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2014年10月10日 (金)

童謡「やさしいお母さま」

何とも恥ずかしくなるような題の歌だが、でも何か優しい旋律である。

<大道眞弓の「やさしいお母さま」>

「やさしいお母さま」
  作詞:稲穂雅巳
  作曲:海沼實

わたしが おねむになったとき
やさしくねんねん こもりうた
歌って ねかせてくださった
ほんとにやさしい おかあさま

夏は ねびえをせぬように
冬はおかぜを ひかぬよう
おふとん なおしてくださった
ほんとにやさしい おかあさま

わたしが 大きくなったなら
ご恩をお返し いたします
それまでたっしゃで まっててね
ほんとにやさしい おかあさま

この歌は海沼實の作曲。海沼實は、音羽ゆりかご会を指導していたが 昭和18年の関東児童唱歌研究会主催のコンクールで音羽ゆりかご会が圧勝。この「やさしいお母さま」を歌った大道眞弓が優勝し、2位は「兵隊さんの汽車(後の汽車ポッポ)」を歌った川田正子で、いずれも音羽ゆりかご会のメンバーだったという。

この歌は、オリジナルの上の歌とは別に、自分の好きな歌唱が色々とある。

<安西愛子・桑名貞子の「やさしいお母さま」>

話は飛ぶが、先日「文藝春秋(2014年10月号)」で「佐世保少女同級生殺害と神戸連続児童殺傷 人を殺すわが子に親ができること 柳田邦男」という記事を読んだ。
その中で、幼少期の子どもにとって、母親がどれだけ大切な存在かが書かれていた。

「・・・十七年前の九七年春に神戸で起きた少年A(十四歳)による連続児童殺傷事件。少年Aは特に友達だった土師淳君(十一歳)を殺害した後、切断した頭部を中学校の正門前に置き、自らを酒鬼薔薇聖斗と名乗る挑戦状を添えたり、新聞社にも挑戦状を送りつけたりして全国の人々を震撼させた。
・・・・
少年Aを育て直す「国家プロジェクト」・・・
・Aを虐待した父親と愛情不足の母親から切り離し、医療少年院に隔離して、専門スタッフにより、少年Aをもう一度母親の子宮の中に戻した状態から、人格形成のやり直しを始め、特に人から全身で愛されているという、自己肯定感の獲得につながる体験をさせる必要がある。(これは乳幼児期において豊かな人格形成がなされるには、母親に日常的に抱きしめられ、羊水の中にいた時のような温もりと安心感に包まれることが不可欠だというアタッチメント理論に添う取り組みだ。)
・・・・
 やがて少年Aは、某県の弁護士会の協力により付添人を得て、社会復帰したのだった。
・・・・
 Aが正常な人格を取り戻してから、自ら幼少期を振り返って語った次の言葉は、問題の核心を突いている。
 〈母親は、いつも役割としての母親として自分に接していた。生身の人間として、子である自分に愛情を持って接してくれたことがない。自分も、役割としての子どもを演じてきて、母親に対して裸の人間としてぶつかっていかなかった。〉」(文藝春秋(2014年10月号)p168より)」

平穏な母と子の関係。それがいつまでも「当たり前のこと」であり続けることを祈りたい。

141010akuma <付録>「ボケて(bokete)」より


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