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2014年12月11日 (木)

いまさら「1票の格差」~さて、選挙だが・・・

衆院選まであと3日と迫ってきた。でもいっこうに緊迫感がない。テレビの、選挙についての情報番組も激減しているという。「1票の格差」についても飽きてしまったのか、あまり騒々しくない。そんな中で、今朝の朝日新聞こんな指摘があった。
「(読み解き経済)一票の格差 理論経済学を研究する松井彰彦さん
・・・・
 日本の選挙制度は、残念ながらアローの定理を心配する以前の水準にある。一票の格差問題がそれだ。今回の衆院選では、一票の格差は最大で2.14倍との報道がなされた。この数字は様々な問題を投げかける。例えば、社会保障問題一つ取ってみても、その改革の遅れが、将来世代に与える負担は大きい。
 ここで指摘したいのは、一票の格差ゆえに、社会保障制度改革の遅れによって不利益を被る若年世代の有権者の声が不当に小さくなっている点である。20歳以上50歳未満の有権者と50歳以上の有権者の比は、一票が最も軽い東京1区で57%対43%、一票が最も重い宮城5区で41%対59%となっている。若い世代がより多い選挙区の一票の軽さがそのまま彼らの発言力の軽さにつながっていると言ってもよい。
 しかし、本当の一票の格差は現在の若年世代と高齢世代との間にあるのではない。真の格差は未(いま)だ生まれ来ぬ子どもたちと私たち大人の間にある。当たり前のことだが、どのように選挙制度を改革しようとも(仮に今の子どもたちに選挙権を与えることができたとしても)、未だ生まれ来ぬ子どもたちに選挙権を与えることはできない。
・・・
今、日本国民が手を染めつつある最大の過ちは、社会保障や税制の改革の先送りをすることによって、未だ生まれ来ぬ子どもたちに、1人当たり数百万円もの借金を生まれながらに押し付けようとしていることである。
 選挙制度はアローの定理が述べるように完全なものにすることはできない。しかし、不完全なものを少しでも大義ある制度に近づけようという努力を怠ってはならない。選挙権のある者同士の間での平等がその第一。そして、第二は、選挙権のない者への押し付けを慎むということである。これらの原則が守られなければ、私たちはいずれ、未だ生まれ来ぬ子どもたちの反乱や革命を招くことになるであろう。選挙がどのような結果に終わっても、一票の格差の解消と、将来世代を借金まみれにしない努力だけは超党派で行うことを心からお願いしたい。」(
2014/12/11付「朝日新聞」p38より)

目の前の議席確保のために、次世代へ問題を先送りしている今の政治屋・・・
もう少し、我々国民も声を挙げないといけないのでは・・・??

先日、その問題点を整理した記事があった。日経のサイトの、今までの記事をまとめた「超サクッ!ニュースまとめをMyニュースでまとめ読み」という欄である。まあ知られている話だが、見ておこう。
「1票の格差」国会、抜本是正に及び腰
 最高裁が「違憲状態」と判断した「1票の格差」が抜本是正されないまま、衆院が解散され、総選挙が行われる。昨年7月の参院選を巡る「1票の格差」訴訟の上告審判決で、最高1312111ppyou1 裁大法廷は26日、選挙無効を求めた訴訟について「違憲状態」としながらも、「違憲」「選挙無効」などと踏み込んだ判断は示さなかった。専門家は格差解消に及び腰な国会の姿勢を批判している。
1票の格差とは
『1票の格差は、議員1人当たりの有権者数が選挙区ごとに異なることで、有権者の投票価値に差が生じる現象。最高裁は最大格差が「2.43倍」だった2012年衆院選について、昨年の大法廷判決で「違憲状態」と指摘した。』
「0増5減」とは
『今回の衆院選では格差改善のため、高知や佐賀など5県の選挙区を3から2に減らし、小選挙区の総定数を300から295とする「0増5減」が適用されるが、それでも格差が2倍以上の選挙区は1月時点で14に上る。』
是正が進まない原因は
『「日本の国会議員は世襲が多く、いわば家業になっている人が少なくありません。落選につながりかねない選挙区の変更への反発は与野党を問わず激しいものがあります。議員の選び方は小選挙区と比例代表のどちらがよいのかなどの『選挙制度改革』、国会議員が多すぎないかという『定数削減』。これらの課題と『1票の格差』をまぜこぜに議論する人が多いことも出口をみえにくくしています」』
『元最高裁判事の泉徳治弁護士は「増税延期などの政策判断を問うなら、選挙に国民の多数の意思が正確に反映されなくてはならないのに、その前提条件が整っていない」と指摘。「格差解消にはさらに18増18減が必要だが、与野党とも取り組む気がない。主文で明確に『違憲』と宣言してこなかった最高裁にも責任がある」と話している。』
今後の訴訟の行方は
『「1票の格差」が是正されないまま国政選挙が行われているとして、選挙のやり直しを求めている弁護士グループが17日、東京・霞が関で記者会見し「このまま衆院を解散すれ1312111ppyou2 ば、投開票日の翌日に全295選挙区で選挙無効訴訟を起こす」として、衆院で高まる解散機運にクギを刺した。』
『升永英俊弁護士は「1年たっても(格差が)解決せずまた選挙をすれば、最高裁は違憲と判断するしかない」と強調。久保利英明弁護士も「投票価値が平等でない選挙制度では、国民の信を問うことはできないはずだ」と批判した。』
他の先進国では
『国によって様々だ。例えば米上院議員は「州代表」と位置付けられ、憲法によって人口と無関係に各州2議席が割り振られるため、最大格差は60倍を超える。「先進国で最も民主的でない議会」とも言われる。』
『2007年の国民議会選挙で最大格差が5倍を超えたフランスでは、憲法裁判所の違憲判断を受けて1県に最低2議席を与える規定を撤廃、2.37倍まで是正した。』
『先進国中で規制が厳しいのはドイツ連邦議会下院。原則として各選挙区の人口が全国平均の上下25%を超えてはならないとされ、格差はおおむね2倍程度に抑えられている。』
(超サクッ!ニュースまとめをMyニュースでまとめ読み)」(
2014/11/26付「日経」(ここ)より)

マスコミは盛んに自民党圧勝の予想を伝えている。「1票の格差」なんてもう過去の話のように・・・。有権者に、他の選択肢は無いのか・・・。世論誘導も含めて、何もかもが、首相の想定通りに進んでいるのを止めるために、「軽い1票」があるとは言え・・・・

話は変わるが、ヘイトスピーチの違法性を認めた判断が最高裁で確定したが、各党の見解は色々だという。
各党、法規制は足並みそろわず
 平和・人権問題に取り組む約20の市民団体などでつくる「外国人人権法連絡会」(東京)は衆院選前、ヘイトスピーチに関して主要政党にアンケートした。
 「国が具体的な対策を策定する必要性」についての質問に自民、民主、維新、公明、共産、社民の各党が「必要」と回答。「人種差別撤廃基本法等の制定」の賛否を問う質問では自民が「検討中」、維新が「党としての立場は未定」、公明が「現段階では賛成、反対のいずれでもない」とし、民主、共産、社民は「賛成」だった。
 次世代は二つの質問について「結論が出ていません」と回答。生活と改革は11月28日までに回答がなかった。」(
2014/12/11付「朝日新聞」より)

こんな記事を読むと、何もかもが「今の日本はもう救いがないな・・・。もうダメだな・・・」ナンテ思ってしまう・・・。
そう言えば、今朝の新聞の週刊誌の広告に「ルポ“進次郎の乱”完全密着 「数字を並べ立て、ガンガンやればいいってもんじゃない」。アベノミクスとは一線を画し、“新自民党”結成も視野に。官邸も神経を尖らせる小泉進次郎こそ最強の野党だ!」なんていう文字があった。(週刊文春 2014/12/18日号の広告より)

まあ、選挙結果を待つまでもなく、今の流れを止められるのは、意外と自民党内のこんな若い力かも知れないな・・・

141211dousitan <付録>「ボケて(bokete)」より


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コメント

 冷たい雨の降る今日の午前中。団地の一隅に車を止めて「平和憲法の大切さ」を訴える00党の選挙カー。心なしか もう一つ力強さが足りないのでは。・・・棚のお菓子とわずかなカンパを持って走って車へ。比例区の候補者という若者を激励しました。こんなことをするのは初めてのことです。自分の息子の年代の候補者の姿に勇気つけられました。車外でパンフを配っていたのは私と同じお年ごろ。寒さの中で風邪などひかなければいいのですが。

【エムズの片割れより】
詰まる所、国民(特に若い有権者)の意識なんでしょうね。それが高まらないと、民意が国政に届かない・・・

投稿: todo | 2014年12月11日 (木) 23:00

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