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2016年4月の16件の記事

2016年4月28日 (木)

「看護師」と「准看護師」

今朝朝日新聞にこんな記事があった。
「(ザ・コラム)「戦後の遺物」 准看護師を知っていますか 駒野剛
 パジャマ姿の初老の男が11人の「白衣の天使」たちに囲まれた写真が自宅にある。
 病魔に襲われ、1年がかりで退院目前までこぎ着けた。その折、54度目の誕生日を迎え、病室で彼女らが祝ってくれた。何度も手術で生死の境をさまよった私と、一緒に闘ってくれた同志との記念撮影だ。
 その天使の世界が「看護師」と「准看護師」の二重構造と知って戸惑いを覚えた。
 高卒後、3年以上の専門教育を受けるなどして国家試験に合格した「看護師」と、中卒後、養成所なら2年履修し、都道府県知事の免許を得てなるのが「准看護師」だ。
 全国で就業する看護師は114万人、准看護師36万人(2014年)。7割が病院に集中する看護師に対し、准看護師は病院が40%と最多だが、診療所35%、介護施設など21%と、多様な分野を支えている。
 だが、制服、業務が同じで見分けられない。業務などを定めた「保健師助産師看護師法」(保助看法)は、看護師を「傷病者若(も)しくはじょく婦に対する療養上の世話又(また)は診療の補助を行うことを業とする者」、准看護師は医師や看護師らの「指示を受けて」看護師と同じ業務ができる、とする。(
じょく婦=褥婦=出産後の女性)
 年収はだいぶ違う。14年の調査だと、20代前半看護師の377万円に対し、准看護師は283万円。准看護師で20代前半看護師に追いつくのは30代後半以降からだ。
 東海地方の救急病院に30年余り勤める准看護師は「同じ仕事で当直料が看護師より4千円安い。時給も何年も働いて10円上がるかどうか。昇進もできない」と明かす。
         ◇
 現在の看護の枠組みは戦後日本を占領した連合国軍総司令部(GHQ)公衆衛生福祉局長のサムス准将と、オルト看護課長ら専門教育を受けた女性看護師らが作った。
 彼らは、当時の病院が患者の家族が看護をし食事を作って一緒に食べる「下宿屋」のようだと「大きな衝撃を受けた」。
 「若い娘を医師が引き取って、約1年か2年の間、掃除や洗濯のかたわら看護の仕事を教えただけ」という現実の転換が進んだ。家族を追い出すには、専門職で自立した看護師に任せる改革が必要だった。
 48年制定の保助看法は看護師資格の基礎教育を高校卒業まで12年以上とし、この上に3年の臨床看護コースを置いたが、50年の女性の高校進学率は36%。高卒ばかりに頼れないと、急場しのぎに日本側が提案したのが中学卒の看護師だった。
 看護師不足は続き二重構造がずっと残った。短期で養成でき、給与の安い准看護師に頼る医療機関が少なくなかったからだ。
 准看護師の養成校には大卒、短大卒が2割弱。社会に出た人を含め、より容易に看護職を目指せる道なのも確かだ。
 しかし、結果として看護師の給与も抑え込まれ、就業しない潜在看護師が70万人近くもいる。身近に魅力ある仕事も多い大都市では、求人数に求職者が追いつかない。
         ◇
 95年9月14日、朝日新聞の社説は「『准』看護婦の養成をやめよ」と主張した。「看護婦とまったく同じ仕事をさせられるのに給与は安い」からだ。
 厚生省が設置した「准看護婦問題調査検討会」は、翌年末「21世紀初頭の早い段階を目途に、看護婦養成制度の統合に努めることを提言」したが、統合されぬままだ。
 いま、東京を挟む2県で、百八十度違う取り組みが起きている。神奈川県は12年に准看護師の養成をやめると決めたが、埼玉県では今春、新たな養成校が開校した。
 上田清司埼玉県知事は「人口当たりの医師も看護師も残念ながら全国最下位。今後の高齢化に備えるには数の充足が欠かせない」と訴えるのに対し、ジャーナリスト時代から准看護師の養成停止を訴えてきた黒岩祐治神奈川県知事は「准看護師は終戦直後の遺物。在宅医療などに対応するには看護師の高度化が不可避。今、養成校を新設するなど、『びっくりポン』だ」と話す。
 どちらの知事も問題解決に懸命で、その努力をあげつらうつもりはない。しかし、命の守り手である看護師は、全国同一の基準や態勢であるべきで、都道府県で違いがあるのは国政の怠慢の結果ではないか。
 そうだ。安倍晋三首相は「同一労働同一賃金」を言っている。ならば、戦後の遺物、看護師の二重構造の解消を勧めたい。(編集委員)」(
2016/04/28付「朝日新聞」p16より)

改めて、「看護師」と「准看護師」の取得の違いを読んだ。「准看護師」はなり易いとは聞いていたが、「中卒後、養成所なら2年履修し、都道府県知事の免許を得てなるのが「准看護師」だ」という。
Wikiで見ると、養成機関としては、5年間の看護高等学校や、高校卒業後3年間の看護専門学校や短大、そして大学があり、看護師国家試験の合格率は9割程度だという。
一方、「准看護師(略称「准看」)は准看護師学校(准看護師養成所)あるいは看護高等学校にて1890時間以上の教育を受け、卒業後、都道府県知事試験の受験資格が与えられる。」とのこと。倍率は2.8倍程度とのことで、高卒既卒5割、新卒3割、短大・大学は2割ほどらしい。

それにしても、この二つの資格は、仕事は同じで待遇差別のためだけに現在まで残っているらしい。
Wikiによると、「准看護師が日本で設けられている背景には、戦後の看護師不足に対応するための暫定措置という性格がある。看護師には、ますます高度な専門的知識や技術が要求されるようになりつつあり、日本看護協会は、准看護師制度の廃止を希望しているが、幅広い労働条件の看護労働力を求める日本医師会などの要望もあり、検討段階にある。
厚生労働省の准看護婦問題調査検討会報告では、21世紀初頭の早い段階を目途に看護婦養成制度の統合に努めることを提言しているが、直後に日本医師会は反対意見書を取りまとめている。 現在、准看護師の養成校は徐々に減りつつあり、2004年から、10年以上の臨床経験のある准看護師を対象に看護師となるための通信制の移行教育が始まり、2006年にはこうした教育を受けた者が国家試験を受験している。なお、2013年度をもって神奈川県は准看護師の養成廃止を発した。」

つまりは、医師会が安い賃金で看護師を雇いたいため、残っているのがこの制度らしい。

女性が持つ資格には色々あるものの、看護師という資格は、自分は非常に有用な資格だと思っている。単に大学を出ただけだと何の資格も得られない。男の場合は、それでも会社という組織の中で鍛えられ、資格など無くても生きられるが、女性の場合は、結婚出産などで退職すると、再就職は安いパートなどになってしまう。
その点、看護師のような「業務独占」資格は、再就職には有利。

母子家庭の貧困の話よく聞く。そのきっかけは、離婚または死別によるシングルマザー化が多い。しかし、看護師の資格は、そんな逆境の場合にも有効なのでは?

実は、我が家は少し「看護師」の血が流れているらしい。明治27年生まれの父方の祖母が日赤の看護婦をしていたらしい。
祖母の歌集「筧(かけい)」を見ると、「大正二年三月、日本赤十字社東京支部救護看護婦学校卒業」とあった(ここ)。(自分が小学校5年の時に、水戸の祖父母の家に一人で泊まりに行った時、庭の池に「筧」があった。)
その血を引いたのかどうか分からないが、親父の一番下の弟(叔父)の次女(自分の従妹)が看護師になった。そして、その影響か、その長女(同じく従妹)の娘も看護師になった。
それぞれ高校を卒業したあとに、専門学校に行ったらしい。
先日、その娘の祖母にあたる自分の叔母と話をしたら、その孫は、もう28になるが、まるで結婚の話は無いという。何とか言う歌手の追っ掛けをしているとか・・・。看護師の仕事は厳しいが、収入が安定しているので、気楽な生活を送っているらしい。

ウチの子どもは男だったので、そんな選択肢は無かったが、もし女だったら“イザと言う時”のために、看護師の資格を勧めたかも知れない。なまじの女子大出よりも、よっぽど役に立つかも・・・。
ひょんなことで、看護師の資格について勉強してしまった。

160428touchan <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年4月25日 (月)

久しぶりの高尾山

今日は、カミさんと久しぶりに高尾山に行ってきた。
高尾山は車で37分(今朝の実績)と近いが、本当に行っていない。特に2007年にミシュランに登録さそれからは、混むからと、敬遠して行っていなかった。
それが、サンデー毎日になって、「連休の後なら空いているかも?」と天気を見ながら、思い付きでの行く日を探っていたが、昨日、明日は曇の天気予報が晴れに変わったので、チャンスかも・・・と行くことにした。

車で9時前に、高尾山口の駅横の市営駐車場に到着。駐車場の車は半分ほど。1日停めても、平日は800円だという。
駅前に行っても「誰もいない~」。つい、菅原洋一の歌が口から出る。
・・・と、駅の構内に「ゆ」の看板。何と、ウワサに聞いていた高尾さんの温泉は、駅とつながっていたのだ。駅から降りて、温泉に直行する人も見かける。帰りに入ることにして、ケーブルカー乗り場に・・・
ここも「誰もいない~」。

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我々は初心者。よって歩いて登る、というような無茶はしない。行きはリフトで、帰りはケーブルカーにするか、と片道切符を買う。(後で気付いたが、リフトもケーブルカーも同じだった。往復切符を買えば良かった。)
それにしても、片道480円は結構高い。リフト乗り場もガラガラ。見ると、営業時間は9時からだという。時計を見ると9時ちょっと過ぎ。空いている訳だ・・・
しかし、乗り場まで結構キツイ階段。登り始めて、たじろいた。足が直ぐに笑い出したのだ。呼吸はフーフー。乗り場に着いた時は、もう1日の体力を使い果たした感じ。そんなにも自分はご老体か!?

でもリフトの片道11分は、乗っていると結構長い。天気は晴れで青空、風もそよそよ。リフトは気持ちがよい。
上に着いて、東京を見るが、遠くはぼんやりしていて、スカイツリーなどは見えない。

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小休止のあと、せめて薬王院までは行こうと歩き出した。そこで大発見!自分の足には「上り坂センサー」が付いているらしい。
「気持ちが良いので、毎週でも来たいね」とカミさんに言っていたと思ったら、少し坂になると、足のセンサーが敏感に反応して「毎月来たいね」と変わり、もう少し坂がきつくなると「年に一回で良いね」と発言が変わるのだ。

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それにしても、前の記憶に対し、周囲の道の横にある設備がいやに整っている。「六根清浄」のお宮も、前にはほとんど覚えがない。でもそれなりに古い・・・。
「眼耳鼻舌身意」毎にあるのか、「耳」があったので、頭を垂れておいた。

薬王院に着いたのが、10時少し前。ブラブラ歩いたので、時間はかかった。それにしても、歩いている人は初老の人が多い。しかも、女性などは一人が多い。皆、杖(ストック(トレッキングポール))を持っている。これが山登りの常備品なのか・・・
山門をくぐると、天狗の像。これは始めて見た。直ぐにミシュランのせいかと勘ぐってしまう。くぐると御利益があるという大きな輪も含めて、まあ“設備”が充実して行くのは結構なこと、と納得。

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カミさんは、いつもの趣味で「お守り」をじっくり見て、「護摩木」に何やら二つ書いていた。何を書いたかは知らない。
帰り道は、階段を降りる。登りと違って、下りは楽・・・。子どもたちの遠足の団体も見かけるようになり、少し混んできた様子。
ケーブルカーの乗り場に着くと、眼下に八王子JCTが見えた。なかなかのスケール。そして、初めて乗ったケーブルカー。走り出すと、あまりの勾配に、尻が椅子からずれ落ちる・・・。

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下に着いたのが、11時を過ぎていたので、早めの昼食にソバを食べて、「TAKAO 599 MUSEUM」に寄ってみた。2015年8月オープンとのことで、真新しい。でも、展示物は・・・まあまあ。
Img_03901 さて、では風呂に入って帰ろう。と温泉に入ることにした。正式名称は「京王高尾山温泉 極楽湯」とあった。駐車場も3時間まで無料とのこと。
入浴料は1000円。タオル類は貸してくれるが、持って行った方が節約になる。中は空いていた。
主に露天風呂で、いくつもある。熱い湯に外人さんが一人。オジサンが英語でさかんに話し掛けていた。もちろん自分は知らんフリ・・・

風呂から出て、食事処でコーヒーとあんみつを食べる。メニューは結構充実していて、それほど高くない。宴会も出来るという。
帰りがけに聞いてみた。「平日で空くのは何曜日?」「曜日よりも天気に左右される。雨の日は空いている」「空いている時間は?」「山から下りてきて、午後3~4時がピーク」
なるほど・・・。

かくして、数十年ぶりの高尾山だった。
結果として、ミシュランで敬遠していたが、平日の朝は、まったく平穏。駐車場も含めて、これからも9時スタートで何度か行ってみることにした。そのうち、高尾山88箇所巡りも!?
お疲れさま。(いや、予想よりも疲れなかった。1万歩は歩いたが・・・。でも家に帰って、ぐっすり昼寝・・・)

●メモ:カウント~880万

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2016年4月24日 (日)

2016年の報道の自由度、日本は11下がって72位~その2

昨日書いた「2016年の報道の自由度、日本は11下がって72位」(ここ)という記事の追加である。
同じテーマを2日続けるのもどうかと思うが、どうも気になるテーマなので、内容がダブルのを覚悟で記しておきたい。

今朝の朝日新聞に、「2016年の報道の自由度」について、総まとめのような記事があった。
「(Media Times)報道の自由、海外から警鐘 国連が調査・NGO「世界72位」
 日本の「報道の自由」が脅かされているとする見方が海外で広がっている。来日した国連の専門家が懸念を表明。国際NGOが公表した自由度ランキングも大きく後退した。政治の圧力とメディアの自主規制が背景にあると指摘している。
 「報道の独立性が重大な脅威に直面している」。19日に東京都内で会見した国連特別報告者のデービッド・ケイ米カリフォルニア大アーバイン校教授(国際人権法)は、政府や報道関係者らへの聞き取りをもとに、暫定的な調査結果をまとめ、日本の言論状況に警鐘を鳴らした。
 ■「政府による脅し」
 ケイ氏の指摘は、放送法や自民党の憲法改正草案、特定秘密保護法の問題点など多岐にわたる=表。なかでも、放送の政治的公平性を定めた放送法をめぐり、高市早苗総務相が電波停止に言及したことについて、「政府は脅しではないと主張したが、メディア規制の脅しと受け止められても当然だ」と批判した。
 ケイ氏に面会したフリージャーナリストによると、「『政府の圧力』に対して強い関心を抱いていた」という。高市発言や、前回総選挙前に自民党が放送局に「公平中立」を求める文書を送るなどの事例が相次いでいることが、厳しい指摘につながったとみられる。
 報道側の問題として、記者クラブ制度や、メディアの権力側との距離の取り方などに触れ、「メディア幹部と政府高官、規制される側とする側が会食し、密接な関係を築いている」などと指摘した。
 市民デモにも言及し、「沖縄の抗議活動に対しては、過剰な力の行使や多数の逮捕があると聞いた。心配なのは抗議活動を撮影するジャーナリストへの力の行使だ」と懸念を示した。
 一方で「日本は自由な国で民主主義の歴史もある。憲法21条で表現の自由を保障し検閲を禁じている。ネット環境は政府介入も少なく、世界有数の高い自由度を誇る」と評価し、「だからこそ最近の傾向に注目している」と強調した。
 ■「上から自主規制」
 海外のNGOも日本の言論状況を注視してきた。
 20日発表の「報道の自由度ランキング」で、日本を世界180カ国・地域で72位とした国際160424houdou1 NGO「国境なき記者団」(本部・パリ)は「多くのメディアが自主規制している。とりわけ、首相に対してだ」と断じた。2010年の11位から下がり続けており、「安倍政権となってからの順位低下が著しい」という。
 ランキングづくりにあたっては、各国の記者やブロガーらに「記者は何を恐れて自主規制するか」など87項目の質問に答えてもらい、指数化している。
 日本で活動する記者らと連絡をとるアジア太平洋地区担当のベンジャマン・イスマイールさん(34)は、「メディアに属する記者は(組織の)上からの自主規制を受けることが多い。政治的に微妙な問題に触れるような場合がそうだ」。
 外国メディアも、高市発言や今春のニュース番組キャスターの相次ぐ交代を伝えている。
 「悪いニュースを抑え込む」と題した社説を3月に掲載した米ワシントン・ポスト紙は、「戦後日本が達成した成果とは、経済的な『奇跡』ではなく、報道の独立を含めた自由主義制度の確立だ。(日本が直面する困難に対処する)安倍氏のゴールがいかに価値があるとしても、これらが犠牲にされるべきではない」と訴えた。
 英タイムズ紙のリチャード・ロイド・パリー東京支局長は朝日新聞の取材に、「安倍政権は過去の政権よりも報道に神経質で圧力もかけているが、ジャーナリストが抵抗していれば問題はない。日本の問題は、ジャーナリストが圧力に十分抵抗していないことだろう」と話した。 (編集委員・北野隆一、大島隆、パリ=青田秀樹)

 ■国連のデービッド・ケイ氏の日本の言論状況への指摘
160424houdou2 ・政府は(政治的公平性などを定めた)放送法第4条を廃止し、メディア規制から手を引くべきだ
・自民党の憲法改正草案21条で公益や公の秩序に言及した部分は国際人権規約と矛盾し、表現の自由と相いれない
・特定秘密保護法は秘密の範囲があいまいで、記者や情報提供者が処罰される恐れがある
・慰安婦問題を報じた元朝日新聞記者の植村隆氏やその娘に対し、殺害予告を含む脅迫が加えられた。当局は脅迫行為をもっと強く非難すべきだ
・沖縄での市民の抗議活動への力の行使を懸念
・記者クラブ制度はフリー記者やネットメディアを阻害」
(2016/04/24付「朝日新聞」p34より)

その記事の下にこのような記事もあった。やっぱり・・・である。
原発報道「公式発表ベースに」 NHK会長、部内会議で求める
 熊本地震への対応を協議するNHKの災害対策本部会議で、本部長の籾井勝人会長が原発関連の報道について「住民の不安をいたずらにかき立てないよう、公式発表をベースに伝えてほしい」と話していたことが23日分かった。
 関係者によると、会議は熊本地震の取材態勢などを各部局の責任者が報告するもので、理事や局長ら約100人が出席して20日朝に開かれた。籾井氏は、被災地で自衛隊が活動するようになって物資が届くようになったことなども報じるよう求めたという。
 会議の議事録は局内ネットを通じて関係職員も見られた。職員からは「公式発表を伝えるだけの報道では自主自律の放送とはいえない」「やっぱり会長は報道機関というものがわかっていない」といった声が上がっているという。
 NHK広報局は「部内の会議についてはコメントできない。原発に関する報道については、住民の不安をいたずらにあおらないよう、従来通り事実に基づき正しい情報を伝えている」としている。」(
2016/04/24付「朝日新聞]」p34より)

今夜8時、テレビを注視していたら「民進・泉健太氏の当選確実 衆院京都3区補選」という速報。北海道はまだ分からない。
さてさて・・・・

160424sasimi <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年4月23日 (土)

2016年の報道の自由度、日本は11下がって72位

昨年、「報道の自由度、日本は世界140カ国中61位」という記事を書いた(ここ)。
それから1年。今年は「日本は72位」という記事だ。いやはや・・・

報道の自由」72位 日本に海外から懸念も
 日本の「報道の自由」が後退しているとの指摘が海外から相次いでいる。国際NGO「国境なき記者団」(本部・パリ)が20日に発表したランキングでは、日本は前年より順位が11下がって72位。国連の専門家や海外メディアからも懸念の声が出ている。
160423jiyuu  国境なき記者団は、180カ国・地域を対象に、各国の記者や専門家へのアンケートも踏まえてランキングをつくっている。日本は2010年には11位だったが、年々順位を下げ、14年は59位、15年は61位だった。今年の報告書では、「東洋の民主主義が後退している」としたうえで日本に言及した。
 特定秘密保護法について、「定義があいまいな『国家機密』が、厳しい法律で守られている」とし、記者が処罰の対象になりかねないという恐れが、「メディアをまひさせている」(アジア太平洋地区担当のベンジャマン・イスマイール氏)と指摘した。その結果、調査報道に二の足を踏むことや、記事の一部削除や掲載・放映を見合わせる自主規制に「多くのメディアが陥っている」と報告書は断じた。「とりわけ(安倍晋三)首相に対して」自主規制が働いているとした。
 日本の報道をめぐっては、「表現の自由」に関する国連特別報告者のデービッド・ケイ氏(米カリフォルニア大アーバイン校教授)が調査のため来日。19日の記者会見で「報道の独立性が重大な脅威に直面している」と指摘した。
 海外メディアも、米ワシントン・ポスト紙が先月の「悪いニュースを抑え込む」と題した社説で、政府のメディアへの圧力に懸念を表明。英誌エコノミストも「報道番組から政権批判が消される」と題した記事で、日本のニュース番組のキャスターが相次いで交代したことを紹介した。(青田秀樹=パリ、乗京真知)

報道の自由度ランキング(カッコ内は前年順位)
<上位5カ国>
 1 フィンランド(1)
 2 オランダ(4)
 3 ノルウェー(2)
 4 デンマーク(3)
 5 ニュージーランド(6)
<G8国>
 16 ドイツ(12)
 18 カナダ(8)
 38 英国(34)
 41 米国(49)
 45 フランス(38)
 72 日本(61)
 77 イタリア(73)
148 ロシア(152)
<ワースト5カ国>
176 中国(176)
177 シリア(177)
178 トルクメニスタン(178)
179 北朝鮮(179)
180 エリトリア(180)」(2016
/04/21付「朝日新聞」p7より)

上のデービッド・ケイ氏の記事。
日本の報道の独立性に「脅威」 国連報告者「政府の圧力、自己検閲生む」
 「表現の自由」に関する国連特別報告者として初めて公式に訪日したデービッド・ケイ氏(米国)が日本での調査を終え、19日に東京都内で記者会見した。「日本の報道の独立性は重大な脅威に直面している」として、メディアの独立性保護や国民の知る権利促進のための対策を講じるよう政府に求めた。
 ケイ氏は日本政府の招きで11日から訪日。政府職員や国会議員、報道機関関係者やNGO関係者らの話を聞き、「特定秘密保護法や、『中立性』『公平性』を求める政府の圧力がメディアの自己検閲を生み出している」と分析。「ジャーナリストの多くが匿名を条件に面会に応じた。政治家からの間接的圧力で仕事を外され、沈黙を強いられたと訴えた」と述べた。
 放送法をめぐっては「放送法のうち(政治的公平性などを定めた)第4条を廃止し、政府はメディア規制から手を引くべきだ」と提言。高市早苗総務相が番組の公平性を理由に放送局の「電波停止」に言及した発言をめぐって、高市氏との面会を希望したが「国会会期中との理由で会えなかった」と明かした。
 特定秘密保護法については「原発や災害対応、安全保障など国民の関心が高い問題の政府情報が規制される可能性があり、内部告発者の保護体制も弱い」と懸念を示した。
 ヘイトスピーチ対策については「ヘイトスピーチの法律は悪用の恐れがある。まずは人種差別禁止法を作るべきだ」と提言。慰安婦問題など歴史問題については「戦争中の罪を教科書でどう扱うかについて政府が介入することは、国民の知る権利を脅かし、過去の問題に取り組む力を低下させる」と懸念を示した。記者クラブの排他性も指摘した。
 ケイ氏は米カリフォルニア大アーバイン校教授で国際人権法などが専門。2014年、国連人権理事会から特別報告者に任命された。今回の訪日についての報告書は17年に人権理事会に提出する予定という。(編集委員・北野隆一)」
(2016/04/20付「朝日新聞」p37より)

「日本は2010年には11位だったが、年々順位を下げ、14年は59位、15年は61位だった。」そして16年は71位。
これは、まさに安倍政権の“実績”だ。

そんな報道に政権はどう言っているかというと・・・
報道の自由、菅氏「極めて確保」
 「表現、報道、編集、そうした自由は極めて確保されている」。菅義偉官房長官は21日の記者会見で、国際NGO「国境なき記者団」(本部・パリ)による2016年の「報道の自由度ランキング」で、日本の順位が前年より11下がって72位だったことへの受け止めを問われ、こう語った。
 菅氏は「我が国は放送法で編集の自由が保たれている。憲法においても表現の自由が保障されている」と主張。14年末に特定秘密保護法が施行されて1年以上が経つなか、「報道が萎縮するような実態は全く生じていないのではないか。政府としては、引き続きこの法律の適正な運用を果たしていきたい」と述べた。
 国境なき記者団は、特定秘密法の施行により「多くのメディアが自主規制し、独立性を欠いている」と指摘。「とりわけ(安倍晋三)首相に対して」自主規制が働いているとの見解を示している。」(
2016/04/22付「朝日新聞」p4より)

「極めて確保されている」という言い方も聞き慣れない言い方だが、ただ単に「報道が萎縮するような実態は全く生じていないのではないか。」は反論になっていない。
つまり、「萎縮している」という指摘に、何の根拠も示さず「萎縮していない」では、水掛け論であり、議論ならない。

海外が指摘しているように、日本のメディアの報道はもはや信用出来ない。つまり、我々は、もう日本国内の情報を、海外メディアを通してしか、入手できない状態に陥っているのかも・・・。
これは北朝鮮と同じ。
まさか日本が独裁国家に突き進んでいるとは、思いたくないが・・・・

日本国民の良識が、明日(2016/04/24)、北海道の補欠選挙で示される!?

(関連記事)
報道の自由度、日本は世界140カ国中61位 

160423unchi <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年4月21日 (木)

囲碁界初 井山、七冠独占

今日の新聞はどこも。囲碁界初、井山が七冠独占したことを伝えていた。
これは歴史的な事件らしいので、記しておきたい。
井山、七冠独占 囲碁界初
 囲碁の井山裕太名人(26)=六冠=が20日、前人未到の七冠独占を決めた。名人、棋聖、本因坊、王座、天元、碁聖の六冠に加え、最後に残った十段のタイトル奪取に成功。1976年に七大タイトル戦がそろった日本プロ碁界の歴史に金字塔を打ち立てた。
160421igo1  日本棋院(東京都千代田区)で打たれた第54期十段戦五番勝負(産経新聞社主催)の第4局で、挑戦者の井山名人は伊田篤史十段(22)に163手までで黒番中押し勝ち。3勝1敗でシリーズを制し、4期ぶり3度目の十段獲得を決めた。
 井山名人は、史上初の六冠となった2013年3月から七冠に挑んできた。一昨年12月には四冠に後退するなど、足踏みが続いたが、昨年からは、出場したすべての七大タイトル戦で防衛または奪取を続け、3年越しで全冠を同時期に獲得した。
 生涯を通じて通算で七冠を制覇する「グランドスラム」でさえも、井山名人を含め、趙治勲(ちょうちくん)二十五世本因坊(59)と張栩(ちょうう)九段(36)の計3人しか達成していない。井山名人が六冠になるまで、複数のタイトルを同時に保持した記録は、09年の張九段の五冠が最多。将棋界では羽生善治名人(45)が96年、25歳のときに七冠を独占した。(伊藤衆生)
 ■力出し切れた
 井山名人の話 いまの自分の力は出し切れた。ここ数年は(七冠を)ずっと期待していただいていたので達成することができてうれしい。まだまだ未熟と感じることが多いので少しでもレベルアップしていきたい。」(2016/04/21付「朝日新聞」p1より)

七冠、際立つ逆転力 十段奪取の井山、視線は「世界一」へ 囲碁
 井山裕太名人(26)が、圧倒的な強さと驚異的な逆転力で囲碁七大タイトルを独占した。この1年でつくった公式戦24連勝、七大タイトル戦18局負けなしも偉大な記録。国内で無敵といえる域にまで達した第一人者は、「世界一」という目標に向け、決意を新たにした。
 20日午後5時21分。伊田篤史十段(22)が投了し、井山名人の勝利が決まると対局室は報道陣であふれかえった。集まった報道陣は30社約120人。記者会見に臨んだ井山名人は「なかなか囲碁という競技でこれだけ注目していただけることはない。囲碁そのものを知っていただく機会にできたら」。熊本などでの地震の被災者への気遣いを見せ、「大変な思いをされている方が多い。素直に七冠を喜べる状況ではないが、少しでもいいニュースとして受け取っていただけたらうれしい」と語った。
 「究極の目標」に掲げ、3年前から歩んだ七冠への道。井山名人は「プロになったときや20歳で名人になったときでも考えたことはなかった。六冠になって芽生えた目標。昨日の自分より成長したい、だから目指してきた」と振り返る。
160421igo2  一昨年末、六冠から四冠にまで後退したとき、「さすがに(七冠は)無理かと思った」。それが昨年夏ごろから「棋士人生で一番いい状態」と感じる絶好調の波に乗った。会見で「こういう結果になったのはまだ信じられない」と話した。
 最近の七大タイトル戦の結果が抜きんでた実力を物語る。昨夏の碁聖戦第3、4局を制して防衛を決めてから、名人戦、王座戦、天元戦、棋聖戦と4タイトル連続のストレート勝ち。14日の十段戦第3局では黒星を喫したが、タイトル戦で18局連続の勝利を収め、昨年11月までに公式戦24連勝も記録した。同じ年に六つのタイトル戦に出場した経験のある小林光一名誉名人(63)は「全冠達成はあり得ないと思っていた。いまの井山さんは神がかっている」と驚きを隠さない。
 自由奔放さが、井山流。盤上に「打ちたい手」を打って勝ち続ける。果敢に仕掛けて中盤に優勢を築くこともあれば、じっくり構えて戦うこともある。最近は過激とも評されるほどに攻撃力が増した。際立ったのが、まれに苦戦に陥ったときに見せる逆転力だ。昨秋以降、負けが決定的とみられた局面から、何度も勝負をひっくり返した。
160421igo3  悲願を達成したいま、国内に次の目標はあるのか。「七冠は最終ゴールではない。将棋の羽生善治名人のように七冠達成から20年経ってもタイトルを持ち続けるのが理想」
 三大タイトル(名人、棋聖、本因坊)の独占や通算七冠制覇を初めて達成した棋士、趙治勲二十五世本因坊(59)は「圧倒的な強さの井山さんが七冠を達成したのは当然。次はもう世界戦しかない」という。
 日本は、中国や韓国に世界戦優勝の実績で大きく後れをとっている。タイトル防衛戦に追われる井山名人が世界戦に出る機会は限られるが、日本の頂点を極めた第一人者は、「いい状態と思えるときに思う存分、世界で戦いたい。少ないチャンスの中ですが、もっと結果を残したい」と意気込む。
 そして再び「究極」という言葉を口にした。
 「究極は、この世界で一番になることですから」。それは、小学生の頃に抱いた夢、そのものだ。(伊藤衆生)

 ■独創性と結果の両立、すごい 羽生・将棋名人
 ここ数年、ずっと七冠をめざす状況の中、気力、体力、精神力を維持し続けての偉業達成に心から敬意を表します。
 私が将棋の七冠になったのは1996年。対局が終わった直後はあまり実感がなかったのですが、一つの大きな目標を達成できたという意味でほっとしましたし、反響の大きさもひしひしと感じました。
 井山さんは、ひとが思いつかないような手を打てる棋士。その独創的なところと結果とを両立させるのはほんとに難しいのですが、それができるのはすごい。
 井山さんとは20歳のころから対談などでいろんな話をしています。いつ見ても精神的にぶれない、メンタルが安定しているなと感じます。年数を積んで、というのではなく、あの若さであの安定感は信じられない。私が七冠になったときでも日によってコンディションは違っていて、一方的に負けてしまった対局もある。でも井山さんは(第2局まで)ずっと連勝を続けていた。持って生まれたものがあるのではないかと見ています。囲碁の大きな歴史が現在進行形でつくられている姿を、同じ棋士として誇りに思います。」(2016/04/21付「朝日新聞」p37より)

七冠、井山の強さとは 囲碁
 囲碁界で初めて七冠独占を達成した井山裕太名人。圧倒的な才能の特徴と強さの秘密を、囲碁愛好家でもある脳科学者の茂木健一郎さん、井山名人と頂上対決を繰り返す高尾紳路九段に分析してもらった。
 ■「部分」超えた「全体」見抜く 脳科学者・茂木健一郎さん
 井山名人による七冠の偉業に興奮を覚えた。七冠達成に必要なのは、何よりも脳の前頭葉の集中力。タイトル戦を次々とこなして集中を切らさないそのスタミナは驚異的だ。
 将棋では羽生善治名人が七冠を達成している。脳の使い方から言えば囲碁は「別種目」。井山名人の七冠は、脳の新しい可能性を示したと言える。
 囲碁は盤面が広い。「部分」を超えた「全体」を見るのが大切で、難しい。ある部分だけをとれば最良の手が、全体から見るとそうとは限らない。そこを見抜く力がなければ、トップに立ち続けることはできない。
 先日、人工知能が人間のプロ棋士を破った際、囲碁の「常識」を破った打ち手が話題になった。部分的には不利に見えるが、盤面全体から見ると実は有利な手を人工知能が打ち、関係者を驚かせたのである。
 井山名人の打ち手はとらわれず、柔軟である。時に「意外」とされる井山名人の棋譜は、部分を超えた全体の利益を図っているとも言える。
 今や「人工知能に匹敵する」というのは、褒め言葉かもしれない。井山名人ならば、最強の人工知能にも勝てるかもしれないと、期待が膨らんでしまう。
 囲碁は、日本で近代的な発展を迎え、世界的な広がりを持つ。先日の人工知能と人間の対決のネット中継でも、外国人棋士が日本語由来の用語を連発した。
 井山名人の七冠達成は、囲碁界における偉業であると同時に、世界的なインパクトを持つニュース。井山七冠に、今後も、人間の脳の新しい可能性を見せていただきたい。(寄稿)
     *
 もぎ・けんいちろう 1962年生まれ。理化学研究所などを経てソニーコンピュータサイエンス研究所上級研究員。一昨年の名人戦では井山名人の対局を観戦した。」(
2016/04/21付「朝日新聞」p38より)

先日、囲碁好きだった兄貴の所に行ったら、4月中旬に、囲碁界で快挙が起こるから見て居れ、と言う。聞くと、井出さんという名人が、七冠の一歩手前まで来ているという。
それから新聞の記事を注意していたら、先日1敗して連勝は止まったものの、昨日七冠を達成したというニュースが流れていた。

実は、自分は囲碁も将棋出来ない。前にどこかに書いたが、囲碁は、兄貴に「老後の楽しみとして覚えておけ」と言われ、昔NHK学園で習ったことがある。しかし、すぐに挫折。
将棋もそうだが、自分には、その才は全く無い。とうにあきらめている。
しかし、家族からの影響で、ニュースだけはたまに見る。
だから、そもそも将棋の七冠も囲碁の七冠も、どんな戦いでの七冠なのかは知らない。

しかしそれが、とてつもないスゴイことだと言うことだけは分かる。
20年前に羽生さんが将棋の七冠を取った時、そのままずっと七冠を持ち続けるとばかり思っていた。しかし、そんな甘い世界ではなかった。
それにしても、若いということは武器。羽生さんも井出さんも、どちらも20代での勝利。

先日、人工知能が囲碁の世界的な名人を破ったと聞いたが、世界の進歩は凄まじい。
さてさて、我々シルバー族は、どれだけこれらの進歩を見届けられるか・・・

今日は、ウチの2歳半になる孫が、お試し幼稚園に一人でバスに乗って行ったとか・・・
いやはやその成長ぶりにはビックリ。先日、やっと歩いた! 自分を指さして「**ちゃん」と言った!とジジ・ババは、はしゃいでいたが、子どもたちの可能性は無限・・・

あまり関係無いけど、今日の“記念すべきニュース”2つである。

160421syaken <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年4月20日 (水)

芸大が国宝やゴッホなどの「クローン」を製作

先日聞いた、NHKラジオ深夜便「【私のアート交遊録】日本画家・東京芸術大学大学院教授 宮廻正明」(2016/04/14am1放送)で、芸大で、国宝やゴッホの絵などのクローンを作っているという話を聞き、これは面白い!と思った。

<「私のアート交遊録 芸大院教授 宮廻正明」より>

*この番組の全部(41分)をお聞きになる方は、(ここ=ZIP)をクリックしてしばらく待つ。

この話についての記事をNetで検索してみた。それで見付かったのが、(ここ)の記事。

先端技術・伝統技術の融合による国宝 法隆寺釈迦三尊像の再現プロジェクト、仕上げ前の中尊・台座を3月21日(月・祝)にお披露目
~産学官・地域間連携により、日本の芸術文化と地域の伝統技術を同時発信~

 富山県高岡市、南砺市および東京藝術大学は平成27年度、産学官連携で国宝 法隆寺釈迦三尊像(以下、「釈迦三尊像」)の再現に取り組んできました。このたび、高岡市(伝統160420geidai3 工芸高岡銅器振興協同組合)および南砺市(井波彫刻協同組合)での工程が3月下旬をもって終了し、3月21日(月・祝)に高岡市で開催するフォーラムにおいて一部公開されますので、お知らせします。
 本取組は東京藝術大学が法隆寺様ならびに文化庁より特別に許可をいただき、釈迦三尊像の高精細な3Dデータを取得し、これにより3Dプリンターで作成された原型を用いて、高岡市および南砺市の伝統技術(鋳物、彫刻)を活用し再160420geidai31 現制作をしているものです。地域間だけでなく大学とも連携したプロジェクトにより、学術的な最新研究成果と長い年月で培われた職人の経験と感性が相互に補い合い、より高いレベルでの歴史的資産の再現につながっています。
160420geidai1  釈迦三尊像の再現物は来年度以降、東京藝術大学にて最終仕上げを行い、平成28年秋ごろの完成後、国内外での展示を予定しています。この事業により、普段、法隆寺から出ることのない貴重な国宝の忠実な再現物が外で見られるようになるだけでなく、当事業の推進協議会としては、日本の芸術文化の魅力や伝統技術の高さを今後国内外に広く発信し、歴史的資産等の再現・修復の需要を取り込むことで、高岡地域のしごとづくりに結び付けていくことを目指しています。」(
ここより)

釈迦三尊像を忠実に再現 高岡で複製公開
 高岡銅器と井波彫刻の匠の技生かす 高岡銅器と井波彫刻の技術を生かして複製中の奈良・法隆寺の国宝「釈迦三尊像」が21日、高岡市のウイング・ウイング高岡で公開され、約300人が伝統地場産業の技術の高さを間近に感じた。3次元データで作られた原型を基に同じ成分の素材を使って忠実に再現する計画で、この技術を生かせば文化財でも複製により手触りまで楽しめるようになる。
160420geidai4  複製は、高岡、南砺両市と伝統工芸高岡銅器振興協同組合、井波彫刻協同組合、東京芸術大が産学官連携事業として昨年11月から取り組んでいる。
 釈迦三尊像は飛鳥時代の623年に作られたと伝わる。高さ87・5センチの釈迦如来像と両脇の脇侍像で構成され、法隆寺の金堂に安置されている。東京芸術大が今年1月、釈迦三尊像の3次元データを基に、3Dプリンターで原型を制作。高岡銅器振興協同組合が鋳造し、銅合金の像に仕上げた。井波彫刻協同組合がヒノキとクスノキで台座を作り、ハスの模様を施した。
 この日は釈迦如来像と樹脂製の原型、脇侍像、木製台座などが組み立て前の状態で披露された。今後、東京芸術大に運ばれ、経年による変化を再現する作業が行われる。2016年度中に公開予定で、17年度には国内外での展示が計画されている。
 複製事業に取り組む推進協議会によるフォーラムもあり、協議会長の高橋正樹高岡市長と田中幹夫南砺市長らのパネルディスカッションや、東京芸術大の伊東順二、宮廻正明両教授による講演があった。」(
2016/3/21付「北日本新聞」ここより)

160420geidai5 それから、上の話に出て来たオランダのゴッホについても(ここ)に記事があった。

初めは話が分からなかったが、聞いてみてナルホドと思った。
釈迦三尊像については、3Dプリンターで再現した原型から、銅の像を造り、それを芸大のアナログ技術で、オリジナルとそっくりに再現するという。
160420geidai2 そして同じくゴッホなどの絵画は、絵の具の化学分析を元に、同じ画材を使い、やはりその油絵のデコボコを再現して、同じ物を作るという。
そして、この活動は、保存と公開という矛盾する課題を解決できるという。

昔から名作の贋作の話はよくあった。この放送でも、ホンモノとの見分けは化学分析に頼っていると言っていた。芸大の活動は、まさに最先端技術を使った最高の贋作、いやレプリカ、いや「クローン」なのだ。確かに「クローン」と聞くと前向き。

そもそも自分などは高度な見分けも出来ない。
こんなレプリカが出来れば自分も、生きているうちに、“人類の珠玉”と会える日が来るかも知れない。

そう言えば、レプリカの名門である鳴門の大塚国際美術館(ここ)。いずれ行こうと言っているが、いっこうに実現していない。日本一入場料が高い(3240円)というので、さぞ見応えがあるのだろう。
芸術オンチの自分だが、足腰が動く内に、出掛けなくては・・・!

160420inu <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年4月18日 (月)

暴力を生むからくり

先日の朝日新聞にこんな記事があった。
「(ザ・コラム)謎解き「イスラム国」 暴力生むからくりを探れ 国末憲人
 どうしてそこまで残酷なのか――。
 国際社説の担当者として欧州や中東のニュースを追いながら、どうも戸惑いがぬぐえない。
 人質を斬首する。生きたまま焼き殺す。その動画をこれ見よがしに拡散させる。過激派組織「イスラム国」にかかわる若者たちは、よほどの悪人でもためらう行為を、いとも簡単に成し遂げる。パリやブリュッセルのテロでは、自分たちと全く縁のないはずの市民を容赦なく殺害した。
 「イスラム教徒への差別に対する強い怒りから」「揺るぎなき信仰心のため」などの説明を耳にするが、彼らとて現代文明社会に暮らす人間だ。そんな理由で一線を越えるだろうか。
 紛争や犯罪での集団心理を研究する九州大学の縄田健悟講師(32)を福岡に訪ねたのは、そのような疑問からだった。
 「宗教が理由ではありません。攻撃的な集団に属すると、誰でもこのような行為に走る可能性があります」
 そう語る縄田さんの謎解きを聴いた。
         ◇
 暴力が増幅していくメカニズムを探ろうと、縄田さんは公募で集めた学生69人を対象に心理学実験を試みたという。
 参加者を3人1組のチームに分け、1人ずつ仕切られたブースに入れて「モグラたたき」ゲームで敵チームと対戦させた。勝った人には「敵に対して上限500円で罰金を科せ」と指示した。
 参加者は、パソコンの画面に顔を出すモグラをクリックする。早く30匹仕留めた方が勝ち。これには仕掛けが施されていて、実は敵チームなど存在しない。だから、参加者は必ず勝つ。勝って罰金を科す際、状況次第で金額がどう違うかを調査した。
 罰金額が跳ね上がったのは、次の二つの条件下だった。通常に比べ、平均100円前後高かった。
 (1)チーム仲間の敗北を知らされた場合
 これは、心理学の用語で「集団間代理報復」と呼ばれる。仲間がやられると、仕返しをしようとする。より暴力的な態度に出て、罰金額も上がる。
 (2)自分が科した罰金の額が仲間に伝えられると知らされた場合
 他人の目を意識すると、人は過激な行動に出る。大胆に振る舞って「英雄として認められたい」と思うからだ。縄田さんはこれを「内集団観衆効果」と名付けた。
 「学校でのいじめも、仲間がいるとエスカレートしがち。自分の行為を称賛されたい意識は、どんな集団内にもあるのです」
 もちろん、実験がそのまま現実に当てはまるわけではない。モグラたたきとテロとの隔たりは大きい。ただ、集団が社会から孤立し、これらの心理が内部に定着すれば、時に、常軌を逸した価値観が支配する組織に発展する。暴力団は典型例だ。
 「テロ組織も、似た過程を経て生まれると考えられます」と縄田さんは話した。
         ◇
 ということは、「イスラム国」のテロリストも、元はごく普通の若者だったのだろうか。どこをどう経て、ブレーキが外れたかのような暴力に染まったのか。
 そのプロセスについては、立正大学の西田公昭教授(55)の分析を聴いた。オウム真理教地下鉄サリン事件や連合赤軍リンチ事件などにかかわった9人と面会した心理学者の西田さんは、それぞれの組織に共通する要素に気づいたという。
 ▼絶対的なカリスマ指導者の存在
 ▼自分たちが正しいと信じるあまり、敵を非人格化し、殺害を正当化する意識
 ▼組織の活動に自ら参加する責任感
 ▼訓練や戦闘、礼拝などに時間を奪われ、正常な思考力が失われる状態
 「テロや暴力をいとわない殺人マシンが生まれたのは、閉鎖的な集団内でこれらの要素が習慣となったから。『イスラム国』も同じでしょう」と西田さんは解説した。
 振り返ると、無差別殺人や目を覆うほど残忍な犯罪は、何も欧州や中東まで出かけなくても、身近に時々見いだせる。平和に見える日本社会にも、残酷さの芽が隠れている。
 一見えたいが知れない「イスラム国」も、私たちの日常と、どこかでつながっているのだろう。 (論説委員)」(
2016/04/14付「朝日新聞」p14より)

この論はなかなか面白い。
この話を読みながら、色々なケースが頭に浮かぶ。先日のアフリカの子ども兵の残虐さも(ここ)、この論で理解できる。ナチスの残虐さも、中国の文化大革命も、これらの集団での暴力の連鎖。

国会では、例の「黒塗り資料」のTPPの議論。今日はこんなニュースも流れた。
「江田憲司・民進党代表代行
 いまはTPP(環太平洋経済連携協定)の審議よりも、安倍総理は熊本の震災対応に専念すべきで、我々は国会審議で(首相を)拘束するつもりはないと申し上げた。
 だが政府、自民党の方から逆に「TPP審議を一歩でも前に進めたい」という申し入れがあり、開催に至った。TPP審議の特別委員会だが、我々としては開く以上は、震災対応について多くの時間を割かなければならないという思いだ。
 いま安倍官邸は、与野党の別なく震災対応に専念していくことが大事な局面だと思う。無理やりTPPを審議しなければいけない理由がよくわからないので、そういう(政権の)対応は理解に苦しむ。(記者会見で)」(
朝日新聞ここより)

一方、オスプレイが沖縄から熊本に駆け付け、防衛省の宣伝の臭いもしないではない。

現在の自民党政権を上の組織暴力の視点で見ると・・・
▼絶対的なカリスマ指導者(安倍首相)の存在??
▼(自民党議員が)自分たちが正しいと信じるあまり、敵を非人格化し、殺害を正当化する意識??
▼(自民党の)組織の活動に自ら参加する責任感??
▼訓練や戦闘、礼拝など(自民党の上層部からの指示)に時間を奪われ、正常な思考力(国民の代表という視点)が失われる状態??

熊本の被害も政争の具として使いかねない、したたかな暴力集団と写ってしまう現政権ではある。

160418naita <付録>「ジワジワ来る○○」より

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2016年4月17日 (日)

背広を捨てた日

明日は、分別ごみの「古着・古布」の日である。
それで、今日は頑張って、現役時代の洋服、着る物の整理廃棄をした。

現役からリタイアして、そろそろ1ヶ月。着る物の整理をしなければ・・・と思いつつ、分別の日の関係で、今日になってしまった。
それにしても、着る物の整理は、少々ショック。毎日着ていた背広が、もう着る機会が無いと思うと、何か寂しい。
しかし、このまま置いておいても仕方がない。そもそも最近、スーツのズボンが、腹が出たせいで入らない。それで、残っている背広を一通りはいてみた。案の定、どれもNG。ゆとりがあるのは、12年11月に買い換えた物だけ。中には、洗濯屋のタブが付いたままのもある。それも泣く泣く廃棄の袋に・・
それで、これもダメ、これもダメ、と袋に入れて行ったら、皆袋行き。冬の背広は、一着残ったが、夏の背広がゼロ。それではまずかろう、ともう一度袋か出して、一番胴回りの太いのを探す。それで夏の背広一着と、冬の背広を、奥のクローゼットにしまった。

下着や、靴下、マフラーの類も整理。マフラーは1つを残して全部捨てた。下着も古いのは全部処分。一番思い切ったのが、靴下。夏用と冬用が山のようにあったが、ほとんど処分。
つまり、スーツに合わせて、黒い系統ばかりなので、これからはあまり着る機会が無いと判断。

困ったのが、ワイシャツ。買ったままで、未開封の白いワイシャツが2つ出て来た。これは失敗。てっきり長袖だと思っていたが、半袖だった。それで、この冬に着て、オシマイにするつもりが、半袖だと分かってから、着るに着られぬまま、残ってしまった。
これから、白い半袖のワイシャツなど着る機会は無いのでは??

ともあれ、大きな袋2つ分詰め込んだ。どれも、世話になったものばかり。
しかし、引退とはこんなもの・・・・
分かってはいたが、いよいよ本格的な、老後生活に突入する。
しかし、毎朝思う。出勤しなくて良い、とは何と楽なことか・・・・
さてさて・・・・・

160417hane <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年4月15日 (金)

「放送法遵守を求める視聴者の会」のTBS批判

先日の朝日新聞の社説。
TBS批判 まっとうな言論活動か
 TBSテレビが先週、「弊社スポンサーへの圧力を公言した団体の声明について」と題するコメントを発表した。
 この団体は、「放送法遵守(じゅんしゅ)を求める視聴者の会」というグループだ。TBSの報道が放送法に反すると主張し、スポンサーへの「国民的な注意喚起運動」を準備するとしている。
 TBSのコメントは、次のような要旨を表明している。
 「多様な意見を紹介し、権力をチェックするという報道機関の使命を認識し、自律的に公平・公正な番組作りをしている」
 「スポンサーに圧力をかけるなどと公言していることは、表現の自由、ひいては民主主義に対する重大な挑戦である」
 放送法の目的は、表現の自由を確保し、健全な民主主義の発達に役立てることにある。コメントは、その趣旨にもかなった妥当な見解である。
 声明を出した団体は、昨秋からTBS批判を続けている。安保関連法制の報道時間を独自に計り、法制への反対部分が長かったとして政治的公平性を欠くと主張している。
 しかし、政権が進める法制を検証し、疑問や問題点を指摘するのは報道機関の使命だ。とりわけ安保法のように国民の関心が強い問題について、政権の主張と異なる様々な意見や批判を丁寧に報じるのは当然だ。
 テレビ局への圧力という問題をめぐっては、昨年6月、自民党議員の勉強会で「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番」などとの発言があった。政治権力による威圧であり、論外の発想だ。
 一方、視聴者が言論で番組を批判するのは自由だ。テレビ局は謙虚に耳を傾けなくてはいけない。だが、この団体は、放送法を一方的に解釈して組織的に働きかけようとしている。
 TBSの「誠意ある回答」がなければ、「違法報道による社会的な負の影響」への「加担」を防ぐ提言書をスポンサーに送ると通告。ネットでボランティアを募り、企業の対応によっては「さらに必要な行動をとる」とも予告する。これは見過ごせない圧力である。
 番組を批判する方法は様々あり、放送倫理・番組向上機構(BPO)も機能している。にもかかわらず、放送局の収入源を揺さぶって報道姿勢を変えさせようというのでは、まっとうな言論活動とはいえない。
 もし自律した放送局が公正な報道と権力監視を続けられなくなれば、被害者は国民だ。「知る権利」を担う重い責務を、メディアは改めて確認したい。」(
2016/04/13付「朝日新聞」社説より)

原文を読んでみた。
視聴者の会の「TBS 社による重大かつ明白な放送法 4 条違反と思料される件に関する声明」は(ここ)にあるが、あまりに冗長なので、調査結果を下記に転記すると・・・

「検討対象は、報道番組に限らずバラエティー番組も含め、24時間、安保関連法案が話題に上った全番組で、日付は平成27年9月13日日曜から20日日曜までの8日間である。
同期間におけるTBSの安保関連報道時間は13時間52分44秒、ストレートな事実報道と言えるのはその内7.3%、それ以外は何らかの意味での賛否の色のついた報道とみなされるので、それを全て「賛成」「反対」「どちらでもない」に分けて検証した。
その結果、「どちらでもない」を入れた場合、「どちらでもない」が53%、「賛成」が7%、「反対」が40%であった。「どちらでもない」を外すと、賛否バランスは賛成15%、反対85%である。時間に換算すると、賛成報道は58分17秒、反対報道は5時間12分であった。」

そして、このように要望している。
「◆TBSへの要望
1.この度の当会の調査結果に対して、放送法第4条の二及び四を遵守していると考えるか否か。遵守しているとの判断ならば、その根拠を明確に示すこと。
2.放送法第4条の二及び四に抵触したことを認めるのであれば、その責任を明確にし、再発を防止するため直ちに全社的な対応を取ること。
よく言われるように放送法第4条が「倫理規定」であるのならば、その「倫理」をこれだけ守れていない以上、視聴者、スポンサー企業に対し、法的、社会的責任を自らとることを強く要求する。
3.責任の取り方として、以下の対応を求める。
(1)第三者による調査・改善委員会の設置。人選については多様な立場の専門家で構成し、対立する見解を持った構成員を最低限保証すること。「お友達委員会」であってはならない。
(2)調査においては、安保報道全期間とし、放送法第4条に抵触する「違法性」の所在を自ら明確にすること。
(3)原因究明と再発防止のための具体的方針を明らかにすること。
*とりわけ、個別の番組、また放映曜日によっても多数の制作会社、人員が関わっているにも関わらず、なぜここまで局全体の論調が統一されてしまうのか、その構造的原因を明らかにすること。それができない限り再発を防げないと当会は考える。
(4)経営陣が辞任を含めた明確な形で引責すること。

以上に関して、取り組みの方向性を明示した「誠意ある」回答を4月8日までに発出するよう要望する。

BPO=(放送倫理・番組向上機構)への要望
1.この度当会が明らかにした時期の、安全保障法制をめぐるTBSの報道について、放送法第4条の二及び四に鑑みた違法性を確認すること。
2. 原因を究明し、再発防止のための具体的な勧告を出すこと。
BPOから誠意ある回答がない場合、予てからその存在に疑問の声があるBPOの実態について、当会として調査を開始し、国民にとってより納得のいく形の、真の第三者委員会の設立を目指す。

スポンサー企業への働きかけ
当会は、日本経済を支える優良な多数のスポンサー企業に対して圧力行動をとりたくはない。
しかし、TBSが上記要望に対して4月8日までに「誠意ある」回答を発出しなかった場合、一定の形式や節度を重視しつつも、国民的なスポンサー運動の展開を検討せざるを得ない。その場合は以下の手順をとるであろうことをここに予告する。
1、当該番組のスポンサー企業各社に対して調査報告を送付。
2.スポンサー企業が問題の所在を確認し、自らの判断により適切に対処することで、違法報道による社会的な負の影響(ネガティブ・インパクト)にスポンサー企業自身が加担するリスクを防ぎ、社会的責務・株主に対する責務をより良く果たせるよう提言書を添付。
3.放送事業者とスポンサー企業が協同して果たすべき社会的責任について、広く国民的な注意喚起運動を開始する。

国会への要望
放送制度の抜本的な見直しについて、以下の項目に関する検討、議論を要望する。
1.放送事業者、政府双方からの独立性を確保し、多様な国民の意識を反映した放送監督制度の確立。現状では、政府機関の、しかも独任制の大臣が監督処罰権限を持つために、実効性ある規制が言論・表現の自由の観点から困難であるという構造的問題がある。監督機関の独立化によりこれを解消すべきだ。
2.電波停止より手前の、現実的に適用可能な処分の新設。「金銭的制裁」など。アメリカ、イギリス、フランス等の規制機関には金銭制裁が存在する。
3.「電波オークション」導入の検討。現在、テレビ局全体の電波利用料負担は総計で34億4700万円。それに対し営業収益は3兆円を超える。電波の“仕入れコスト”は、営業収益のわずか0.1%ということになる。電波オークションの導入は、価値に見合った電波使用料の適正化と共に、事業者の入れ替わりを原理的に可能にすることで、既存の放送授業者が信頼性を維持向上する動機付けとなる。(電波オークションを行っていない国はOECD加盟34カ国中3カ国だけ、先進国では日本だけである。) 以上」(ここより)

それに対し、TBSの回答は、・・・
弊社スポンサーへの圧力を公言した団体の声明について
                 2016年4月6日
                 株式会社 TBS テレビ
弊社は、少数派を含めた多様な意見を紹介し、権力に行き過ぎがないかをチェックするという報道機関の使命を認識し、自律的に公平・公正な番組作りを行っております。放送法に違反しているとはまったく考えておりません。
今般、「放送法遵守を求める視聴者の会」が見解の相違を理由に弊社番組のスポンサーに圧力をかけるなどと公言していることは、表現の自由、ひいては民主主義に対する重大な挑戦であり、看過できない行為であると言わざるを得ません。
弊社は、今後も放送法を尊重し、国民の知る権利に応えるとともに、愛される番組作りに、一層努力を傾けて参ります。」(
ここより)

あまりに冗長でバカバカしい議論なので、マジメに読む気もしなかったが、TBSの回答は妥当。これでよい。

それにしても、安倍政権の批判をすると、「経営陣が辞任を含めた明確な形で引責すること」が必要なのだそうだ。これではまさに独裁国家。報道管制をする北朝鮮、中国と同じではないか・・・

そもそも「放送法遵守を求める視聴者の会」となどんな団体か?と、Wikiを見たら、これがまた凄まじいダラダラとした宣伝記事。
Wikiからも「この記事は広告・宣伝活動のような記述内容になっています。ウィキペディアの方針に沿った中立的な観点の記述内容に、この記事を修正してください。」と指摘されている。とても読む気がしない。しかしそこに記されている人たちの肩書きはたいしたもの・・・
しかし、Wikiがこのように、団体の宣伝に使われているのは許し難い。

ともあれ、これらの動きは、6月に自民党の大西英男衆院議員が「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番。日本を過つ企業に広告料を支払うなんてとんでもないと、(文化人の方は)経団連などに働きかけしてほしい」と語ったが、上の声明は、この大西議員の考え方が、単なる一議員の“失言”などではなく、団体として本格的な活動が始まった、という事らしく、ビックリ。
でもTBSの「相手にしない」「取り合わない」という姿勢に、ホッとしながら読んだ記事であった。

150415rotenn <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年4月13日 (水)

NHKラジオ「アフリカは今」が衝撃的

今まで、通勤途上で聞いていたNHKラジオの番組。最近は、仕方なく夜中に目覚めて眠れなくなった時に聞いている。相変わらず、ウォークマンの2倍速で。(このDPC機能は、1時間番組を30分で聴けるので便利)

先日聞いたNHKラジオ第2「カルチャーラジオ 歴史再発見 アフリカは今~カオス(混沌)と希望と」「第1回 こども兵の登場~シェラレオーネ」(2016/04/05放送)の内容が衝撃的だった。
その一部を聞いてみよう。

<NHK歴史再発見「アフリカは今~カオスと希望と~①こども兵の登場」より>

*NHKラジオ第2「カルチャーラジオ 歴史再発見 アフリカは今~カオスと希望と」(第1回 ~第7回)(各30分)をお聞きになる方は(ここ)をクリックしてしばらく待つ。(2016/05/20改)
*同じく(第8回~第13回)をお聞きになる方は(ここ)をクリック。(2016/11/23追)

この番組について、NHKのサイトには、こう解説がある。
「火曜 歴史再発見 2016年4月~6月放送予定
アフリカは今~カオスと希望と 講師:松本 仁一(ジャーナリスト)

アフリカ。人類発祥の地といわれる、3020万平方キロ、人口10億を擁する大陸は、島嶼部もふくめ56の国から成り立っています。地球上に生きる70億の人類はアフリカでうまれ、ここから地球各地に分布を広げたという意味で、母なる大地ともいえるでしょう。
日本からは遠いアフリカですが、1960年台に独立して発展を続ける若い国々と、開発が緒に就いてまもない地下資源とその開発の方向性の如何が、これからの世界の行方を左右する要因のひとつになっています。しかし、各国の思惑による資源の簒奪は一部に富を集中させ、国民全体は貧困や飢餓から脱出できないでいたり、エイズやエボラ出血熱のような感染症がつぎつぎと起きても対策が打てず、まともな市民生活がおくれない国が数多くあります。持てる国も持たざる国もそれぞれに問題をかかえているのがアフリカと言えるでしょう。グローバル化の著しい今日、アフリカの現状はどうなっていて、将来どうなるのかを知ることは、私たちの生活にも重要な意味をもっているばかりでなく、地球というシステムの行く末にも関わっています。
ジャーナリストの松本仁一さんは、朝日新聞記者として、30年間アフリカ各地に駐在し、アフリカの現実を見つめてきました。豊富な取材と経験をもとに、56の国の中から、地域と国を選んで、アフリカの現代をわかりやすく解説していただきます。」(
NHKのここより)

「①「子ども兵の登場~シエラレオネ」アフリカでは1990年代、内戦により「子ども兵」といわ160413map_sierraleone れる兵士が登場しました。子ども兵の年齢は小学生ぐらいの子どもたちです。彼らは誘拐され拉致され強制されて兵士となり人を殺すように命じられました。逃げたり逆らったりすれば暴力を振るわれるので従うしかありませんでした。子ども兵が生まれた背景にあるものは何だったのかシエラレオネの例をもとに紹介します。」(NHKのここより)

カオスとは「天地創造以前の世界の状態。混沌(こんとん)。混乱。」だそうだ。

それにしても、第1回の「こども兵」の話は、自分にとって衝撃的だった。直ぐにテキストを160413africa 買ってしまった。
自分がNHKラジオのテキストを買うなど、滅多に無い。自分にとって、この話はそれほど衝撃的だったという事。
つまり、知らなかった・・・・。シェラレオーネという国も、どこにあるか知らなかった。
考えてみると、アフリカの国はほとんど知らない。世界の国々は、小さな国を除けば、地図を見ればだいたい言える。しかしアフリカの国は、大きな国160413africa1_2 を除いて、ほとんど言えない。それほど、今まで、あまり縁が無かった。
しかし、この番組は、無知の自分にアフリカの現状を教えてくれそうなので、テキストを読みながら、聞く事にした。

それにしても、南米やインド、東南アジアも含めて、かつての欧米列強は、平和に暮らしていた原住民の国を侵略し、ひどいことをしてきたものだと、改めて思う。
そして、米英の“善意”によって、奴隷をアフリカに戻したことによって、始まった内戦。同じく、フセイン大統領を殺して、あとは知らない、というアメリカ。どれも、後から考えると、思慮不足と言うしかない。

とにかく世界は広い。このようなアフリカの歴史について知ることで、今の日本についても、何かのヒントが得られるような気がしている。

(関連記事)
改めてNHKラジオ「アフリカは今」から聞く衝撃 

160413ari <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年4月11日 (月)

「フクシマ」テロでの東日本壊滅の可能性

先日の朝日新聞にこんな記事があった。
「(私の視点)原発どう守る 「フクシマ」テロの可能性 グレアム・アリソン、ウィリアム・トビー
 ブリュッセルで先月起こった攻撃はテロリストたちの意志の強さと、我々の最重要の懸念である核セキュリティーが依然として脆弱(ぜいじゃく)であることを想起させた。
 ベルギーの捜査当局の中には、テロリストたちが元々狙っていたのは原子力発電所だった可能性があるという見方がある。昨年11月のパリのテロに関連して捜索されたアパートからは、ベルギーの原発幹部を監視していたビデオが見つかった。
 ベルギーの核関連施設のセキュリティーの甘さは悪名高い。2012年には、同国の原発作業員2人が、シリアに渡り、その後、過激派組織「イスラム国」(IS)に参加したと報じられている。1人はシリアで死亡したとみられているが、もう1人はベルギーに戻り、テロ関連の罪で有罪判決を受けた。
 核関連施設の安全を保つ施策は依然として少なすぎる。ベルギーに限ったことではない。世界中の核関連施設は脆弱なままなのだ。
 先週ワシントンで開かれた核セキュリティーサミットでは、50カ国以上の首脳が参加し、高濃縮ウランを様々な国々から安全な貯蔵庫へ移すことが発表された。しかし、兵器になりうる核物質を守る警備員の武装について求めることはなかった。
 核テロを巡る議論は、テロリストが兵器級の核物質を盗んだり、「汚い爆弾」を作ったりすることに焦点を当てがちだ。しかし、テロリストが原発を攻撃し、チェルノブイリやフクシマのような惨事を起こす危険については見過ごされがちだ。
 福島での大惨事のあと、世界中の原発で安全対策が強化された。だがセキュリティーのすき間は日本、インド、パキスタン、ロシア、そして米国にもはっきりと残ったままだ。
 第一の対策は、現状に満足する気持ちに抗(あらが)うことだ。信じられないことに、11月のパリのテロ後にやっと、ベルギーは原発警備員を武装させるようになった。さらに信じられないことに、先月のブリュッセルの攻撃後やっと、ベルギー当局は核施設の従業員の個人情報を調べ、10人ほどの従業員の作業員資格は無効にすべきだったと結論づけた。
 最低限の対策として、兵器転用できる核物質もしくは、大規模な放射能漏れを引き起こす恐れがある低濃縮核燃料を保有するすべての施設は、武装した警備員が守るべきだ。そして原発の全従業員の経歴は、雇用前に徹底的に調査すべきだ。
 テロリストたちは原発に目を向けている。だからこそ我々も目を向けなければならない。 (〈C〉2016 THE NEW YORK TIMES) (NYタイムズ、4月5日付、抄訳)
    *
 グレアム・アリソン Graham Allison 米ハーバード大ケネディ行政大学院ベルファーセンター所長/ウィリアム・トビー William Tobey 元米エネルギー省国家核安全保障局副局長」(
2016/04/09付「朝日新聞」p17より)

福島の原発事故で、日本の国民は、改めて原発は“存在そのもの”が怖いことを知ったが、これをテロという視点から見ると、益々その存在は怖ろしい。

つまり、もし自分が「日本を壊滅させたい」と思っているテロリストだとすると、上のテロリストと同じで、原発を狙うのが最も効果的なような気がする。

前にも書いたが(ここ)、先の福島原発事故の際、米国は4号機の使用済み核燃料のプールに水がほとんど無いことを指摘して、米国民の退避を求めた。
吉田所長も、同じ理由で東日本の壊滅を覚悟した。

つまり、前の「福島第一原発4号機~東京を救ったのは、東電の工事の不手際だった」(ここ)という記事で書いた通り、本来は東京も住めなくなっていたはずだったのだ。

神風が吹いて、結果オーライで現在に至っているが、この4号機の例は、原発事故で広範囲の土地に住めなくなるという状況を作り出す可能性を知らしめた。

160411genpatu_2 政府は、臭い物には蓋、とばかりに無視しているが、今の日本で、どんな大事故が起きても、東京も含めて東日本全体が住めなくなるという状況は、考えられない。しかし原発は違う。
前にも書いたが、まさに小松左京のSF「日本沈没」が現実となって、数千万人の人の、国内での「移民」が発生する。

この状況を作り出すのは、「使用済み核燃料のプールから水を抜くこと」。
160411nenryoupool どの原発でも、メンテの時期になると、原発を止めて、格納容器の蓋を開け、燃料をプールに移す。もちろん冷やし続けるのが前提だが、テロで、人間が意識的に水を抜けば、同じ状況が生まれる。
どこの原発が、いつ定検になるのかは、原発周辺のメンテ会社に入り込めば、いとも簡単に知ることが出来るし、メンテ会社の下請に入り込めば、原発にも入れる。もちろん建前のガードは堅いが、今の原発作業者が払底している状況では、管理が甘くなっている可能性もある。

ふと、前に見たこの燃料プールの光景を思い出した。階上の窓から見下ろす燃料プールは、青々として、それは美しい光景だった。水と言っても純水なので、青く美しいのだと聞いた。
その美しさは、背後に恐ろしさを秘めた美しさ。まさに「美しいバラにはトゲがある」!

こんな記事を読みながら、日本では意識が薄い「テロ」という視点で「燃料プールの水」を見た時、日本を沈没させかねない、という恐ろしさへの認識が、あまりに薄いと思った。

160411yabai <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年4月10日 (日)

同期会で配られた「シルバー川柳推奨作」

昨夜は、1970年入社の同期会だった。はるばる大分からの参加も含め、19名の出席だった。
その中の一人が、「シルバー川柳推奨作」のメモを配った。これは“誰か”の選による句だという。

「シルバー川柳推奨作一覧」
01)日帰りで 行ってみたいな 天国に
02)紙とペン 探してる間に 句を忘れ
03)味のない 煮ものも嫁の おもいやり
04)三時間 待って病名 「加齢です」
05)改札を 通れずよく見りゃ 診察券
06)二世帯を 建てたが息子に 嫁が来ぬ
07)女子会と 言って出掛ける ディケアー
08)起きたけど 寝るまでとくに 用もなし
09)目覚ましの ベルはまだかと 起きて待つ
10)ガガよりも ハデだぞウチの レディーババ
11)おじいちゃん 冥土の土産は どこで買う?
12)年金の 扶養に入れたい 犬と猫
13)指一本 スマホとオレを つかう妻
14)湯加減を しょっちゅう聞くな わしゃ無事だ
15)誕生日 ローソク吹いて 立ちくらみ
16)万歩計 半分以上 探しもの
17)振り返り 犬が気遣う 散歩道
18)カード増え 暗証番号 裏に書き
19)なれそめを 初めてきいた 通夜の晩
20)まだ生きる つもりで並ぶ 宝くじ
21)未練ない 言うが地震で 先に逃げ
22)目には蚊を 耳には蝉を 飼っている
23)「お年です」 それが病気か 田舎医者
24)飲み代が 酒から薬に かわる年
25)歩こう会 アルコール会と 聞き違え
26)ボランティア するもされるも 高齢者
27)若作り 席をゆずられ ムダを知り
28)聴力の 検査で測れぬ 地獄耳
29)中身より 字の大きさで 選ぶ本
30)入場料 顔見て即座に 割り引かれ
31)出来ました 老人会の 青年部
32)探しもの やっと探して 置き忘れ
33)妻の愚痴 頷いてたら 俺の事
34)クラス会 食後は薬の 説明会
35)老の恋 惚れる惚けるも 同じ文字
36)孫の声 二人受話器に 頬を寄せ
37)無農薬 こだわりながら 薬漬け
38)留守電に ゆっくりしゃべれと どなる父
39)何回も 話したはずだが 「初耳だ!」
40)孫帰り 妻とひっそり 茶づけ食う
41)デジカメは どんな亀かと 祖母が訊く
42)名が出ない 「あれ」「これ」「それ」で 用を足す
43)このごろは 話も入れ歯も 噛み合わず
44)深刻は 情報漏れより 尿の漏れ
45)いざ出陣 眼鏡 補聴器 義歯携帯
46)介護して ふたたび芽生える 夫婦愛
47)妻旅行 おれは入院 ねこホテル
48)定年だ 今日から黒を 黒と言う
49)恋かなと 思っていたら 不整脈
50)自己紹介 趣味と病気を ひとつずつ
51)複雑だ 孫が喜ぶ 救急車
52)立ちあがり 用を忘れて 立ちつくし
53)へそくりの 場所を忘れて 妻に聞く
54)景色より トイレが気になる 観光地
55)手をつなぐ 昔はデート 今介護
56)「こないだ」と 五十年前の 話する
57)年重ね くしゃみするのも 命がけ
58)喜寿だけど 恩師の前では 女子高生
59)妻肥満 介護になったら 俺悲惨
60)老い二人 集金人に お茶を出す

当サイトでも何度か取り上げた「シルバー川柳」だが、改めて読むと、なかなかの名作ぞろい。

昨夜の、全員の近況報告は、結局は病気自慢大会。この句を引用して「電車通勤でトイレが近くて困る」とか・・・
160410douki それにしても、皆さん結構大きな病気を体験されている。それをも克服しての出席。もちろん健康だから同期会という飲み会に参加できているワケだが・・・
名簿を見ると38名の名。そのうち、返信無しでの欠席者が7人。地方の人も多いが、中には健康状態の関係で返信が無い人も居るのかも・・・

ともあれ、今回も訃報を聞かなかったのは何より。亡くなって名簿から消えた人は今までに一人だけ。古希を前に、まだまだ皆元気だ。
今回も、「出席者の、名簿の次の2人」というルールで幹事が交代した。半年後のミニ同期会、そして1年後の同期会。
ほとんどの人の肩書きが外れ、一番気が許せる仲間ゆえに、何とか永遠に参加したいもの。

160410ama <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年4月 7日 (木)

「離婚・死別の経験者、脳卒中リスク3割増」

先日、朝日新聞にこんな記事があった。
離婚・死別の経験者、脳卒中リスク3割増 国立がんセンターなど発表
 離婚や死別によって配偶者を失った人は、状況の変わらない既婚者に比べて脳卒中のリスクが3割近く増えるとの調査結果を国立がん研究センターや大阪大などの研究チーム160407sottyuu1 が発表した。配偶者を失うと飲酒量が増えるなどの報告はあるが、脳卒中との関連を示した研究は珍しいという。
 全国9地域の45~74歳の既婚の男女計約5万人を平均で約15年間追跡。その間に脳卒中を発症した2134人について、婚姻状況の変化との関連を調べた。
160407sottyuu2  婚姻状況が変わらなかった人を1とした場合、離別・死別した人の脳卒中リスクは男女ともに1.26倍だった。このうち出血を伴う脳卒中は男性が1.48倍、女性が1.35倍と強い関連がみられた。脳梗塞(こうそく)は男女ともに1.16倍だった。
 また、配偶者を失って子どもと同居している人の脳卒中リスクは、婚姻状況が変わらず160407sottyuu3 子どもと同居していない人に比べ、男性が1.44倍、女性が1.45倍と高かった。配偶者を失ったことに加え、親という役目によって影響が増している可能性があるという。
 解析した大阪大の本庄かおり特任准教授(社会疫学)は「脳卒中の発症予防では、高血圧や飲酒、喫煙などの生活習慣に加えて生活環境の変化も考慮する必要がある」と話す。(石塚広志)」(2016
/03/31付「朝日新聞」夕刊P10より)

この話題、4月4日のNHKニュースでも放送していたので(ここ)、大ニュースなのかも・・・!?

それに、NHKでは、「また女性で無職の人が離婚したり、死別したりした場合職を持つ既婚の女性と比べ、脳卒中になるリスクが3倍近く高くなっていました。」とも言っていた。

配偶者との死別は、人生で最大のストレスだと聞いたことがある。それによる“生活環境の変化”によって、病気になる事が多いのは理解するが、一般に想像するガンではなく、脳卒中も、これだけの相関があるという。
これはどう理解するか・・・

老後、夫婦の片方が先に死ぬことは当たり前。そして、女性が残ることが普通。それによって女性が羽を伸ばして、かえって長生きするかと思うと、この記事ではそうではないらしい。
夫婦の片方が亡くなっても、仕事を持っている人は、それほど日常生活は変わらない。しかし、夫婦二人きりだと、生活は激変する。

だいぶん前に、自分より一回り年上だった叔父が亡くなったが、もうすぐ自分もその歳になることに気が付いた。酒とタバコをこよなく愛して、定年後まもなく、肺と肝臓にガンが出来て亡くなった。残された叔母は、立ち直るのに10年かかったと言っていた。
夫婦二人だけの家庭では、とにかく二人の生活を維持することが大切なのだろう。

夫婦共に、二人きりの生活に入ると、それまでカモフラージュされていたことが顕在化する、とも聞く。つまり、今まで我慢出来たイヤなことも、それが毎日だと、耐えられなくなる。
しかし、もう逃げ場はない。
定年後は、まさに真の夫婦かどうかが試される時期。
かくいう我が家も、せいぜいカミさんに逃げられないように、ゴミ出しでもしようか・・・

160407kousaku <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年4月 5日 (火)

因幡 晃の「別涙(わかれ)」

最近の生活は「整理」である。音楽も然り。
愛機HAP-Z1ESのWAVファイルを整理している。そして、これは、と思う歌は、改めてCDを借りてきて音源の質をアップしている。
この因幡晃の「別涙(わかれ)」という歌も、今日、FM放送の音源からCD音源にバージョンアップした。

<因幡 晃の「別涙(わかれ)」>

「別涙(わかれ)」
  作詞・作曲:因幡 晃

白い旅行カバンを 渡すとき
そっとふれたあなたの やさしい手
人ごみに言葉を かき消され
涙がさよならを 言っていた
いいのよ もういいの 私のことは
泣いてついて 行きたいけれど
あなたにはあなたの 道がある
いつも心に 決めていたの
別れという日が 来るのを

雨がいつか涙と ぬれるとき
そっとぬぐうあなたの やさしい手
汽車はすぐそこに 来てるのに
じっとみつめてる やさしい目
さあ行って もういいの 私のことは
泣いてついて 行きたいけれど
あなたにはあなたの 道がある
いつも心に 決めていたの
別れという日が 来るのを

泣いてついて 行きたいけれど
あなたにはあなたの 道がある
いつも心に 決めていたの
別れという日が 来るのを

160405wakare バックのストリングスの音色の何と美しことか・・・(mp3では分からないかも?)
それにしても、この曲名「別涙(わかれ)」。到底「わかれ」とは読まないので、てっきり造語だとばかり思っていたら、何と広辞苑に載っていた。

【広辞苑】より
べつ‐るい【別涙】 別れを惜しむ涙。

こんな言葉があるんだ・・・
でも「べつるい」という発音では歌にならぬ。よって振り仮名が必要になる。

話は変わるが、最近の子どもの名前に、振り仮名を振らないと、読めない名前が多いと聞く。
そう言えば、赤ちゃんの名前について前に書いたことがあった。(ここ
世の中には、親の勝手で?色々な名前が付けられている。前の記事を読んで、「本気(まじ)ちゃん」は、それこそマジかよ!?と言いたくなる。
先日犬と散歩していたら、カミさんの犬散歩仲間と会って、「孫が来ている」という。カミさんが「しゅうと(漢字は分からず)君ですよね」と言っていた。
分かれた後に聞くと、お父さんがサッカー好きで、「シュート」から「しゅうと」君にしたんだとか・・・
まあ、言われて直ぐに分かるところは良いが、もし子どもがサッカー嫌いだったら、困るだろうな・・と思った。そして、そこまで、親が子に“あからさまに”託して良いものかとも・・・

おっと話がずれた。
因幡晃は歌がうまい。ひげ面からは想像出来ない歌声。でもWikiによるともう62歳だって・・・。
そしてこの「別涙」という歌は1976年6月25日発売で、因幡晃の2作目だったという。もう40年も前の歌か・・・
でも、そうとは思えない録音・・・。廃れない・・・

160405highschool <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年4月 3日 (日)

歴代・テレビのニュースキャスター

今朝の朝日新聞にこんな記事があった。
「(文化の扉)ニュースキャスター 哲学や志まで、伝え方に個性
 この春、報道番組の“顔”が相次いで交代します。キャスターという立場はアナウンサーとは何が違い、記憶に残るキャスターたちは役割や伝え方にどんな特徴があったのでしょうか。
 キャスターとは、そもそも何者なのか。「言葉は定着したが、その定義ははっきりしない」。『ニュースキャスターたちの24時間』の著者で自身もキャスター経験がある嶌信彦さん(73)は指摘する。
160403news  広くは番組における進行役。だが、解説やコメントを加えるかどうか、ニュースの価値の判断にどの程度関わるかは人や番組によって異なる。米国では「アンカー(マン)」と呼ばれ、編集長の役割を担うのが一般的だという。
 日本でキャスターの先駆けとされるのは、1962年に始まったTBS系「ニュースコープ」の田(でん)英夫。それまでは新聞記事のような原稿をアナウンサーが顔を出さずに読み上げるニュースが主流だったが、田のにこやかな顔が画面いっぱいに広がった。
 だがその6年後、田は降板。ベトナム戦争報道などをめぐって政治圧力があったと自著に記した。
     *
 キャスター像を変えた番組の一つが、85年開始のテレビ朝日系「ニュースステーション」。午後10時の新設枠に、クイズや歌番組の印象が強い久米宏を抜擢(ばってき)した。
 ディレクター、デスクとして12年携わったテレ朝番組審査室長の朝本香織さん(59)は「瞬発力と集中力がすごい。上から目線でなく、視聴者の代わりに疑問を提示したり感想を言ったりする姿勢はずっと変わらなかった」と話す。
 久米はよく「自分はキャスターでなく司会者」と語っていた。打ち合わせでニュースの取り上げ方に意見することはほとんどなく、コメントについても事前の調整はあまりなかったという。
 一方、85年の日航機墜落事故の特集で犠牲者数と同じ520足の靴を並べるなどテレビ的な見せ方にこだわった。巨人の優勝で丸刈りになるなど様々な試みは賛否を呼び、視聴率は時に20%を超えた。
     *
 この3月。辛口とも評されたベテランキャスターが次々と姿を消した。
 最後の出演で「報道ステーション」の古舘伊知郎は「開けっぴろげに昔よりも色んな発言が出来なくなりつつある空気」に懸念を示し、「NEWS23」の岸井成格(しげただ)は「真実を伝える、権力を監視する」というジャーナリズムの姿勢を貫く重要性を強調した。「クローズアップ現代」の国谷裕子(くにやひろこ)は23年を振り返り、「複雑化し見えにくくなっている現代」において伝えることの難しさをにじませた。
 テレビと政治権力とのせめぎ合いは繰り返され、緊張関係が高まっている。一方、報道と情報番組の境界線はあいまいになり、キャスターのあり方や求められる役割はさらに多様化している。
 数々のキャスターを取材した嶌さんは「ニュースが多く、時代が大きく変わる時。どんな形であれ、自分なりの哲学や志、ぶれない軸を持ち、信頼できる言葉を発してほしい」と話す。(佐藤美鈴)
 
 ■ものの見方、問われる現代 元NHKキャスター・磯村尚徳さん
 「ニュースセンター9時」の初代キャスターを、1974年から3年務めました。
 私の考えるキャスターとは「編集長であり発表者」。元々おしゃべりでしたが、原稿を読むのではなく、自分の言葉で語るようにしました。最初はとちりもするし、そのたびにおわびもする。NHKらしくなく、視聴者から拒絶もされた。ただ、得意の国際ニュースも重なり、少しずつ視聴率は上がっていきました。
 政治→経済→社会と固定化されていたニュースの順番を変え、「その時の一番を」と長嶋茂雄選手の現役引退をトップにしたこともあります。より身近に感じてもらうため「ひとこと余計ですが」「私事で恐縮ですが」といった言い回しもよく使いました。
 情報があふれる現代は、よりものの見方が問われる。今こそ、私の目標だった米国のエド・マローのような名キャスターを見たいですね。」(
2016/04/03付「朝日新聞」p26より)

言うまでもなく、NHK、TBS、テレビ朝日のキャスターがこの春変わるが、時宜を得た記事である。
このリストを見ると、知っているキャスターと知らなかったキャスターとがいる。
先日書いた田英夫氏は、自分も多感な学生時期でもあったので、良く覚えているが、NHKの磯村尚徳氏のことも良く覚えている。落ち着いた話しぶりは、聞いていて安心感があった。久米宏も、キャラキャラしたキャラクターであり、黒柳徹子との「ザ・ベストテン」の司会を降板してのキャスター就任だったので、話を聞いた時は違和感があり、これも良く覚えている。
実は、それ以外のキャスターは良く覚えていない。つまり見ていなかったのだ。
そして改めて、櫻井よしこ氏が、前はキャスターだったのだと認識した。そう言えば、そうだったな・・・

テレビは国民に影響が大きいだけに、政権も気にする。そして、都合が悪いキャスターには、放送会社に圧力をかける。田英夫氏もそうだったように、決して新しい現象ではない。
しかし、民主国家としては、あまりに残念。

NHK会長、日銀総裁、内閣法制局長官など、政権は自分に都合の良い人事をやりたい放題。
そして今、国民を洗脳すべく、新聞だけでなくテレビという大メディアをも乗っ取ろうとしている。
これからは、テレビの報道番組も、よくよく吟味しながら見るようにしたいものだ。

160403jiko <付録>「ボケて(bokete)」より

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2016年4月 1日 (金)

清貧の前ウルグアイ大統領、ホセ・ムヒカさんが来日する

今朝の朝日新聞にこんな記事があった。
「(インタビュー)清貧の政治思想 前ウルグアイ大統領、ホセ・ムヒカさん
 質素な暮らしぶりから、「世界で一番貧しい大統領」として注目を集めた南米ウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領が、近く出版社などの招きで初来日する。「清貧の思想」を地でいく農園暮らしの根っこには、いったい何があるのか。いまも上院議員として、国民から熱い支持を受ける政治家の自宅を訪ね、その原点を聞いた。

 《首都モンテビデオから車で30分。畑のわきの小さな平屋で、ムヒカ氏は上院議員160401mukahi1 の妻と2人で暮らす。愛車は1987年製の昔懐かしいフォルクスワーゲン。自ら家事をし、畑も耕す。秋を感じる南半球の3月。トレパン姿で出てきたムヒカ氏が、庭のベンチに腰を下ろした。》
 ――大統領公邸には結局、引っ越さなかったそうですね。
 「当たり前だよ。私はもともと農民の心を持って生まれた。自然が大好きなんだ。4階建ての豪邸で30人からの使用人に囲まれて暮らすなんて、まっぴらだ」
160401mukahi2  ――アラブの富豪が、あなたの愛車に100万ドル払うと購入を申し出た噂(うわさ)を聞きました。
 「本当の話だ。息子が珍しい車を集めていると言っていたな。もちろん断ったさ。あの車は友人たちからもらった大事な贈り物だ。贈り物は売り物じゃないんだよ」
 ――「世界で一番貧しい」という称号をどう思いますか。
 「みんな誤解しているね。私が思う『貧しい人』とは、限りない欲を持ち、いくらあっても満足しない人のことだ。でも私は少しのモノで満足して生きている。質素なだけで、貧しくはない」
 「モノを買うとき、人はカネで買っているように思うだろう。でも違うんだ。そのカネを稼ぐために働いた、人生という時間で買っているんだよ。生きていくには働かないといけない。でも働くだけの人生でもいけない。ちゃんと生きることが大切なんだ。たくさん買い物をした引き換えに、人生の残り時間がなくなってしまっては元も子もないだろう。簡素に生きていれば人は自由なんだよ」
 ――2012年にブラジルの国連会議(リオ+20)でした演説は、日本で絵本になりました。
 「このまま大量消費と資源の浪費を続け、自然を攻撃していては地球がもたない、生き方から変えていこう、と言いたかったんだ。簡素な生き方は、日本人にも響くんだと思う。子どものころ、近所に日本からの農業移民がたくさんいてね。みんな勤勉で、わずかな持ち物でも満ち足りて暮らしていた。いまの日本人も同じかどうかは知らないが」

 《60~70年代、ムヒカ氏は都市ゲリラ「トゥパマロス」のメンバーとなり、武装闘争に携わった。投獄4回、脱獄2回。銃撃戦で6発撃たれ、重傷を負ったこともある。》
 ――軍事政権下、長く投獄されていたそうですね。
 「平等な社会を夢見て、私はゲリラになった。でも捕まって、14年近く収監されたんだ。うち10年ほどは軍の独房だった。長く本も読ませてもらえなかった。厳しく、つらい歳月だったよ」
 「独房で眠る夜、マット1枚があるだけで私は満ち足りた。質素に生きていけるようになったのは、あの経験からだ。孤独で、何もないなかで抵抗し、生き延びた。『人はより良い世界をつくることができる』という希望がなかったら、いまの私はないね」
 ――刑務所が原点ですか。
 「そうだ。人は苦しみや敗北からこそ多くを学ぶ。以前は見えなかったことが見えるようになるから。人生のあらゆる場面で言えることだが、大事なのは失敗に学び再び歩み始めることだ」
 ――独房で何が見えました?
 「生きることの奇跡だ。人は独りでは生きていけない。恋人や家族、友人と過ごす時間こそが、生きるということなんだ。人生で最大の懲罰が、孤独なんだよ」
 「もう一つ、ファナチシズム(熱狂)は危ないということだ。左であれ右であれ宗教であれ、狂信は必ず、異質なものへの憎しみを生む。憎しみのうえに、善きものは決して築けない。異なるものにも寛容であって初めて、人は幸せに生きることができるんだ」

 《民政復帰とともに85年に釈放されたムヒカ氏は、ゲリラ仲間と政治団体を創設。89年にいまの与党、左派連合「拡大戦線」に加わった。下院、上院議員をへて昨年まで5年間、大統領を務めた。》
 ――有権者はあなたに何を期待したのでしょう。
 「自分たちの代表を大統領に、と思ったのだろう。特に貧しい層やつつましい中間層がそうだ。特権層には好かれなかったが」
 「貴族社会や封建社会に抗議し、生まれによる違いをなくした制度が民主主義だった。その原点は、私たち人間は基本的に平等だ、という理念だったはずだ。ところが、いまの世界を見回してごらん。まるで王様のように振る舞う大統領や、お前は王子様かという政治家がたくさんいる。王宮の時代に逆戻りしたかのようだ」
 「私たち政治家は、世の中の大半の国民と同じ程度の暮らしを送るべきなんだ。一部特権層のような暮らしをし、自らの利益のために政治を動かし始めたら、人々は政治への信頼を失ってしまう」
 ――実際、既成政治への不信から米国ではトランプ旋風が起きています。代議制民主主義が機能していないとも言われます。
 「いまは文明の移行期なんだ。昔の仕組みはうまく回らず、来たるべきものはまだ熟していない。だから不満が生まれる。ただ、批判ができるのもそこに自由があるからだろう。民主主義は欠陥だらけだが、これまで人が考えたなかではいい仕組みだよ」
 「ドイツやスイスでも政治に不満を持つ多くの若者に出会った。市場主義に流される人生は嫌だという、たっぷり教育を受けた世代だった。米国でも、大学にはトランプ氏とは正反対の開放的で寛容な多くの学生がいる。いま希望を感じるのは彼らだね。貧乏人の意地ではなく、知性で世界を変えていこうという若者たちだ」

 《かつてウルグアイは「南米のスイス」と呼ばれ、福祉国家を目指して中間層も比較的厚かった。民政移管後は格差が拡大。01年のアルゼンチン経済危機の余波も受けて不満が高まり、ムヒカ氏らの左派政権誕生につながったとされる。ムヒカ氏の退任前の支持率は65%に達した。》
 ――格差が広がったのは?
 「次々と規制を撤廃した新自由主義経済のせいだ。市場経済は放っておくと富をますます集中させる。格差など社会に生まれた問題を解決するには、政治が介入する。公正な社会を目指す。それが政治の役割というものだ。国家には社会の強者から富を受け取り、弱者に再分配する義務がある」
 「れんがみたいに、みんな同じがいいと言っているわけではないよ。懸命に働いて努力した人が、ほうびを手にするのは当然だ。ただ、いまはどうかね。働いてもいないような1人のために、大勢が汗水たらしている世の中じゃないか。これは気に入らない。富の集積にも限度がある」
 「怖いのは、グローバル化が進み、世界に残酷な競争が広がっていることだ。すべてを市場とビジネスが決めて、政治の知恵が及ばない。まるで頭脳のない怪物のようなものだ。これは、まずい」
 ――ご自身を政治的にどう定義しますか。
 「できる限り平等な社会を求めてきたから左派だろう。ただ、心の底ではアナキスト(無政府主義者)でもある。実は私は、国家をあまり信用していないんだ」
 ――えっ、大統領だったのに?
 「もちろん国家は必要だよ。だけど、危ない。あらゆるところに官僚が手を突っ込んでくるから。彼らは失うものが何もない。リスクも冒さない。なのに、いつも決定権を握っている。だから国民は、国家というパパに何でも指図されていてはいけない。自治の力を身につけていかないと」
 ――日本で何をしたいですか。
 「日本のいまを、よく知りたいんだ。世界がこの先どうなるのか、いま日本で起きていることのなかに未来を知る手がかりがあるように思う。経済も技術も大きな発展をとげた働き者の国だ。結局、皆さんは幸せになれたのですか、と問うてみたいな」
     *
 Jose Mujica 1935年生まれ。左翼ゲリラ、農牧水産相をへて2010~15年に大統領。12年の国連会議での演説は、日本では絵本「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」(汐文社)として刊行された。
 ■取材を終えて
 まるで王様のように振る舞う権力者たちの姿を目にしていると、日本にもムヒカ氏のような政治家が1人でも現れてくれたら、と思う。そんな新党の旗のもとなら、支持も集まるはずだ。「いまだけ、カネだけ、自分だけ」といわれる最近の風潮には、未来なんてあるはずがない、と多くの人が感じているのだから。(萩一晶)」(
2016/04/01付「朝日新聞」p15より)

ホセ・ムヒカ氏については、先日「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」(ここ)という記事を書いた。その氏が、4月5日に来日するという。

上のインタビューで、感心する言葉が幾つもある。
「モノを買うとき、人はカネで買っているように思うだろう。でも違うんだ。そのカネを稼ぐために働いた、人生という時間で買っているんだよ。」
という言葉も、珠玉。
「たくさん買い物をした引き換えに、人生の残り時間がなくなってしまっては元も子もないだろう。簡素に生きていれば人は自由なんだよ」
はその通り。
この言葉を聞いて、直ぐに思い出すのが「ブラック企業」という言葉。24時間働け、という企業・・・
そんなドロドロした話は、氏にはそぐわない。
それより、現役をリタイアした自分には、これから与えられる自分の「時間」について、考えさせてしまう。

それ以外にも、上のインタビューには、なるほどと思う言葉が多い。
「もちろん国家は必要だよ。だけど、危ない。あらゆるところに官僚が手を突っ込んでくるから。彼らは失うものが何もない。リスクも冒さない。なのに、いつも決定権を握っている。だから国民は、国家というパパに何でも指図されていてはいけない。自治の力を身につけていかないと」
という言葉も自分が感心したひとつ。

数日後から始まるホセ・ムヒカ氏についての色々なイベント。
とりあえず「“世界でいちばん貧しい大統領”ムヒカ来日緊急特番~日本人は本当に幸せですか?~フジテレビ2016/04/08(金)19時~20時54分」を見てみようかな・・・と思った。

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