« ふだんの自分と「非常の」自分 | トップページ | 倍賞千恵子の「秋の砂山」 »

2014年9月27日 (土)

心の回復「5年はかかる」~がん患者のうつ病

だいぶ前だが、朝日新聞にこんな記事があった。
心の回復「5年はかかる」
 がん患者はうつを併発する人が多いことが知られている。
 岡山大の内富庸介教授(精神神経病態学)によると、6人に1人は重いうつ病になる、と言われている。軽いうつや適応障害などを含めると「3人に1人ぐらいは、生活に支障がある程度の、何らかの心の問題を抱えている」という。診断や再発など、ショックを受ける出来事が起きた直後に多くなる傾向にある。
140927kokoronotaiou  連載では、退院後、自宅に戻った後に強い不安に襲われた。入院中は治療という目標があり、不安になっても医師や看護師の目が届きやすく、支援も受けやすい。ところが、退院して病院から離れると、人によっては「急に沖合に放り出されたような感覚」に陥る。
 最近は「5年生存率」などのデータが一般的な知識として広まっている。発症から5年ほどは、地雷原を歩いているような不安感から逃れられない人は多い。「体力面などは退院して半年~1年ぐらいで回復しても、心の回復には5年はかかると考えたほうがいい」と内富さんは話す。
 国のがん対策推進基本計画では、精神的な苦痛に対する心のケアを含めた緩和ケアを進めることが「重点的な課題」とされている。ただし、こうした課題が、がん治療に携わる医師に十分に認識されているとはいえず、見落とされることもある。
 聖路加国際病院(東京)の保坂隆・精神腫瘍(しゅよう)科部長は「心の不調を感じたら主治医に伝えてほしい。主治医を通じて精神科や心療内科の専門医につなげてもらうことが大切だ」と話す。
 患者という「同じ立場の人」とつながることで、回復に向かう人もいる。連載で紹介した「慢性疾患セルフマネジメントプログラム」は、米スタンフォード大で開発された。様々な病気を抱えた人たちが集まって話し合うワークショップ形式で進められる。
 感情のコントロールの仕方、服薬管理の大切さなど、「病気とうまく付き合っていくための方法」を身につけることを目指す。世界20カ国以上で実施され、日本慢性疾患セルフマネジメント協会のサイト(
http://www.j-cdsm.org/)に詳細が載っている。(武田耕太)
(患者を生きる)つながって 急性リンパ性白血病:6 情報編 」(2014/08/31付「朝日新聞」p32より)

この記事はガン患者の心の問題を取り上げているが、昨日の「ふだんの自分と「非常の」自分」(ここ)は、残された人について書いている。
死を前にする患者と、残される者の心の傷は、どちらも例えようもなく深い。それにしても、人生の最期に、“大いなるもの”は、なぜこんな試練を与えたもうのだろう・・・。

先日、カミさんが友人と「お茶」したという。その友人は、半年前にご主人を肺がんで亡くされた。その友人は、遺骨を全てお墓に葬らずに、分骨して少し手元に残してあるとか。そして写真を見るより、残された遺骨を見ると、「やはり主人は亡くなったのだ」と実感できるという。

大きな心の傷が癒えるのに5年かかるという。
ふとこんな事を思い出した。大阪の叔母が、10年ほど前に叔父を亡くした時、立ち上がるのに5年かかったという話を、娘の従姉妹から聞いたことがあった(ここ)。
お袋が、親父が亡くなった時に、復活にそれほど時間がかからなかったため、叔母はずいぶん時間がかかったのだな、と思ったが、これは普通の事らしい。
このように時間がかかっても、何とか生きる気力を取り戻して、前進できるようになれば良い。女性は心配ないが、男は“復活”出来ないままで終わってしまう例が多いような気がする。女性はその生業(なりわい)として、台所に立つので、どんな状態でも、食べることはする。しかし男はそうはいかない。相当な覚悟と努力が無ければ、食べることもままならない。
このような逆境の時、どうしても男の弱さが気になってしまう。もちろん自分を中心に考えた結果ではあるが・・・。

140927ningen <付録>「ボケて(bokete)」より


« ふだんの自分と「非常の」自分 | トップページ | 倍賞千恵子の「秋の砂山」 »

コメント

私の友人には未亡人になった人が沢山います。夫を亡くした後、落ち込んだ人は1人しかいません。大体5、6ヵ月病まれて亡くなられていますが、女は意外と早く立ち直っています。「もうたっぷり面倒見たから良いの」と言います。「実母が亡くなった時のほうが辛かった」と本音を言った人もいます。家を改造したり、庭を作り直したり、2,3か月の間に夫の物を殆ど片付けてしまった人もいます。夫に反対されていたことを一気にやってしまいますね。お隣の奥様は「お父さん怒るかな」と言いながら旦那様が植えた木を全部抜いて花を植えてしまいました。妻のほうが威張っているように見えても、我慢していたのですね。
女が強い訳ではなく我慢のタガが外れるのではないでしょうか。

【エムズの片割れより】
白萩さんのコメントを読んで、ウチのカミさんが大喜びしていました。(トホホ・・・)

投稿: 白萩 | 2014年9月27日 (土) 23:47

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ふだんの自分と「非常の」自分 | トップページ | 倍賞千恵子の「秋の砂山」 »