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2016年10月14日 (金)

藤木大地の「死んだ男の残したものは」

先日の朝日新聞のテレビ番組のページに、こんな「読者の声」が載っていた。
「題名のない音楽会」(日曜、朝日系)を毎週楽しみにしています。2日は武満徹さんの特集でした。ゲストの谷川俊太郎さん作詞、武満さん作曲の「死んだ男の残したものは」を、ギタ161014fujiki ーの伴奏で、藤木大地さんが静かに朗々と歌い上げるのを聴き、胸が締め付けられました。たったこれだけのことばや調べで、平和を願うことができるとは。世界中の誰の心にも深く染みて忘れられないと思います。魂が揺さぶられました。(福岡県古賀市・主婦・67歳)」(2016/10/12付「朝日新聞」p17より)

自分は「題名のない音楽会」を見ていなかったが、こんな感想を聞いて、見る気になった。それでタイムシフトで改めて見た歌声がこれ・・・(ここより)

<藤木大地の「死んだ男の残したものは」>

「死んだ男の残したものは」
  作詞:谷川俊太郎
  作曲:武満 徹

死んだ男の残したものは
ひとりの妻とひとりの子ども
他には何も残さなかった
墓石ひとつ残さなかった

死んだ女の残したものは
しおれた花とひとりの子ども
他には何も残さなかった
着もの一枚残さなかった

死んだ子どもの残したものは
ねじれた脚と乾いた涙
他には何も残さなかった
思い出ひとつ残さなかった

死んだ兵士の残したものは
こわれた銃とゆがんだ地球
他には何も残せなかった
平和ひとつ残せなかった

死んだかれらの残したものは
生きてるわたし生きてるあなた
他には誰も残っていない
他には誰も残っていない

死んだ歴史の残したものは
輝く今日とまた来るあした
他には何も残っていない
他には何も残っていない

カウンターテナーの藤木大地さんの歌も、ギター伴奏の鈴木大介さんの演奏も初めて聞いた。
確かにこの歌は、じっくりと歌うのが似合っている。
この歌は、前に森山良子と倍賞千恵子の歌でも取り上げた(ここ)が、それとは違う味わいの歌になっている。

話は変わるが、今日(2016/10/14)のニュース番組では、今年のノーベル賞の文学賞の受賞がボブ・ディランだという話で持ちきりだった。歌の歌詞が、世の小説家を凌駕して痛快だ。特に、日本の流行作家でなくて良かった!?

実は、自分はボブ・ディランについてはほとんど知らない。
知っているのは、「・・・学生でにぎやかな この店の 片隅で聴いていた ボブ・ディラン・・・」と、昔ガロが歌っていた「学生街の喫茶店」で知ったくらい。

しかし歌は短い詩の中で、ある思想を伝える。このボブ・ディランの「風に吹かれて」はその代表。ベトナム反戦で世界中で歌われた。
そしてこの「死んだ男の残したものは」も、日本の代表的な反戦歌。

冗談ではなく、南スーダンPKOに派遣される自衛隊の「駆け付け警護」で、今まさに日本で戦後初の戦死者が出ようとしている。
2016/10/11の国会。「首都ジュバから100キロほど離れた幹線道路で8日、武装グループが市民を乗せたトラック4台を襲撃。21人が死亡、約20人が負傷した。
稲田防衛相は「戦闘行為とは、国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷しまたは物を破壊する行為」とした上で、南スーダンの事例は「こういった意味における戦闘行為ではない。衝突であると認識している」と回答。・・民進党の大野氏は「戦闘であれば、内戦ということになる」と指摘した。」(
ここより)

昔の日本軍が、「撤退」を「転進」と言い逃れたように、自衛隊に武器を持たせて「駆け付け警護」をさせるため、「戦闘」を「衝突」と言い逃れる安倍政権。
まさに、国際貢献の名の下に、安倍政権は国民を戦争に向かわせている。

こんな歌が、忘れ去られた“過去の思い出のメロディー”にならないのが、何とも口惜しい。


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コメント

エムズの片割れ様

同感です。
ノーベル文学賞が日本の流行作家でなくて良かったと思う一人です。
美しい日本語の片りんもなく、ポルノまがいの描写など~ なぜにもてはやされるのか疑問に思っています。読み進むのが苦痛でさえあったが怖いもの見たさで数冊は読んでみました。
宮本某氏が作家となるきっかけが  ノーベル文学賞を受賞者の日本語のお粗末さに「俺はこれ以上のものが書ける」と誘発された話は有名ですよね。

【エムズの片割れより】
なぜ、もてはやされているのでしょうね? 50カ国で翻訳さているから? 売れているから、という理由だけでは選考されないでしょうに・・・
ノーベル賞をネタに、話題を作っている業界に辟易です。

投稿: りんご | 2016年10月15日 (土) 18:00

私もリンゴさんと同じ思いです。村上春樹の小説の言わんとしていることがわかりませんでした。オカルトとポルノがノーベル賞?と首をかしげてしまいました。同じ思いの人がいてホッとしました。過去に平和賞にも首を傾げたことがあります。ノーベル賞って何でしょうね。

投稿: 白萩 | 2016年10月15日 (土) 21:33

同じ思いの人がいるのはホットしますね。

考えてみれば、わが国でノーベル文学賞受賞者は二人でしたね。宮本某氏を作家の道へ導いた方は「踊り子や雪国」の作者ではありません。
言わずもがなとは思いましたが念のため。

白萩さんと同じく過去の、平和賞も魂消たというか腑に落ちませんでした。

投稿: りんご | 2016年10月15日 (土) 22:00

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