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2014年4月28日 (月)

「ベラルーシの林檎」岸恵子著~Uさんの読書ノート

Uさんが送ってくれる「読書ノート」。正直、内容はどれも難しい。だから、Uさんの感想を読んでも、「自分も読んでみようかな・・・」と思う本はなかなか見つからない。
自分は、一読してから自分のPCの「済み」のフォルダーにファイルを入れておくのだが、昔「済み」のフォルダーに入れたものの、それ以来気になっている本がある。岸恵子著「ベラルーシの林檎」である。もう一度Uさんの要約を読み返してみた。

「ベラルーシの林檎」岸恵子著~Uさんの読書ノートのPDFはここ

岸恵子と言えば、「君の名は」(ここ)。その大女優が、24歳でフランスに出奔したという。1957年、フランス・日本合作映画『忘れえぬ慕情』に出演したのをキッカケに、フランス人映画監督イヴ・シャンピと結婚。そして1975年に離婚。一人娘の親権は岸恵子が持ったという。
その岸恵子が1993年に書いた本がこの「ベラルーシの林檎」だ。Uさんの感想メモにはこうある。

コメントと感想
我々の年代にとって、岸恵子は大スターであった。菊田一夫作「君の名は」で大ヒットしたが、私にとっては、池部良と共演した「雪国」の駒子が印象に残っている。何冊か彼女の出版した本を見たが、芸能人の書いた、多分ゴーストライターが居る本だろうと手に取った事が無かった。先般紹介した「シリアとレバノン」を読んでから、イスラエルに興味を持ち始めた。そして本書を古本屋で見つけ手に取った次第である。
読後、まず感じたのは、岸恵子は素晴らしい国際的インテリ―であると言う事である。パリで夫の友人であるフランスの文化人や他民族の知識人と交わった事、東洋人として差別の視線を浴び、自分の頭で世界情勢を考えるようになったと思われる。しかも彼女の書く日本語も美しい。彼女の他の本も読んでみたいと思う。
我々日本人は、ギリシャやローマについて、本や観光でかなりの知識があるが、イスラエルについては殆ど知識が無い。又、ヨーロッパの人々がユダヤ人をどう思っているのかというのも分っていない。
ユダヤを知るには、ヨーロッパの専門家の本を読むより、日本人の一般の人が書いたものを読んでみたいと思ったのである。日本には、ユダヤ人のような特異な人々は存在しない。在日朝鮮人や在日中国人は居るが、その成り立ちが異なる。だから、日本のスープは薄味なのかもしれない。
シャンゼリゼ通りの靴屋でのエピソードで、ユダヤ人とイスラエル人の違いが
彼女には分からなかった。昔、国を持っていたイスラエル人と、ローマに滅ぼされ、国を亡くし、ヨーロッパ中に離散したユダヤ人。又、近代になってイスラエルを建国したシオニスト達と未だにヨーロッパ各地に住んでいるユダヤ人。この個々の意識は日本人には到底理解が出来ない。
彼女は、批評家としての視点を持っている。ジャーナリスティックな才能を有している。夫であるシャンピが、彼女に女優としてより、むしろこの才能を示唆していたことが本書の随所に見受けられる。批評家としての才能と新しい成果物を紡ぎ出す能力とは別物である。例えば、小林秀雄の小説を読んでみたいとは思わないであろう。
彼女が、パリで、アラファトPLO議長とラビン・イスラエル首相が握手する場面をTVで見て泣きながら拍手する記述は感動した。そう言えば、小生もオバマ大統領の就任スピーチをTVで見て、まさか黒人大統領が誕生するとは!又、そのスピーチの素晴らしさに感激し、TVに向かって拍手した事を想い出した。」

ユダヤは日本人には難しい。そもそもキリスト教という宗教も・・・。よって岸恵子の最初の反応は日本人としてはごく普通・・・。
wikiによると、岸恵子は「もともとは作家志望で川端康成を耽読した。」だそうだ。よって上に紹介されているこの本も、たぶん自筆なのだろう。奥が深い・・・。
それにしても、やはり大物は違う。24歳と言えば、人間としてはまだまだ若輩者。しかし、当時既に大女優。その立場をなげうって、何とフランスに行ってしまうとは・・・。

テレビなどで良く見る岸恵子だが、その人の向こう側にある大きな人間像。
有名な人は、やはりそれなりに大物であるな~と、つくづく思うのである。

140428sutetekita <付録>「ボケて(bokete)」より


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コメント

 岸恵子、私にとって特に思い入れの深い人の名前です。そのいきさつは以前エムズさんのブログにコメントしました。
 彼女はもともと作家志望で川端康成氏のところに直接原稿を持ち込んだこともあるとテレビの中で彼女自身が語っていたがあります。「ベラルーシの林檎」1993年発行の(多分初刊版)単行本が私の書棚の中にあります。彼女はその他にも小説、随筆、自伝などいくつかの著作があります。池部良と共演した雪国のロケの最中にはフランス行きもすでに決まっていたようでその辺のいきさつはその著作にかなりくわしく出ています。池部良氏の中には彼女が単なる共演者としてではなくそれ以上の女性として存在していたような印象を私は抱きました。(読書ノートに細雪とあるのはおそらく雪国のことと思います。)
「ベラルーシの林檎」また読んでみます。

【エムズの片割れより】
やはり岸恵子は文学者なのですね。ドラマを見ていて、女優さん“だけ”だとばかり思っていました。今度テレビで見る岸恵子は、今までとは違う女優さんに見えそうです。
(「細雪」はUさんも筆が滑ったようで、「雪国」に直させて頂きました)

投稿: もと18歳の美少年 | 2014年4月29日 (火) 13:29

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