を発表し、アメリカのトランプ大統領によるメディア批判などをあげ、先進国の間でも報道の自由度が後退し続けているとして懸念を示しました。
170428houdou1 「国境なき記者団」は、世界各国に報道の自由がどれだけあるか、毎年、分析をまとめ、ランキングを発表していて、ことしの報告書では、180の国や地域が対象となりました。
このうち、ことしトランプ政権が発足したアメリカは「トランプ大統領は、メディアを国民の敵だと訴え、複数のメディアに対しては、ホワイトハウスへのアクセスを妨げようとした」と指摘され、去年よりも2つ順位を下げて43位でした。
またイギリスは、「安全のためだとしてメディアへの対応が厳しくなっている」として40位と去年よりも2つ順位を落とすなど報告書では、先進国の間でも報道の自由度が後退し続けているとして懸念を示しています。
日本は、去年と同じ72位で、特定秘密保護法について「国連から問題視されているものの、政府が議論を拒み続けている」などと指摘されました。
一方、上位は1位がノルウェー2位がスウェーデン3位がフィンランドと、ことしも北欧諸国が占め、最下位は北朝鮮でした。

ランキング 詳しく見ると
「報道の自由度」ランキングは、意見の幅広さ、政府や経済界、宗教などから独立して機能しているか、それに報道の内容によって政府などから脅迫や暴力を受けていないかなど、7つの項目を採点して順位をつけたものです。
対象となった180の国と地域のうち上位10か国は次のとおりです。
170428houdou2 1位ノルウェー、2位スウェーデン、3位フィンランド、4位デンマーク、5位オランダ、6位コスタリカ、7位スイス、8位ジャマイカ、9位ベルギー、10位アイスランド。
上位を占める北欧の各国は、いずれも報道と表現の自由を憲法や法律で規定していて、政府や経済界、国民などがメディアに圧力をかけることがまれであることなどが理由として挙げられています。
このうち1位のノルウェーは、企業による報道機関の株式の取得が制限されていること、2位のスウェーデンは、記者への脅迫に報道機関と警察が協力して対抗していることが評価されました。
一方、72位の日本はG7=主要7か国で最低の順位で、その前後には、次の国や地域が並んでいます。69位モンゴル、70位がアフリカのマラウイ、71位ハンガリー、72位日本、73位香港、74位クロアチア、75位が地中海にある北キプロス。
日本は2010年は11位でしたが、この次に発表された2012年には22位となり、続く2013年は53位、2014年は59位、2015年は61位、2016年は72位と、徐々に順位を下げていてます。
順位を下げた理由について、「国境なき記者団」は、東日本大震災や東京電力福島第一原子力発電所の事故の際に報道が規制されたり、情報の開示が限られたりしたと指摘しているほか、特定秘密保護法が施行されたことなどを挙げています。」
(2017/04/27付「NHKニュース」ここより)

日本72位で変わらず=「フリー記者冷遇」-報道自由度調査:時事ドットコム
 【パリ時事】国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」(本部パリ)は26日、各国の報道の自由度に関する2017年の調査結果を発表した。日本は180国のうち72位と前年から順位が変わらなかった。調査は日本について「記者クラブ制度により、フリーや外国のメディアが冷遇されている」と分析している。
 日本は10位台に位置していたこともあったが、11年の東京電力福島第1原発事故をめぐる情報開示が問題視されて以降は下落傾向にある。調査は、安倍政権下で成立した特定秘密保護法などを機に報道に対する抑圧がさらに強まったと批判。大手メディアが政権の意向に配慮して「自主規制」を続けていると指摘した。
 韓国は、朴槿恵前大統領の疑惑をめぐる報道で「メディアが政権監視能力を発揮した」と評価され、前年の70位から63位に浮上。中国は176位と変わらず、北朝鮮は179位から最下位の180位に転落した。首位は前年3位のノルウェー。」(
2017/04/26ここより)

分かり易いパネルの写真を見付けた。(ここ)によると、このテレビ画面は関西のローカル170428houdou3 番組での解説だという。
試しに、在京民放5局の27日の情報番組をチェックしてみたが、この話題は取り上げていなかった。前年から順位が大きく変わっていなかったからかも知れないが、残念!

日本のメディアは、各社・各紙のスタンスにより、色々な視点から報道しているが、国としての「民主性・透明性」は、国外からの評価を見る方が早い。それがこの悲惨とも言える結果。
つまり、幾ら“日本は民主国家だ!”と言ってみても、所詮“井の中の蛙”・・・
森友問題ひとつ見ても、国民主権の公式の場である国会で、国民の下僕である官僚(佐川理財局長)が堂々とウソを言っても、それがまかり通ってしまうのが日本なのだから・・・

日本のメディアは、自社のカラに閉じこもった独りよがりの報道姿勢ではなく、日本という国が海外からどう見られているかを純粋に国民に伝え、日本が「独裁国家」にひた走っている事実を国民にもっともっと啓蒙するべきでは?

何とも情けない“民主国家・ニッポン”ではある。

(関連記事)
報道の自由度、日本は世界140カ国中61位~2015年 
世界の「報道の自由度」と「投資の安全度」のマップ~日経・グローバルデータマップより 
「報道の自由」日本なぜ低い? 
2016年の報道の自由度、日本は11下がって72位 
2016年の報道の自由度、日本は11下がって72位~その2 

170428funderu <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月26日 (水)

SONYのデジカメ「DSC-RX100」はスゴイ!

SONYのデジカメ「サイバーショット DSC-RX100」を(中古だけど)つい買ってしまった。そして、その“すごさ”に感心してしまった。なるほど“名機”だ・・・

先日、デジカメの修理の話を書いた(ここ)。
その記事を書きなから“発見”したSONY「DSC-RX100」という機種。それ以来、どうもこのカメラは気になって仕方がない。「iPhoneで充分」と言いながら・・・
改めて価格COM(ここ)で見ると、レビューが515人、クチコミが何と24,628件もある。
価格COMのデジカメの検索で、「クチコミの多い順」で検索してみると、このカメラが歴代1位。2位の2008年発売の富士フイルム「FinePix F100fd」の20,703件を大きく引き離している。コメント数やレビュー数が多いのは、まあ名機の指標になるだろう。そして画質では10位(ここ)。ベスト20位の中では最も安い。

先に書いたように、数人の評価ではなく、500人の評価なので、つい信用してしまう。

最大の特長は撮像素子が1インチということ。それに従ってレンズもデカイ。自分にとって、最大の問題は重量。常用のPanaの「DMC-SZ7」が総重量133gなのに比べ、「DSC-RX100」は240g。1.8倍である。その重量を凌駕する魅力があるか・・・?

やはり実際に手に取ってみないと、自分にフィットするかどうかは分からない。それで、近くの量販店で手に取ってみた。確かに重いが、気になるほどでもなく・・・。しかし、その重量感が何とも言えない高級感もある。グリップも何とも持ちやすい。(後で、これは別売のアタッチメントだと知ったが・・・)
店員さんに聞いてみた。「CANONのIXY190の画質にガッカリしたが、DSC-RX100は違う?」「IXY190は1/2.3型のCCDだが、DSC-RX100は1型のCMOSなので画質は大きく違う。それに、CCDよりもCMOSの方が画質は良い」
どうも自分の記憶と違う。センサの大きさの差は当然として、CCDはブルーミングが大きいが感度が良く、CMOSは消費電力が少ないが安物、だと思っていたが、今はどうも違うらしい・・・。

それでも、この高級感に、このカメラを一度買ってみるか・・・という気になった。
そもそも自分は、何か気になるものがあると、ついそれに夢中になってしまう。色々研究してみたくなる。今回は高画質デジカメ・・・
高画質カメラでは、昔、CANONの「EOS KISS DIGITAL N」という一眼レフを買ったことがある。10年も前の話である。これが自分にはフィットしなかった。画質が気にくわない。全体的に暗いトーンで、明るいメリハリのついたコンデジで充分・・・となってしまい、使わなかった。

さてこの機種だが、新品を買うか、ヤフオクで中古を買うか・・・。車と同じで、新品は保証が付くが、もし気に入らなくて処分する時に、差額が大きい。しかし中古であれば、処分する時も、ロスが少ない。それに、iPhoneがあるので多分それほど使わない・・・
新品は価格comで36000円ほど。中古は千差万別・・・。発売後5年も経過していることもありヤフオクに大量に出品されている。しかし、あまり手垢が付いた物でも困る・・・
それで、なるべく程度の良い中古品を探すことにした。そしてあまり製造してから時間が経っていない物・・・。
この製品は、2012年6月の発売だが、2015年頃から日本製から中国製に変わったらしい。つまりは、中国製を選べば、製造後2年ほどのはず・・・。
それで落札したのが、送料込みで新品の75%ほどの値段のもの。リングに少しキズがあるが、概ね新品同様。ファームウェアのバージョンからも、2015年以降の製造だと分かった。

取扱説明書を片手に、何が出来るか、一通り勉強した。なるほど・・・。これはホンモノだ。窓から隣の家を写してみた。撮ったJPEGを拡大してみてビックリ。あまりに精細。うなった・・・

昔から使っていて、今もカミさんが使っているPanaの「DMC-SZ7」、そして最近買ったが気にくわないCANONの「IXY190」、そして今回のSONYの「DSC-RX100」。
画質をどう評価するか? スペック的には、SONYが2020万画素の1型CMOS、CANONが2000万画素の1/2.3型CCD、Panaが1410万画素の1/2.33型MOSである。
撮像素子の面積的には、SONYは他の5.4倍。つまりは光の利用率から、感度が5倍良い。それにレンズのF値が、PanaとCANONはF3なのに対し、SONYはF1.8。
これだけ見ても、性能は比較にならないほどSONYは優秀。しかしレンズの広角が、SONYは35mm判換算で28mm、Panaは25mm、CANONは24mm。つまりSONYが少し望遠ぎみ。

さて、画像の比較だが、これが結構難しい。素子の大きさも違えば、レンズの焦点距離も違う。それをどのような条件で比較するか・・・
まず、単純にどう見えるか?を比較した。まずは100%のフル表示にして、ある一部分を切り取って比較してみた。100%なので、これらの画素数は同じで、レンズの画角の違いだけが出るはず。(なお、被写体はメイ子が出窓に上がるための階段 ここ

  SONY       CANON       Pana
170426sony100 170426canon100 170426pana100

SONYがレンズの影響で画角が他より望遠になっているが、鮮明度の差は歴然。(焦点距離から言って、CANONとPanaが逆のような気もするが・・・)

ともあれ、SONYの優秀さは分かった。1インチの撮像素子から言って、当然ではあるが、持っている機能から言っても、一眼レフに劣らないカメラかも・・・

話は変わるが、前にヘッドホンのことを書いた(ここ)。
ヘッドホンは頭にかけるので、重量は重要なアイテム。しかし、重いことを吹き飛ばすほど、優秀なヘッドホンが、STAXのSR-009だった。このカメラもそれと同じ。
使い慣れたPanaのものと1.8倍も重いが、「DSC-RX100」はそれを吹き飛ばすだけの性能を持っているようだ。

「軽い方がよい」というカミさんに、「こっちの方が優秀だよ」と交換させようと思ったが、止めた。これは自分専用として、良い絵を撮る時に使おう。
ついでに、専用グリップ(AG-R2)と収納の茶巾袋(HAKUBA KCS-36S)も近々買うつもり。
今回は良い買い物をした。この“スゴイ”カメラは、新品を買っても良かったが、まあ年金生活者なので良いだろう。

170426muzukasii <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月25日 (火)

「共謀罪」食い違う世論調査結果

今朝(2017/04/25)の朝日新聞にこんな記事があった。
「「共謀罪」食い違う世論調査結果 「テロ」文言影響か
 犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織的犯罪処罰法改正案について、報道各社が電話による世論調査で賛否を聞いた結果に、違いが出ている。法案の呼称など、質問文の違いが、回答に影響している可能性もある。
170425kyoubouzai  朝日新聞が15、16日に実施した世論調査では「組織的犯罪処罰法改正案」に対する賛否が賛成35%、反対33%と拮抗(きっこう)した。一方、読売新聞がほぼ同じ時期に「テロ準備罪法案」について聞くと、賛成が58%で、反対25%を大きく上回った。産経新聞・FNNでも「テロ等準備罪」を設ける法案に賛成57.2%、反対32.9%だった。
 毎日新聞の22、23日の調査では賛成49%が、反対30%を上回った。「『テロ等準備罪』を新設する組織犯罪処罰法改正案」への賛否を聞いた。同社の3月の調査では賛成30%、反対41%と逆だった。3月は「テロ」の言葉を使わずに質問しており、紙面で「(法案の)主眼をテロ対策と受け止めると、賛成が増えるようだ」と分析した。朝日も2月の調査で「テロ等準備罪」への賛否を聞いた際には賛成44%、反対25%だった。
 共同通信の4月の調査は賛成41.6%、反対39.4%と拮抗した。「犯罪を計画段階で処罰する『共謀罪』の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案」への賛否を聞いた。
 NHKの今月の調査は、法案を「テロなどの組織犯罪を未然に防ぐため、『共謀罪』の構成要件を改めて『テロ等準備罪』を新設する法案」などと説明。結果は「どちらとも言えない」が最も多く45%、賛成24%、反対21%だった。(四登敬、風間裕之)

<解説>進まぬ理解、回答に影響か 「共謀罪」報道各社世論調査
 世論調査を読み解くには質問の仕方と調査方法の把握が欠かせない。「共謀罪」法案について、報道各社の調査結果をみると、法案への国民の理解が進んでいないこともうかがえる。
 音声でやりとりする電話調査で各社は極力、分かりやすい質問を心がけている。だが、問題が複雑な場合、説明を補わないと意味が通じにくい。その結果、各社で質問文も違ってくる。
 今回でいえば、法案の呼称、「共謀罪」との関係、テロへの備え、人権侵害の懸念などの説明が、影響した可能性がある。質問が長いと、印象的な言葉や最後の方が耳に残りやすいという電話調査の特性もある。
 同じ社でも聞き方を変えると、回答傾向が異なった。さらに、NHKの調査で「どちらとも言えない」が最多となり、朝日の調査でも3割が賛否を答えていない。法案への理解は、まだ進んでいないとみられる。
 一方で、一つひとつの調査は実施日、調査手法、集計方法なども異なり、結果が一致することはまずない。多くの調査は多面的な民意を映し出し、「重心」の位置を探る手がかりになる。複数の調査を横断的に眺め、国会審議とともに数値がどう変化するかに注目したい。(編集委員・堀江浩)」(
2017/04/25付「朝日新聞」p1、3より)

実に分かり易い解説である。ここで言う「分かり易い」とは、この記事の書き方が分かり易いのではなく、日本国民が単純で分かり易い(つまりバ○)ということである。

改めて、各紙の質問をメモしてみる。
<日経・TV東京>「政府は、殺人などの重大犯罪の計画に関与しただけで処罰の対象となる「共謀罪」の内容を見直し、犯罪を目的にする集団のみを対象にした「テロ等凖備罪」を設ける組織犯罪処罰法改正案を今国会に提出しました。この法案に・・・」
<読売新聞>「これまで検討されていた「共謀罪」の要件を厳しくし、テロ組繊や組織的な犯罪集団が、殺人などの重大犯罪を計画・準備した段階で罪に問えるようにする「テロ準備罪法案」に・・・」
<産経新聞・FNN>「2020年の東東オリンピック・パラリンピック開催などを見据え、政府は、従来の「共謀罪」の構成要件をより厳格化し、組織的犯罪集団が重大犯罪を計画した段階で罰する「テロ等準備罪」を設ける法案を国会に提出しました。一方で、捜査当局による人権侵害につながるとの指摘もあります。この法案に・・・」
<朝日新聞>「政府は、犯罪を実行しなくても、計画の段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ、組織的犯罪処罰法の改正案の成立を目指しています。この法案に・・・」
<毎日新聞>「「共謀罪」の構成要件を改めて「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案が国会に提出されました。組織的な犯罪集団が犯罪を計画、準備した段階で処罰する内容です。この法案に・・・」

各紙の思惑?が出ていて面白い。自社の論調に合致した調査結果にしようと、苦心して質問している。と書いては言い過ぎか・・・・

内閣支持率を代表に、世論調査の都合の良い数字だけを取り上げて、のうのうとしているのが今の政権。
今回の共謀罪についても、「テロ等・・」と入れることで、“国民の勘違い”を狙っている。それが分かっていながら、その言葉に乗って、政府の思惑通りの回答をしている国民。そんなバカにされている状況も分かっていないニッポン国民・・・。
結局、国民の勉強不足なのだが、啓蒙する役目が少しはあるだろうメディアが、政権の片棒を担いでいるのが現実なので始末が悪い・・・。

結局は国民の無関心が原因。その結果として、どんな将来が待っているか・・・。それも国民が負うべき責任。
こんなにコロリとだまされる日本人なので、その国民性を踏まえて、全国民の目が集まり、目が覚めてしまう“事件”は無いものか・・・

たった2週間のオリンピックのために、将来世代の日本が暗くなるのなら、そんなオリンピックは要らない。そういう声は出ないものか・・・
国民が盛り上がらないのに自分で勝手に招致しておいて、“そのために”日本の将来の人権を踏みにじる自作自演・・・。
政府の煙幕をはらす何か無いものか・・・。良い意味での“籠池さんの爆弾”のような事件が・・・、なんて考えてしまう世論調査の結果ではある。

170425yakitori <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月24日 (月)

「真央選手一色の報道でいいの?」

今朝の朝日新聞の声の欄に、こんな投書が載っていた。
「(声)真央選手一色の報道でいいの?
    主婦(神奈川県 57)
 浅田真央選手の引退が大きなニュースになりました。彼女の偉業には尊敬の念を抱きます。しかし、メディアの扱いに疑問を感じました。
 引退が発表されると、多くのチャンネルが彼女の活躍を伝える放送になり、引退会見も生中継。どの局を見ても同じシーンが流れ、まるで災害時の緊急放送のようでした。放送内容も「感動をありがとう」の嵐。皆で同じ方を向くこの国の不気味さを感じました。
 そのころ、国の方向を大きく変える「共謀罪」や介護保険について議論されていました。この国のメディアはいつか、大事なニュースから国民の目をそらす操作に加担するのでは、という恐れを感じました。メディアのみなさん、どうか冷静な報道姿勢を貫いてください。」(
2017/04/24付「朝日新聞」p8「声」より)

引退記者会見の日(2017/04/12)、朝起きると、カミさんが「今日のテレビは真央ちゃん一色なのでつまらない」と言う。
朝食を採りながらチャンネルを回すと、なるほど真央ちゃん一色。結局テレビを切った。新聞も彼女の引退記事でいっぱい。結局、テレビも新聞も、真央ちゃん記事は一つも読まなかった。それほど、画一化された、押しつけの報道はキライ・・・

今朝の新聞を見て、同じような視点の人がいるのだ、と思った。このblogに取り上げるに当たって、何も見ず、何も読まなくては、書く資格は無いかな?と思って、タイムシフトレコーダーで12日の記者会見の模様を見ようかと思ったら、既に消えていた。Netで見るのも面倒なので、見ていない。
別に真央ちゃんキライでも何でもないが、付和雷同のメディアがキライ。日本に取って、それほどの大事件か? 引退と言うことは過去について話であり、将来の日本にとっての大事件ではない。それを、これほどまでに大きく取り上げることが分からない。視聴率が取れるから、ただそれだけなのだろう。

改めて、4月12日のテレビ番組表を眺めてみた(ここ)。「真央」で検索すると、この日の番組表で、ダブリを除くと「真央」が24ヒットした。
案の定、テレビ東京だけはヒットしない。一度もこの話題を取り上げなかったかどうかは分からないが、少なくても番組表に「真央」の文字は無かった。
テレビ東京は、2011年の東日本大震災のときも、その他の大事件のときも、全局同じ中継をしている中、ただ一局、グルメや旅番組を放送しており、チャンネルを合わせてホットしたことを思い出す。
現在のメディアは、数字が取れる話題ばかりを追い、国民が真に必要な事を追わない。NHKですら、上の番組表で「真央」が5件ヒットしている事からも、他の民放同様に、これを大きく取り上げていたことが分かる。まあ、これは単なる番組表からの話だが・・・

話は変わるが、22日夜の「フィギュアスケート国別対抗戦 女子フリー」をつい見てしまった。日本の選手が、2位、3位になった。これはこれで素晴らしいことだが、真央ちゃん大ファンのカミさんが言うに、「花がない。真央ちゃんは花があったが・・・」

足の長さは別にしても、顔の造作について、考えてしまう。頭や顔の形、目、眉、鼻、口の配置。それが「顔」なのだが、その形やバランスだけで「美人」や「可愛い」が決まってしまう。「真央ちゃん」や卓球の「愛ちゃん」は、そのバランス故に、国民からもてはやされた。しかし、その他の多くの選手は、幾ら実力があっても、それほど話題にならない。顔の造作だけは、本人の努力ではどうしようもない神のなせる業(わざ)。
神は実に不公平だ。もっとも神にしてみれば、別に不美人を作った気は無かろう。たまたま部品のバランスが良かった人が、人間界で美人と呼ばれているだけで、知ったこっちゃない、のかも・・・・

おっと話はずれた。幾ら民放でも、公共の電波を使ったメディア。視聴率だけでの視点でなく、もっと広い視点での多様性のある番組作りを期待したいもの・・・
例の森本学園問題では、この所、飽きてしまったのか、ワイドショーでも取り上げられなかった。それが今朝のテレビ朝日のモーニングショーで、久しぶりに取り上げていたが、この問題こそ、新しい事実が分かる都度、取り上げて欲しいもの。
テレビが飽きる⇒国民が飽きる・・・。これこそ、政権の思うつぼ。
メディアに多様性が無く、ただただ付和雷同して同じ事を伝えるだけなら、こんなに多くのテレビ局は不要なのである。

170424powerspot <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月22日 (土)

山口百恵の「横須賀ストーリー」

先日、朝日新聞にこんな記事が載った。
「(もういちど流行歌)「横須賀ストーリー」山口百恵 あまりに歌が巧かった17歳
 芸能界にいたのは、たった7年半。短い間にアイドルから国民的な歌姫へと駆け上がった山口百恵さんにとって、最大の転機となった一曲です。
     *
 「彼女は胃の中に歌を一度ストンと収め、はき出すように歌った。そこには彼女の17歳までの生き方、環境、すべてが表れていた」
 「横須賀ストーリー」を作曲した宇崎竜童さん(71)は、当時17歳だった百恵さんが、デモテープをもとに歌ったときの印象を強烈に覚えている。
 何人もの歌手に楽曲を提供してきた。宇崎さんが歌ったデモテープを渡すと、歌い方までコピーしてしまう歌手が多かった。だが、百恵さんは違った。
 「歌い出しの(拍をずらして刻む)シンコペーション、感情の込め方、発声。彼女はすべて自分のものにして、自然にできていた」
 あまりにも巧(うま)いので、ボイストレーナーがついて歌い方を指導しているのだろうと思っていたという。
170422yokosuka  作詞は妻の阿木燿子さん。神奈川県横須賀市育ちの百恵さんに重ねて書いた「横須賀ストーリー」は、レコード会社の求めでアルバム用に夫婦で用意した4曲のうちの1曲だった。
 「作曲の10年くらい前にイタリアブームがあって、『イタリアンロック』を意識して作った。『これを百恵さんが歌ったらカッコイイだろうな』と思って、サックスを使って」
 4曲の中で一番面白い曲に仕上がったと感じたが、アルバムには使われなかったので没になったと思っていたという。
 「シングルに採用されたとき? ああ、これまでの百恵さんとは違う、世界を変えていくつもりなんだなと感じました」
 アンケートでも、作り手同様、百恵さんの歌唱を称賛する声が相次いだ。
 「燃える情念をあの硬い表情で歌い上げる姿が本当に印象的だった」(宮城、55歳女性)、「無表情で歌うのに臨場感があった」(京都、65歳女性)。
 百恵さんが飛躍するきっかけとなった一曲だという見方も一致する。
 「初めて聴いたとき、百恵さんが『アイドル』から『大人の歌手』になったと感じた」(東京、56歳男性)、「山口百恵がこの曲を境に変わり、伝説の歌い手になった。そんな転機の一曲だと思う」(宮崎、64歳男性)。
 「イミテイション・ゴールド」「プレイバックPart2」「ロックンロール・ウィドウ」……。宇崎さんと阿木さんはその後も、印象的な楽曲を提供し続けた。アルバム収録曲などを含め、その数約70曲。疾走するかのような速さで存在感を増した百恵さんの約4年を、夫婦も伴走した。
 引退について、宇崎さんが感じたことは、ふたつ。
 「『ああ、もう書かなくていいんだ』って、背負っていたものが下ろせた感じと、『もうちょっと書きたかったなあ』と。いつも挑戦状をたたきつけられて、プロとしての幅を広げてくれた存在でした」

 ■文学に飢えていた?
 歌謡界のトップアイドルから、なぜ畑違いの自分たちに曲が依頼されたのか。宇崎さんはずっと疑問に思ってきた。その謎が解けたのは、約30年後のことだ。
 「実は数年前、初めて百恵さん夫妻と一緒に4人で食事したんです」
 宇崎さんはそこで、本人の“ご指名”だったと確認する。百恵さんのラジオ番組にゲスト出演した際、即興で歌を作り、その場で披露したことがあった。「この人はこういうメロディーを書くんだ、じゃあ、私にも書いてくれるかなって。そう思ったみたいです」
 さらに歌唱指導を受けていたという思い込みも、勘違いだったと知る。「(録音の際)宇崎さんのデモテープしか聴いていませんって。本当に驚いた」
 確かに傑出した歌い手だったと思う。歌い方を注文し、その注文を超える歌が返ってくることもしばしば。普通の歌手は1カ所注意されると、そこを意識して別の部分が乱れるが、百恵さんにはあてはまらなかった。「夜中までドラマの収録をしてからスタジオに来てそれをやってのけるんですからね。超人でした」
 一方で、当時から百恵さんの知性や品格を感じ取っていた。「ラジオでご一緒したときも、いつも文庫本を持ち歩いていた。文学に飢えている感じ」。本当はもっと勉強したかったんだな、と思ったという。(岩本美帆)」(
2017/04/15付「朝日新聞」b2より)

<山口百恵の「横須賀ストーリー」>

「横須賀ストーリー」
  作詞:阿木燿子
  作曲:宇崎竜童

これっきり これっきり
もうこれっきりですか
これっきり これっきり
もうこれっきりですか

街の灯りが 映し出す
あなたの中の 見知らぬ人
私は少し 遅れながら
あなたの後 歩いていました
これっきり これっきり
もうこれっきりですか
これっきり これっきり
もうこれっきりですか
急な坂道 駆けのぼったら
今も海が 見えるでしょうか
ここは横須賀

話しかけても 気づかずに
ちいさなアクビ 重ねる人
私は熱い ミルクティーで
胸まで灼けて しまったようです
これっきり これっきり
もうこれっきりですか
これっきり これっきり
もうこれっきりですか
あなたの心 横切ったなら
汐の香り まだするでしょうか
ここは横須賀

一緒にいても 心だけ
ひとり勝手に 旅立つ人
私はいつも 置いてきぼり
あなたに今日は 聞きたいのです
これっきり これっきり
もうこれっきりですか
これっきり これっきり
もうこれっきりですか
そう言いながら 今日も私は
波のように 抱かれるのでしょう
ここは横須賀

先日、「今ごろ!?山口百恵著「蒼い時」を読む」(ここ)という記事を書いたが、結局、まだまだ山口百恵は生きているということ。
しかし別の意味で、この歌も自分には新鮮・・・。何度も書いているが、自分は歌を聞いていても、まるで歌詞を理解していない。よって、この歌も、今初めて歌詞を文章として読んで、「この歌は、そういう歌だったのか・・・」と感心している始末・・・。自分にとっては、二度楽しめるのであ~る。

170422yamaguchiまあ、そんなバカな話は置いておいて、改めてwikiで、山口百恵のシングル曲を眺めてみると、確かにこの「横須賀ストーリー」で、歌の世界が変わった。ここからオトナの歌手への脱皮が始まった。これ以降の歌の凄まじいこと・・・

自分の備忘録を見ると、初めて買ったLPが1975年の2枚組のベストアルバム。「湖の決心」までだった。デビュー当時の歌は上手とは言えなかった。それが日に日に上手になって、新境地を拓いて行った。

上の音源は、自分の好きなハイレゾ音源(ここ)からダウンコンバートしたもの。40年経っても、昔の音はちゃんと“生きて”いる。
まだまだ楽しめる、若い頃に聞いた歌の数々である。

170422wasureta <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月20日 (木)

「共謀罪」~「戦前と違う」とは思わない 半藤一利さん

国会で審議が始まった「共謀罪」。テレビのコメンテーターは別として、半藤さんはどう捉えているのかな・・・と思っていたら、今朝の朝日新聞に載っていた。

「(問う「共謀罪」 表現者から)「戦前と違う」とは思わない 半藤一利さん
     窮屈になるのは、あっという間
                          ■作家・半藤一利さん(86)
 戦争は昔の話。本当にそう言い切れるのだろうか
     ◇
 私が11歳のとき太平洋戦争が始まった。東京大空襲では、逃げている途中に川に落ちて危うく死にそうになる経験もした。
170320handou  向島区(現・墨田区)の区議だったおやじは「日本は戦争に負ける」なんて言うもんだから、治安維持法違反で3回警察に引っ張られた。
 当時は戦争遂行のための「隣組」があった。「助けられたり、助けたり」という歌詞の明るい歌もあるが、住民同士を相互監視させる機能も果たした。いつの世も、民衆の中には政府に協力的な人がいる。「刺す」という言い方もあったけれど、おやじを密告した人がいたんだろう。
 歴史を研究してきた経験から言えるのは、戦争をする国家は必ず反戦を訴える人物を押さえつけようとするということだ。昔は治安維持法が使われたが、いまは「共謀罪」がそれに取って代わろうとしている。内心の自由を侵害するという点ではよく似ている。
 治安維持法は1925年の施行時、国体の変革を図る共産主義者らを取り締まるという明確な狙いがあった。その後の2度の改正で適用対象が拡大され、広く検挙できるようになった。
 政府は今回の法案の対象について「『組織的犯罪集団』に限る」「一般の人は関係ない」と説明しているが、将来の法改正によってどうなるか分からない。
 私に言わせると、安倍政権は憲法を空洞化し、「戦争できる国」をめざしている。今回の法案は(2013年成立の)特定秘密保護法や、(15年成立の)安全保障法制などと同じ流れにあると捉えるべきだ。歴史には後戻りができなくなる「ノー・リターン・ポイント」があるが、今の日本はかなり危険なところまで来てしまっていると思う。
 「今と昔とでは時代が違う」と言う人もいるが、私はそうは思わない。戦前の日本はずっと暗い時代だったと思い込んでいる若い人もいるが、太平洋戦争が始まる数年前までは明るかった。日中戦争での勝利を提灯(ちょうちん)行列で祝い、社会全体が高揚感に包まれていた。それが窮屈になるのは、あっという間だった。その時代を生きている人は案外、世の中がどの方向に向かっているのかを見極めるのが難しいものだ。
 今回の法案についてメディアはもっと敏感になるべきだ。例えば、辺野古(沖縄県名護市)での反基地運動。警察が「組織的な威力業務妨害罪にあたる」と判断した集会を取材した記者が、仲間とみなされて調べを受ける可能性はないか。「報道の自由」を頭から押さえつけるのは困難でも、様々なやり方で記者を萎縮させることはできる。
 法案が複雑な上、メディアによって「共謀罪」「テロ等準備罪」など様々な呼び方があり、一般の人は理解が難しいだろう。でも、その本質をしっかり見極めてほしい。安倍首相は法律ができなければ、「東京五輪を開けないと言っても過言ではない」と答弁した。それが仮に事実だったとしても、わずか2週間程度のイベントのために、100年先まで禍根を残すことがあってはならない。(聞き手・岩崎生之助)
     *
 はんどう・かずとし 「日本のいちばん長い日」「ノモンハンの夏」など昭和史関連の著作多数。「文芸春秋」の元編集長。」(
2017/04/20付「朝日新聞」P39より)

昭和史の大家である半藤さん。その半藤さんの言葉は、自分にとってみると、幾多の論者の言葉よりも重い。
どこから切り取って見ても、あまりに乱暴な法律「共謀罪」。民進党の山尾志桜里氏の厳しい質問に、金田法相がどううろたえようが、首相は動じない。
首相にこの自信を与えているのは、おごり・・・
それにしても、今の日本の政治はあまりに子供じみている。ボクちゃん政治がまかり通る。

話は変わるが、本棚にあった城山三郎の「落日燃ゆ」を“今ごろ”読んでいる。
広田弘毅の話だが、中身が濃い。文章の一行一行が重たい。
先日、読もうと思ってページをパラパラめくっただけで止めてしまった某女流作家の、母親との葛藤を描いた小説に比べると、大人と子供の差。こんな軽い小説は時間のムダ・・・。

それにしても、かつての政界は、大物政治家が多かった。その揉み合いの中から議論が進んだ。それに比べて、「1強」は絶対に良くない。戦前の関東軍の暴走を連想させる。
こんな専制政治がいつまで続くのか? 内閣支持率を盾に、傍若無人に振る舞う首相を、いつ止められるのだろう・・・
この本を読み終えたら、1巻で止まっている「小説吉田学校」にも、もう一度チャレンジしてみようかな、と思った。別に昔を懐かしむ懐古趣味はないけど・・・

170420sumimasen <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月19日 (水)

「東芝はノモンハン事件そっくり」

最近は、若者と同じく、家の中でもスマホを持ち歩っている。画面は小さいのだが、クイックに情報を得るには便利。前にも書いたが、その中でも「Yahoo!ニュース」というアプリを良く見ている。このアプリが便利なのは、「テーマ」というカテゴリがあり、「テーマを探す」に興味のある文言を登録しておくと、それに関したニュースだけを拾ってきて表示してくれる。
自分がいま「フォロー中」の言葉は、「東芝」と「森友学園への国有地売却問題」の二つ。
森友問題は、最近はニュースが無く、面白くない。それに対して東芝問題は、止まるところを知らず、益々蟻地獄に落ちて行っている。
そんな東芝に関するニュースの中で、次の記事に、妙に納得した。

「『失敗の本質』共著者が指摘 「東芝はノモンハン事件そっくり」〈AERA〉
 沈まぬはずの“電機の巨艦”が1兆円超の巨額損失の渦に飲み込まれようとしている。原因は原発事業の失敗だ。成長期や昭和のニッポンを力強く牽引し、明日は今日より豊かな生活をもたらした名門企業で、一体何が起こったのか。そのとき社員や関係者は何を見て、どう感じたのか。そして何が元凶だったのか。AERA 2017年4月17日号では「苦境の東芝」を大特集。関係者証言やジャーナリストの分析で全貌に迫った。
 日本軍の組織的欠陥を解き明かし、発刊から30年を経て読み継がれる名著『失敗の本質』。共著者の一人は、東芝という組織の中に、日本軍と驚くほどの類似性を読み取る。
*  *  *
 ビジネスパーソンが「座右の書」として挙げることの多い『失敗の本質──日本軍の組織論的研究』(中公文庫)。人気の秘密は、先の大戦を戦略と組織の視点から分析している点にある。同書はノモンハン事件、ミッドウェー、ガダルカナル、インパール、レイテ、沖縄という各作戦の失敗を、組織としての日本軍の失敗と捉え直し、日本型組織に共通する欠陥を浮き彫りにした。1984年、同書を世に問うた執筆者6人は、
「現代の組織にとっての教訓、あるいは反面教師として活用することが最も大きなねらい」
 と記した。それから30年あまり。日本を代表する企業、東芝が消滅の危機に瀕している。

失敗の責任者が昇格
「東芝は日本軍の組織的な欠陥を克服することなく、相当程度に継承してしまった」
170419toshiba1  そう残念がるのは、同書の共同執筆者で経営学者の寺本義也さん(74)だ。現在もハリウッド大学院大学で教授として教壇に立つ。同教授によれば、東芝と日本軍は失敗の経緯や組織の特性まで共通点が多い。特に注目すべきは39年のノモンハン事件と、東芝による2006年のウェスチングハウス(WH)買収の類似性だという。
 ノモンハン事件とは、当時の満州国の西北部で起きたモンゴルとの国境線をめぐる紛争。衝突を拡大しない方針をとっていた東京の参謀本部に対し、満州を管轄していた関東軍が独断でモンゴルの後ろ盾だったソ連軍と激突し、大敗北を喫した。寺本教授は言う。
170419toshiba2 「東芝の本社を、ノモンハン事件当時の参謀本部だとすれば、WHは関東軍です。大事な情報を本部に上げずに現地で独走した点、極めて甘い戦況判断のもとで戦線を拡大した点、結果的にそれが組織全体の道を誤らせた点も全く同じです」
 さらに、失敗の責任者が追及されるどころか昇格した構図が「あまりにも似ていて驚いた」という。ノモンハン事件で無謀な作戦を仕切ったのは、関東軍の服部卓四郎中佐と辻政信少佐。この二人は事件のあと、東京の参謀本部の作戦課長及び班長に昇進し、ガダルカナルをはじめとする負け戦でも主導的立場にあった。一方東芝では、WHの買収を推し進めた志賀重範氏と、志賀氏が招聘したダニー・ロデリックWH元社長が、16年3月期に大幅な損失を出したにもかかわらず、志賀氏は東芝本社の会長に、ロデリック氏は東芝エネルギーシステムソリューションの社長に昇格していた。
「このコンビのもとでのWHの暴走が、東芝本体の危機につながったわけで、まさに第2のノモンハン事件と言っても過言ではない」(寺本教授)

願望は戦略ではない
『失敗の本質』のノモンハン事件の総括を読むと、東芝の姿が二重写しに見えてくる。
「情報機関の欠陥と過度の精神主義により、敵を知らず、己を知らず、大敵を侮っていた。また統帥上も中央と現地の意思疎通が円滑を欠き、意見が対立すると、つねに積極策を主張する幕僚が向こう意気荒く慎重論を押し切り、上司もこれを許したことが失敗の原因であった」
 寺本教授は、日本軍と東芝は組織としての三つの共通した欠陥を抱えていたと分析する。一つ目は「戦略のあいまいさ」だ。『失敗の本質』ではこんな指摘がある。
「本来、明確な統一的目的なくして作戦はないはずである。ところが日本軍ではこうしたありうべからざることがしばしば起こった」
 東芝のような大組織にとって、事業の方向づけと資源の配分を決める「戦略」は何よりも重要だ。しかし、一般には2千億円程度とみなされていたWHを約6千億円もの高値で買収したのはなぜなのか。寺本教授はその戦略の意図があいまいだという。
「当時の西田厚聰社長は、原子力企業で世界ナンバーワンになると考えていたのでしょうが、それは『願望』であって戦略ではない。願望はいくら積み上げても、戦略にはならない」

逐次投入の戦い方
 また重要な戦略であればあるほど、最悪の事態を想定したリスクマネジメントが必要だが、それも不十分だったと指摘する。東日本大震災は予測できないにせよ、最悪の事故が起きた場合に事業を継続できるか突き詰める必要があったはずだという。
 15年にWHがアメリカの原発建設会社を買収した判断も、根拠のない楽観主義と、経営学でいうところの「サンクコスト(埋没原価)・バイアス」によるものだと同教授は見る。サンクコストとはすでに使ってしまった費用のことで、途中で事業をやめても戻ってこない。しかし人間は失ってしまったものに価値を感じる傾向にあるため「あれだけ投資したのだからもったいない」とさらに投資を続けてしまうことを言う。
「ここまで兵力を投入したのだから撤退はできない、と逐次投入を続けた日本軍の戦い方と同じです」(同教授)
 もう一つ、組織そのものの欠陥として、日本軍と東芝に共通するのは「行き過ぎた縦割り」だ。『失敗の本質』では、「戦争において、近代的な大規模作戦を実施するには、陸・海・空の兵力を統合し、一貫性、整合性を確保しなければならないが、日本軍の統合能力は、米軍には遠く及ばなかった」と指摘している。東芝の場合、事業が多岐にわたるため、ある程度の縦割りは必要だが、「ガチガチの縦割り」(同教授)が他の部署に口を挟めない空気をつくった。
「原子力事業部がWH買収を進めようとした時、他の部門では疑問視する人もいながら消極的賛成に回ってしまった。組織論的に言うと、分業を進めれば進めるほど、統合が必要になるが、東芝は統合力に欠け、『総合電機』ならぬ『集合電機』になってしまった」(同教授)

過度な精神主義依存
 三つ目の共通の敗因は「ガバナンスの欠如」。結果として、おざなりの形式主義と過度の精神主義がまかり通った。社外取締役制度を導入したものの、機能を果たさず、15年には「チャレンジ」の名の下での過大な目標達成の強要が明らかになった。
「過度な精神主義に依存するのは組織の末期的症状。日本軍も敗北を重ねるごとにどんどん精神主義が強くなった。どんな作戦も最後は『敢闘精神で頑張れ』と。担当者が物資の補給が不十分だと訴えても上官は『それは君の敢闘精神が欠如しているからだ』と叫んで終わり。論理的な議論が封じられた」
「戦略があいまい」「硬直化した縦割り組織」「ガバナンス不全」。これらは東芝だけの問題ではない──。ソニー出身の経営学者で、戦略論を専門とする長内厚・早稲田大学大学院経営管理研究科教授の指摘も重い。
「日本企業の多くは技術力だけで差別化をはかり、かつてはそれで競争に勝てた。そのため、技術的な成果を出した人が、経営とは何か、戦略とは何かを学ばないまま、社長や取締役になっている。しかし、全体を俯瞰できる統合力と戦略が問われる時代には、それでは適応できない」
 長内教授には、大艦巨砲主義の時代の成功体験に縛られ、飛行機を主力にした制空権がモノをいう時代になっても戦艦大和や武蔵で戦おうとして負けた日本軍の姿が重なって見えるという。
 前出の寺本教授は取材の最後にこう警鐘を鳴らした。
「日本の企業の喫緊の課題は、本当の意味での『経営者』を育成する仕組みづくりです。日本軍の失敗、そして東芝の失敗から日本社会は教訓をつかみとらなければいけない」(編集部・石臥薫子)」(「
AERA」2017年4月17日号ここより)

東芝の凋落については、各メディアが面白おかしく論評している。上の記事も同じだが、それでもこの見方は、何か説得力がある。

170419toshiba3 昨夜(2017/04/18)は、建業法の「特定建設業」の許可を維持するために、エネルギーや社会インフラ事業など主要4事業をも分社化して2万人移籍、東芝本体は持ち株会社へ、と報道されたが、今日は日テレが「本体に人事・経理・総務など管理部門を残し1000人規模の人員削減を検討している」と報道した。(今見たら、サイトがエラーになるので、誤報かも知れない)

NAND事業の売却についても、連日色々な動きが報道され、株価もマネーゲームのように日々上下を繰り返している。
140年の歴史を持ち19万人の大企業が、たかだか2~3人の“サラリーマン社長”の選出を間違えると、こうなってしまう。
かつての山一証券と同じく、安心出来る会社などというものは無い。このことを、世のサラリーマンは、よくよく肝に念じなければいけない。

さて、もう一つの森友学園問題の尻つぼみは、「やっぱり~!」という感か?
何か新しい爆弾でも出てくれば、テレビのワイドショーが視聴率稼ぎに取り上げるのだろうが、このまま終わってはあまりに無念。アベ君の言いたい放題で終わってしまうとは・・・
そう言えば、さっき「森友学園の問題をめぐり、安倍晋三首相夫人の昭恵氏と夫人付職員だった経済産業省の谷査恵子氏に国家公務員法違反の疑いがあるとして、政治経済誌『日本タイムズ』発行人の川上道大氏は4月18日、検事総長と大阪地検特捜部宛てに告発状を送った。」というニュースが流れたが、地検もお役所。期待は出来ないだろう。
明るいニュースの無い世の中である。

170419jyana <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月18日 (火)

「世界調査でわかった健康長寿の食べ方上手」~家森幸男氏の講演

だいぶん前だが、NHKラジオ第2で、「文化講演会「世界調査でわかった健康長寿の食べ方上手」~武庫川女子大学国際健康開発研究所所長…家森幸男」(2017/02/19放送)を聞いた。
このお話は今後の参考のために残しておいた方が良いかな・・・と思って、取り上げてみる。

NHKのサイトにはこう解説がある。
文化講演会「世界調査でわかった健康長寿の食べ方上手」
   武庫川女子大学国際健康開発研究所所長…家森幸男

日本人が平均寿命で世界一長寿なのは、先進国の中で心臓死の数がもっとも低いからである。また米食でコレステロールが低く、大豆や魚の摂取が血管を良好に保つことも証明された。しかしこうした食事は塩分過多で、脳卒中などの疾患を起こしやすく、健康寿命は平均寿命より10年短い。それが近年、食事にいくつかの工夫を加えることで健康寿命を延ばせることがわかってきた。その工夫を伝授する。」(
ここより)

講演の最後の部分を聞いてみよう。
<「世界調査でわかった健康長寿の食べ方上手」~家森幸男>

*この番組の全部(60分)をお聞きになる方は、(ここ=ZIP)をクリックしてしばらく待つ。

気になった所をメモしてみる。
「野菜・果物をふんだんに食べる。脂肪の少ない肉も大事。
一日60gの大豆を採ると心臓死が防げる。
大豆のイソフラボンは血管の壁に働いて植物性のエストロジェンとして働いて一酸化窒素を作る。一酸化窒素は血管を拡張し、血液サラサラ効果がある。
要するに、血管の健康のためには大豆と野菜を食べると良い。
世界中を回って分かった。女性のきれいなところは長寿地域が多い。女性がきれいなのは肌の末梢循環がよい。肌に潤いがある。肌に潤いがあれば、脳や心臓や腎臓の臓器の末梢循環が良い。だから臓器が元気。臓器が元気ならば長寿につながる。そういう理屈。

肝臓は、動脈硬化を起こす悪玉コレステロールを処理する受け口。これを作らせるのが女性ホルモン。女性ホルモンの代わりが大豆のイソフラボン。だから大豆を食べると悪玉コレステロールが減って動脈硬化が減って心臓死が少なくなる。

次に乳がん。がん細胞の中にエストロジェンを入れると増殖する。そこにイソフラボンを入れると増殖しない。だから大豆は乳がんの予防になる。どれだけ採ったらよいか。イソフラボンにして60~70mg。納豆1.5パック食べれば良い。
前立腺がんも同じく納豆1.5パックの弱い女性ホルモンの作用で、増殖が抑えられる。
他にも骨の健康にも良い。

魚のタウリンは、肥満度が低い、血圧も低い、コレステロールも低いことが分かった。魚を多く採っている人は、心臓死が少ない。どれだけ食べたらよいか? 一切れの魚、80~100gの魚を食べればよい。

世界の人を、大豆と魚を採っている順にそれぞれ5グループ、全部で25のグループに分けたところ、両方とも一番少ないグループには日本人はゼロ。逆に両方とも一番多く採っている1/25のグループに、何と日本人は90%。日本食の特色は大豆や魚を食べていると言うこと。

日本人は大豆や魚をたくさん食べる⇒心筋梗塞が少ない⇒世界一寿命が長い

健康寿命を延ばすには?
マサイ族には高血圧はいない。2.5g。当時塩分を採っていなかった。
塩分の量で脳卒中の死亡率が確実に上がる。7g(今の日本人は平均11g)を目標に塩分を下げれば、脳卒中は起こらなくて済む。

大豆、野菜、魚、海草、乳製品を多く採っている人たちは、脳血管性の認知症を55%減らすことが出来る。アルツハイマー型の35%減らすことが出来る。
ヨーグルトは免疫力を上げる効果がある。

健康寿命を短くする原因は寝たきり。その原因は脳卒中や骨折。そして元気にしている人もインフルエンザになって肺炎になって亡くなる。肺炎は脳卒中を超えて死因の第3位。
原因は、脳卒中は食塩の過剰、骨折はカルシウム不足、インフルエンザは免疫力の低下。
まとめとして、何を食べたらよいか?「まごはやさしいよ」と覚える。
まめ、ごま、海草、野菜、魚、椎茸、いも+ヨーグルト。
これで10年伸びる。健康寿命、プラス10(テン)!」

こんな話を聞いているうちに、前に書いたこんな話を思い出した(ここ)。
カミさんの友人のある奥さんの話。
「自分はコレステロールが高いが、薬を飲むことにした。食事制限をすると、あれもダメこれもダメ、で何もかもおいしくない。それだったら、薬を飲んででも、おいしい物を食べたいじゃない!?」
節制と自分の体質に関する考え方・・・。そして薬に対する考え方・・・

タバコを吸う人が「好きなタバコを止めるくらいなら、少しばかり寿命が短くなってもOK」と豪語するが、いざ医師からタバコに関係する病名を告げられると、即禁煙する。という話をよく聞く。
結局、病気の怖さは、何よりも大きいという事。

さて、我が家の食事は、意外とこれに合っているかも・・・。カミさんが結構ウルサイので・・・
自分はあまり意識していないが、毎朝ヨーグルトは食べさせられている。納豆も、自分はいまひとつだが、カミさんは大好物で毎日食べている。ゴマもよく食べている。
カミさんの食生活はまさに模範的。しかし、日々の体調は万全とは言えない。老化が原因なのは分かっているが、いつも不調を訴えている。
一方自分は、まあまあの体調・・・。メイ子も、何とか現役を保っている。
塩分控えめはツライが、それでも病院での長患いは避けたいもの。
だから、この模範的な食生活に近付けられるよう、“ちょっとずつ”でも心がけたいものだ。

170418roudou <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月17日 (月)

「北情勢緊迫も…戦争を煽る安倍首相と大政翼賛報道の恐怖」

最近、スマホで「Yahoo!ニュース」というアプリを良く使っている。そこで見付けたこんな記事・・・・
北情勢緊迫も…戦争を煽る安倍首相と大政翼賛報道の恐怖
 果たして6度目の核実験を強行するのか。北朝鮮情勢が緊迫する中、「戦争屋」の本性がムキ出しになってきたのが安倍首相だ。
 ここ最近は北朝鮮の脅威を煽る発言が目立ち、13日の参院外交防衛委で、北朝鮮が「サリンを(ミサイルの)弾頭につけて着弾させる能力をすでに保有している可能性がある」と踏み込んだのに続き、14日も陸自の西部方面総監部の訓示で「北朝鮮の核・ミサイル開発は深刻さを増し、テロの脅威が世界に拡散している」と気炎を上げていた。
「北朝鮮の行動を改めさせる必要がある。圧力をかけていかなければ、彼らは対応を変えていかない」
「今のまま国際社会に挑戦を続けていけば、未来がないと北朝鮮に理解させないといけない」
 安倍首相の北朝鮮に対する発言はどんどん前のめりになっていて、トランプそっくり。今すぐにでも自衛隊に出撃命令を出してもおかしくない。朝鮮半島近海に空母「カール・ビンソン」などを派遣した米軍の後ろ盾を得て強気になっているのだろうが、本来はイケイケドンドンのトランプに自制を促すのがスジだ。それが先頭に立って北朝鮮を刺激しまくっているから許し難い。「戦争放棄」を掲げる日本の総理大臣としてあり得ない姿だ。
 安倍首相は昨年12月にオバマ前大統領と一緒にハワイ・真珠湾を訪れた際、「二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない」と誓っていたが、やっぱり大ウソだったワケだ。

新聞・テレビも大政翼賛会に
 一方、そんな安倍首相の姿勢を少しも批判せず、挑発発言をタレ流している新聞・テレビも同罪だ。アフガン戦争やイラク戦争で証明されている通り、米国が軍事介入するほど事態はドロ沼化する。しかも、安倍政権が集団的自衛権の行使を認めたため、北とコトが起きれば自衛隊はいや応なく米軍と一緒に戦場に駆り出されるのだ。戦後70年間余り守り続170417abe けてきた「平和国家」を捨て去り、いよいよ殺し殺される「戦争国家」になるのだ。新聞・テレビは今こそ、「社会の木鐸」としての役割を果たすべきなのに、戦前と同じで「大政翼賛会」と化しているから、ムチャクチャだ。
「首相が率先して戦争を煽っているのだから、こんなバカな話はありません。中国の王毅外相は『武力では問題を解決できない』と呼び掛けていますが、本来は日本が果たすべき役割です。大体、本当に有事になったら(日本も)終わりですよ。自制を促さないメディアもどうかしています」(元外交官の天木直人氏)
 このままだと、安倍首相が「1億総玉砕」「本土決戦に備えよ」なんて言い出しかねない。(
2017/04/16付「日刊ゲンダイ」ここより)

まさに“歯に衣着せぬ”記事は「日刊ゲンダイ」に多い。
wikiを覗いてみると「論調~マスメディアを含む権力層に対する批判に定評がある。栗林利彰によれば、『日刊ゲンダイ』は公人や権力者について「疑わしきは、書く」という姿勢をとっており、これにより読者の共感を呼ぶような鋭い追及が可能になり、大新聞にない強みが生まれているという。」とある。
夕刊紙ならではの自由さがあるようだ。

夕刊紙と言えば、先日NHKの「アナザーストーリーズ 運命の分岐点「山口組対一和会~史上最大の抗争~」」(2017/04/17再放送ここ)を見た。

暴力団の抗争に、一般全国紙がほとんど報道しない中、神戸や大阪の夕刊紙は、どぎつく報道したそうだ。自由な夕刊紙の方が、意外と本質を突いていることがあるのかも・・・

話は変わるが、昨日行われたトルコの国民投票の結果・・・。
トルコの国民投票で大統領の権限強化に賛成派が51%を占め、与党は勝利宣言
トルコで16日、大統領の権限を強化する憲法改正案についての国民投票が行われ、賛成派が過半数を占める結果となった。
99.45%の票が数えられた段階で、賛成派が51.37%、反対派が48.63%を占めた。選挙管理委員会も、16日夜の段階で賛成派が過半数となったことを認めている。
・・・
フランスのテレビ局「フランス24」の報道によると、テレビの選挙報道は「90%がエルドアン支持の内容だった」という。それでも51%ほどしか獲得できなかったのだとすれば、反エルドアン勢力はかなり根強いものだったと言えそうだ。
反対派の国民の大きな懸念は、憲法改正によって事実上の独裁政治が行われる可能性だ。すでに現実化していると見る人もいる。昨年のクーデーター未遂事件後、クーデーターに何らかの形で関係していたとして数万人規模の市民が逮捕され、10万人以上が職を追われている。
メディア現場でも粛清が行われている。トルコ人ジャーナリストのヤブズ・ベイダー氏によると、当局に逮捕され、投獄中のジャーナリストや編集幹部は150人から160人に上る。政府批判を紙面、ニュースサイト、ソーシャルメディア上で行うと粛清の対象になってしまう。
トルコ出身だが今はオランダに住むジャーナリスト、エフェ・ケレム・ソゼリ氏の調査によると、2007年から政府によるメディアの検閲範囲が次第に広がってゆき、2015年には国家の安全保障に損害を与えるウェブサイトは、政府が4時間以内に閉鎖できる権利を持つようになったという。
「メディアのほとんどを政府が直接、間接的に支配しているのが実情」(トルコのメディア状況をモニターする「ターキー・ブロックス」のアルポ・トーカー氏、談)ということもあり、今後、さらにメディア統制が厳しくなるのは必須だ。・・・」(
ここより)

権力がメディアを支配し、その扇動による国民投票で何とか過半数を制する。そして、それを根拠に独裁体制を確立する・・・。
日本も、数の力、つまりは国民の投票による信任を盾に、戦争への道に進んでいる。

現在の北朝鮮問題についても、今朝のTV朝日「モーニングショー」(2017/04/17)で玉ちゃんがこう言っていた。
「アメリカが先制攻撃をするよ、と言ったら、日本はハイと言うだけ。政府はそう言うだろうが、国民はハイとは言えない。アメリカ本土が危ないと考えて先制攻撃したら、アメリカ本土の被害はない。しかし全面戦争になったら、被害を受けるのは韓国と日本。それなのに、国民はハイとは言えない。我々が声を挙げなければダメ。」「アメリカが先制攻撃をかける場合、日本はイエスというのかノーと言うのかの議論が為されていないまま、このような状況が続いている。」「北朝鮮が日本本土も、と言ってきた。それは横田であり横須賀。米軍のヘッドクォーターは横田にあるので、そこを狙われたら、日本全体の問題になる」

つまり、横田に近い当地も、他人事ではない、ということ。
安倍政権が、北朝鮮問題を好機と捉えて、メディアを利用して「だから戦力増強は必要。自国を守るために自衛隊の参戦は必要」と扇動する・・・・。
有り得ないことが、どんどん実現してしまう今の世の中。憲法の「戦争放棄」という言葉が絵空事になりかねない日本。
何度も書いているが、そうさせているのは、投票によって安倍政権を支持している国民そのものなのである。

170417jab <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月15日 (土)

Panaのデジカメ「DMC-SZ7」の修理に失敗した話

実は「デジカメの修理をした話」という記事を書くつもりだったが、失敗してしまったので、タイトルを変えた。トホホ・・・。(エムズくんでも失敗することはあるのだ!)

カミさんが愛用してきたデジカメは、とにかく軽いパナソニックの「DMC-SZ7」(2012/05/30購入)という製品。本体が116g、バッテリー・メモリー込みでも133gしかない。その前に5年1704140 間使った「DMC-FX30」(ここ)という機種も、本体が132gのものだった。
この製品もよくゴミが入り、前の機種ほどレンズ部の分解が楽ではないので、メーカーにゴミ取りの修理に出したことがあった。
それが壊れたのが2016/11/03。何枚か撮っているときに、絞りが開きっぱなしになった。明らかな故障である。4年しか使っていないが、まあ潮時かな、と思って、新機種に替えることにした。我が家の機種の選択基準は “軽さ”。同じPana製品で選ぼうと思ったが、Panaでは、もうデジカメには力を入れていないらしく、同じシリーズの後継機種DMC-SZ10も、163gと重くなって、そもそも売り切れで手に入らない。
それで仕方なく、老舗のCANON製を買おうかと、123gと最も軽い「IXY190」という機種を選んだ。
しかし、どうもこの画質が気にくわない。電灯色の部屋のホワイトバランスがいまひとつで、白くならない。そして画質がぴりっとしない。もちろんこれは主観。相性の問題。
それに比べて、iPhoneのデジカメ機能は素晴らしい。画素数が劣るが、画質はさすがにアップルが社運を賭けているだけあって、その辺のデジカメよりもよっぽど良い。
それで、カミさんはデジカメだが、自分はもっぱらスマホを使っている。

さて本題だが、CANONの画質が自分にはフィットしないので、いっそPana製を修理してしまおうかと考えた。久しぶりに壊れたデジカメの電源を入れると、絞りも正常でちゃんと写る。パソコンに転送してもOK。しかし、写した写真をカメラで確認するとき、液晶画面が縦になる。そして「電源を入れ直して下さい」と出る。

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これは「本体基板の交換で直るな」と判断・・・。
まず分解してみて、自分で基板の交換が出来るかどうかを判断。
本体の下部3カ所とサイド2カ所のビスを取ると、裏のカバーが簡単に取れる。右側にある操作部の基板は、下の基板とコネクタでつながっているので、上に持ち上げると下の基板のコネクタが外れて取れる。その状態でその下にある白いプラスチックも外す。金属シャーシに取り付けられた液晶は、上下で本体と噛み合っているの、マイナスドライバーでそれを外すと液晶が外れる。

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レンズ部は、フラットケーブル2つで基板とつながっているので、小型ラジオペンチを使って外す。液晶もフラットケーブルでつながっているので外す。本体基板は、ビス一つと、上のシャッターの基板と、コネクタでつながっているので、右側の外部接続端子を逃がしながら、下方向に引くと取れる。かくして、本体の制御基板が外れることを確認した。
組立はこの逆。

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さて、では正常な基板をどのようにして手に入れるか? やはりネットオークション。
液晶基板が割れているというジャンク品を見付けた。送料を入れて1250円。あくまでもジャンク品なので、基板が正常かどうかは分からない。でも、まあ千円を捨てる覚悟で、これを手に入れた。
修理の基板交換は、人間で言う心臓移植のようなもの。徐々に壊れた臓器よりも、交通事故で一発で壊れが方が、内臓は生きている可能性がある。それで「液晶が割れている」という言葉を重視。落として液晶を割って、そのまま使わなくなった。つまりは“内部の電気部品は生きている”ことに賭けた。

ここまでは良かったのだが、これからが誤算。着いたジャンク品に、バッテリーを入れてスイッチを入れても、ウンともスンとも言わない。明らかな「故障品」だった。
ここまででガックリ。しかし、せっかくだからと、着いたジャンク品を分解して基板を交換してみた。しかし、案の定、ウンともスンとも言わなかった。つまりは基板ごと壊れていたジャンク品だった。
仕方が無く、元の基板に戻したのだが、下記のようにかえって絵が出なくなってしまった。
17041510 このような発振現象は、アースの接続不良の現象に似ているが、そんな部分もないため、手が打てない。壊れた基板を入れたので、他の部分が壊れてしまったのかも知れない。
再度、もうちょっと程度の良い(基板が生きている)ジャンク品を手に入れて、基板交換にチャレンジしてみるか???
Panaに修理を頼むと、(定額10000+送料500)×1.08=11,340円。やはりメーカー修理には出せない。自分で直すか、買い換えるかしかない・・・。

しかし勉強になった。オークションの「動作は確認していません」というコメントは、「完全な故障品で、電源すら入りません」と読むべきだということを覚えた。今度手に入れるジャンク品は、少なくても内部機器が生きていることが確認出来る物を選ぼう。

話は変わるが、息子が孫の写真をNetにアップしてくれるが、その画質がなかなか素晴らしい。見るとSONYの「DSC-RX100」という機種。これを調べてみると、価格コムで、何とコメント数が24000件。2012年6月発売というが、未だに現役の名機だと知った。
値段も、自分が買った物の2倍もする。しかし肝心の重量は240gと、今の8割も重い。
カミさんに、画質優先なら少し重くなるが・・・と言ったら、画質よりも軽い方がよい、とのこと。まあ我が家の選択肢は、何と言っても軽さ・・・

繰り返すが、iPhoneの画質は素晴らしい。コンパクトデジカメが売れないはずだ。
それに、コンパクトデジカメには、ゴミの入り込みという重大な構造上の欠点がある。電源スイッチを入れる度に、ズームレンズが伸び縮みする。つまりは、センサーの前の空間に空気が出たり入ったりする。それによって、ゴミが入り込み、センサーに付くと、ズームアップしたときに、画面に黒い点が出現する。Panaはそれに対して弱い。前にゴミ取りの修理に出したとき、4千円近くかかってしまった。

何のことはない。今回は失敗談である。基板が生きていれば、多分直っただろうに・・・
でも、Panaのデジカメの分解は意外と易しい事が分かった。良いジャンク品が見付かったら、もう一度、修理にチャレンジしてみよう。

170415iscream <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月13日 (木)

クール・ファイブの「ふたりの旅路」

自分の趣味は、ベッドで寝ながら、ヘッドホンで歌謡曲を聞くこと・・・
前に、同期会で「ハイレゾ」が話題になったことがある。「ハイレゾって何だ?」と・・・
自分が、「前川清を38万円のヘッドホンで、最高の音質で聞くのだ」と解説?すると、「何で前川清を良い音で聞かにゃならんのだ?」と言いやがる。
まったく、前川清の高音質を理解しないダメ人間?が同期には多い。

この所、自分の愛用のHDDプレヤーHAP-Z1ES(ここ)で、WAV音源に一新した歌謡曲を、歌い手の「あ」から順番に聞いている。昨夜、やっと「う」の内山田洋とクール・ファイブの順番になって、聞いていたら、1曲だけMP3音源がある。
こんな名曲なのに、何でCD音源が手に入らないのだろうと、Netで検索するも、Net上に情報がない。それではここでピンで留めておく必要があるな・・・と挙げることにした。

<クール・ファイブの「ふたりの旅路」>

「ふたりの旅路」
  作詩:山口洋子
  作曲:猪俣公章

つらい別離が あるのなら
いっそ死にたい この海で
窓をふるわす さい果ての
船の汽笛を ききながら
泣いて 泣いて 泣いて どうなる
旅に出た ふたり

他人は噂を するけれど
わたしばかりが なぜわるい
甘い言葉も つい愚痴に
かわる女の 涙ぐせ
明日は 明日は 明日は どこやら
あてもない ふたり

ひとつななめに 流れ星
恋の闇夜に 消えてゆく
燃えてみじかい 人生を
落ちてゆくのが 運命なら
いのち いのち いのち あずけて
どこまでも ふたり

ところが、である、この歌は五木ひろしの持ち歌だったと気が付いた。何だ、バカバカしい。単なるカバーか・・・。カバーなので、CDも「猪俣公章オリジナル作品集」というものだけに収録されていた。
しかし、猪俣公章の作品は、前川清に合う。ピッタリだ。この歌がクール・ファイブの持ち歌だと言っても、何の不自然さも無い。

最近、良くハイレゾ音源を買っている。結構発売されてきた。布施明を筆頭に、ブルーコメッツや喜多郎も出たし、最近では、さだまさしも出た。
しかし、前川清の音源はCD時代なので、期待出来ないが、クール・ファイブ時代はアナログ録音の時代。ハイレゾ音源が発売される可能性は充分にある。楽しみに待つか・・・

おっと、オリジナルの五木ひろし盤も、いちおう聞いておこう。

<五木ひろしの「ふたりの旅路」>

●メモ:カウント~1020万

170413neteta <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月10日 (月)

柳田邦男氏の珠玉の講演「人生、生き直す道を考える」

先日NHKラジオ第2で放送された「文化講演会「人生、生き直す道を考える」~ノンフィクション作家・評論家…柳田邦男」(2017/03/26放送)が良かった。氏が生涯を通じて蓄積された、珠玉の言葉の数々である。ぜひこの放送の全部を聞いて頂きたい。

NHKのサイトには、こんな解説がある。
文化講演会「人生、生き直す道を考える」~ノンフィクション作家・評論家…柳田邦男
170410yanagida 病気、災害、事故、失職、倒産、不和など、身に降りかかってくる災厄は人の心を暗闇に転落させる。そのようなとき『生き直す』には、どうすれば良いか。航空機事故、医療事故、災害、戦争などを題材にドキュメントや評論を数多く執筆してきた柳田さんが、様々な人々との出会いから学んだことを通し『生き直す力』について語る。」(
NHKのここより)

この放送の一部、2つの断片だが、少し聞いてみよう。

<文化講演会「人生、生き直す道を考える」柳田邦男より>

*この番組の全部(60分)をお聞きになる方は、(ここ=ZIP)をクリックしてしばらく待つ。

この講演で紹介された本や言葉をメモしてみる。

<大変な病気になって自分の命が短い時、どう生きたらよいのか>
・原崎百子著「わが涙よわが歌となれ」
肺がんの妻に、ご主人が悩んだ末に「残り少ない時間しかない」と告げると、「ありがとう、ありがとう、よく話して下さったわね。私の生涯はこれからが本番なのだ。これまでの一切は、これからの日々のための良い準備でもあった。」「それでもやはり私はりんごの木を植える。(ルターの言葉)」と日記に綴った。

・西川喜作著「輝やけ我が命の日々よ―ガンを宣告された精神科医の1000日」

・柳田邦男著:「死の医学」への序章
「〈死〉をタブーの世界の中に閉じこめておくべきではない。〈死〉を見つめることによって、より深い〈生〉の充足を得ることができるのである。―2年7カ月にわたるガンとの闘いの中で、自ら「死の医学」を実践して逝った精神科医・西川喜作。その雄々しくも苛烈な生の軌跡をたどりながら、末期患者に対する医療のあり方を考える。高齢化社会における医療文化への示唆に満ちた提言。」(
Amazonの解説より)

<戦争や災害、強制収容などの不条理な中で人はどう生きるのか>
・大岡昇平著「レイテ戦記」

・ヴィクトール・E・フランクル著「夜と霧」
「なあ君、もしわれわれの女房が今われわれのひどい姿を見たとしたら、どう思うかね。見られたくないもんだ」・・・
時々私は空を見上げた。そこでは星の光が薄れて暗い雲の後から朝焼けが始まっていた。そして私の精神は、それが以前の正常な生活では決して知らなかった驚くべき生き生きとした想像の中でつくり上げた面影によって満たされていたのである。私は妻と語った。私は彼女が答えるのを聞き、彼女が微笑するのを見る。私は彼女の励まし勇気づける目差しを見る。そして、たとえ、そこにいなくても、彼女の目差しは、今や昇りつつある太陽よりももっと私を照らすのであった。その時私の身をふるわし私を貫いた考えは、愛は結局人間の実存が高く翔かけり得る最後のものであり、最高のものであるという真理である。

魂のコミュニケーション・・・

・辺見じゅん著「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」
敗戦から12年目に遺族が手にした6通の遺書。ソ連軍に捕われ、極寒と飢餓と重労働のシベリア抑留中に死んだ男のその遺書は、彼を欽慕する仲間達の驚くべき方法により厳しいソ連監視網をかい潜ったものだった。悪名高き強制収容所に屈しなかった男達のしたたかな知性と人間性を発掘して大宅賞受賞の感動の傑作。(
Amazonから)

<愛する家族が不幸な目に遭った時、どう生きるか>
・ローレンス ブルギニョン著「だいじょうぶだよ、ゾウさん」
おさないネズミと年老いたゾウは、まいにちなかよくくらしていました。けれども、ある日、ゾウは「もうすぐ遠いゾウの国にいって、もうもどらない」とネズミにつげます。さいしょは、それをうけいれられなかったネズミでしたが、いくつもの季節がめぐるなか、弱ってきたゾウの世話をいっしょうけんめいするうちに…。(
Amazonから)

人生で大きな壁にぶつかったり、難局に直面したりする時に、生き直すという道をどう拓くか、それは価値観の転換。考え方を変える。
自分が生きることを支える言葉を、自分なりにしっかりと持っていることが大事。

良寛「災難に逢う時節には災難に逢うがよく候 死ぬる時節には死ぬがよく候 是はこれ災難をのがるゝ妙法にて候 かしこ」

コメントは不要だろう。
当サイトのコンセプトのひとつ「生と死を考える」ことについて、的確なアドバイスを頂いた。
自分もいずれ“その時”が来る。
“その時”のために、柳田氏が推薦してくれたこれらの本をじっくりと読んでみたいと思う。

当サイトのお薦めである。ぜひこの1時間の講演を聞いてみてほしい。

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2017年4月 9日 (日)

最近、甘酒に凝っている・・・

最近、甘酒に凝っている。メロディアンの甘酒に・・・
こんな事を書く気は全く無かったが、Netでこんな記事を見付けて、取り上げる気になった。

大ブームの「甘酒」は朝飲むのがベスト! その理由は?
 健康によい食品として、甘酒がブームだ。かつてはお正月やひな祭りの飲み物のイメージが強かったが、今や通年商品。スーパーなどの売り場にはさまざまな新商品が並ぶ。手づくり甘酒に必要な米麹は、品薄の店舗もあるほどだ。
170409amazake1  ところで、これらの人気商品は「ノンアルコール」と表示されている。アルコールが含まれないのに、なぜ甘「酒」なのか、発酵食文化研究家の是友麻希さんに、尋ねてみた。
「そもそも中国から渡った『酒』の漢字の起源は2種あります。一般の人が飲むのが酒、神様に捧げるアルコール度の低いものが『斉』。このふたつがのちに統一され、酒の文字だけが残りました」
 麹を使ったノンアルコールの飲み物は「斉」に属すが、文字伝来の背景に謎が隠されていたわけだ。
「日本書紀にも、(精度の低い)麹でつくった酒の記録があります。甘酒が日本で大流行したのは江戸時代で、滋養強壮食として好まれました。武家の文献にも、『悪酔い防止に甘酒を飲め』との記述があります」(是友さん)
 時を経て、日本の伝統食品が甘酒の名を継いだまま「現代人の体をよくする」食品として見直されているようだ。
 では、麹を使う甘酒が、なぜ体にいいのか。東京農業大応用生物科学部醸造科学科の柏木豊教授に尋ねた。
「米麹は蒸したお米に麹菌を繁殖させた発酵食です。お米の中のデンプンが、麹菌によって生み出される酵素(アミラーゼ)の力で分解されてブドウ糖になる。
 ブドウ糖を体に取り込めば即、エネルギー源になるというわけです」
 飲む点滴といわれるのはこのためで、疲労回復や夏バテなどの解消にもよい。
「デンプンの分解でブドウ糖とならずに残った部分がオリゴ糖です。これが水分を抱き込む働きを持つため、肌を保湿したり、米の細胞壁の食物繊維が腸内を奇麗にしたり。便秘解消にもつながります」
 柏木教授は長年、米麹をおかゆと混ぜて自宅でつくった甘酒を飲んでいるという。温度管理さえできれば、発酵したての甘酒をだれでも簡単に飲める。
「市販の乾燥米麹で手づくりすると、酵素の活性が強いので、デンプンがよく分解されて甘みが増す。でも酵素は熱に弱い。70度を超えると、活性がなくなるのでご注意を」
 柏木教授から伝授された甘酒のつくり方は次のとおり。
 乾燥麹を、ややかために炊いたおかゆ(もち米がおすすめ)と混ぜる。このときに急に入れると熱すぎるため、おかゆをしゃもじでかき回して70度を超えないように冷まし、乾燥麹を混ぜて60度程度になるようにかき回す。
 ふたを開けたまま布巾をかけて5~6時間保温する。
 甘くなっていれば完成だ。
「30分くらいでデンプンが分解されていきます。炊飯器の中を時々しゃもじでかき混ぜ、50~60度くらいを保っているかを確認してください」
 温度が設定できるヨーグルトメーカーや甘酒製造機を使えば、さらに簡単につくれる。冷蔵庫だと1週間ほど、冷凍庫だと1~2カ月ほど保存できる。
 手づくりに慣れたら、好きなドリンクや料理へと応用してもいい。是友さんは自著『酵素いきいき生甘酒』(主婦の友社)で、手づくり甘酒(生甘酒)を使ったレシピを紹介している。
 たとえば、生甘酒を加えてコクを出すポテトサラダや、豆腐にかけるタレ(甘酒にすりおろし生姜+しょうゆ、甘酒に練りごま+酢じょうゆ)の工夫など。
「生甘酒を飲むだけで酵素やビタミンを手軽に摂取できますが、牛乳や野菜、果物をミックスすれば栄養価もアップする。(生甘酒は)ビタミンB群が多いけれど、ビタミンCが含まれない。それを補うようにすれば、“最強食品”になります」(是友さん)
 市販や手づくりの甘酒を、ドレッシングや、肉・魚料理の下味などに使うのもおすすめだという。
 本をもとに記者が試した料理は、ジンジャー豆腐。新発見の味だった。ただ、記事作成のため、甘酒をこの数週間たらふく飲んでいたら、歯が痛くなってきた。
 そのことを是友さんに伝えると、「体によいといっても、糖分ですよ」と注意された。
「がぶ飲みしたら太るし、虫歯もできる。飲んだり食べたりのベストなタイミングは、シャキッと目が覚める朝。血糖値が上がるので、空腹時に何かと一緒にとるのがいいですね」(同)
 生甘酒の場合、料理に使う分も含めて1日200ccほどにとどめるとよいようだ。糖尿病など持病がある場合は、あらかじめ医師に相談しておくと安心。
 伝統的な元気のもとを上手に食生活に取り入れたい。※週刊朝日 2017年4月14日号より抜粋」(
ここより)

「甘酒」について自分の記憶をたどると、小学校低学年の頃に行き着く。当時与野(現さいたま市)に住んでいた。家には掘りごたつがあり、毎年お袋が、ご飯を炊いてカメに麹を入れて甘酒を作っていた。掘りごたつの暖かい布団の中にカメを置いて・・・
そしてそれをお湯で溶いて飲んでいたもの・・・

正月の初詣は、いつも高幡不動に行っているが、いつも塔の階段の下の店の甘酒を飲むのが楽しみ。品良く甘く、プロの味・・・。
先日、その味とよく似た甘酒を見付けた。「メロディアン」という赤い製品。それまで幾つか買って飲んでみたが、自分にはフィットしなかった。しかし、この製品は、あの屋台の味とよく似ている。
そして、いつだったかスーパーで一つ売れ残っていた1リットルのパックを見付けて買ってみた。それが安くて飲み続けるには都合が良い。
170409amazake しかし如何せん、シーズンが終わりなので、どこを探しても、もう売っていない。別のスーパーで買った、一杯分に小分けしてお湯で薄める製品もなかなか・・・と評価はしてみたが、頑張って「メロディアン」を通販で探すと、一つだけ見付かった。6パック(リットル)で送料込み2400円。それを注文したが、品薄で入荷が遅れ、2週間後に着いた。それで今はそれを飲んでいる。
自分は決して健康のために飲んでいるのではない。夜9時半頃に、何となく習慣で居間に降りて行き、何か飲み物を・・・とチンして飲むため・・・

それが上の記事を読んで、甘酒が健康に良いらしい事を知る。
カミさんに言ったら、とっくに知っていて、随分長い間、飲んでいたという。そう言えば、いつも冷蔵庫に甘酒のパウチがたくさん入っていた。でも飽きたのか、最近は入っていない。
カミさんに効くとオタフクの甘酒だったとか。自分も前に飲んでみたが、フィットしなかった。
自分が気に入ったメロディアン製のものは、夏用と冬用の2つのバージョンがあるらしい。夏用はまだ飲んでいないが、冷やして飲む甘酒はちょっとピンと来ない。でもまあ一度は試してみるか・・・
ネタが切れると、こんなどうでも良いことを書いてしまうエムズくんなのであ~る。

170409rinyuu <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月 7日 (金)

長尾和宏著「薬のやめどき」

カミさんが図書館で借りてきた、長尾和宏著「薬のやめどき」をざっと読んでみた。この本は、新刊の為か、図書館でも予約数が多い。今見たら、2冊蔵で予約数が19もある。待って待ってやっと順番が来たので、ありがたく自分も読んでみた。
相変わらず、カミさんは後で抜き書きをするのであろう付箋を付けている。ほんの数時間で読めてしまう本だが、先日聞いた「高齢者の薬の飲み方・減らし方~東京大学医学部附属病院老年病科教授・秋下雅弘さん」(ここ)と、言うことが似ている。本文の中にも、秋下氏の著書「薬は5種類まで」の紹介があった。(この本もカミさんが読みたいというので、図書館に予約を入れた)

長尾和宏氏については、前に「『平穏に最期を迎えるために』~長尾和宏医師の話」(ここ)というNHKラジオ深夜便の放送について書いた事があった。日経新聞の記事もあった(ここ)。そんな意味では、良く知っている人・・・

この本は、先の秋下氏の放送を聞いた後では、それほどインパクトはない。まあそうだろうな・・・という感じ。カミさんは「実に分かり易い」と言っていたが・・・

この本で面白かったのは、次の二つのページ。ちょっと抜き書きしてみよう。

<もしも私のクリニックに10種しか薬が置けなかったら、私はこの薬を残す!>
①降圧剤  アムロジン
②糖尿病薬 メトグルコ
③風邪薬 麻黄附子細辛湯(マオウブシサイシントウ)
④痛み止め ロキソニン
⑤睡眠薬  マイスリー
⑥利尿剤   ラシックス
⑦抗生物質 サワシリン
⑧抗炎症剤 プレドニン
⑨胃薬    タケプロン
⑩疼痛緩和薬 モルヒネ製剤

<もしも無人島で暮らすことになり10種だけ薬を持ち込めるとしたら、私はこれを持って行く!>
①睡眠薬 レンドルミン
②安定剤 リーゼ
③かゆみ止め プレドニン
④痛み止め ロキソニン
⑤痛み止め モルヒネ
⑥胃薬    タケプロン
⑦抗生物質 クラリス
⑧抗生物質 サワシリン
⑨栄養剤   ラコール
⑩自殺をするための毒薬
(長尾和宏著「薬のやめどき」p202~204より)

自殺の薬はお笑いだが、長尾医師が選らんだ“究極の薬”。参考になる。いずれ研究してみよう・・・!?

話は変わるが、今夜の7時のNHKニュースで、こんな放送があった。
「“本人が望まなければ救命措置せず” 臨床救急医学会が提言」
病気などで終末期にある人が、積極的な治療を望まないのに救命措置などを受けるケースが少なくないとして、日本臨床救急医学会は、心肺停止の状態の患者について救急隊員がかかりつけ医などを通じて意思を確認できた場合は、救命措置を取りやめることができるなどとする提言をまとめました。
終末期の人の中には回復が見込めず、積極的な治療を望まない人もいますが、容体が急変した際に医療機関に搬送されて、救命や延命の措置が取られるケースも少なくありません。
このため、日本臨床救急医学会は、末期がんや高齢などで終末期にある人が心肺停止の状態になった場合の救急搬送に関する提言をまとめ、7日に公表しました。
提言では、救急隊員が駆けつけた際には心肺蘇生などの救命措置を取ることを原則としたうえで、かかりつけ医などに連絡して、救命措置を望まないという患者の意思を確認できた場合は、搬送や救命の措置を取りやめることができるなどとしています。
さらに、その場合に備えて救命措置などを望まないという意思を救急隊員が確認できるよう、事前にかかりつけ医のほか、本人または家族の署名入りの書面を作成しておくよう求めています。
日本臨床救急医学会の坂本哲也代表理事は「提言は強制的なものではなく、今後の議論のきっかけにしてもらうためにまとめた。人生の最終段階をどう迎えるか一人一人が向き合う時期に来ている」と話しています。

厚労省 本人の意向確認や情報共有のルール策定へ
厚生労働省は、積極的な治療を望まない終末期の患者を救急搬送する際のルールを作るため、今年度、新たな事業を始めます。
この事業は全国10から15の自治体が対象で、在宅医療に携わる医師や、自治体、医師会、それに救急隊員などの協議の場を設け、終末期の患者を救急搬送する際に患者本人の意向をどのように確認するかや、情報共有のしかたについてルールを作ることにしています。
厚生労働省はこのほか、人生の終末期に積極的な治療を受けるかどうか考える際の参考にしてもらおうと、人工呼吸器や、栄養をチューブで送る「胃ろう」などの措置について生活にどのような影響があるかを解説する資料を作成し、自治体を通じて配布することにしています。

八王子市 すでに意思確認の取り組み
終末期の救急搬送や治療をめぐっては、心肺停止になった場合にかぎらず、高齢者の意思を確認する取り組みを始めているところもあります。
東京・八王子市の消防や自治体、病院などの関係団体が6年前に設立した「八王子市高齢者救急医療体制広域連絡会」です。
連絡会は、病歴や服用している薬、かかりつけ医などの情報をあらかじめ共有できるよう、「救急医療情報」と呼ばれるチェックシートを独自に作成しました。チェックシートには救急搬送された場合、医療機関に伝えたい希望として、「できるだけ救命や延命をしてほしい」、「苦痛を和らげる処置なら希望する」、「なるべく自然な状態で見守ってほしい」などの項目にチェックを入れて意思を伝えることができるようになっています。
八王子市で1人暮らしをしている安堂誠二さん(90)は、「なるべく自然な状態で見守ってほしい」という項目に印をつけ、救急隊員などの目に付きやすいよう、冷蔵庫に貼っています。安堂さんは「もう十分に長生きをしました。子どもたちや近所の人に迷惑をかけたくないので、延命治療は望んでいません」と話していました。
連絡会は、これまで65歳以上の高齢者に合わせて31万枚のチェックシートを配布しています。中には自宅で倒れた75歳の男性を搬送する際、家族が救急隊員にチェックシートを渡し、搬送先の病院で延命治療が行われなかったケースもあったということです。
「八王子市高齢者救急医療体制広域連絡会」の会長で、陵北病院の田中裕之院長は、「取り組みを始めてすでに6年になるが、本人や家族の希望が確認できなかったりして、実際にはまだ意思に沿わない蘇生措置などが行われている。どう意識を浸透させていくかが課題だ」と話しています。

蘇生措置の取りやめは慎重に 日本集中治療医学会
日本集中治療医学会は、心肺蘇生措置の取りやめについて去年、全国の救急医などを対象に、医療現場でどのように判断が行われるのかアンケート調査を行い、700人近くから回答を得ました。
アンケートでは、重い心臓病の患者のケースで、本人の希望によって心肺蘇生措置を行わないと主治医から指示が出ている場合、仮に病気の進行によってではなく検査の合併症で出血が起き、心停止したら、蘇生措置を行うかどうか質問しました。
通常は、措置によって回復するため心肺蘇生を行うべきケースで、8割の医師は実際に行うと答えましたが、2割近い医師は行わないと答えました。理由としては挙げたのは、患者が高齢であることや、運動機能が低下していることなどでした。また医師の中には、心停止した場合に、電気ショックなどの心肺蘇生措置を行わないでほしいという意思表示をしているのに、心停止を起こしていない段階で心肺蘇生措置以外の酸素投与や栄養の点滴などを差し控えると答えた医師もいました。
アンケート調査を行った学会の委員会の委員長を務める北海道大学病院の丸藤哲教授は、「心肺蘇生を希望しないという意思表示は、医療現場で誤用されたり不適切に拡大解釈されるおそれのあることが調査からわかった」と話しています。そのうえで、「助かる命を助けないという事態につながらないよう慎重に対応すべきで、国民全体がこうした意思表示について関心を持ち、考えることが大切だ」と話しています。」(
2017/04/07 午後7時のNHKニュースここより)

あと数年で、我々団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)に達する「2025年問題」に直面する。そろそろ終活について、考えておく必要がありそう。

170407tabesugi <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月 5日 (水)

団塊Kさんの海外一人旅「#28 ウィーン・ブタペスト紀行」

さて、今回は、少し時間をさかのぼって、2015年6月の「(イスタンブール)、ウィーン、ブタペスト紀行」である。

今回の予定は・・・
1.2015年6月10日(水)21:20分の成田ターミナル1発のTK53便(ターキッシュエアラインズ)にて、イスタンブール空港に、6月11日(木)3:30分着、空港の地下鉄が、動いたら、地下鉄で、Yeni Mahalle駅まで、徒歩にて、Kuk Hotelへ。

2.6月11日(木) Kukホテルにて、一日ツアー有れば、申し込み、ツアー参加。(無ければ、トラム使って、イスタンブール市内観光。)

3.6月12日(金)イスタンブール空港12:10分発のTK1885 便にて、ウィーンへ。ウィーン空港13:25分着。Uバーンで、ヒュッテルドルファー・シュトラッセ駅まで、乗って、徒歩にて、Hotel-Restaurant Fritz Matauschekへ。近辺散策。

4.6月13日(土) Uバーン、地下鉄等で市内観光。(ホテルにて、市内観光ツアー有れば、それに、参加。)

5.6月14日(日) 列車にて、ブタペストまで。トラムまたは、地下鉄使って、Hotel Thomasへ。ホテルまたは、旅行会社で、市内観光ツアー等あれば、参加。

6.6月15日(月) 午前中、市内散策。午後の列車にて、ウィーン戻り、Hotel-Resutaurannt Fritz Matauschek泊まり。

7.6月16日(火) 市内観光。ウィーン空港、19:45分発のTK1888便にて、イスタンブールへ。23:00時着、翌日の0:15分発のTK52便にて、成田へ。

8.6月17日(水)18:30分、成田着。

★(ここ)にオリジナル「#28ウィーン・ブタペスト紀行(57頁)」(2015年6月10日~17日)のPDFを置きます。

実は自分はヨーロッパに行ったのは、2006年8月のオーストリア一周の一度だけ(ここ)。でも2週間の周遊だったので、オーストリアはだいたい回った。そのせいか、Kさんのウィーンの旅は、自分とも位相が合った。
シュテファン大聖堂、シェーンブルン宮殿や、シュトラウス像のある市立公園、そしてベートーヴェンの像。自分が泊まったホテルは、その市立公園の側で、べートーヴェンの像まで近かった。
ザルツブルクを含めて、映画「サウンド・オブ・ミュージック」のロケ地が色々あった。

それにしても、相変わらずのKさんの“冒険”。旅行会社のツアーは、平穏無事の旅だが、Kさんの旅は、アクシデントが不可避。でも、この旅は比較的平穏だったらしい。
57ページと大作の紀行だが、写真が多く、直ぐに読めてしまう。

ちょっとだけ、別の世界に・・・。いかが??

170405kouenn <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月 3日 (月)

「東芝だけじゃない!海外大型案件で赤字続出」

東芝の半導体(NAND)の分社が決まり、今月から東芝メモリがスタートした。これと同じように、海外案件で赤字を出した企業は結構多い。
だいぶん前の記事だが、数々の同様事件を見てみよう。

東芝だけじゃない!海外大型案件で赤字続出
プラント建設で想定外の遅延や賃金高

東芝を債務超過に追い込んだのは、米国の子会社ウエスチングハウスが手掛ける原子力発電所の新設プロジェクトだった。安全規制の強化で設計変更を迫られたうえ、工程管理の失敗などで建設は大きく遅延。約7000億円という巨額の追加損失計上に至った。
だが、東芝の苦境はひとごとではない。発電所、造船、化学プラントなど、日本の大手企業が手掛ける大型プロジェクトでは今、巨額損失が頻発している。

重工メーカーが軒並み大損
代表例が、三菱重工業の大型クルーズ船だ。2011年に約1000億円で受注した2隻の損失は、累計で約2500億円。基本設計の遅れや資材発注のやり直し、火事などのトラブルが発生し、納期遅延の補償にも追われた。結局、この春に2隻目を引き渡した後、事業から撤退する。
タンカーやバラ積み船など一般的な商船の需要が縮小する中、造船業界は付加価値の高い市場に商機を見いだした。三菱重工は大型クルーズ船に目をつけ、実績作りとノウハウ取得を狙った。多少の損失が出ても先行投資のつもりだったが、実際は高い授業料を払っただけとなった。
他社の戦略も死屍累々だ。三井造船や川崎重工業、IHIは海洋資源の作業船や構造物などの「海洋」事業に挑んだが、そろってつまずいた。1980年代にも造船各社は海洋で大やけどを負っている。「商船は見積もりと実際の費用に差がないが、海洋は見積もりが難しい」と造船メーカー社長は指摘する。
足元で目立つのは、米国での大型プロジェクトの損失だ。ある重工メーカーの財務担当役員は「現地でのワーカー確保に苦労している」と嘆く。賃金を上げても、労働者の入れ替わりが激しく現場の生産性は悪化するばかり。「日程に余裕があったはずなのに、納期を守るための追加コストが発生した」(同)。
プラントなどの大型プロジェクトの契約は、「ランプサム(固定価格)」と「コストプラスフィー(実費精算)」の2種類に分けられる。固定価格なら、受注側は契約で決めた金額で完成させる義務を負う。実費精算では、受注側はかかったコストに一定割合の利益を加えた金額を発注側に請求することができる。
固定価格であっても受注側に過失のないコスト超過分は発注側が一部負担する場合もある。だが負担が巨額だと、当事者間で争いになることも少なくない。

受注する側の負担がかさみやすい
固定価格でも実費精算でも、実際には案件ごとに細かい条件は異なる。契約段階からのリスクマネジメントが重要だ。ただ厳しい受注競争の中、基本的に受注側の立場は弱い。とりわけ海外案件では商慣行の違いなどから傷口が広がりやすい。東芝の原発案件のように、最終的には受注側が面倒を見ることが多い。
170403kaigaianken 米国案件で苦しむ別の重工メーカーの役員は打ち明ける。「顧客との契約は固定価格。だが配管工事などの下請け業者とは実費精算なので、かかった費用は全部こちらに請求される」。
この会社が取り組むのは、プラントの設計(E)、調達(P)、建築(C)を一括で行うEPC案件。実際の工事を担うのは地元の業者だ。コストの膨張を回避すべく固定価格で請け負ってくれる業者を探して約10社に当たったが、1社も見つからなかった。
工事現場では雇用関係が複雑なため、遊んでいる作業員を見つけても同社の社員は軽率に注意できない。「何かあると裁判に訴えられ、勝っても負けても多額の費用がかかる」(前出の役員)。受注金額が固定なのに、費用は膨らむのだからたまらない。
納期やコストで余裕のないところに天候問題などが重なった。人員を増やし工事の遅れを取り戻そうとしたが、近隣の他のプロジェクトも同じ状況だったため、労務費高騰と遅延の悪循環に陥った。

仕事確保のため赤字覚悟で受注
この会社は過去に固定価格のEPC案件で大きな損失を出し、同様の条件では受注しない時期が続いたが、いつの間にか受注を再開した。
「特にEPCの“C”が含まれる大型案件は、建設コストの変動が大きいので固定価格で受けたくないのが本音。だがそれでは仕事自体が取れない。ある程度のリスクを織り込んだ価格にすべきだが、競争が激しいため、ギリギリの価格にせざるをえない」と、役員は自嘲ぎみに語る。
米国市場は先行きも不透明だ。2月28日、トランプ米大統領は1兆ドルのインフラ投資を行う方針を表明した。しかし移民を制限すれば、人手不足は深刻化する。「日本企業にチャンス到来」との見方もあるが、安易に飛びつけば大やけどを負いかねない。(山田雄大:東洋経済 記者)」(「
週刊東洋経済」3月18日号ここより)

このリストを見ると、どの案件も大企業。それ故、受注も出来るし、ロスの処理も出来る。しかし、1件の海外案件で会社の解体にまで追い込まれたのは、東芝だけ。今回のWHの事件がどれほど大きなことかが分かる。
それにしても、海外プラントがメシの種のプラントメーカーを別にすると、総合機械メーカー(重工)と総合電機メーカーだ。家電メーカーは、シャープのように、自社への投資判断を誤ったことはあっても、海外の一物件でこれだけの赤字を出すことはない。
まさに受注時の判断であり、避けられた事態である。

日本の、特に大企業では、行け行けドンドンの“前のめり”の案件について、ブレーキを掛けることは難しい。積極的な市場開拓という甘言をなかなか否定出来ない。消極的という烙印を押されるから・・・。だからこそ、トップのジャッジが重要となる。
しかし現実は、先の石原元都知事の百条委員会ではないが、「オレは下が企画してきたことを、ただ追認しただけ」と逃げを打つ。
結局、ばくち打ちの声が大きな会社は、堅実な社員の声が小さくなり、打って出て博打に負ける。その点、孫正義のソフトバンクようなオーナー会社は、そのオーナーが自分の命をかけて判断するので堅い。その対極にあるのが、東芝のようなサラリーマン社長の「オレの時代だけ良ければ良い」・・・。

先の東芝の記者会見や臨時株主総会で、経営者の淡々として紋切り型の説明の評判が悪かったのも、「オレのせいではない」という開き直りが表情に出た結果かも知れない。
その点、三菱電機は同じ総合電機としては堅実。三菱という超巨大企業グループなので、グループの協力体制もあり経営層が厚い。もちろん経営の応援体制も厚い。
今回の東芝事件は、まさにサラリーマン社長の会社の弱点が出た結果ではないかと思った。日立の経営層の人材、三菱のグループ力に東芝は負けた。再起不能な位に・・・

170403okaasan <付録>「ボケて(bokete)」より

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2017年4月 1日 (土)

愛犬・メイ子の「突発性前庭疾患」~老犬病の始まり!?

昨夜は、愛犬・メイ子(ヨークシャテリア、14歳)の「突発性前庭疾患」の発病、及びV字回復で、カミさんと二人でアタフタしてしまった。これはその備忘録。

話は外れるが、自分はメガネを掛けて60年近くなる。何せ小学校5年生以来なので。その間、体育の時間以外でメガネを壊したことはない。常に掛けているので当たり前!?
それが、今の近近と遠近の二つのメガネを持つようになってから、近くに使わないメガネを置くようになっている(ここ)。
しかし、掛けていない方のメガネは、必ず机の上に置くようにして、用心していた。それが、何と初めて足で踏んづけて壊してしまった。
昨日、映画を見に行って、帰ってから新聞を読みながらウトウトした。その際に、新聞に近近メガネを置いたらしい。カミさんに呼ばれて居間に降りた後、部屋に戻って新聞を踏んづけて向こう側に行こうとした時に、四角い箱のような物を踏ん付けた。
何とそれが、新聞の下にあったメガネ。右側のツルが、見事に80度位上に曲がっている!
ヤバ~、と思うや、直ぐに車に乗って近くにある「眼鏡市場」の店に・・。
店に入るや、「いや~、足で踏ん付けちゃって・・。素人が触ると危険なので・・」と言うと、店員さんが「これは誰がやっても折れるかも!?それを覚悟でやりますか?」「折れても仕方がないので、やってみて!」
男性店員さんが、店の奥でチャレンジ。「やっぱり折れた」と言うかと、ドキドキして待つが、10分ほど黙って作業をしている。ウン、未だに折れていないということは、直るかも・・・。
そして「直りました。結構強いです。二度目になると折れますが、大丈夫でしょう」
「ありがとうございます!助かった~~。店が近くにあって良かった!それで修理費は?」「もちろん要りません」・・・
他店で買ったメガネなのに、何も言わずに修理してくれる「眼鏡市場」は良い店だ。

ヤレヤレと家に戻ると、カミさんが「メイ子が脳梗塞かも?」と言う。見ると、歩く時にヨロヨロと歩く。顔が右上を向いており、左後ろの足に力が入らないらしく、体が左側にグシャリと潰れる。「これは神経だな。ダメでも、とにかく病名を知るだけで良いので病院に連れて行こう」と直ぐに車で、行き付けの獣医さんの元へ。
発病からまだ1時間弱。

獣医さんが見るや「これは前庭疾患と言って、老犬になると、耳の奥にあるバランスを保器官がやられている。まだ眼震が出ていないので、今日は早めに注射を打ちましょう。これはトシなんですよ。これは急に来るんだよね。歩けても、このようにグルグル旋回運動になる。直るかどうか分からないが、まだ早いのでまず注射を打って、薬を3日位飲んでみて、少しでも元に戻ればラッキー。治らない子も居るが、食べることは出来る。やはりトシなんですよ。突発性前庭疾患だが、まだ眼震まで来ていない。悪くなると、自分の意志とは関係無く目が左右に動いてしまうが、これから来るかも知れない。老齢による前庭疾患。歩くのはこれから難しい。ジャンプも出来ないし、散歩も難しい。しかし生活にはそれほど支障は出ない。足がもつれることはあるが・・。元に戻るかと言うと疑問なところはある。人間でいうとバリアフリーにして欲しい。高い所は怖い。転げ落ちたら、どこかを打って、そのまま、という事があるので、全部下。高い所はダメ。7~8歳で来る子もいるし、12~3歳で来る。この病気は人間で言うとメニエール病のようなもの。目が回っている状態。耳の奥の器官が炎症を起こしたり、突発的にダメになる。神経の問題。食べるのは問題ない。嗅覚は最後まで残るから。おしっこや排便などは今まで通り。この病気で亡くなることはない。心臓の薬を飲んでいるが、この病気はそれとは関係無い。ステロイドと抗生剤と胃の薬の3種類出すので、4日間飲ませて下さい。」

170401160911mei メイ子の住み家は(ここ)に挙げたことがある。出窓にいつも駆け上がって“住んで”いる。しかし、もうダメだ。早速、ヒーターなどを降ろして床に新しい寝床を作る。
よろよろしながらも、いつもの寝場所に行きたいらしく、階段を外されてもジャンプをしようという雰囲気・・・。
しかし、時間と共にヨロヨロが少しずつ良くなって行くように見える。

発病が17時、病院で注射を打ったのが18時。そして何と21時に“復活”したのだ。
カミさんの声で行ってみると、何と、メイ子が階段を外された出窓に飛び乗って、座っているという。スゴイ。ジャンプが戻った。試しに、メイ子を床に置くと、ほとんどよろけずに歩く。ステロイド注射はスゴイ。何よりも、発病から時間が経っていなかったのが良かったみたい・・・
さすがに、夜のエサは食べなかったが、ほとんど元の状態。

今日は、完全復活。何よりも、テレビで動物が見えると、出窓からダッシュして、テレビの前で吠える。ウルサイ吠え声も、この時ばかりは嬉しい。
カミさんが獣医さんに電話で現状を伝えると、喜んでくれて「飲み薬は2日間で止めて、次に何かあった時のために、2日分は冷蔵庫に保管しておくと良い」とのアドバイス。

ともあれ、お父さん犬と同じ病気にかかってしまったが、メイ子は復活した。でも、もう14歳。老犬病の域に達したことは確か。
次に、同様な病状が出たら、とにかく開いている病院を探して、即ステロイドの注射をやってもらおう。薬では弱い。これは昔、自分が突発性難聴でステロイド治療を体験したこと(ここ)と同じなので・・・

(2017/04/09追)
今朝、7時過ぎに再発。9日目の再発。出窓に上る階段から落ちた。即、前に貰っていたステロイドの飲み薬を飲ませる。同時に、かかりつけの獣医さんに電話で相談。「薬を飲んだのなら、午後3時位まで様子を見て、状況が変わらなかったら連れてくるように」とのアドバイス。
薬を飲んでから1時間弱で復活。普通の状態に戻った。注射も飲み薬も、効き目は変わらないようだ。

(2017/04/12メモ)
朝、10時。散歩の途中で、突然左側に傾斜。直ぐに前提疾患の再発と判断して、抱いて家に戻り、ステロイドの飲み薬を飲ませるが、歩かせると普通・・・!! メイ子が我々をおちょくったのか、はてまた、発症したが回復したのかは不明。今後は、慌てて飲ませるのではなく、症状をよく観察してから飲ませることに・・・。

170401choujyuu <付録>「ボケて(bokete)」より

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