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2015年9月20日 (日)

安保法案成立~米議会における安倍首相の演説を振り返る

今朝(2015/09/20)の新聞の1面。朝日新聞は「安保法成立 戦後防衛政策の大転換」として、大々的に安保法案について紙面を割いていた。それに引き替え、日経は、2番目の記事で「安保法成立 首相、国連総会で説明」と、もはや過去形。
まあ、経済界代表の日経のスタンスはそんなもの・・・。
「自由と平和のための京大有志の会」のサイト(ここ)にもあるように「戦争は、兵器産業に富をもたらす。」

まさに、今朝の朝日新聞にあるように、法案賛成の団体は、“見事に”経済界だけ・・・
声明や談話を出した主な団体や団体の代表
◇反対 日本弁護士連合会会長、全国保険医団体連合会、日本児童文学者協会、全日本教職員組合、自由人権協会、日本平和委員会、日本消費者連盟、消費者・生活者9条の会、立正佼成会、真宗大谷派、日本ジャーナリスト会議、日本民間放送労働組合連合会
◇賛成・評価 平和安全法制の早期成立を求める国民フォーラム(櫻井よしこ氏ら)、経団連会長、日本商工会議所会頭、経済同友会代表幹事」(
2015/09/20付「朝日新聞」p39より)

ここで改めて、2015年4月29日に安倍総理が米国議会で演説した内容を確認したい。
全文は外務省のサイト(ここ)にあるが、安保法案に関する部分を抜粋すると・・・

地域における同盟のミッション
 私たちは、アジア太平洋地域の平和と安全のため、米国の「リバランス」を支持します。徹頭徹尾支持するということを、ここに明言します。
 日本は豪州、インドと、戦略的な関係を深めました。ASEANの国々や韓国と、多面にわたる協力を深めていきます。
 日米同盟を基軸とし、これらの仲間が加わると、私たちの地域は格段に安定します。
 日本は、将来における戦略的拠点の一つとして期待されるグアム基地整備事業に、28億ドルまで資金協力を実施します。
 アジアの海について、私がいう3つの原則をここで強調させてください。
 第一に、国家が何か主張をするときは、国際法にもとづいてなすこと。第二に、武力や威嚇は、自己の主張のため用いないこと。そして第三に、紛争の解決は、あくまで平和的手段によること。
 太平洋から、インド洋にかけての広い海を、自由で、法の支配が貫徹する平和の海にしなければなりません。
 そのためにこそ、日米同盟を強くしなくてはなりません。私達には、その責任があります。
 日本はいま、安保法制の充実に取り組んでいます。実現のあかつき、日本は、危機の程度に応じ、切れ目のない対応が、はるかによくできるようになります。
 この法整備によって、自衛隊と米軍の協力関係は強化され、日米同盟は、より一層堅固になります。それは地域の平和のため、確かな抑止力をもたらすでしょう。
 戦後、初めての大改革です。この夏までに、成就させます。

 ここで皆様にご報告したいことがあります。一昨日、ケリー国務長官、カーター国防長官は、私たちの岸田外相、中谷防衛相と会って、協議をしました。
 いま申し上げた法整備を前提として、日米がそのもてる力をよく合わせられるようにする仕組みができました。一層確実な平和を築くのに必要な枠組みです。
 それこそが、日米防衛協力の新しいガイドラインにほかなりません。昨日、オバマ大統領と私は、その意義について、互いに認め合いました。皆様、私たちは、真に歴史的な文書に、合意をしたのです。」(
ここより)

これに対し、民主党・岡田代表は30日「特に、安倍総理は安全保障法制について、「戦後、初めての大改革です。この夏までに、成就させます」と明言した。しかし、国会審議はおろか、法案提出すらなされていない段階で、これほどの重要法案の成立時期を外国、それも議会で約束するなど前代未聞、国民無視・国会無視ここに極まれり、である。」ここより)と指摘し、「菅義偉官房長官は同日の記者会見で、こうした批判について「政府の決意を発言することは国会軽視でも何でもない」と述べた。」

この経緯を振り返ってみると、安倍首相が、国会前などのデモをまったく無視する姿勢も理解出来る。まさに、視線は米国だけに行っていて、「米国から評価されたい!」だけ・・・。だから、最初から日本国民など、眼中に無かった。
「数で自分は何でも出来る」と思い込み、三権分立のはずの国会さえも従え、安倍首相にとっては、法案提出以降のすべてが結論ありきのセレモニー。国会での議論も、内容などはどうでも良く、審議時間だけがそこそこ説明できる実績時間に達すれば良かった。だから答弁がどうぶれようと、ヤジで「早く質問しろよ」「そんなことどうでもいいじゃん!」となった。
(しかしYoutubeなどの動画でそのヤジを聞こうとすると、その部分の音声は消されていて聞けない。まさか政権の横やりとは思いたくないが・・・)

それにしても、数によって、自分は独裁者だと勘違いした男は怖ろしい。それを許した何百人の与党国会議員の“投票マシーン”化も怖ろしい。目標はただただ祖父の岸元首相を超えて、歴史に残る偉大な(悪名高い)首相として名を残すこと。その個人的欲望だけのためなのに、保身(自民党公認)のために自己の心を殺して、それに手を貸すとは・・・

しかし、今朝のニュースによると、新しい動きが出て来たようだ。
共産、野党選挙協力へ 次期衆参選の候補者調整呼びかけ
 共産党は19日、中央委員会総会を開き、来年夏の参院選や次の衆院選で、候補者調整を含む選挙協力を他の野党に呼びかける方針を決めた。過去の国政選では、ほぼ全選挙区に候補者を立ててきたが、自民党に対抗するためには野党間の選挙協力が不可欠との判断だ。ただ、民主党など他の野党には、共産党への拒否感も強く、うまく機能するかは不透明だ。
 総会後、志位和夫委員長は会見で「国民世論には戦争法案を潰すため、野党がバラバラでなく一つにまとまって欲しいという声がある」と述べ、今回の決定の経緯を説明した。近く、安全保障関連法の採決阻止で共闘した民主党、維新の党、社民党、生活の党と山本太郎となかまたちと、参院会派の無所属クラブに協議を呼びかける。
 志位氏は、具体的な協力方法について「我々が立てず相手を通す。相手が立てないで我々を推す」とも述べ、候補者調整を想定していることを明らかにした。全国規模で他党に選挙協力を呼びかけるのは初めて。
 共産党はこれまで、比例区の票を掘り起こす目的もあり、全選挙区への候補者擁立を基本方針にしてきた。昨年の衆院選では、295選挙区のうち292で擁立した。ただ、民主が政権を奪った2009年の衆院選では、当時300の選挙区中、152での擁立にとどめたことがあった。共産が立てない空白区は「自主投票」としていた。(高橋健次郎、渡辺哲哉)」(
2015/09/20付「朝日新聞」p4より)

小選挙区制においては、「一強多弱(一強他弱?)」では勝負にならない。その象徴の“唯我独尊”の共産党が変わるらしい。
どの選挙区も、極端に言うと、現与党と野党連合の二人の戦いになれば、議席も変貌する可能性がある。この後は野党連合にかかっている。
国民が、それぞれの選挙区で法案賛成議員の名を覚え、それを落とすことにだけ注力すれば、まだ元に戻せる可能性も残る。

今朝(2015/09/20)のTBS「サンデーモーニング」で、小林節・慶大名誉教授が、今日の暴挙について、国民に忘れさせないリマインド(再確認)させるための啓蒙活動の一環としての憲法訴訟も構えようと思っています」と発言していたが、ぜひ期待したいものだ。
「すぐに忘れるさ」という首相に「国民をなめるなよ」と言うためには、これから喧伝するだろう「経済政策重視」という“目くらまし”に惑わされない意識が国民に必要。
次の選挙で、何とか現況をひっくり返したいものだ。

150920banana <付録>「ボケて(bokete)」より


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