« 郵便物の「不在連絡票」に思う | トップページ | 喉の痛みに「蜜煉川貝枇杷膏」はいかが? »

2016年6月22日 (水)

「孫社長が心変わり」~ソフトバンク:245億円のアローラ副社長が退任

「ソフトバンク、アローラ氏に報酬165億円 孫氏後継候補」~会社は誰のものか?」ここ)という記事を書いたのは、ちょうど1年前の2015年6月20日だった。その時に、世間が懸念した両者の軋轢が、何とたった1年で発生し、もう退任だという。

ソフトバンクのアローラ副社長退任へ 孫氏と考えにずれ
 ソフトバンクグループ(SBG)は21日、孫正義社長が自身の後継者候補としていたニケシュ・アローラ副社長が22日の株主総会を最後に退任する、と発表した。SBGは株主総会にアローラ氏ら8人の取締役再任の人事案をかける予定だったが、急きょアローラ氏の選任部分を取り下げる。直前に首脳人事が変わるという異例の事態だ。
 SBGによると、アローラ氏は数年内に孫氏に代わってトップとして指揮をとりたい意向だったが、これに対して孫氏は当面、自身が指揮をとりたい考えだった。トップの座を譲る時期で両者の考えにずれがあり、結局、アローラ氏が退任を決めた。アローラ氏は7月1日付で顧問に就く。
 アローラ氏はインド出身。米携帯大手Tモバイルを経てグーグルに移り、同社の最高ビジネス責任者に就任。孫氏が2014年、165億円の高額報酬で招き、15年も約80億円という破格の報酬だった。SBGではインドやインドネシアの新興企業投資などを手がけてきた。
 孫氏はアローラ氏という腹心を得て、日本から世界に事業展開する「ソフトバンク2・0」を唱えてきたが、構想は大幅な修正を余儀なくされそうだ。(大鹿靖明)」(
2016/06/22「朝日新聞」p2ここより)

アローラ氏と意見合わず 孫社長「あと5年は続ける」 ソフトバンク副社長退任
 ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義社長がほれ込み、高額報酬で招いたニケシュ・アローラ副社長が突如、退任する。早くトップになりたいアローラ氏と、なかなか地位を譲らない孫氏。2人の確執が一気に表面化した格好だ。ソフトバンク2・0はどこへゆくのか――。
 グーグル在職中のアローラ氏の手腕に感心した孫氏は2014年、頻繁に米西海岸に足を運び、アローラ氏を口説いた。最後は日本料理店の紙ナプキンに高額報酬を約束するサインをし、彼のスカウトに成功。アローラ氏も「マサ(孫正義氏のこと)は天才。彼と毎日一緒にいる」と一時は「相思相愛」の仲だった。
 アローラ氏は着任すると出身地のインドや東南アジアなどの新興企業に相次いで投資をし、インドでは大がかりな太陽光発電事業をスタートさせた。しかし、もともと日本市場が中心のSBG社内からは「ニケシュのために、いちいち英語で報告しないといけない」「人事権をちらつかされた」などと古参幹部を中心に戸惑う声があがっていた。孫氏もアローラ氏と意見が合わず、側近の前で珍しく愚痴をこぼすことも。アローラ氏も高額報酬の割には思ったほどの実績をあげていない。
 こうしたことからSBGは3月、国内統括会社と海外統括会社に分け、国内は古手の宮内謙取締役が、海外はアローラ氏が担うようすみ分けた。指揮系統を整理した格好だが、アローラ氏からすると権限が縮小したと映ったかもしれない。
 さらに匿名の投資家グループが米法律事務所を通じて1月、SBGに対してアローラ氏の調査を求める書簡を送付。大手投資ファンドのアドバイザーとの兼任などを問題視した。SBGは20日になって、取締役会に設けられた特別調査委員会が調査の結果、「評価するに値しない結論に至った」とのコメントを発表したばかりだった。
 孫氏は21日、「あと5年か10年は社長を続ける。その間ニケシュを待たせてはいけないと考えた」とコメントした。(大鹿靖明)」(
2016/06/22付「朝日新聞」p10ここより)

Netでググると、こんな記事もあった。
ソフトバンク:アローラ副社長が退任「孫社長が心変わり
ソフトバンクグループのニケシュ・アローラ副社長は任期切れとなる22日の株主総会で退任する。孫正義社長の後継者候補だったが、孫氏が当面、社長を続ける意欲を示し、在籍2年足らずでの退任となった。
 孫社長とアローラ副社長が21日夕、都内でブルームバーグなどに話した。8月で59歳になる孫氏は、アローラ氏を招へいした当初は60歳前後で社長を譲ろうと考えていたが、時期が近づくにつれて葛藤が生まれた、と説明。「正直な気持ちで、まだ社長を続けていきたいと伝えた」と話した。
 アローラ氏は「孫社長が心変わりし、もっと仕事をしようと思った以上、クレイジーな天才である孫社長には、大きな収益を生み出し続けてもらうべきだ」と述べた。退任は2人で話し合った結果といい、アローラ氏は7月以降、顧問として残る。アローラ氏が600億円相当の自己資金で購入していたソフトバンク株は、21日付終値で孫社長が購入する。
 アローラ氏はグーグルの最高事業責任者だった2014年に、孫氏に請われてソフトバンクに入社した。海外事業責任者として活発に合併・買収(M&A)を展開し、アリババ・グループ・ホールディングの一部保有株やゲーム開発会社スーパーセルの売却も主導した。15年3月期には166億円の報酬を受け取った。
宮内氏が副社長に
 「退任をよく見せることは難しい」とBGCパートナーズ(シンガポール)の日本株セールス担当マネジャー、アミール・アンバーザデ氏は指摘。アローラ氏が任せられてきた役割を考えると「株価が上がることはまずないだろう」と分析した。
 アローラ氏の後継の副社長には、宮内謙取締役が再び就任する。海外での投資活動や事業は孫氏のほか、ロナルド・フィッシャー取締役らが引き継ぐ。孫氏はアローラ氏の投資手法から、保有資産を「現金化することの大切さも学んだ」と説明。アリババやスーパーセルの売却により、「資金的余裕ができたことで、投資機会があれば速攻で動ける」と述べた。
 孫氏はアローラ氏を招へいした当初は60歳の誕生日を迎えたら、社長職を譲ろうと考えていたという。ただ残り1年余りとなった時点で、「やり残したことがいろいろある」と考え、職を譲るのが惜しくなった。「気持ちが成熟していないのにバトンを渡したら、渡した後にもめるのも嫌だ。だから正直に話したほうがいい」とし、「ニケシュには迷惑掛けたと申し訳ない気持ちでいっぱい」だと述べた。
 後継者育成は、創業者の孫氏が経営判断の多くを担うソフトバンクの長期的な課題だ。孫氏は「少なくとも5-10年は社長のまま走りたい」と話した。
 一部の投資家グループはアローラ氏の実績や適性に疑問を呈し、ソフトバンク取締役会に対し同氏の内部調査を行い、必要であれば解任するよう要求していた。ただ同社は、特別調査委員会が調査した結果として、評価するに値しない内容だとの結論に達したと20日に発表していた。(天野高志、Pavel Alpeyev、中村友治)」(
2016年6月21日 ブルームバーグここより)

まさに絵に描いたようなドタバタ劇。誰もが失笑するドタバタ劇。
しかし、この孫氏の独り相撲に投じられた会社のお金は、14年度165億円、15年度80億円の計245億円だという。
前にも書いたが、幾ら孫氏が創業者で、20%の株主とは言え、こんな事が可能であることに、まず驚く。会社から見れば、一人の人間に245億円の投資(アウトプット)をした。それに対する、インプット(成果)はいったい幾らなのだろう?とても245億円の利益を会社にもたらしたとは思えない。とすると、そのマイナス分は、孫氏はどのようにして株主や社員に説明するのだろう? どう責任を取るのだろう?

創業者のような“お山の大将”が、後任者にそれまで持っていた権力を譲ることは難しい。いや、ほとんど不可能ではないか?
それを成し遂げたのは、本田宗一郎くらいしか知らない。

実は自分も現役時代、同じような事をしていた。自分の領分を誰かに譲った後、極端に寂しくなる。そして干渉したくなる。報告が遅いとイライラする。自分に“お伺い”をたてに来ないと怒る。スジが違うと分かっていても、それは感情の問題。
その点、孫氏は、それを予見して避けたのが今回の人事。しかし、2年前、孫氏はそんなにスムーズに禅譲が可能だと思っていたのか? もしそうだとすれば、勘違いも甚だしい。

それにしても、副社長から平取に降格せられたり、また副社長に上げられたり、宮内氏も大変だ。
今回に懲りて、孫氏も死ぬまで現役トップを貫くだろう。そして、孫氏にそれが出来なくなった時、ソフトバンクという会社がどうなるのか、ま、あまり関係無いけど・・・ね。

(付録)今日、初めてある新聞社から、世論調査の電話がかかってきた。「家族が二人の場合は、年下の人にお願いします」と言うので、残念ながらカミさんが回答した。
もちろん名前などは名乗らず、「今回の参院選では誰に投票しますか?」「安倍政権を支持しますか?」等々の質問に答えていった。
いままで、「世論調査はホントウにちゃんとやっているのか?」と、我が家では良く話題になっていたが、今回の電話で信じることにした。
裁判員もやってみたいが、こっちは一向に連絡がない。

160622hone <付録>「ボケて(bokete)」より


« 郵便物の「不在連絡票」に思う | トップページ | 喉の痛みに「蜜煉川貝枇杷膏」はいかが? »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 郵便物の「不在連絡票」に思う | トップページ | 喉の痛みに「蜜煉川貝枇杷膏」はいかが? »