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2014年10月26日 (日)

「うごめく原発再編」

昨日の日経新聞にこんな記事があった。
「号砲 電力大競争(4)うごめく原発再編
 「むちゃくちゃや。ありえへん」。今夏、政府関係者と非公式に懇談した関西電力首脳はため息をついた。政府関係者が突然、電力各社の原発事業の再編構想を口にしたためだ。
 構想は生木を裂くような内容だった。関係者の話を総合すると(1)電力9社の原発事業を東西2社に集約(2)東日本は原発専業の日本原子力発電を受け皿に(3)西日本は関電が引き受ける――などの枠組みだった。
 東日本大震災から3年余り。電力市場の自由化をにらみ、官主導の原発再編論が浮上している。福島原発事故を受け電力各社は2兆円の安全投資を迫られた。自由化が進むと原発の建設・維持費用を電気料金に上乗せできる制度もなくなる。「事業集約を考える時だ」(経済産業省幹部)
 自由化で先行した米国では政府が原発新設費用を債務保証し、英国も政府公社が廃炉を担う。政府の総合資源エネルギー調査会基本政策分科会委員の寺島実郎(67)は「国策統合会社をつくるべきだ」と踏み込む。
 官民の綱引きには長い歴史がある。原発の黎明(れいめい)期だった1957年。原発国営化を画策した政府に電力業界は猛反発。各社の結束をテコに民主導の運営体制を実現した。
 60年近くたった今、官主導の再編論に電力各社は割れている。「1社じゃできない」。東京電力会長の数土文夫(73)は漏らす。福島原発事故で巨額の損害賠償責任を負った東電は事実上国有化された。トップに就いて半年。東電の経営をつぶさに点検した数土は原発事業が抱えるリスクの重さを実感する。
 だが、原発事業を分離すれば電力経営のかたちは根底から見直しを迫られる。「原発の発電コストはまだ安い」「分離すれば新電力との価格競争で優位を保てなくなる」。百家争鳴に陥った電力業界。関電社長の八木誠(65)は9月の記者会見で「我々が予見性を持って取り組めるよう検討を進めていただきたい」とくぎをさした。
 攻防は政官民が入り乱れる展開になりそうだ。「我が国の方向性を間違わないようにしなければならない」。16日、東京・永田町の自民党本部。今秋発足した原子力政策・需給問題等調査会の初会合で会長に就いた額賀福志郎(70)はこうあいさつした。足元では再稼働などの懸案に追われるが、額賀が再編論に判断を下す時期がいずれ来る。激しい綱引きの予感に電力業界は身構え始めている。」(2014/10/25付「日経新聞」p2より)

自分は大いなる勘違いをしていたようだ。日本の原発の建設は、国が国営を避けて電力会社主導で行われてきたとばかり思っていた。しかし、「原発の黎明期だった1957年。原発国営化を画策した政府に電力業界は猛反発。各社の結束をテコに民主導の運営体制を実現した。」とあるように、電力会社自らが、国の指導のもと、原発の建設を主導してきたらしい。だから、責任能力のあるなしに拘わらず、事故の際は電力会社の無限責任、となっているのか・・・

外国は原発をどのように扱っているのだろう。原発大国のフランスは、株式の上場はしているらしいが、実質は国の会社(EDF)らしい。英国でも1996年に原発の民営化が完了したが、英国原子燃料会社(BNFL)は100%国営企業だという。
暴れん坊の原発を、細かく各電力会社が建設し、保守する日本の体制は、そもそも無理があったのかも知れない。
原発技術者などのリソースの有効活用からも、原発の再編議論は、行うべきかも知れないな・・・、と思いつつ読んだ記事であった。

141026hinan_2 <付録>「ボケて(bokete)」より


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