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2014年7月14日 (月)

若山彰の「喜びも悲しみも幾歳月」

先日、WOWOWで木下恵介特集を放送していてが、映画「喜びも悲しみも幾歳月」をまたじっくりと見てしまった。
この作品は1957年(昭和32年)の作品。当時この映画を見た記憶は無い。しかしこの歌は昔から良く知っている。今日は、現存する3つの音源を聞いてみよう。

<若山彰の「喜びも悲しみも幾歳月」モノラル・オリジナル>

「喜びも悲しみも幾歳月」
  作詞・作曲:木下忠司

俺等岬の 燈台守は
妻と二人で 沖行く船の
無事を祈って 灯をかざす
灯をかざす

冬が来たぞと 海鳥鳴けば
北は雪国 吹雪の夜の
沖に霧笛が 呼びかける
呼びかける

離れ小島に 南の風が
吹けば春来る 花の香便り
遠い故郷 想い出す
想い出す

朝に夕べに 入船出船
妻よがんばれ 涙をぬぐえ
もえてきらめく 夏の海
夏の海

星を数えて 波の音聞いて
共にすごした 幾歳月の
喜び悲しみ 目に浮かぶ
目に浮かぶ

次は、上のオリジナル盤とほとんど同じ編曲によるステレオ盤。
<若山彰の「喜びも悲しみも幾歳月」ステレオ>

そして、バックの女声コーラスが男声に変わったステレオ再録盤。
<若山彰の「喜びも悲しみも幾歳月」ステレオ再録>

この映画は、まさにこの歌詞の順に物語が進む。無人の島での孤独な生活。現代人では到底想像も出来ない。それ故か、日本の全3,348基の灯台は2006年に全て無人化されたという・・・。

この映画では、色々な夫婦像が描かれており、夫婦とは・・・について考えさせられることが多い。ここで描かれている夫婦の姿をメモすると・・・

この映画の主人公、有沢四郎(佐田啓二)、きよ子(高峰秀子)夫婦は、四郎の父親が亡くなって信州の実家に帰った時に見合いをして、直ぐに三三九度を挙げ、嫁さんをそのまま灯台に連れて帰る。そんな出会いの夫婦だったが、そ二人の絆は強かった。
一方、信州から、きよ子の学友だった藤井たつ子(桂木洋子)が訪ねて来て、きよ子が振った男を、実はたつ子が好きだったことを打ち明ける。この二人はその後結婚するが、夫に先立たれて、あまり良い結婚生活ではなかった。
そして、その時に「殺したい」言うたつ子を叱ったのが、灯台守の大変さで妻が気が狂ってしまった次席職員。別居生活の疑心暗鬼と子どもを亡くした心労で、妻が心を病んでしまったが、いつもこの妻を抱いているという。
そして四郎の同僚の野津(田村高広)は、台長の娘真砂子(伊藤弘子)に恋をしたが、「野津さんは好きだが、灯台守の所には行かない」と言っていたが、父親が灯台の屋根から落ちて死んだことを機に、結婚する。
140714yorokobimoそして、主人公の有沢一家は、東京から疎開してきた名取親子(夏川静江)と親しくなり世話をするが、戦後東京に帰った名取は、その恩返しに、と娘の有沢雪野を東京の自宅に住まわせ、学校へ行かせる。そして有名なラストシーンで、名取の息子と雪野は結婚してエジプトに赴任していく。
まあこのように、色々な夫婦像が出てくるのだが、それらの夫婦像をどう見るか・・・。

主人公のように、出会いはワンチャンスであっても、長く続く夫婦。そして藤井たつ子のように、恋い焦がれて夫婦になっても、必ずしも幸福になるとは限らない夫婦もある・・・。

この主人公の場合は、息子・光太郎が大学に落ちて荒んだ末、不良に刺されて死ぬという悲劇に見舞われるが、それでも二人は手を取り合って生きて行く。普通は罵りあうのでは!?
前の「「喜びも悲しみも幾歳月」の歌詞が泣ける」(こ)という記事でも挙げたが、自分は「星を数えて・・・」という歌詞が好き。
こんな歌を聞きながら、自分たちの長い夫婦生活を思い返してみるのも良いのかも・・・。

(関連記事)
「喜びも悲しみも幾歳月」の歌詞が泣ける

140714toei <付録>「ボケて(bokete)」より


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コメント

夫婦の生活を思い返すと腹が立ってくる奥さんは多いと思います。「来世にもう一度同じ人と結婚したいですか」と聞くと「ハイ」と答えたのは男性は80パーセント。女性はその半分ぐらいだったように思います。「定年じゃまお」とテレビで言っていましたが、「じゃまお」になった原因は何でしょうかねぇ。家族の協力がないと生きていけなかった貧しい時代にはなかった言葉ですが、豊かになりすぎたのでしょうか。我が家はもっときついことを夫に言っていますが、ここに書くと削除されそうで書けません。ご想像下さい。

【エムズの片割れより】
どうして、こうも女性が強くなってしまったのでしょうかね~~。我が家も白萩さんの家と同じです・・・
もちろん自分は白萩さんの夫君の味方ですが・・・

投稿: 白萩 | 2014年7月15日 (火) 20:35

おはようございます。

若山彰さん…いわゆるイケメン好きの私にしては珍しく好きでした(若山さん、ごめんなさい)。今BSで再放送中の「カーネーション」で糸子たちの神戸の伯父さんを演じている田中隆三さん(彼の伯父さんの演技、大好きです)にちょっと似ていますよね。

1964年に佐田啓二さんが急死された時、ワイドショーで、この映画のラストシーン(?)の彼の台詞、「遠いなぁ…」の部分を放送していました。娘さんの嫁ぎ先、エジプトのことを思ってしみじみ表現した言葉を、佐田さん自身が遠からず行くべき天国を思いながら…に見立てていたのでしょう。
その当時からワイドショー(キャスターが誰だったかは忘れました)があったんですね。

映画は見たのですが、内容はエムズさまの更新で再認識させていただきました。
ありがとうございます。

【エムズの片割れより】
よく転勤族と言いますが、当時の灯台守の転勤は並みじゃないですよね。今では、商事会社のアフリカ転勤などもありますが・・・
この映画は、「夫婦」について良く描かれていると思いました。普通の関係の夫婦では、灯台守は勤まらない・・・

投稿: アンディーのママ | 2014年7月16日 (水) 09:39

ずっと以前にこの歌の別の記事にコメントさせてもらいましたが…………
私は木下恵介が大好きで特に、「喜びも……」と「二十四の瞳」と「惜春鳥」が大好きです。また主題歌も「喜びも」と惜春鳥」が大好きです。映画で見たときに聴いたのか、3番か4番に、「朝な夕なに入船出船 妻よがんばれ夜明けが近い 燃えてきらめく夏の海夏の海」と言う歌詞がありましたね。また映画ではどこの歌詞だったか、惜春鳥と同じくゆっくりとしたスローの歌が流れていたように思います。この歌をゆっくりと唄っていると、なぜか胸が詰まっていつも涙をこぼしてしまいます。いい記事をありがとうございます。

【エムズの片割れより】
たまたま今日。「新・喜びも悲しみも幾歳月」を見たのですが、そこで「朝な夕なに入船出船 妻よがんばれ夜明けが近い 燃えてきらめく夏の海夏の海」という歌詞があることを知りました。
前に書きましたが、自分は鮫島有美子のゆっくりと歌う「星を数えて・・・」が好きです。

投稿: ゆく | 2014年7月16日 (水) 18:17

私は映画の「喜びも悲しみも幾歳月」は見たことがありませんが、若山彰の主題歌は当時からよく耳にし、彼の快活で暖かい声に魅了されました。

話は変わりますが、おそらく昭和30年代ぐらいにテレビで放映されていたドラマでとても印象的な主題歌がありました。冒頭にヘリコプター(?)から写したとみられる海と船が出てくる画面をバックに歌われるもので、歌詞は大体覚えているのですが、ドラマの題名は思い出せません。もし「エムズ」さんがおわかりであれば教えて頂けませんでしょうか。大体次のようなものです。

 嵐去り 星屑ゆれて 見はるかす  暁の海 太陽はのぼり 海(雲?) は輝く 水の果てに 水の果てに  帰らぬ友よ ゆきて帰らぬ 友よ  いずこ あーあ 友よ友よ いずこ

宜しくお願い致します。

【エムズの片割れより】
自分は知りませんが、下記のような情報がありました。ダークダックスのこの歌は、LPを保管している国会図書館で聞く事が出来るかも知れませんね。それ以外では無理・・・

==========
それは「海よさらば」(作詞;石原慎太郎、作曲:山本直純)です。
番組は、TBSの「みんなで歌おう!」(司会:小島正雄、レギュラー:梓みちよ、ダーク)で、
「今月の歌」(?)で取り上げられた歌だったと記憶しています。
キングレコード25cmLPアルバム「みんなで歌おう!(SKG-48)」(1963.12.10発売)に収録されていますが、 当然すでに廃盤です。
CD等で再発されたことはありません。

海よさらば
1、嵐さり 星屑ゆれて
見はるかす 暁の海
太陽は昇り 雲は流れる
水の果てに 水に果てに
帰えらぬ友よ
ゆきて帰えらぬ友よいずこ
ああ 友よ友よいずこ

2、雨しぶき 光はみえず
ふるいたち 向かいし友よ
力つきて 船はやぶれ
波の果てに 波の果てに
帰えらぬ友よ
ゆきて帰えらぬ友よいずこ
ああ 友よ友よいずこ

3、悲しきは 海のふるさと
うたいしは しぶきと風と
波こそは ねむりの枕
今ぞ永久に 今ぞ永久に
海よさらば
恋しふるさとと海よさらば
ああ 海よ海よさらば

http://uni.2ch.net/test/read.cgi/natsumeloj/1093701041/

http://www.t-webcity.com/~pipedan/other/newpage8100.htm

http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000008843774-00?ar=4e1f

投稿: 水戸のミッキー | 2014年7月17日 (木) 11:11

早速教えて頂き、どうも有り難うございます。確かにこういう歌詞だったと思います。上の情報によると、私の記憶と違ってドラマの主題歌ではなく、テレビの歌番組で放送された、ということは意外でした。でも「海よさらば」というタイトルもわかって嬉しく思います。長年の疑問が氷解しました。どうも有り難うございました。

投稿: 水戸のミッキー | 2014年7月18日 (金) 12:13

三浦洸一さんの「海よさらば」は、
動画サイトで聴けますよ。

http://www.youtube.com/watch?v=6a8F-OPe_NM

【エムズの片割れより】
ありがとうございます。
初めて聞きました・・・。
しかしYoutubeはスゴイですね・・・。何でもある・・・

投稿: なち | 2014年7月18日 (金) 14:22

なち様

三浦洸一の「海よさらば」の動画サイトを教えて下さり、どうも有り難うございます。早速聞いてみました。私が知りたかったのは確かにこの曲です。(ただし私の記憶しているメロディでは「嵐さり」の「しさり」の部分の音程が微妙に違っていましたが、40年ぐらい前のことなので、私の記憶違いでしょう。)私にとって貴重な情報をお寄せくださったことに感謝申し上げます。どうも有り難うございました。

投稿: 水戸のミッキー | 2014年7月19日 (土) 14:20

こんにちは、お久ぶりでございます。
映画「喜びも悲しみも幾年月」昭和32年10月頃でしたね。この時の映画館の看板の絵が平面
と、飛び出したような立体面とだったような思い出があります。その映画館の写真を観ながら
ちまたでは、三浦洸一の「踊子」の歌が流れ流れてベストテン1位になっていたのです。
そしてその翌年から「喜びも悲しみも~」と
「有楽町で逢いましょう」全国的に大流行しましたね。 今、youtubeで「海よさらば」が動画映像が本当に上手にupされていて感心しながら観覧しています。が、歌の音源だけは実は私が提供させていただきました。

投稿: odoriko | 2014年7月23日 (水) 11:44

odoriko様

私が探していた「海よさらば」の音源を提供してくださり、どうも有り難うございました。長年の疑問をこの音楽を聞くことによって解消できました。またyoutube での音源と映像は必ず同じ人が提供していると今まで思っていましたが、そうではないことがあるということもわかって、興味深く思いました。どうも有り難うございました。

それにしてもこの「エムズさんのブログ」は、さまざまなことに対してエムズさんだけでなく大勢の方々が知識や知恵を出し合って、貴重な情報交換や助け合いの場になっていて、本当に有難いものです。エムズ様、これからもご健康にご留意されて、ずっと続けて下さることを希望しております。

【エムズの片割れより】
何ともったいないお言葉・・・
なおodorikoさんは三浦洸一研究の第一人者(=大ファン)で、たぶん三浦洸一の全ての楽曲を持っているのでは??

投稿: 水戸のミッキー | 2014年7月23日 (水) 12:13

田園ソング「野菊の故郷」を提供してくださったodorikoさんですね。
「海よさらば」は三浦洸一さんの持ち歌で、
今月の歌として番組で使われていたようですね。

投稿: なち | 2014年7月23日 (水) 13:45

えっえ~!!
私は、ただの三浦洸一のちょっとだけのファン
ですが、こんなに大げさに書いて下さりとても
驚いてびっくりしています。
♪「海よさらば」は昭和38年TBS「皆で歌おう」の番組の中で歌声喫茶ふうの感じで、椅子が沢山並べてあってその中で梓みちよさん・ダークさん・三浦さんが唄いました。
作詞・作曲者は、「青年の樹」と同じ石原慎太郎氏と山本直純氏でした。

投稿: odoriko | 2014年7月23日 (水) 15:59

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