« お薦めの「歴史・時代小説」ベスト10 | トップページ | 「インフルエンザ、予防接種したのに…」 »

2014年12月28日 (日)

NHK「プロフェッショナル」~バスケットボール部監督・井上眞一

今日(2014/12/28)のスポーツニュース。
高校女子バスケット 桜花学園3連覇で2年連続3冠
141228ohka ウインターカップ 全国高校バスケットボール選抜優勝大会第6日(28日・東京体育館)
 女子決勝で桜花学園(愛知)が昭和学院(千葉)を72―67で下して3年連続20度目の優勝を果たし、昨年に続いて全国高校総体、主力として出場した国体との3冠を達成した。」(
ここより)

実は、高校女子バスケットボールなど、自分はまったく興味が無かった。それが先日のTV番組を見て以来、新聞のスポーツ欄に「桜花学園」という見出しを見付けてから、気になりだした。
その番組は、NHK「プロフェッショナル」。先日、「洋菓子職人・橫溝春雄」(ここ)を見てから、この番組に興味を持ち、ついでに録画してあった、同じく「バスケットボール部監督・井上眞一」(2014/11/24放送)を見た。これも凄かった・・・
(再放送:2015年1月5日(月)午前1時25分~午前2時13分 NHK総合)

NHKのサイトの解説にはこうある(ここ)。
NHK「プロフェッショナル」
勝利は、信頼でつかみ取る 高校女子バスケットボール部監督・井上眞一

王者を育てる、おじいちゃん
毎年選手が入れ代わる、高校スポーツの世界では、チームが強さを維持し続けることは非常に難しい。だが、その常識に反して、約30年にわたり高校女子バスケットボール界で「絶対王者」として君臨する高校がある。愛知県名古屋市にある桜花学園高等学校。そのバスケ部監督が、井上眞一(68)だ。
井上の指導者としての成績は、図抜けている。全国4,000校がひしめく高校女子バスケットボール。その3大大会と言われる、夏のインターハイ、秋の国体、そして冬のウインターカップ。それらの大会で井上は、過去29年でなんと56回の全国優勝を誇っている。単独の監督でこれほどの全国優勝している例は、ほかにない。

信頼の上の、厳しさ
練習は週6日、夕方4時15分から夜7時30までの約3時間のみ。強豪校の多くは朝練をするが、ここは体育館が住宅街にあるため、放課後の3時間で全てを教え込む。バスケットボール部の部員は総勢24人。中学では全国大会に出場するトップレベルの選手たちが集まっている。だが、井上の指導の特徴は、徹底して基本をたたき込むことにある。ドリブルする141228inoue 際のボールのつき方、パスをする際の重心移動から、レイアップシュートの基本動作まで、とにかく基本を徹底させる。さらに、練習時は常に本番の試合を想定して行われるため、井上は選手たちに、極度の集中力と緊張感を求める。そのため、コートにはいつも井上のどなり声がこだましている。一見、井上と選手たちの距離感は遠いようにも見えるが、真実はそうではない。
練習が終わって、併設する寮に戻ると井上は人が変わったように笑顔になる。選手たちも井上を「おじいちゃん」のように慕い、ため口で会話をするようにもなる。井上は言う。「選手が自分のほうを向くように距離感を縮めて、自分の子どものようにかわいがりながら、なおかつ厳しくする。信頼関係を構築していくことは、選手の力を最大限引っぱり出すためには、絶対必要なものだと思っています」。選手との信頼関係を築くことができるのは、ひとえに井上の人間力に尽きる。実は井上はコートの上では「怒ったふり」をしているのだと言う。コートでは、選手のやる気を掻き立てるために緊張感を持って怒ったふりをする。しかし、コートを一歩離れると「おじいちゃん」に変貌できてしまうのは、怒ったふりをしているからなのだ。

ひとりも、脱落させない
桜花学園のバスケ部は全寮制。井上が決めたルールはたったひとつ。門限が22時、それだけだ。ここでは1年生が上級生より先にごはんを食べることも珍しくない。部活動でありがちな、上下関係が一切ない。部屋も1年生から3年生までが混じる相部屋。井上は、むやみな上下関係や厳しい規律を求める声には、それが体罰につながると断固反対している。『「そういうふだんの態度だからプレーがうまくいっていないんだ」とかを言いがちなんですね。僕はそれは反対で、一生懸命やる、ひとつのことを一生懸命やることができる人間っていうのは、僕は必ず人間的に成長していくというふうに信じています』。勝利に導く指導力が、語られることが多い井上。だが井上が最も心を砕いてきたのは、そのことではない。バスケットボールが好きで、上達したいとやってきた選手を、1人たりとも脱落させないこと。事実、井上が監督に就任して以来29年、特殊な事情を除けば、退部した生徒は出ていない。

日々、本番の試合を想定した練習を課す井上だが、その内容は毎日変わり続ける。選手たちが今、どのレベルにいるのか、そして次のレベルへ到達するためには何が必要なのか考え続け、そのつど練習メニューを修正し、新たな方法を模索する。それができるのも、バ141228inoue2 スケットボールに関する井上の膨大な知識があってこそ。井上は、練習時間以外は自宅でバスケットボールの戦術研究をしている。バスケットボール界屈指の理論家として知られる井上は、常に最新のバスケットボール理論に精通している。本場アメリカのコーチングに関する書籍や、NBAや大学リーグの試合を見て、高校生に応用できる戦術はないか、日々研究している。「勝ちたいだけじゃ勝てない。勝つための準備をいかにするか。」それが井上の仕事術だ。戦術研究のたまの息抜きは、もっぱら映画鑑賞。無類の映画好きである井上は、特にラブロマンスを好む。お気に入りは「シェルブールの雨傘。」曰く、「ハッピーエンドは好きじゃないです。最後ダメになるやつが好き。」」(NHKのここより)

氏のスタートは、学生時代のバスケットの選手だったときの、理不尽な上下関係にあったらしい。だから体罰につながる上下関係を廃しているという。
確かに、スポーツの実戦では、1年生だから、3年生だから、と言うより、各選手の実力で勝敗が決まる。だから、上下関係を廃したからといって、それによってチームの実力が左右されるとも思えない。なるほど・・・。

総勢24人の部員は、自分から志願してきた少数を除いて、井上監督が全国の中学から集めているらしい。野球を始め、どんな競技も、各高校が選手の発掘と育成を行っているが、社会人チームと違い、選手は成長と共にどんどん交代していく。そんな世界で、常勝チー141228ohka1 ムを維持していることのすごさ・・・
井上監督は、「選手の人生を預かっている」という。そんな意識からか、決して現状に満足はせず、各人の将来を見据えて、より強くなるために選手たちに個別のチャレンジをしていく。だから、目が届く範囲は限られているため、現チームの20人程度が限界だと言う。
厳しさと暖かさ・・・。
スポーツの世界に限らず、どんな世界でも、「育成」という観点では、井上監督のスタンスは、その成果に裏打ちされた説得力がある。
この番組では、2014年10月21日の「第69回国民体育大会」での優勝までが取材されている。そして今日、それに続く「第45回全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会」(ウインターカップ)にも優勝したということ。まさに敵無し・・・。

言うまでもなく、チームは「人」。その「人を育てる」のは、何よりも難しい。井上監督の育成のスタンス(方法)は、どんな世界にも通用するのではないかと思いつつ、見た番組であった。(1月5日に再放送があるので、良かったら見て下さい)

141228machiawase <付録>「ボケて(bokete)」より


« お薦めの「歴史・時代小説」ベスト10 | トップページ | 「インフルエンザ、予防接種したのに…」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« お薦めの「歴史・時代小説」ベスト10 | トップページ | 「インフルエンザ、予防接種したのに…」 »